【完結】婚約破棄? 致しません!

水江 蓮

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残された者達1

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「どうなってんだよ…ここから先には進めない…。それに俺が廃嫡?平民?ふざけるな!!」

「そうだよな!平民に何てなるはずがないじゃないよな!うちの父上がそんな事するはずがない!騙されているんだ!」

皆が皆口々にそう言い出した。

「ありえない。ライが廃嫡なんてされるはずがないのよ。私は婚約者になって、そしてその後アズライト帝国のスタンビートを解決した聖女になってアルバートと結婚するのよ…え?これは何?」

マリアは、ライディクトのポケットから落ちてきた紙を拾いそれを読むとそこには、【ライディクト、マリアと婚約は平民同士なのだから好きにしろ】と書かれていた。

「はぁ?ライとの婚約は平民同士だから好きにしろって何?私は将来アルバートと結婚するのよ!?何で!?平民?この私が?ヒロインがいなくてどうするのよ!」

マリアが叫んでいると、ライディクトはマリアの手から紙を奪い取りそれを一読し丸めて捨てた。

「何がどうなっているんだよ!マリア!?聞いていた話と違うじゃないか!ローゼリア公爵令嬢は俺のことが好きなんだろ?だからいじめられていたんだよな?なのにあの女は帝国にいたっていうじゃないか!それにお前は俺と婚約したいと言ったくせに何故結婚はアルバート皇太子殿下なんだ!?俺と結婚するんじゃなかったのか!?」

「いや待て!マリア!ライディクトと結婚した後も私とは恋人同士だって言ったじゃないか!?何で!?」

「それを言うなら私だって!」

「僕もだ!どういう事なんだよ!!1番愛しているのは僕だって言ったじゃないか!」

マリアは、男達に一気に捲し立てられた。

「うるさいわね!私が1番幸せになるのがこの世界の在り方なのよ!だから貴方達は私を幸せにする為に存在しているだけ。1番幸せにしてくれるのはアルバートだから私はアルバートと結婚するの。アルバートに比べたら貴方達なんて…所詮踏み台にしかならないのよ!ってこんな事していられないアルバートと話をしなくっちゃ!ちょっと退きなさいよ!こっちの道が使えないならアズライト帝国に行くだけよ!アルバートに会えるし、そっちの方がいいわ。」

そう言い切るとマリアは国境へと歩きだした。
男達は、そんなマリアを見てただ呆然とした。

あれは本当に私達の愛したマリアなのか?
マリアとは何だったのか?
彼女と関わらなければ、こんな事にならなかったと言うのか?
優しく儚げなマリアとは全く逆の姿をしたマリアを見た男達は、しばらくそこから動けなくなっていた。


そんな男達を後目にマリアはと言うと、アルバートと会う為にアズライト帝国に向かって歩き始めていた。
男爵領は小さいとは言え、端から端まで歩いて移動するには1日以上かかる。
外で寝るなんて考えたくなかったマリアは仕方がなく、自分の実家に帰る事にした。

「開けて!お父様!私よ!マリア!帰ってきたの!お風呂に入りたいからお風呂の準備して!早くドア開けてよ!」

いくらドアをノックしても、叫んでもドアは開かれる事がなかった。
しかしマリアは諦めることなく、ドアを叩いたり蹴ったりしながら叫んでいると1時間程経った頃ゆっくりとドアが開かれた。

「はぁ~。いるならさっさと開けなさいよ!こっちは疲れているのお風呂の用意は…って何?なんで家に入れないの!?」

マリアが家に入ろうとしても、先程と同じ用に透明な壁によって行く手を阻まれた。
イライラして奇声を挙げるマリアに向かってノルト男爵は淡々と、

「マリア。私の娘だった者よ。お前との縁は切った。そしてここには入ることができない。ノルト男爵領に全ての罪人が送り込まれる事になった為私達の身の安全を守る措置が取られたんだよ。私たちの家、そして私達家族の半径1m以内に入ることはできない。」

そう言ってノルト男爵は自身の右手に付けられている腕輪を見せた。

「この腕輪とお前の腕輪、それぞれ効果は違うが、この腕輪がある限りお前は…いやお前達は私達家族にに害をなすことはできない。だから兄に頼る事もできない。この家を継ぐはずだったお前の兄は今私達の生活費を稼ぐ為に隣の領に出稼ぎに行っている。お前が公爵令嬢を貶めたりしなければ!お前がわけのわからない事を言わなければ!確かに貧乏ではあるが細々と生活が出来ていたんだ!なのにお前のせいで…全て失った!この領地から税を収める事なんてお前達罪人だけになるのだから出来なくなる。そんな私が男爵として領地を国王陛下から預けられると思うか?私はノルト男爵という名のお前たちの看守のようなものになったのだ!お前達が全員が生きている間はこの地に留まってお前達を監視するためのな!私がその仕事が出来なくなった時は、お前の兄がこの仕事を受け継ぐんだ!領地を潤そうと色々対策をとっていたのにそれは全て水の泡となった。お前が…お前さえいなければ…私達は幸せになれたかも知れないのに!!お前はもう家族じゃない!さっさと家の前から消えろ!この家には入れないが、他の家には入れる。もう皆もぬけの殻だからな。好きな家で好きなように生きろ。私はお前達を監視し、記録をつける仕事をするだけだ。お前達と関わろうとこちらからはしない。だからお前、その仲間達も関わってくるな!あぁ、お前が付けている腕輪について詳しく教えておいてやろう。その腕輪は取れない。そしてその腕輪を付けているものはノルト男爵領から出ることはできない。そしてその腕輪をつけている者は、魔物によって致命傷をおって死ぬか寿命が尽きるまで死ぬ事は許されない。きっとお前は今頃恨まれているだろうが、良かったな…殺される事はないぞ?あぁ、怪我ぐらいはするけどな。だからといって幾ら悲観しても、自死することもできない。精々頑張って生きることだな!分かったならさっさと自分で家を見つけて自分で生活しろ。あと、魔物退治もな。お前が自分ならスタンピートを解決出来ると言ったんだろう?何とかするんだな!」

そう言い切ると男爵はドアを閉めた。
マリアはその場で呆然立っていることしかできなかった。


何故?
どうしてこうなったの?
それにこの腕輪…こんなのゲームに出てこなかった。
いやその前にノルト男爵領に帰されるなんて事なかったはず…。
何このバグ?
ノルト男爵領にスタンピートが?
違う!あれはアズライト帝国に起こることだ!
おかしい…そんなことありえない!








【だって私はヒロインだもの】
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