25 / 42
残された者達1
しおりを挟む
「どうなってんだよ…ここから先には進めない…。それに俺が廃嫡?平民?ふざけるな!!」
「そうだよな!平民に何てなるはずがないじゃないよな!うちの父上がそんな事するはずがない!騙されているんだ!」
皆が皆口々にそう言い出した。
「ありえない。ライが廃嫡なんてされるはずがないのよ。私は婚約者になって、そしてその後アズライト帝国のスタンビートを解決した聖女になってアルバートと結婚するのよ…え?これは何?」
マリアは、ライディクトのポケットから落ちてきた紙を拾いそれを読むとそこには、【ライディクト、マリアと婚約は平民同士なのだから好きにしろ】と書かれていた。
「はぁ?ライとの婚約は平民同士だから好きにしろって何?私は将来アルバートと結婚するのよ!?何で!?平民?この私が?ヒロインがいなくてどうするのよ!」
マリアが叫んでいると、ライディクトはマリアの手から紙を奪い取りそれを一読し丸めて捨てた。
「何がどうなっているんだよ!マリア!?聞いていた話と違うじゃないか!ローゼリア公爵令嬢は俺のことが好きなんだろ?だからいじめられていたんだよな?なのにあの女は帝国にいたっていうじゃないか!それにお前は俺と婚約したいと言ったくせに何故結婚はアルバート皇太子殿下なんだ!?俺と結婚するんじゃなかったのか!?」
「いや待て!マリア!ライディクトと結婚した後も私とは恋人同士だって言ったじゃないか!?何で!?」
「それを言うなら私だって!」
「僕もだ!どういう事なんだよ!!1番愛しているのは僕だって言ったじゃないか!」
マリアは、男達に一気に捲し立てられた。
「うるさいわね!私が1番幸せになるのがこの世界の在り方なのよ!だから貴方達は私を幸せにする為に存在しているだけ。1番幸せにしてくれるのはアルバートだから私はアルバートと結婚するの。アルバートに比べたら貴方達なんて…所詮踏み台にしかならないのよ!ってこんな事していられないアルバートと話をしなくっちゃ!ちょっと退きなさいよ!こっちの道が使えないならアズライト帝国に行くだけよ!アルバートに会えるし、そっちの方がいいわ。」
そう言い切るとマリアは国境へと歩きだした。
男達は、そんなマリアを見てただ呆然とした。
あれは本当に私達の愛したマリアなのか?
マリアとは何だったのか?
彼女と関わらなければ、こんな事にならなかったと言うのか?
優しく儚げなマリアとは全く逆の姿をしたマリアを見た男達は、しばらくそこから動けなくなっていた。
そんな男達を後目にマリアはと言うと、アルバートと会う為にアズライト帝国に向かって歩き始めていた。
男爵領は小さいとは言え、端から端まで歩いて移動するには1日以上かかる。
外で寝るなんて考えたくなかったマリアは仕方がなく、自分の実家に帰る事にした。
「開けて!お父様!私よ!マリア!帰ってきたの!お風呂に入りたいからお風呂の準備して!早くドア開けてよ!」
いくらドアをノックしても、叫んでもドアは開かれる事がなかった。
しかしマリアは諦めることなく、ドアを叩いたり蹴ったりしながら叫んでいると1時間程経った頃ゆっくりとドアが開かれた。
「はぁ~。いるならさっさと開けなさいよ!こっちは疲れているのお風呂の用意は…って何?なんで家に入れないの!?」
マリアが家に入ろうとしても、先程と同じ用に透明な壁によって行く手を阻まれた。
イライラして奇声を挙げるマリアに向かってノルト男爵は淡々と、
「マリア。私の娘だった者よ。お前との縁は切った。そしてここには入ることができない。ノルト男爵領に全ての罪人が送り込まれる事になった為私達の身の安全を守る措置が取られたんだよ。私たちの家、そして私達家族の半径1m以内に入ることはできない。」
そう言ってノルト男爵は自身の右手に付けられている腕輪を見せた。
「この腕輪とお前の腕輪、それぞれ効果は違うが、この腕輪がある限りお前は…いやお前達は私達家族にに害をなすことはできない。だから兄に頼る事もできない。この家を継ぐはずだったお前の兄は今私達の生活費を稼ぐ為に隣の領に出稼ぎに行っている。お前が公爵令嬢を貶めたりしなければ!お前がわけのわからない事を言わなければ!確かに貧乏ではあるが細々と生活が出来ていたんだ!なのにお前のせいで…全て失った!この領地から税を収める事なんてお前達罪人だけになるのだから出来なくなる。そんな私が男爵として領地を国王陛下から預けられると思うか?私はノルト男爵という名のお前たちの看守のようなものになったのだ!お前達が全員が生きている間はこの地に留まってお前達を監視するためのな!私がその仕事が出来なくなった時は、お前の兄がこの仕事を受け継ぐんだ!領地を潤そうと色々対策をとっていたのにそれは全て水の泡となった。お前が…お前さえいなければ…私達は幸せになれたかも知れないのに!!お前はもう家族じゃない!さっさと家の前から消えろ!この家には入れないが、他の家には入れる。もう皆もぬけの殻だからな。好きな家で好きなように生きろ。私はお前達を監視し、記録をつける仕事をするだけだ。お前達と関わろうとこちらからはしない。だからお前、その仲間達も関わってくるな!あぁ、お前が付けている腕輪について詳しく教えておいてやろう。その腕輪は取れない。そしてその腕輪を付けているものはノルト男爵領から出ることはできない。そしてその腕輪をつけている者は、魔物によって致命傷をおって死ぬか寿命が尽きるまで死ぬ事は許されない。きっとお前は今頃恨まれているだろうが、良かったな…殺される事はないぞ?あぁ、怪我ぐらいはするけどな。だからといって幾ら悲観しても、自死することもできない。精々頑張って生きることだな!分かったならさっさと自分で家を見つけて自分で生活しろ。あと、魔物退治もな。お前が自分ならスタンピートを解決出来ると言ったんだろう?何とかするんだな!」
そう言い切ると男爵はドアを閉めた。
マリアはその場で呆然立っていることしかできなかった。
何故?
どうしてこうなったの?
それにこの腕輪…こんなのゲームに出てこなかった。
いやその前にノルト男爵領に帰されるなんて事なかったはず…。
何このバグ?
ノルト男爵領にスタンピートが?
違う!あれはアズライト帝国に起こることだ!
おかしい…そんなことありえない!
【だって私はヒロインだもの】
「そうだよな!平民に何てなるはずがないじゃないよな!うちの父上がそんな事するはずがない!騙されているんだ!」
皆が皆口々にそう言い出した。
「ありえない。ライが廃嫡なんてされるはずがないのよ。私は婚約者になって、そしてその後アズライト帝国のスタンビートを解決した聖女になってアルバートと結婚するのよ…え?これは何?」
マリアは、ライディクトのポケットから落ちてきた紙を拾いそれを読むとそこには、【ライディクト、マリアと婚約は平民同士なのだから好きにしろ】と書かれていた。
「はぁ?ライとの婚約は平民同士だから好きにしろって何?私は将来アルバートと結婚するのよ!?何で!?平民?この私が?ヒロインがいなくてどうするのよ!」
マリアが叫んでいると、ライディクトはマリアの手から紙を奪い取りそれを一読し丸めて捨てた。
「何がどうなっているんだよ!マリア!?聞いていた話と違うじゃないか!ローゼリア公爵令嬢は俺のことが好きなんだろ?だからいじめられていたんだよな?なのにあの女は帝国にいたっていうじゃないか!それにお前は俺と婚約したいと言ったくせに何故結婚はアルバート皇太子殿下なんだ!?俺と結婚するんじゃなかったのか!?」
「いや待て!マリア!ライディクトと結婚した後も私とは恋人同士だって言ったじゃないか!?何で!?」
「それを言うなら私だって!」
「僕もだ!どういう事なんだよ!!1番愛しているのは僕だって言ったじゃないか!」
マリアは、男達に一気に捲し立てられた。
「うるさいわね!私が1番幸せになるのがこの世界の在り方なのよ!だから貴方達は私を幸せにする為に存在しているだけ。1番幸せにしてくれるのはアルバートだから私はアルバートと結婚するの。アルバートに比べたら貴方達なんて…所詮踏み台にしかならないのよ!ってこんな事していられないアルバートと話をしなくっちゃ!ちょっと退きなさいよ!こっちの道が使えないならアズライト帝国に行くだけよ!アルバートに会えるし、そっちの方がいいわ。」
そう言い切るとマリアは国境へと歩きだした。
男達は、そんなマリアを見てただ呆然とした。
あれは本当に私達の愛したマリアなのか?
マリアとは何だったのか?
彼女と関わらなければ、こんな事にならなかったと言うのか?
優しく儚げなマリアとは全く逆の姿をしたマリアを見た男達は、しばらくそこから動けなくなっていた。
そんな男達を後目にマリアはと言うと、アルバートと会う為にアズライト帝国に向かって歩き始めていた。
男爵領は小さいとは言え、端から端まで歩いて移動するには1日以上かかる。
外で寝るなんて考えたくなかったマリアは仕方がなく、自分の実家に帰る事にした。
「開けて!お父様!私よ!マリア!帰ってきたの!お風呂に入りたいからお風呂の準備して!早くドア開けてよ!」
いくらドアをノックしても、叫んでもドアは開かれる事がなかった。
しかしマリアは諦めることなく、ドアを叩いたり蹴ったりしながら叫んでいると1時間程経った頃ゆっくりとドアが開かれた。
「はぁ~。いるならさっさと開けなさいよ!こっちは疲れているのお風呂の用意は…って何?なんで家に入れないの!?」
マリアが家に入ろうとしても、先程と同じ用に透明な壁によって行く手を阻まれた。
イライラして奇声を挙げるマリアに向かってノルト男爵は淡々と、
「マリア。私の娘だった者よ。お前との縁は切った。そしてここには入ることができない。ノルト男爵領に全ての罪人が送り込まれる事になった為私達の身の安全を守る措置が取られたんだよ。私たちの家、そして私達家族の半径1m以内に入ることはできない。」
そう言ってノルト男爵は自身の右手に付けられている腕輪を見せた。
「この腕輪とお前の腕輪、それぞれ効果は違うが、この腕輪がある限りお前は…いやお前達は私達家族にに害をなすことはできない。だから兄に頼る事もできない。この家を継ぐはずだったお前の兄は今私達の生活費を稼ぐ為に隣の領に出稼ぎに行っている。お前が公爵令嬢を貶めたりしなければ!お前がわけのわからない事を言わなければ!確かに貧乏ではあるが細々と生活が出来ていたんだ!なのにお前のせいで…全て失った!この領地から税を収める事なんてお前達罪人だけになるのだから出来なくなる。そんな私が男爵として領地を国王陛下から預けられると思うか?私はノルト男爵という名のお前たちの看守のようなものになったのだ!お前達が全員が生きている間はこの地に留まってお前達を監視するためのな!私がその仕事が出来なくなった時は、お前の兄がこの仕事を受け継ぐんだ!領地を潤そうと色々対策をとっていたのにそれは全て水の泡となった。お前が…お前さえいなければ…私達は幸せになれたかも知れないのに!!お前はもう家族じゃない!さっさと家の前から消えろ!この家には入れないが、他の家には入れる。もう皆もぬけの殻だからな。好きな家で好きなように生きろ。私はお前達を監視し、記録をつける仕事をするだけだ。お前達と関わろうとこちらからはしない。だからお前、その仲間達も関わってくるな!あぁ、お前が付けている腕輪について詳しく教えておいてやろう。その腕輪は取れない。そしてその腕輪を付けているものはノルト男爵領から出ることはできない。そしてその腕輪をつけている者は、魔物によって致命傷をおって死ぬか寿命が尽きるまで死ぬ事は許されない。きっとお前は今頃恨まれているだろうが、良かったな…殺される事はないぞ?あぁ、怪我ぐらいはするけどな。だからといって幾ら悲観しても、自死することもできない。精々頑張って生きることだな!分かったならさっさと自分で家を見つけて自分で生活しろ。あと、魔物退治もな。お前が自分ならスタンピートを解決出来ると言ったんだろう?何とかするんだな!」
そう言い切ると男爵はドアを閉めた。
マリアはその場で呆然立っていることしかできなかった。
何故?
どうしてこうなったの?
それにこの腕輪…こんなのゲームに出てこなかった。
いやその前にノルト男爵領に帰されるなんて事なかったはず…。
何このバグ?
ノルト男爵領にスタンピートが?
違う!あれはアズライト帝国に起こることだ!
おかしい…そんなことありえない!
【だって私はヒロインだもの】
532
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された令嬢ですが、王国は私抜きでは立てなかったようですね』
鷹 綾
恋愛
「愛しているのは彼女だ」
王太子ロネスにそう告げられ、婚約を破棄された侯爵令嬢エルゼリア・クローヴェル。
感情をぶつけることも、復讐を誓うこともなく、
彼女はただ――王宮を去った。
しかしその直後から、王国は静かに崩れ始める。
外交は滞り、判断は遅れ、市場は揺れ、
かつて「問題なく回っていた」はずの政務が、次々と行き詰まっていった。
一方、エルゼリアは帝国で新たな立場を得ていた。
帝国宰相ハインリヒ・ヴォルフの隣で、
彼女は再び“判断する側”として歩み始める。
やがて明らかになるのは、
王国が失ったのは「婚約者」ではなく、
判断を引き継ぐ仕組みそのものだったという事実。
謝罪も、復縁も、感情的なざまあもない。
それでも――
選ばれ、認められ、引き継がれていくのは、誰なのか。
これは、
捨てられた令嬢が声を荒げることなく、
世界のほうが彼女を必要としてしまった物語。
婚約破棄を本当にありがとう
あんど もあ
ファンタジー
ラブラブな婚約者のパトリシアとラルフ。そんなパトリシアに、隣国の王立高等学院に留学しないかとのお誘いが。「私、もうこの国の王立学園を卒業してますよ?」「高等学園にはブライト博士がいるわよ」「行きます!」
当然、ラルフも付いて行くのだが、そこでパトリシアは王太子の婚約者と思われて……。
妹の初恋は私の婚約者
あんど もあ
ファンタジー
卒業パーティーで、第一王子から婚約破棄を宣言されたカミーユ。王子が選んだのは、カミーユの妹ジョフロアだった。だが、ジョフロアには王子との婚約が許されない秘密があった。
神託の聖女様~偽義妹を置き去りにすることにしました
青の雀
恋愛
半年前に両親を亡くした公爵令嬢のバレンシアは、相続権を王位から認められ、晴れて公爵位を叙勲されることになった。
それから半年後、突如現れた義妹と称する女に王太子殿下との婚約まで奪われることになったため、怒りに任せて家出をするはずが、公爵家の使用人もろとも家を出ることに……。
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
[完結]だってあなたが望んだことでしょう?
青空一夏
恋愛
マールバラ王国には王家の血をひくオルグレーン公爵家の二人の姉妹がいる。幼いころから、妹マデリーンは姉アンジェリーナのドレスにわざとジュースをこぼして汚したり、意地悪をされたと嘘をついて両親に小言を言わせて楽しんでいた。
アンジェリーナの生真面目な性格をけなし、勤勉で努力家な姉を本の虫とからかう。妹は金髪碧眼の愛らしい容姿。天使のような無邪気な微笑みで親を味方につけるのが得意だった。姉は栗色の髪と緑の瞳で一見すると妹よりは派手ではないが清楚で繊細な美しさをもち、知性あふれる美貌だ。
やがて、マールバラ王国の王太子妃に二人が候補にあがり、天使のような愛らしい自分がふさわしいと、妹は自分がなると主張。しかし、膨大な王太子妃教育に我慢ができず、姉に代わってと頼むのだがーー
【完結】この運命を受け入れましょうか
なか
恋愛
「君のようは妃は必要ない。ここで廃妃を宣言する」
自らの夫であるルーク陛下の言葉。
それに対して、ヴィオラ・カトレアは余裕に満ちた微笑みで答える。
「承知しました。受け入れましょう」
ヴィオラにはもう、ルークへの愛など残ってすらいない。
彼女が王妃として支えてきた献身の中で、平民生まれのリアという女性に入れ込んだルーク。
みっともなく、情けない彼に対して恋情など抱く事すら不快だ。
だが聖女の素養を持つリアを、ルークは寵愛する。
そして貴族達も、莫大な益を生み出す聖女を妃に仕立てるため……ヴィオラへと無実の罪を被せた。
あっけなく信じるルークに呆れつつも、ヴィオラに不安はなかった。
これからの顛末も、打開策も全て知っているからだ。
前世の記憶を持ち、ここが物語の世界だと知るヴィオラは……悲運な運命を受け入れて彼らに意趣返す。
ふりかかる不幸を全て覆して、幸せな人生を歩むため。
◇◇◇◇◇
設定は甘め。
不安のない、さっくり読める物語を目指してます。
良ければ読んでくだされば、嬉しいです。
婚約破棄されたその後は、何も起きない日々でした
ふわふわ
恋愛
婚約破棄――
それは、多くの令嬢にとって人生を揺るがす一大事件。
けれど彼女は、泣き叫ぶことも、復讐に走ることもなかった。
「……では、私は日常に戻ります」
派手なざまぁも、劇的な逆転劇もない。
彼女が選んだのは、線を引き、基準を守り、同じ判断を繰り返すこと。
王宮では改革が進み、領地では生活が整えられていく。
誰かが声高に称えられることもなく、
誰かが悪役として裁かれることもない。
それでも――
混乱は起きず、争いは減り、
人々は「明日も今日と同じである」ことを疑わなくなっていく。
選ばない勇気。
変えない決断。
名を残さず、英雄にならない覚悟。
これは、
婚約破棄をきっかけに
静かに日常を守り続けた一人の令嬢と、
その周囲が“当たり前”を取り戻していく物語。
派手ではない。
けれど、確かに強い。
――それでも、日常は続く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる