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出会いの後に
しおりを挟むあまりにも運命的な出会いをしたアタシは、晩御飯に選んだレストランで勢いこんで遥香に事のいきさつを語りまくった。
届いたパスタを上品に口に運びながら、遥香は大人しく聞いてくれた。
やっとアタシが一息ついてグラスの水を口にすると、思慮深く考えながら口を開いた。
「次の約束はしたの…?」
「約束?」
きょとんとアタシも聞き返してしまう。
「次は…いつ会えるの」
頭をガツンと割られたかのような衝撃がアタシを襲う。
「…わからない」
顔をしかめた遥香が、パスタを口に運ぶのを中断してアタシを見た。
「…それで運命ですか?」
「だって…これは運命だって思ったの!だからまた会えるんだって…!!」
ゆるゆると遥香は頭を横に振る。
「せめて…名前か勤め先を知っていたら手立てがあったかもしれないのに…」
何にものを言わすのかは聞かないでおく。財力から探偵を雇うとか、広い人脈を当たっていくのか謎だけど、アタシを心配しての言葉に胸が熱くなる。
「とりあえず、街角で張ってみます…」
手立てがないというのは、偶然を待つしかないのだと気がついた。
届いていたピザを取ると、冷めかけて固まったチーズがぼとりとお皿に落ちる。シンプルなマルゲリータの具はピザソースだけになってしまったけれど、構わずに口に押し込む。
薄いピザ生地はぱりっとしていて、ちくちくした破片が口で暴れる。
アタシもこんなふうに具のないピザだと気づきもしないで、せっせと焼いているんだろうか。
空しいことに独りきりで。
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