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『その通りです。私はモブなのでヒロインの動きに凄く恐怖を覚えていました。乙女ゲームの様に皆に好かれるヒロインでジンまでとられちゃうんじゃないかって…。乙女ゲームのヒロインは天真爛漫で…それでも皆に優しくて…その上光属性の持ち主…もう勝ち目がない相手なんです。あのヒロインはちょっと違いましたけど…それでも最終学年でジークライド王子殿下やクロリス公爵子息達と仲良くなるようになって…それでジンも取られると思って怖かったんです…。』
涙を堪えながら話すと、王妃殿下はハンカチをそっと私の前に出すと優しく声を掛けてくれた。
『そんなに泣きそうにならないで?目が溶けちゃうわよ?大体最終学年のジークは影武者だったし、クロリス公爵子息は…あれはまぁ攻略されたんだろうけど…。まぁあれよね…ジークが秘密にしていたから余計に色々考えちゃったんだろうけどジーク本人は攻略されていなかったでしょ?それにね、ミュリエルちゃん。あのヒロインの何処に惹かれる所があるの?本来の乙女ゲームのヒロインとは全く違うんでしょ?』
ミュリエルは小さく頷いた。
『本当のヒロインはあの子とは全く違うんです。ヒロインはあのスタンピードの時にエリアヒールで助けるんです。それに常にSクラスで…あんなに性格なじゃなかったんです。』
『ほらね?あの子の何処が素敵な女性なのよ。ほら、キリアン・ナサイト公爵子息も攻略キャラだったんでしょ?彼は来月結婚するのよ?』
『え?そうなんですか?』
『そうよ~。お相手は同じ学園の教師。ほら、あの子の思い通りになんて進んでいなかったのよ。まぁ、クロリス公爵子息達は…思い通りだったかもしれないけど…。でもそうね…何より【強制力】が怖かったのかしら?』
ミュリエルが驚いたように顔をあげると王妃殿下は、
『やっぱり【強制力】が怖かったのね。だからゲームに登場するキャラから距離をとろうとしていたのね。分かるわ~。小説とかでは無実であっても悪役令嬢が断罪されたりって話多かったもんね。キャロラインちゃんが心配していたのよ「ミュリエルちゃんはドラノーラ男爵令嬢が主演の劇を見ている客のようだ」って。』
『キャロラインがそんなことを!?』
『えぇ、よく見ているわよね。その話を聞いた時になるほどって思っちゃったもん。モブとして…客として見てたのね?』
『はい…。悪役令嬢でさえ勝てない【強制力】にモブが勝てるとは思えなかったので…。』
『そうね、そう思うのも仕方がないわ。でももう【強制力】や【乙女ゲーム】に怯える日々は終わりよ。あの子たちとはもう二度と会う事ないから。』
『会うことはないって…昨日の事の処罰は決まったんですか?』
『そうよ。昨日あのパーティーでジークも言っていたでしょう?「もう二度と会うことはない」って。昨日の夜にもう送ったわ。皆纏めて北の辺境地に!』
『え!?纏めて!?それは大丈夫なんですか!?』
ミュリエルは纏めて同じ場所に送られたことに驚いたが、王妃殿下は笑みを深めたのだった。
涙を堪えながら話すと、王妃殿下はハンカチをそっと私の前に出すと優しく声を掛けてくれた。
『そんなに泣きそうにならないで?目が溶けちゃうわよ?大体最終学年のジークは影武者だったし、クロリス公爵子息は…あれはまぁ攻略されたんだろうけど…。まぁあれよね…ジークが秘密にしていたから余計に色々考えちゃったんだろうけどジーク本人は攻略されていなかったでしょ?それにね、ミュリエルちゃん。あのヒロインの何処に惹かれる所があるの?本来の乙女ゲームのヒロインとは全く違うんでしょ?』
ミュリエルは小さく頷いた。
『本当のヒロインはあの子とは全く違うんです。ヒロインはあのスタンピードの時にエリアヒールで助けるんです。それに常にSクラスで…あんなに性格なじゃなかったんです。』
『ほらね?あの子の何処が素敵な女性なのよ。ほら、キリアン・ナサイト公爵子息も攻略キャラだったんでしょ?彼は来月結婚するのよ?』
『え?そうなんですか?』
『そうよ~。お相手は同じ学園の教師。ほら、あの子の思い通りになんて進んでいなかったのよ。まぁ、クロリス公爵子息達は…思い通りだったかもしれないけど…。でもそうね…何より【強制力】が怖かったのかしら?』
ミュリエルが驚いたように顔をあげると王妃殿下は、
『やっぱり【強制力】が怖かったのね。だからゲームに登場するキャラから距離をとろうとしていたのね。分かるわ~。小説とかでは無実であっても悪役令嬢が断罪されたりって話多かったもんね。キャロラインちゃんが心配していたのよ「ミュリエルちゃんはドラノーラ男爵令嬢が主演の劇を見ている客のようだ」って。』
『キャロラインがそんなことを!?』
『えぇ、よく見ているわよね。その話を聞いた時になるほどって思っちゃったもん。モブとして…客として見てたのね?』
『はい…。悪役令嬢でさえ勝てない【強制力】にモブが勝てるとは思えなかったので…。』
『そうね、そう思うのも仕方がないわ。でももう【強制力】や【乙女ゲーム】に怯える日々は終わりよ。あの子たちとはもう二度と会う事ないから。』
『会うことはないって…昨日の事の処罰は決まったんですか?』
『そうよ。昨日あのパーティーでジークも言っていたでしょう?「もう二度と会うことはない」って。昨日の夜にもう送ったわ。皆纏めて北の辺境地に!』
『え!?纏めて!?それは大丈夫なんですか!?』
ミュリエルは纏めて同じ場所に送られたことに驚いたが、王妃殿下は笑みを深めたのだった。
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