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スタンピート5
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痛む身体を引きづりながら家が立ち並ぶ地域まで戻ってきたマリアは、再度自分にヒールをかける。
魔力を使い過ぎたせいで少しフラついたが、やっとまともに歩けるようになった。
少し落ち着きを取り戻したマリアは、ライディクト元王子を探した。
家の周りでは見つからなかった為少しでも魔物との距離を取ろうと王都方向に歩くことにした。
その時とある建物の前から聞き覚えのある声が聞こえた。
そちらに向かって歩くと、そこにはボロボロの服をきたライディクトとその側近だった者たちがいた。
探していた人物を見つけたマリアは、
「ライ!探したのよ!?何をしているの?今魔物がこっちまで押し寄せてきてて…怖いのよ…。ライ助けてくれるよね?」
そう言って泣きついたが、ライディクトは睨みつけ怒声を浴びせた。
「はっ?お前は俺じゃなくてアルバート皇太子殿下がいいって言って離れていったじゃねぇか!!助けて欲しかったらアルバート皇太子殿下にでも頼めよ!俺はそれ所じゃないんだ!」
「帝国に入れないのよ!透明な壁の様なものがあって向こうに行けないの!今日も頑張って壊そうとしてたら…魔物がきたのよ…。魔物はあの場所を通れるのに私が通れないって何?なんなのこれ?私ヒロインなのよ?」
「ヒロインがなんなのか分かりませんが、今は私たちも困っているんです。貴女は黙っててくれませんか?で、何故私たちはギルドに入れないんですか!?」
元大司教子息のユーイが冒険者ギルド職員にそう話しかけた時、マリアはやっと気づいた。自分達がいる場所は冒険者ギルドの前である事を、そして目の前にギルド職員がいるのにその人に触ることが出来ないことを…。
そうここにも透明な壁があるのだ。
「え?どういうこと!?」
マリアは何度も体当たりをした。
その姿を見て、ギルド職員はため息をつきながら言った。
「どういう事も何も貴方達は罪人としてここに連れてこられたことをお忘れですか?ノルト男爵領からは1歩も出られません。そしてマリア、貴女が言ったんですよね?スタンピートが起こると。起こりましたよ?スタンピート。貴女しかこのスタンピートをおさめられないと言ったとか?ならば早くスタンピートを止めに言ってください。あと何度も伝えておりますが、貴方達はもう貴族でも王族でもありません。ここで騒がれても無駄です。それだけ元気なら魔物を倒してきてください。魔物を倒せば数はこちらでカウント出来るシステムなので死体はそのまま置いておいて貰ったら大丈夫です。武器やポーション、食料が欲しいのでしたらお金を持って隣の商人ギルドに声を掛けてください。商人ギルドも同じ様に貴方達は入れませんので大きな声でお願いしますね。」
「金なんてない!後で払えばいいだろ!?」
「後で誰が支払われるんですか?言いましたよね?もう貴方達は平民なのだと。ツケで支払いできないんですよ。スタンピートが起こるまでの時間に少しでも冒険者として働いていたら武器を揃えられたはずですよ?ステファンさん達は、随分前から武器等を揃えられていましたからね。さぁ、早く行ってください!ここに居座られると迷惑です。」
「ステファン達が持っているだと!?ならそれを奪うだけだ!行くぞ!」
ライディクト達は冒険者ギルドの職員の話を聞くと、さっさと森の方へと歩き出した。
ライディクト達は学園に通っていた頃の様に脅せば…少し痛めつければ武器は自分の物になると信じていたのだった。
あんなに手厳しく自分達の元から離れていったのにそれすら忘れて自分にとって都合のいいようにしか考えられなかったのだった。
魔物から身を隠しながら、森に入りステファン達を見つけたライディクト達はそれぞれ恐喝をしたが、勿論誰1人としてライディクト達の言うことを聞かなかった。
「ライディクト、君はもう私たちと同じ平民です。何故何もしていない君たちに武器を譲ってあげなければならないのですか?私たちは自分で購入したものです。その上この武器は使用者制限がかけてある。国からのお達しで購入した時に登録させられているんだ。つまり奪い取ったとしても君たちには使えない。今すぐお金を払えないのなら、そのくたびれた剣で戦うしかないよ。そうそう!確か魔法も使えたはずだよね?ならそのナマクラを使うより攻撃魔法の方がいいかもね?さて、魔物がくるから私はここで失礼する。自分の身は自分で守りなよ。学園の時に言っていたじゃないか!『俺達は学園トップの強さだ』って。今こそ出番だよ。」
ライディクトの方に向かってきた魔物を無視し、ステファンは他の魔物を切り倒した。
「ステファン!お前…助けろ!」
「だから無理です。あぁ、もうここはライディクト達に任せよう。移動するぞ!」
「「「「「おう!」」」」」
そういうと魔物とライディクト達を捨ててステファン達は、さっさと移動していった。
ボロボロの剣と魔法を使い、全員で何とか一体の魔物を倒した時、何故か上からマリアが降ってきた。
落ちてきたマリアは自分にヒールをかけながら文句を言っていた。
「なんなのあのギルド!『早く何とかしてきてください』って言ってポイって投げるなんて…ってライ?何でここにいるの?……ってここ森じゃない!!私さっきまで冒険者ギルドの前にいたのに!?何で!?」
慌てふためくマリアの肩を掴みライディクトは、
「マリア!お前回復魔法使えたよな?今すぐ治せ!」
「ちょっと、私魔力切れなのよ!休ませて!」
「今自分に使っていたじゃないか!!」
「そうよ!それで今立っているのがギリギリのラインなの。魔力回復するまで使えないわ。」
「チッ。役に立たない奴だな。大体お前の性でこんな目に遭っているのに何でお前はそんなに偉そうなんだ!?」
「偉そうじゃなくて偉いのよ!私がこの世界のヒロインで、このスタンピートをおさめられる唯一の人物!だから早くアルバート様に会わなきゃいけないのよ!」
「平民がアルバート皇太子殿下に会えるはずがないだろ…。大体スタンピートを止める事ができるならサッサと止めてくれよ。できるんだろ?」
「できるようになっているの!もう五月蝿いわね!!」
マリアとライディクト達は口論に夢中になり過ぎて気づいていなかった…。
魔物がすぐそこに来ていることに…。
魔物に気づいた時にはもう遅かった。
全員が魔物に吹き飛ばされ地面に叩き落とされた。
打ちどころの悪かった者何名かは、息をしていなかった。
魔物の血と自分達の流した血…。
そして無惨な死をとげた学友達…。
残されたマリア達はもう動くことも…話すことすらできなかった…。
魔力を使い過ぎたせいで少しフラついたが、やっとまともに歩けるようになった。
少し落ち着きを取り戻したマリアは、ライディクト元王子を探した。
家の周りでは見つからなかった為少しでも魔物との距離を取ろうと王都方向に歩くことにした。
その時とある建物の前から聞き覚えのある声が聞こえた。
そちらに向かって歩くと、そこにはボロボロの服をきたライディクトとその側近だった者たちがいた。
探していた人物を見つけたマリアは、
「ライ!探したのよ!?何をしているの?今魔物がこっちまで押し寄せてきてて…怖いのよ…。ライ助けてくれるよね?」
そう言って泣きついたが、ライディクトは睨みつけ怒声を浴びせた。
「はっ?お前は俺じゃなくてアルバート皇太子殿下がいいって言って離れていったじゃねぇか!!助けて欲しかったらアルバート皇太子殿下にでも頼めよ!俺はそれ所じゃないんだ!」
「帝国に入れないのよ!透明な壁の様なものがあって向こうに行けないの!今日も頑張って壊そうとしてたら…魔物がきたのよ…。魔物はあの場所を通れるのに私が通れないって何?なんなのこれ?私ヒロインなのよ?」
「ヒロインがなんなのか分かりませんが、今は私たちも困っているんです。貴女は黙っててくれませんか?で、何故私たちはギルドに入れないんですか!?」
元大司教子息のユーイが冒険者ギルド職員にそう話しかけた時、マリアはやっと気づいた。自分達がいる場所は冒険者ギルドの前である事を、そして目の前にギルド職員がいるのにその人に触ることが出来ないことを…。
そうここにも透明な壁があるのだ。
「え?どういうこと!?」
マリアは何度も体当たりをした。
その姿を見て、ギルド職員はため息をつきながら言った。
「どういう事も何も貴方達は罪人としてここに連れてこられたことをお忘れですか?ノルト男爵領からは1歩も出られません。そしてマリア、貴女が言ったんですよね?スタンピートが起こると。起こりましたよ?スタンピート。貴女しかこのスタンピートをおさめられないと言ったとか?ならば早くスタンピートを止めに言ってください。あと何度も伝えておりますが、貴方達はもう貴族でも王族でもありません。ここで騒がれても無駄です。それだけ元気なら魔物を倒してきてください。魔物を倒せば数はこちらでカウント出来るシステムなので死体はそのまま置いておいて貰ったら大丈夫です。武器やポーション、食料が欲しいのでしたらお金を持って隣の商人ギルドに声を掛けてください。商人ギルドも同じ様に貴方達は入れませんので大きな声でお願いしますね。」
「金なんてない!後で払えばいいだろ!?」
「後で誰が支払われるんですか?言いましたよね?もう貴方達は平民なのだと。ツケで支払いできないんですよ。スタンピートが起こるまでの時間に少しでも冒険者として働いていたら武器を揃えられたはずですよ?ステファンさん達は、随分前から武器等を揃えられていましたからね。さぁ、早く行ってください!ここに居座られると迷惑です。」
「ステファン達が持っているだと!?ならそれを奪うだけだ!行くぞ!」
ライディクト達は冒険者ギルドの職員の話を聞くと、さっさと森の方へと歩き出した。
ライディクト達は学園に通っていた頃の様に脅せば…少し痛めつければ武器は自分の物になると信じていたのだった。
あんなに手厳しく自分達の元から離れていったのにそれすら忘れて自分にとって都合のいいようにしか考えられなかったのだった。
魔物から身を隠しながら、森に入りステファン達を見つけたライディクト達はそれぞれ恐喝をしたが、勿論誰1人としてライディクト達の言うことを聞かなかった。
「ライディクト、君はもう私たちと同じ平民です。何故何もしていない君たちに武器を譲ってあげなければならないのですか?私たちは自分で購入したものです。その上この武器は使用者制限がかけてある。国からのお達しで購入した時に登録させられているんだ。つまり奪い取ったとしても君たちには使えない。今すぐお金を払えないのなら、そのくたびれた剣で戦うしかないよ。そうそう!確か魔法も使えたはずだよね?ならそのナマクラを使うより攻撃魔法の方がいいかもね?さて、魔物がくるから私はここで失礼する。自分の身は自分で守りなよ。学園の時に言っていたじゃないか!『俺達は学園トップの強さだ』って。今こそ出番だよ。」
ライディクトの方に向かってきた魔物を無視し、ステファンは他の魔物を切り倒した。
「ステファン!お前…助けろ!」
「だから無理です。あぁ、もうここはライディクト達に任せよう。移動するぞ!」
「「「「「おう!」」」」」
そういうと魔物とライディクト達を捨ててステファン達は、さっさと移動していった。
ボロボロの剣と魔法を使い、全員で何とか一体の魔物を倒した時、何故か上からマリアが降ってきた。
落ちてきたマリアは自分にヒールをかけながら文句を言っていた。
「なんなのあのギルド!『早く何とかしてきてください』って言ってポイって投げるなんて…ってライ?何でここにいるの?……ってここ森じゃない!!私さっきまで冒険者ギルドの前にいたのに!?何で!?」
慌てふためくマリアの肩を掴みライディクトは、
「マリア!お前回復魔法使えたよな?今すぐ治せ!」
「ちょっと、私魔力切れなのよ!休ませて!」
「今自分に使っていたじゃないか!!」
「そうよ!それで今立っているのがギリギリのラインなの。魔力回復するまで使えないわ。」
「チッ。役に立たない奴だな。大体お前の性でこんな目に遭っているのに何でお前はそんなに偉そうなんだ!?」
「偉そうじゃなくて偉いのよ!私がこの世界のヒロインで、このスタンピートをおさめられる唯一の人物!だから早くアルバート様に会わなきゃいけないのよ!」
「平民がアルバート皇太子殿下に会えるはずがないだろ…。大体スタンピートを止める事ができるならサッサと止めてくれよ。できるんだろ?」
「できるようになっているの!もう五月蝿いわね!!」
マリアとライディクト達は口論に夢中になり過ぎて気づいていなかった…。
魔物がすぐそこに来ていることに…。
魔物に気づいた時にはもう遅かった。
全員が魔物に吹き飛ばされ地面に叩き落とされた。
打ちどころの悪かった者何名かは、息をしていなかった。
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残されたマリア達はもう動くことも…話すことすらできなかった…。
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