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大急ぎで色んな罠を仕掛けているとあっという間にワズール王国の使節団がくる日がやってきた。
今回表立っては【今後の国交のあり方、協力の仕方を話し合いたい】との申し出らしい。
国王陛下曰く、
「今後は国交断絶、今後一切関わりを持たない。」
とのことだが、来ちゃったからには一応受け入れるしかない。
でも今回は事前約束のあった視察ではないため王宮の迎賓館は使わせないとのことだった。
代わりにと用意されたのは、あの影武者君が使っていた屋敷だった。
監視がしやすいかららしい。
また取り壊しが決まっているので汚れたり壊れたりしてもいいとのこと…けが人でないよね?
色々と問題しかない訪問が遂に始まる。
本来なら王宮の前で受け入れなのだが、そんなところで降りてもらっては困ると別の入り口から入ってもらい直接例の屋敷前に来てもらう事になった。
勿論案内役をこちらから出してのご案内だ。
…あの入り口知らない人が入ると迷子んいなるからね…。
何とか屋敷前にやって来た馬車を見ると、それはもう豪華絢爛…いやゴテゴテしすぎ…この馬車野盗に狙ってくださいって言っているようなもんだよ?
てかもう狙われろ!
馬車が止まり、ドアが開くと白い手が外に出てきた。
これはエスコートしろってことかね?
ジークは動かない。
勿論ライナー達も動かない。
騎士団も動かない。
国王陛下は白い目でこの光景を見ている。
王妃殿下は欠伸を扇子で隠している。
いや、王妃殿下今欠伸してていいの!?
一向に動かない私達を見て何度か咳払いが聞こえる。
王妃殿下は、
「あら?風邪かしら?それなら無理せずに帰国してもらいましょう。」
なんてことを言っている。
でももうここで引き返した方が身のためであることは間違いない。
未だに王女様は姿を見せない。
いや手だけは見えているけどね?
ジークは王女様を無視して私の腰に手をまわし額にキスをし始めた。
誰か!ジークのこの行動は止めて!!
周りを見回しても止めてくれる人などおらず…なんならディメルクが映像を撮っているぐらいだ。
こちらが全く意をくまないことに痺れを切らしたワズール国の使節団団長がジークに声をかけてきた。
ジークは煩わしそうに顔を向けると発言の許可を出した。
「この度は使節団の受け入れありがとうございます。今回は第三王女であるナタリー殿下も来られております。どうかジークライド王子殿下エスコートをお願いしたい。」
その言葉に対しジークはこの上ない程の冷気をだした。
ジークさん…ちょっと寒いです…。
「エスコート役はできない。私には愛する婚約者がいるのだから。それにこちらはそちらの使節団を喜んで受け入れたんじゃない。この国に入ってから後2週間で使節団が着きますと言われたんだ。このようなだまし討ちをするような行為は辞めていただきたい。第三王女のエスコート役は自国の者で何とかするように。一応こうやって出迎えた。これで私達は義務を果たした。其方たちはこの屋敷を使ってくれ。用事があれば都度屋敷にいる執事に相談するように。」
「そ、そんな!」
「そんなもなにもない。こっちはワズール国に使節団の受け入れ要請を拒否したのに、もうアレクサンドライト国に入っているからと無理を言われたんだ。我が国は暇ではない。用事を済ませてさっさと帰国してくれ。ミュリエル、話は終わったから部屋に戻ろうか?」
「えぇ。でもいいの?」
「もう最低限のお出迎えはしたからね。ほら父上達も城に戻って言っているだろう?」
そういわれて城の方を見ると、王妃殿下と腕を組んで歩く国王陛下の姿が見えた。
本当にここまで拒否するとは…。
たはいってもここに私が残る必要などないので私はジークに促されるままその場を後にした。
この後馬車から自分の連れてきた侍従の手を借り馬車を降りた王女殿下が玄関先で大暴れした映像をディメルクに見せて貰った。
全て証拠として今後使うらしい。
どうなることやら…怖いよね…。
王女様はピンクの髪に深紅の瞳を持つ釣り目の女性だった。
釣り目のせいか気が強そうに見える。
いや実際気が強いから他国で大暴れしているのか。
それにしてもピンクの髪…何か嫌な予感しかないんだけど?
いや、ピンクの髪の人に偏見を持っちゃダメだよね?
とりあえず姿形は分かった。
これからは敵として迎え撃ってやろう。
私は明日からの迎撃戦に向けて気合を入れるのだった。
今回表立っては【今後の国交のあり方、協力の仕方を話し合いたい】との申し出らしい。
国王陛下曰く、
「今後は国交断絶、今後一切関わりを持たない。」
とのことだが、来ちゃったからには一応受け入れるしかない。
でも今回は事前約束のあった視察ではないため王宮の迎賓館は使わせないとのことだった。
代わりにと用意されたのは、あの影武者君が使っていた屋敷だった。
監視がしやすいかららしい。
また取り壊しが決まっているので汚れたり壊れたりしてもいいとのこと…けが人でないよね?
色々と問題しかない訪問が遂に始まる。
本来なら王宮の前で受け入れなのだが、そんなところで降りてもらっては困ると別の入り口から入ってもらい直接例の屋敷前に来てもらう事になった。
勿論案内役をこちらから出してのご案内だ。
…あの入り口知らない人が入ると迷子んいなるからね…。
何とか屋敷前にやって来た馬車を見ると、それはもう豪華絢爛…いやゴテゴテしすぎ…この馬車野盗に狙ってくださいって言っているようなもんだよ?
てかもう狙われろ!
馬車が止まり、ドアが開くと白い手が外に出てきた。
これはエスコートしろってことかね?
ジークは動かない。
勿論ライナー達も動かない。
騎士団も動かない。
国王陛下は白い目でこの光景を見ている。
王妃殿下は欠伸を扇子で隠している。
いや、王妃殿下今欠伸してていいの!?
一向に動かない私達を見て何度か咳払いが聞こえる。
王妃殿下は、
「あら?風邪かしら?それなら無理せずに帰国してもらいましょう。」
なんてことを言っている。
でももうここで引き返した方が身のためであることは間違いない。
未だに王女様は姿を見せない。
いや手だけは見えているけどね?
ジークは王女様を無視して私の腰に手をまわし額にキスをし始めた。
誰か!ジークのこの行動は止めて!!
周りを見回しても止めてくれる人などおらず…なんならディメルクが映像を撮っているぐらいだ。
こちらが全く意をくまないことに痺れを切らしたワズール国の使節団団長がジークに声をかけてきた。
ジークは煩わしそうに顔を向けると発言の許可を出した。
「この度は使節団の受け入れありがとうございます。今回は第三王女であるナタリー殿下も来られております。どうかジークライド王子殿下エスコートをお願いしたい。」
その言葉に対しジークはこの上ない程の冷気をだした。
ジークさん…ちょっと寒いです…。
「エスコート役はできない。私には愛する婚約者がいるのだから。それにこちらはそちらの使節団を喜んで受け入れたんじゃない。この国に入ってから後2週間で使節団が着きますと言われたんだ。このようなだまし討ちをするような行為は辞めていただきたい。第三王女のエスコート役は自国の者で何とかするように。一応こうやって出迎えた。これで私達は義務を果たした。其方たちはこの屋敷を使ってくれ。用事があれば都度屋敷にいる執事に相談するように。」
「そ、そんな!」
「そんなもなにもない。こっちはワズール国に使節団の受け入れ要請を拒否したのに、もうアレクサンドライト国に入っているからと無理を言われたんだ。我が国は暇ではない。用事を済ませてさっさと帰国してくれ。ミュリエル、話は終わったから部屋に戻ろうか?」
「えぇ。でもいいの?」
「もう最低限のお出迎えはしたからね。ほら父上達も城に戻って言っているだろう?」
そういわれて城の方を見ると、王妃殿下と腕を組んで歩く国王陛下の姿が見えた。
本当にここまで拒否するとは…。
たはいってもここに私が残る必要などないので私はジークに促されるままその場を後にした。
この後馬車から自分の連れてきた侍従の手を借り馬車を降りた王女殿下が玄関先で大暴れした映像をディメルクに見せて貰った。
全て証拠として今後使うらしい。
どうなることやら…怖いよね…。
王女様はピンクの髪に深紅の瞳を持つ釣り目の女性だった。
釣り目のせいか気が強そうに見える。
いや実際気が強いから他国で大暴れしているのか。
それにしてもピンクの髪…何か嫌な予感しかないんだけど?
いや、ピンクの髪の人に偏見を持っちゃダメだよね?
とりあえず姿形は分かった。
これからは敵として迎え撃ってやろう。
私は明日からの迎撃戦に向けて気合を入れるのだった。
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