【完結】婚約破棄? 致しません!

水江 蓮

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レティシア16歳 デビュタント

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学園生活と王太子妃教育を忙しくも楽しく過ごしていたら、あっという間に16歳。
遂にデビュタントです。

そして今日遂に私がアル様の婚約者だと発表されるのです。
明日からの学園で皆の対応が変わらないか不安ですが、デビュタントはアル様のエスコートがいい!
アル様も早く婚約者を紹介したいと仰っているので、この機会にという話になりました。

今日は皆白いドレスを着ます。
生地の色が白というだけで、それ以外は好きな形で作っていいらしいです。
私は自分で用意しようとしていましたが、アル様が自分が贈りたいとそれはもう凄い勢いで言われるのでお任せする事になりました。
私は採寸だけしてもらい、あとはお任せコース。
アメリアもどうやら同じようで、皆がドレス作りの話で盛り上がっている時ずっと聞き役に徹する事になりました。

アル様もセドリック様も、ドレスは当日のお楽しみと言って全く見せてくれなかったんだもの…。

そして遂に今日ドレスを見たのですが…凄かったです。
清楚なAラインのドレスなのですが、細やかな刺繍が施されており所々に煌めく小さなダイヤモンド。
これお幾らしたのでしょうか?
私が着ても大丈夫なのか、若干震えました。
私が震えていようが関係なしに準備は進んでいきます。

身体を磨きあげられ、これでもかというほどのマッサージを受け、化粧に着付け…もう既に疲れたんですが…。
社交って始まる前からこんなに大変なのですね…夜会に喜んで参加されているご婦人は凄いと思いました。
何はともあれ準備ができると、なんてことでしょう!
いつもより美人度増し増しの私がいました。
いや、自分で自分を美人とかいうのどんなナルシストだよって思うけれど、前世が余りにも平々凡々だったのでついつい…。
でも、この武装だとアル様の隣に立つ自信がある!そう思っていた時もありました…。

準備できた?と言いながら部屋に入ってきた正装のアル様は…光り輝いていました。
隣に立つ?大丈夫私?
アル様も固まっておられるし…え?やっぱりダメだよね?
私がオロオロし始めると、アル様は、

「余りにも美しい過ぎて固まってしまったよ。不安にさせてたらごめんね?凄く綺麗だ。今日という日を楽しみにしていたんだ。レディ、エスコートのお役目を私が拝命してもよろしいでしょうか?」

そう言って膝まづかれます。
私は慌てて、

「アル様!早く立ってください!それにエスコートは私が是非ともお願いしたいです。それに…アル様本当に素敵で…逆に私でいいのでしょうか?」

そう尋ねると額に軽くキスをされました。
勿論私の顔は真っ赤に…化粧が崩れないように急いで顔をパタパタと扇ぎます。
心臓に悪い…。

デビュタント会場へはアル様と入り、開始の国王陛下からの挨拶の際にアル様の婚約者として私は紹介されました。
仲良しの友人達が驚いているのが見え、明日からの学園生活がちょっと不安になったのは秘密です。

ファーストダンスとして私とアル様が広間の中心でダンスを踊りました。
クルクルと回る度にドレスに縫い付けられたダイヤモンドがキラキラと輝きます。
ダンスの練習もアル様としていたのですが、正装のアル様が余りにもかっこよすぎて目を合わせずにいたら、耳元でしっかり私を見てと囁かれてしまいました。
アル様!そんな事されると私ステップ間違いそうですよ!!
そんな気持ちを込めながらアル様の顔を見ると楽しそうに微笑まれていました。
私は一生アル様には勝てそうにありません。
私達のダンスが終わると、デビュタントの方々が次々と踊り始められます。

婚約者が傍にいるのにも関わらず、アル様へのダンスの誘いは絶えません。
全てのお誘いをお断りされていますが、私ならイケる!とでも思われるのでしょうか?ダンスのお誘いは止まりません。
アル様はやはり人気者です。
美しい女性や可愛らしい女性、素晴らしいお胸をお持ちの女性…もしかしたら心変わりされるのでは無いかと不安に思っていた時、急にアル様に抱きしめられました。

「この私の腕の中に私の最愛にして唯一の婚約者の姿が見えないのか?私はレティシア以外とは踊らない。自身の婚約者を大切にしろ。ここで宣言しておくが、私は父と同じく側妃は娶らない。心しておくように。」

不安で押しつぶされそうだった私の心はアル様に救い出されました。
少し泣きそうになっていると、アル様は微笑まれながら、

「大丈夫だよ。レティ以外いらない。私の唯一だよ。」

そう言ってくださいました。
私は、どう言葉にすればいいのか分からずうんうんと頷く事しかできませんでした。

そんな一悶着もありましたが、アル様の言葉が効いたのかダンスのお誘いが来なくなりました。
その後は色んな方々にアル様と挨拶に周り、友人に驚いたけどおめでとうとの言葉をもらいました。
今後も今までと同じような接し方でお願いと言うと、友人達は社交の場以外ではいつも通りに接すると約束してくれました。

体力には自信があったのですが、流石にデビュタントは疲れてしまい、その日はいつの間にか夢の世界に旅立っていました。
アル様の横に立てた喜びと少しの不安を胸に…夜は過ぎていったのでした。
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