【修正版】何でも欲しがる妹?お姉様が飽き性なだけですよね?

水江 蓮

文字の大きさ
34 / 45

34

しおりを挟む
トパゾライト公爵家の客間に通された私は、公爵家の皆様を前に緊張していた。
何とか挨拶をした私に対して、公爵夫人が、

「緊張しなくていいわよ~!それにしてもやっぱり綺麗なカーテシーね!よくあの家でそこまでの礼儀作法を身につけられたわね?」

そうですよね…。
あの家族の中で何でってなりますよね…。
私もそう思います…。
私は苦笑しながら、

「家庭教師の方に教わりました。お父様がお姉様に一流の家庭教師を雇ってくださったのですがそれを譲って頂いて…それも2人も…。なので全ての教科について2人の教師から教わっております。」

「あら?ハッキリと言っていいのよ?押し付けられたって!この辺はもう王家が調べあげていることよ!私は一番に王妃様から聞いたのよ!だからその勢いで養子に欲しいって声をあげちゃった!」

公爵夫人はイタズラ成功とでもいいそうな雰囲気で爆弾発言をし、フフフっと笑われている…。
なんだって!?
王妃様が確かにちょーーーっと調べたって言ってたけど…。
ドレスとかだけでなく、家庭教師の事まで知られているとは…。
お姉様、なんかよく分からないけど…どんまい…。
私が何も言えずに苦笑していると公爵様が、

「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。カルサイト侯爵家の内情はほぼ知っている。君が自分でメイドを雇っていることも、コックやメイドの仕事をしている事がある事も…。君は何も悪いことをしていない。君が生きていく為に行動したことだろう?君に罪はない!罪があるのは君の家族達だ!さて、単刀直入に言う。今回の養子の件だが、是非前向きに考えて欲しい。君の未来を守る為にもね。養子に入ってくれるなら、その時は君が大切に思っているメイドやコック等の使用人を公爵家に連れてきていい。その方が君も安心するだろう?養子になったからと言って政略結婚しろとかは言わない。君がやりたいように、生きたいように生きればいい。私達はその後ろ盾になりたいだけだからね?後ろ盾であり、親子として…君が今まで過ごせなかった家族の時間を過ごして欲しいんだ。私達は娘が欲しかったんだからね?」

「そうだよ。俺なんて母様が妊娠する度に妹が産まれるように願っていたのに…弟ばかり産まれてさ…できれば俺の妹になって欲しい!お兄様…いや?お兄ちゃんって呼んでほしい!」

「それを言うなら俺も」

「そうだ!兄ばかりなんて暑苦しいだけなんだから!」

次々と歓迎の声を掛けてくれる公爵家の皆様とその姿を見て微笑まれている使用人達…。
私はつい嬉しくなって泣いてしまった。

「あらあら…誰が泣かせたのかしら?大丈夫?もう何も怖いことなんてないのよ?うちの息子が怖いなら追い出すわよ?」

そう言いながら公爵夫人はハンカチで私の涙を拭いてくれた。

「大丈夫です。本当に皆様ありがとうございます。使用人の事まで考えてくださりありがとうございます。私の養子の件と使用人の件お願いしてもいいですか?…でも、彼らを引き抜いたらカルサイト家から何か言われませんか?」

「よし!言質とった!養子決定だ!部屋をアンリ好みに用意しよう!」

「寮生活は続けたいんでしょ?週末は帰ってきてね?私とショッピングよ!」

「お父様!急いで書類を準備しますよ!さっさとあの家との縁を切らせましょう!」

公爵家の皆の動きに私が呆然としていると、

「大丈夫だよ。何も心配しなくていい。私に任せておけば全て上手くいく。あの侯爵はまともに書類を読まずに証印を押す傾向があるからな…バレずに全て終わらせることができるよ?コックやメイドは内情を調べるために公爵家の者を潜り込ませる予定だから心配しなくていい。さぁ、今日はお祝いだ!夕飯を食べたら寮まで送っていこう。寮には連絡しておくからゆっくり過ごすといい。私は先に国王陛下に連絡してくるから、また夕飯時にね!」

そう言い残して公爵様は颯爽と部屋を後にした。


なんだか、あっという間に私養子に入ることになりました…。
凄いスピードで色々ついていけない私です…。

こんなことあるんですね…。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。

三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。 何度も断罪を回避しようとしたのに! では、こんな国など出ていきます!

覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―

Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。

おかしくなったのは、彼女が我が家にやってきてからでした。

ましゅぺちーの
恋愛
公爵家の令嬢であるリリスは家族と婚約者に愛されて幸せの中にいた。 そんな時、リリスの父の弟夫婦が不慮の事故で亡くなり、その娘を我が家で引き取ることになった。 娘の名前はシルビア。天使のように可愛らしく愛嬌のある彼女はすぐに一家に馴染んでいった。 それに対してリリスは次第に家で孤立していき、シルビアに嫌がらせをしているとの噂までたち始めた。 婚約者もシルビアに奪われ、父からは勘当を言い渡される。 リリスは平民として第二の人生を歩み始める。 全8話。完結まで執筆済みです。 この作品は小説家になろう様にも掲載しています。

【完結】結婚して12年一度も会った事ありませんけど? それでも旦那様は全てが欲しいそうです

との
恋愛
結婚して12年目のシエナは白い結婚継続中。 白い結婚を理由に離婚したら、全てを失うシエナは漸く離婚に向けて動けるチャンスを見つけ・・  沈黙を続けていたルカが、 「新しく商会を作って、その先は?」 ーーーーーー 題名 少し改変しました

【完結】婚約者は自称サバサバ系の幼馴染に随分とご執心らしい

冬月光輝
恋愛
「ジーナとはそんな関係じゃないから、昔から男友達と同じ感覚で付き合ってるんだ」 婚約者で侯爵家の嫡男であるニッグには幼馴染のジーナがいる。 ジーナとニッグは私の前でも仲睦まじく、肩を組んだり、お互いにボディタッチをしたり、していたので私はそれに苦言を呈していた。 しかし、ニッグは彼女とは仲は良いがあくまでも友人で同性の友人と同じ感覚だと譲らない。 「あはは、私とニッグ? ないない、それはないわよ。私もこんな性格だから女として見られてなくて」 ジーナもジーナでニッグとの関係を否定しており、全ては私の邪推だと笑われてしまった。 しかし、ある日のこと見てしまう。 二人がキスをしているところを。 そのとき、私の中で何かが壊れた……。

神託の聖女様~偽義妹を置き去りにすることにしました

青の雀
恋愛
半年前に両親を亡くした公爵令嬢のバレンシアは、相続権を王位から認められ、晴れて公爵位を叙勲されることになった。 それから半年後、突如現れた義妹と称する女に王太子殿下との婚約まで奪われることになったため、怒りに任せて家出をするはずが、公爵家の使用人もろとも家を出ることに……。

【完結】美しい人。

❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」 「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」 「ねえ、返事は。」 「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」 彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。

妹の身代わり人生です。愛してくれた辺境伯の腕の中さえ妹のものになるようです。

桗梛葉 (たなは)
恋愛
タイトルを変更しました。 ※※※※※※※※※※※※※ 双子として生まれたエレナとエレン。 かつては忌み子とされていた双子も何代か前の王によって、そういった扱いは禁止されたはずだった。 だけどいつの時代でも古い因習に囚われてしまう人達がいる。 エレナにとって不幸だったのはそれが実の両親だったということだった。 両親は妹のエレンだけを我が子(長女)として溺愛し、エレナは家族とさえ認められない日々を過ごしていた。 そんな中でエレンのミスによって辺境伯カナトス卿の令息リオネルがケガを負ってしまう。 療養期間の1年間、娘を差し出すよう求めてくるカナトス卿へ両親が差し出したのは、エレンではなくエレナだった。 エレンのフリをして初恋の相手のリオネルの元に向かうエレナは、そんな中でリオネルから優しさをむけてもらえる。 だが、その優しささえも本当はエレンへ向けられたものなのだ。 自分がニセモノだと知っている。 だから、この1年限りの恋をしよう。 そう心に決めてエレナは1年を過ごし始める。 ※※※※※※※※※※※※※ 異世界として、その世界特有の法や産物、鉱物、身分制度がある前提で書いています。 現実と違うな、という場面も多いと思います(すみません💦) ファンタジーという事でゆるくとらえて頂けると助かります💦

処理中です...