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再度王へ
ツカツカと足音を鳴らせながら国王の執務室へ歩いて来るとちょうど中から側近が出てきた。どうやら今なら国王以外誰もいないからちょうどいいと思った二人はノックをして入り込んだ。
「父さん、報告があります。」
「……お前たちか。」
どこか呆れたような雰囲気を滲ませている国王の側にやってきたウィンノルとユースはそれぞれ報告をする。
「アレンシカがレイシーラにいるという報告を受けまして迎えに行ったのですが、もぬけの殻でした。これから王家への混乱と隠蔽、損害の抗議をリリーベル公爵家にしたいと思うのですが、父さんはどう思いますか?」
「どうとは?」
「俺としてはもう事が起きているので最初から罰してもおかしくはないと思うんですが……。」
「何?」
国王はピクリと眉毛を釣り上げたがそんな微細な変化に二人は気づいていない。
ウィンノルが続ける。
「俺から罰してもいいと思いますが、やはりここは国王から警告をしたほうがいいと思いますがどうですか?父上も忙しいですから抗議書はこちらで作っておきますが。」
「……お前たちには何も響いていなかったようだな。」
「え?」
「……お前たちは国王を操れる立場だと、そう思っているのか。」
いつの間にか酷く怒りを滲ませた表情で国王は二人を見ていた。
「な、何を言ってるんですか?俺たちは国王の言葉を重く受け止めていますよ。ウィンノルなんて深く反省して自分の出来ることをしようとしているんです!なあウィンノル。」
あまりの怒りの顔にたじろいたウィンノルの背をユースが叩きフォローをする。少しだけ気合いを取り戻したウィンノルは食い下がろうと必死に発言した。
「父上、俺は真剣にこの婚約関係を考え自分なりに何とかしようとしています。父さんも言ったでしょう、これは俺への試練だと。」
「その結果がこれか。」
「もちろん、一筋縄ではいかない困難ですが俺はアレンシカとの関係がよりよいものにする為に行動しています。俺の試練だからこそ、俺が行動しないと。」
「それがどうしてこれになる?」
「父さん、ウィンノルが真にやる気になったんです。どうか息子の為に協力してくれませんか?」
国王が今にも怒鳴りそうになっている表情をしている理由が分からないが、それでもウィンノルは震える足を堪えながら国王への説得を試みる。
「俺は今まで、自分が生ぬるいと考えてました。俺がきちんと管理出来ていないからこうなったのです。もっとしっかり駄目なものは駄目だと教えなければならなかったんです。」
「……それで。」
「俺の今までしていたことは中途半端だった。しっかりアレンシカを叱っていればこうはならなかったのに。これが俺の試練だったのです。」
「……はあ。」
「お願いします。どうか試練を乗り越える為にもどうか動いていただけますか。」
ウィンノルは頭を下げると国王は椅子から立ち上がった。協力してくれるのだと思い二人は嬉しくなったが、ただ国王は窓際に行き外を眺めただけだった。
「……お前たちの言い分はよく分かった。」
「父上!じゃあ!」
「私の言葉が何も伝わっていないことをな。」
「えっ。」
国王は振り返り二人を見下ろした。その顔は真顔だったがウィンノルとユースには分かる。それは怒りを通り越した憤怒の表情なのだと。
「この期に及んでお前たちはまだこれがアレンシカへの試練だと思っている。お前への試練だと何度言わせれば分かる。」
「いえ、そんなことは!」
「違うというのならそんな答えにはならないはずだ。」
静かに怒りを伝える声が二人に伝わると抑えていた震えがウィンノルに戻る。隣りを見れば珍しくユースも震えていた。だがウィンノルより社交をこなしているユースはそれでも引き下がることはなかった。
「……お言葉ですが、何故そこまでリリーベル家へ命じないのですか。アレンシカが婚約者の責務を果たさず逃げているのに。」
「何?」
「リリーベル家へ何があるんですか?何か恐れていることでもあるのですか?そんな風だから……そんな風だから王家は舐められ、今アレンシカに逃げられているのです!」
「父さん、報告があります。」
「……お前たちか。」
どこか呆れたような雰囲気を滲ませている国王の側にやってきたウィンノルとユースはそれぞれ報告をする。
「アレンシカがレイシーラにいるという報告を受けまして迎えに行ったのですが、もぬけの殻でした。これから王家への混乱と隠蔽、損害の抗議をリリーベル公爵家にしたいと思うのですが、父さんはどう思いますか?」
「どうとは?」
「俺としてはもう事が起きているので最初から罰してもおかしくはないと思うんですが……。」
「何?」
国王はピクリと眉毛を釣り上げたがそんな微細な変化に二人は気づいていない。
ウィンノルが続ける。
「俺から罰してもいいと思いますが、やはりここは国王から警告をしたほうがいいと思いますがどうですか?父上も忙しいですから抗議書はこちらで作っておきますが。」
「……お前たちには何も響いていなかったようだな。」
「え?」
「……お前たちは国王を操れる立場だと、そう思っているのか。」
いつの間にか酷く怒りを滲ませた表情で国王は二人を見ていた。
「な、何を言ってるんですか?俺たちは国王の言葉を重く受け止めていますよ。ウィンノルなんて深く反省して自分の出来ることをしようとしているんです!なあウィンノル。」
あまりの怒りの顔にたじろいたウィンノルの背をユースが叩きフォローをする。少しだけ気合いを取り戻したウィンノルは食い下がろうと必死に発言した。
「父上、俺は真剣にこの婚約関係を考え自分なりに何とかしようとしています。父さんも言ったでしょう、これは俺への試練だと。」
「その結果がこれか。」
「もちろん、一筋縄ではいかない困難ですが俺はアレンシカとの関係がよりよいものにする為に行動しています。俺の試練だからこそ、俺が行動しないと。」
「それがどうしてこれになる?」
「父さん、ウィンノルが真にやる気になったんです。どうか息子の為に協力してくれませんか?」
国王が今にも怒鳴りそうになっている表情をしている理由が分からないが、それでもウィンノルは震える足を堪えながら国王への説得を試みる。
「俺は今まで、自分が生ぬるいと考えてました。俺がきちんと管理出来ていないからこうなったのです。もっとしっかり駄目なものは駄目だと教えなければならなかったんです。」
「……それで。」
「俺の今までしていたことは中途半端だった。しっかりアレンシカを叱っていればこうはならなかったのに。これが俺の試練だったのです。」
「……はあ。」
「お願いします。どうか試練を乗り越える為にもどうか動いていただけますか。」
ウィンノルは頭を下げると国王は椅子から立ち上がった。協力してくれるのだと思い二人は嬉しくなったが、ただ国王は窓際に行き外を眺めただけだった。
「……お前たちの言い分はよく分かった。」
「父上!じゃあ!」
「私の言葉が何も伝わっていないことをな。」
「えっ。」
国王は振り返り二人を見下ろした。その顔は真顔だったがウィンノルとユースには分かる。それは怒りを通り越した憤怒の表情なのだと。
「この期に及んでお前たちはまだこれがアレンシカへの試練だと思っている。お前への試練だと何度言わせれば分かる。」
「いえ、そんなことは!」
「違うというのならそんな答えにはならないはずだ。」
静かに怒りを伝える声が二人に伝わると抑えていた震えがウィンノルに戻る。隣りを見れば珍しくユースも震えていた。だがウィンノルより社交をこなしているユースはそれでも引き下がることはなかった。
「……お言葉ですが、何故そこまでリリーベル家へ命じないのですか。アレンシカが婚約者の責務を果たさず逃げているのに。」
「何?」
「リリーベル家へ何があるんですか?何か恐れていることでもあるのですか?そんな風だから……そんな風だから王家は舐められ、今アレンシカに逃げられているのです!」
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