11 / 172
10
しおりを挟む
ジン(ジークライド)side
「くっ…今日もミュリエル可愛かった!!何なの!?あの可愛さ…誰かに誘拐されるのでは!?」
「はいはい。落ちついてくださいね。」
ジンことジークライドは自室に戻り今日の出来事を従者に話していた。
「俺は一言も話せないのに、隣の令嬢はミュリエルと笑顔でずっと話していた!!俺は我慢しているのに!!あの令嬢とかわりたい…。」
「代わったら結婚出来ませんけどね?後3年の我慢なんですから耐えてください。エドバンシー侯爵家と王家で決めたんでしょ?卒業までは正体を隠すって。」
「分かってる。それに俺の周りにウロウロしている女共がいるからな…ミュリエルを危険に晒せない。」
「女共って…皆に優しいジークライド王子殿下に恋している女性が泣きますよ?」
「ふん。勝手にすればいい。それはそうとミュリエルに身の危険がないかちゃんと影はついているんだろうな?」
「はい。国王陛下から5名、王妃殿下から10名、ジークライド王子殿下から20名という物凄い数の影が付けられているので間違いなく安全です。逆に人数減らして貰えません?」
「いや、減らせない。減らして何かあったらどうするんだ!?」
従者はため息をつきながら了承した。
従者と明日の事について相談しているとドアをノックされる音が聞こえた。
入るよう指示をすると、そこにはミュリエルからの手紙を持つ執事がいた。
「先程届いた手紙になります。」
そういうと執事は手紙を私さっさと部屋から退出した。
従者は思った。
今執事と一緒に退出すればよかったと…。
ミュリエルからの手紙を大切そうに手に取り読み出すジークライドの為に、従者は新しく紅茶を入れ直した。
ミュリエルからの手紙を読んだジークライドは、それはもう幸せそうに内容を報告してきた。
「ミュリエルが今日出来た友人について手紙で教えてくれたんだ。キャロライン・ディボルト伯爵令嬢との事だ。念の為彼女について調べておいてくれ。危険分子はミュリエルに近づけたくない。ミュリエルにジークライド王子殿下にアタックしなくていいのかと尋ねたらしいが…これをどう受け取るべきなのか考えものだ。ジンとの婚約を破棄させるつもりなのか!?」
「はいはい。調べさせますよ。そして落ち着いてください。ジンとの婚約ってジークライド王子殿下との婚約のことですからね?婚約破棄する気サラサラないんでしょ?それよりも、ジークライド王子殿下の婚約者をオラジオール公爵令嬢だと思い込んでいる方が問題じゃないですか?」
ジークライドはその言葉に対し首を横に振った。
「いや、このままで今はいい。女共が勝手に勘違いしているだけだ。私は一度もオラジオール公爵令嬢が婚約者だと言ったこともないし、扱ったこともない。オラジオール公爵令嬢は何故か私と婚約していると思い込んでいるみたいだが、そのような事実はない。父上にもミュリエル以外と婚約、結婚するぐらいなら臣下にくだると伝えてある。オラジオール公爵令嬢とあのピンクの髪をしているヤツが今日騒ぎを起こしていたが、あそこにミュリエルが巻き込まれる方が危険だ。このまま様子観察だ。」
「分かりました。それではディボルト伯爵令嬢とそのピンクの髪の令嬢2名について調べさせます。」
「そうだな。あのピンク髪は面倒臭そうだ。調べておいて損はないだろう。よろしく頼む。」
従者に指示を出したあと、ジークライドはミュリエルに手紙を書いた。
手紙を書く手を止め、ジークライドは月を見上げた。
そしてぽつりと呟いた。
「近くにいるのに声を掛けることすらできないとは…。王子という立場は本当に面倒だな。」
そのジークライドの呟きは誰にも聞かれることはなく闇夜に消えていった。
「くっ…今日もミュリエル可愛かった!!何なの!?あの可愛さ…誰かに誘拐されるのでは!?」
「はいはい。落ちついてくださいね。」
ジンことジークライドは自室に戻り今日の出来事を従者に話していた。
「俺は一言も話せないのに、隣の令嬢はミュリエルと笑顔でずっと話していた!!俺は我慢しているのに!!あの令嬢とかわりたい…。」
「代わったら結婚出来ませんけどね?後3年の我慢なんですから耐えてください。エドバンシー侯爵家と王家で決めたんでしょ?卒業までは正体を隠すって。」
「分かってる。それに俺の周りにウロウロしている女共がいるからな…ミュリエルを危険に晒せない。」
「女共って…皆に優しいジークライド王子殿下に恋している女性が泣きますよ?」
「ふん。勝手にすればいい。それはそうとミュリエルに身の危険がないかちゃんと影はついているんだろうな?」
「はい。国王陛下から5名、王妃殿下から10名、ジークライド王子殿下から20名という物凄い数の影が付けられているので間違いなく安全です。逆に人数減らして貰えません?」
「いや、減らせない。減らして何かあったらどうするんだ!?」
従者はため息をつきながら了承した。
従者と明日の事について相談しているとドアをノックされる音が聞こえた。
入るよう指示をすると、そこにはミュリエルからの手紙を持つ執事がいた。
「先程届いた手紙になります。」
そういうと執事は手紙を私さっさと部屋から退出した。
従者は思った。
今執事と一緒に退出すればよかったと…。
ミュリエルからの手紙を大切そうに手に取り読み出すジークライドの為に、従者は新しく紅茶を入れ直した。
ミュリエルからの手紙を読んだジークライドは、それはもう幸せそうに内容を報告してきた。
「ミュリエルが今日出来た友人について手紙で教えてくれたんだ。キャロライン・ディボルト伯爵令嬢との事だ。念の為彼女について調べておいてくれ。危険分子はミュリエルに近づけたくない。ミュリエルにジークライド王子殿下にアタックしなくていいのかと尋ねたらしいが…これをどう受け取るべきなのか考えものだ。ジンとの婚約を破棄させるつもりなのか!?」
「はいはい。調べさせますよ。そして落ち着いてください。ジンとの婚約ってジークライド王子殿下との婚約のことですからね?婚約破棄する気サラサラないんでしょ?それよりも、ジークライド王子殿下の婚約者をオラジオール公爵令嬢だと思い込んでいる方が問題じゃないですか?」
ジークライドはその言葉に対し首を横に振った。
「いや、このままで今はいい。女共が勝手に勘違いしているだけだ。私は一度もオラジオール公爵令嬢が婚約者だと言ったこともないし、扱ったこともない。オラジオール公爵令嬢は何故か私と婚約していると思い込んでいるみたいだが、そのような事実はない。父上にもミュリエル以外と婚約、結婚するぐらいなら臣下にくだると伝えてある。オラジオール公爵令嬢とあのピンクの髪をしているヤツが今日騒ぎを起こしていたが、あそこにミュリエルが巻き込まれる方が危険だ。このまま様子観察だ。」
「分かりました。それではディボルト伯爵令嬢とそのピンクの髪の令嬢2名について調べさせます。」
「そうだな。あのピンク髪は面倒臭そうだ。調べておいて損はないだろう。よろしく頼む。」
従者に指示を出したあと、ジークライドはミュリエルに手紙を書いた。
手紙を書く手を止め、ジークライドは月を見上げた。
そしてぽつりと呟いた。
「近くにいるのに声を掛けることすらできないとは…。王子という立場は本当に面倒だな。」
そのジークライドの呟きは誰にも聞かれることはなく闇夜に消えていった。
2,015
あなたにおすすめの小説
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
うっかり結婚を承諾したら……。
翠月 瑠々奈
恋愛
「結婚しようよ」
なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。
相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。
白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。
実際は思った感じではなくて──?
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
5年経っても軽率に故郷に戻っては駄目!
158
恋愛
伯爵令嬢であるオリビアは、この世界が前世でやった乙女ゲームの世界であることに気づく。このまま学園に入学してしまうと、死亡エンドの可能性があるため学園に入学する前に家出することにした。婚約者もさらっとスルーして、早や5年。結局誰ルートを主人公は選んだのかしらと軽率にも故郷に舞い戻ってしまい・・・
2話完結を目指してます!
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる