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第二章 学生魔王
2・バンハムーバ中央三区魔法学園
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1・
進路調査票を提出してから、一週間が経過した。
広大な宇宙文明の中に存在する星により、文化は様々だ。
このクリスタでは子供たちは小学校の六年間を過ごした後、自分のしたいことがある場合は次に専門学校に入る。その次に、大学へ進む。
特になにも無い場合は、公立中学校、そして公立高校、次に大学と続く。
僕は小学校を卒業する時、次は普通に公立中学校に行こうと思っていた。
しかし貴重なポドールイ人を捨てておけない政府の方々の圧力で、大勢が見張れる意味合いと、僕の能力を最大限に生かすために、魔法の専門学校を推薦された。
巻き込みたくない大勢がいる身としては、怒る父さんをなだめてせめて近所の魔法学園に入るしかなかった。
このクリスタにあるバンハムーバ中央三区魔法学園は、専門学校というよりも性質は公立中学校や高校に近く、魔法以外の授業もいくらか受けることができる。
大学と同じ単位制で、特定の単位数が取れれば卒業となる。
僕はのんびり授業に出て沢山の勉強をしたいタイプだったので、すぐに単位を取ってしまわないように調整しつつ、入学から五年が経過した。
そして来年、たぶん卒業できる見通しが立ったので、進路調査票がやって来てしまった。
もうちょっと粘れたかもしれないなんてことをずっと考えていたからか、お昼の休憩時間になって前に授業があった教室に忘れ物をしてきたことに気付いた。ポドールイ人らしからぬ失敗だ。
かといって、常に意識を鋭く持ち続けるのは大変なので、大体いつもぼうっとしているのだから、普通といえば普通。
昼食を終えてから、忘れ物を取りに行ってみた。
ら、教室に入る前に大勢の気配を感じた。入ったら話しかけられる可能性があった。いつも学生たちから距離を置かれているのに、話しかけられるのは緊急事態だ。
入ろうか入るまいか考えて六週目に、もう観念して扉を開けた。
やはり数名が教室の奥の方でおり、真剣な様子でなにか話し込んでいる。
僕が入ってきたので、全員がこちらに向いた。
気まずいと思いつつも冷静に彼らに近づき、微妙な位置にある席に置きっぱなしにしてしまったペンと消しゴムを手に取った。
そして自分はなにも知りませんという風にそっぽ向いて扉に引き返そうとしたら、幾人かが心の中で帰るんかい、と突っ込みをくれた。
それでも早足で扉に向かった僕に、とうとう話しかけたのがいた。
「あの、クロフォード君。時間あるかしら」
「もう次の授業の時間です」
さすがに無視はできないので、立ち止まって振り向いた。
「少しでいいの。助言を貰えない?」
困った表情の女子には勝てない。
彼らは魔法学園生徒の特権である、魔法を使用してのアルバイト許可を貰っている上級者の人たちだった。今はその仕事の打ち合わせをしている。
詳しいことには関与したくないので、彼らが悩んでいた戦闘員の配置を最適なものに変更してから、すぐに行こうとした。
そしたら今度は、男子の一人が呼び止めた。
「なんでここ、白魔法使いが必要ないんだよ」
「そこに幽霊は出ませんから」
「じゃあこっちはなんで人数が多い?」
「多いなりの理由がありますよ」
「そこまで分かってるなら手伝ってくれ」
とうとうきたか、と思って愛想笑いして見せた。彼らも笑った。
そして扉が開き、先生が一人やって来た。
「次の授業で、この教室は使わない筈だぞ。遅れないように早く行くんだ」
少し助かったかなと思ったが。
「それとクロフォード君、放課後に職員室に来てくれないか。話がある」
「……はい」
モテモテじゃんと思いつつ、ヤケクソで笑って返事してから教室を出た。
2・
職員室には、先生だけじゃなくて国の役人もいた。前々からなにかあると僕の進路に口出ししてくるうちの代表の方だ。
今回も、実家の事情はよく分かっているものの、しかしアッシュ父さんみたいに軍に入らないか、もしくは魔法省の文官にならないかという意見を持ってきた。
ポドールイ王という肩書があっても一つも儲からないから、どこかに就職すべきと思う。もしくは大学進学なのだが……。
ちらと、壁の方を見た。先生たちには関係ないのだが、彼らも見た。
僕がじーっと壁を見つめているのが不気味なようだけど、彼らは国家公務員を推し続けた。
なので、アッシュ父さんが実際に僕に言っていることを伝えた。
幼稚園と孤児院運営で貯金を食い潰し気味の家族を助けたい僕に、宇宙にある魔法学園の最高峰に行ってもらいたいと考えている父さん。
主席合格なら入学金と学費が免除になるんだけど、さすがに取れない。色んな意味で取れない。
とにかくここではごまかすために、実はまだ進学も話し合っているとだけ伝えた。
けれど彼らは、それを即座に拒否してきた。
一度宇宙に出れば、移動が大変なので帰って来ない可能性が高い。つまりは人材の流出だ。
普通のバンハムーバ人なら出世して帰ってこいと応援されるだろうに、僕は国家反逆罪に問われそうな勢いだ。
なんならポドールイに帰ると言おうかなと思いつつ、失礼と前置きしてからスマホでメールを打った。
先生たちは僕が前に向き直ったから、これを見逃してくれた。そして、また後で話し合おうということにしてくれた。
父さんともっと話し合わないといけないなと思いつつ、帰路についた。
物凄く遠回りになる帰宅途中に、不気味な雰囲気の館がある。
鍵の開いている鉄扉を押し開けて庭に入り、玄関に近づいていくと、剣を手にライジェル様が立っていた。
「遅い」
「済みません。こちらが来てくれと頼みましたのに」
「まあ、構わないさ。外のはみんなでやっつけた。それから、俺以外は地下に向かった」
「地下には行かないと思ってましたが。とにかく追いかけます。ライジェル様はここで待機を」
「おい、俺も行くって」
「怖いですよ?」
お父上に似て武闘派で勇敢なライジェル様も、まだ子供の性質が即座に出て震え上がった。
出てきた生徒の保護を頼み、僕は館に駆け込み地下に向かった。
暗闇が勝る地下には大勢の息づかいが感じられ、同時に強い闇の鼓動も感じた。
魔法が文化に組み込まれている場合、どうしても避けて通れない問題。闇落ちの魔術師が発生している。
その性質は宇宙空間にはびこる時空獣と同じものとなり、異形になり精神を病む。
そして生き物の魔力を食うことでより巨大な獣となり、最終的に宇宙に飛び立ち、別の星にまで獲物を求める。
出来るだけ急いだが、少し遅かった。明かりのない広間で倒れる生徒たちと、獣の気配がある。
僕は闇が怖い。絶対に真っ暗闇にはいられない。いたらいけない。正気が失われてしまう…。
馬鹿にもそう躊躇した瞬間に、化け物が生徒を傷つけ悲鳴を上げさせた。
強い照明の魔法を使用して広間全体を照らしてみたものの、その魔力はすぐに消散してしまった。
その原因を考える前に、照明の魔法を幾度も利用することで明かりを維持しつつ走り込み、床に落ちていた剣を拾い上げて異形の化け物に叩きつけた。
「駄目だ、止せ…!」
誰かが言ってくれた言葉の意味を先に気付いておけたらと、馬鹿にも思ってしまった。
反射された攻撃が僕自身に襲いかかり、傷つけた。
痛みで倒れ込み、照明の魔法が切れた。
暗闇の世界の中で、僕はあらん限りの声で叫んだ。
一瞬のち、クリアな五感を手に入れた。
全てが闇に馴染む体に変化し、憐れな化け物に飛び付いて鋭く素手で切り裂いた。
物理反射など、魔法生物に近いこの体には効果ない。魔法消散の原因だった魔法道具も化け物の体内で発見でき、簡単に握りしめて破壊した。
闇に馴染み始めたばかりの獣など、闇の化身たるポドールイ人の前では子ウサギと同じだ。
だが、この姿でいると正気を失いそうになる。そうなれば僕が、生徒たちを皆殺しにしてしまう。
「ノア!」
僕の名を叫び、懐中電灯を持つライジェル様が飛び込んできた。
僕はその瞬間に倒れたテーブルの影に隠れ、誰からも見られないようにした。
「ライジェル様、みんなを、先に地上に連れて行って下さい」
「分かった。でもお前、大丈夫か?」
「休みたいんです」
ライジェル様は、僕の言うとおりにしてくれた。
ライジェル様の護衛の力も借りて全員が無事に救出された後で、僕が隠れるテーブルにライジェル様が近づいてきた。
ライジェル様の持つ懐中電灯の光が僕の足元を照らし、次に全身を照らした。その光が眩しくて、目を閉じた。
「怪我をしたのを知られたくないのか」
「いえ、怪我はありません。それよりも制服が派手に切れてしまってですねえ……」
僕が何を訴えたいか気付いたライジェル様は一瞬のち、吹き出して笑った。上着を貸してくれたので、それで腰回りを縛って家に帰ることにした。
ライジェル様の小型飛行艇に乗り込んでから、普段の自分がポドールイ人の力を押さえすぎていることと、まだまだ本来の姿に慣れていない事実を反省した。
自分という存在からは逃げられないのだから、もっと上手く乗りこなせるようにならなくては、また誰かが傷ついてしまう。それは、とても嫌なことだ。
夜の闇を照らすビル群の明かりに照らされ、とてもせつなくなった。
進路調査票を提出してから、一週間が経過した。
広大な宇宙文明の中に存在する星により、文化は様々だ。
このクリスタでは子供たちは小学校の六年間を過ごした後、自分のしたいことがある場合は次に専門学校に入る。その次に、大学へ進む。
特になにも無い場合は、公立中学校、そして公立高校、次に大学と続く。
僕は小学校を卒業する時、次は普通に公立中学校に行こうと思っていた。
しかし貴重なポドールイ人を捨てておけない政府の方々の圧力で、大勢が見張れる意味合いと、僕の能力を最大限に生かすために、魔法の専門学校を推薦された。
巻き込みたくない大勢がいる身としては、怒る父さんをなだめてせめて近所の魔法学園に入るしかなかった。
このクリスタにあるバンハムーバ中央三区魔法学園は、専門学校というよりも性質は公立中学校や高校に近く、魔法以外の授業もいくらか受けることができる。
大学と同じ単位制で、特定の単位数が取れれば卒業となる。
僕はのんびり授業に出て沢山の勉強をしたいタイプだったので、すぐに単位を取ってしまわないように調整しつつ、入学から五年が経過した。
そして来年、たぶん卒業できる見通しが立ったので、進路調査票がやって来てしまった。
もうちょっと粘れたかもしれないなんてことをずっと考えていたからか、お昼の休憩時間になって前に授業があった教室に忘れ物をしてきたことに気付いた。ポドールイ人らしからぬ失敗だ。
かといって、常に意識を鋭く持ち続けるのは大変なので、大体いつもぼうっとしているのだから、普通といえば普通。
昼食を終えてから、忘れ物を取りに行ってみた。
ら、教室に入る前に大勢の気配を感じた。入ったら話しかけられる可能性があった。いつも学生たちから距離を置かれているのに、話しかけられるのは緊急事態だ。
入ろうか入るまいか考えて六週目に、もう観念して扉を開けた。
やはり数名が教室の奥の方でおり、真剣な様子でなにか話し込んでいる。
僕が入ってきたので、全員がこちらに向いた。
気まずいと思いつつも冷静に彼らに近づき、微妙な位置にある席に置きっぱなしにしてしまったペンと消しゴムを手に取った。
そして自分はなにも知りませんという風にそっぽ向いて扉に引き返そうとしたら、幾人かが心の中で帰るんかい、と突っ込みをくれた。
それでも早足で扉に向かった僕に、とうとう話しかけたのがいた。
「あの、クロフォード君。時間あるかしら」
「もう次の授業の時間です」
さすがに無視はできないので、立ち止まって振り向いた。
「少しでいいの。助言を貰えない?」
困った表情の女子には勝てない。
彼らは魔法学園生徒の特権である、魔法を使用してのアルバイト許可を貰っている上級者の人たちだった。今はその仕事の打ち合わせをしている。
詳しいことには関与したくないので、彼らが悩んでいた戦闘員の配置を最適なものに変更してから、すぐに行こうとした。
そしたら今度は、男子の一人が呼び止めた。
「なんでここ、白魔法使いが必要ないんだよ」
「そこに幽霊は出ませんから」
「じゃあこっちはなんで人数が多い?」
「多いなりの理由がありますよ」
「そこまで分かってるなら手伝ってくれ」
とうとうきたか、と思って愛想笑いして見せた。彼らも笑った。
そして扉が開き、先生が一人やって来た。
「次の授業で、この教室は使わない筈だぞ。遅れないように早く行くんだ」
少し助かったかなと思ったが。
「それとクロフォード君、放課後に職員室に来てくれないか。話がある」
「……はい」
モテモテじゃんと思いつつ、ヤケクソで笑って返事してから教室を出た。
2・
職員室には、先生だけじゃなくて国の役人もいた。前々からなにかあると僕の進路に口出ししてくるうちの代表の方だ。
今回も、実家の事情はよく分かっているものの、しかしアッシュ父さんみたいに軍に入らないか、もしくは魔法省の文官にならないかという意見を持ってきた。
ポドールイ王という肩書があっても一つも儲からないから、どこかに就職すべきと思う。もしくは大学進学なのだが……。
ちらと、壁の方を見た。先生たちには関係ないのだが、彼らも見た。
僕がじーっと壁を見つめているのが不気味なようだけど、彼らは国家公務員を推し続けた。
なので、アッシュ父さんが実際に僕に言っていることを伝えた。
幼稚園と孤児院運営で貯金を食い潰し気味の家族を助けたい僕に、宇宙にある魔法学園の最高峰に行ってもらいたいと考えている父さん。
主席合格なら入学金と学費が免除になるんだけど、さすがに取れない。色んな意味で取れない。
とにかくここではごまかすために、実はまだ進学も話し合っているとだけ伝えた。
けれど彼らは、それを即座に拒否してきた。
一度宇宙に出れば、移動が大変なので帰って来ない可能性が高い。つまりは人材の流出だ。
普通のバンハムーバ人なら出世して帰ってこいと応援されるだろうに、僕は国家反逆罪に問われそうな勢いだ。
なんならポドールイに帰ると言おうかなと思いつつ、失礼と前置きしてからスマホでメールを打った。
先生たちは僕が前に向き直ったから、これを見逃してくれた。そして、また後で話し合おうということにしてくれた。
父さんともっと話し合わないといけないなと思いつつ、帰路についた。
物凄く遠回りになる帰宅途中に、不気味な雰囲気の館がある。
鍵の開いている鉄扉を押し開けて庭に入り、玄関に近づいていくと、剣を手にライジェル様が立っていた。
「遅い」
「済みません。こちらが来てくれと頼みましたのに」
「まあ、構わないさ。外のはみんなでやっつけた。それから、俺以外は地下に向かった」
「地下には行かないと思ってましたが。とにかく追いかけます。ライジェル様はここで待機を」
「おい、俺も行くって」
「怖いですよ?」
お父上に似て武闘派で勇敢なライジェル様も、まだ子供の性質が即座に出て震え上がった。
出てきた生徒の保護を頼み、僕は館に駆け込み地下に向かった。
暗闇が勝る地下には大勢の息づかいが感じられ、同時に強い闇の鼓動も感じた。
魔法が文化に組み込まれている場合、どうしても避けて通れない問題。闇落ちの魔術師が発生している。
その性質は宇宙空間にはびこる時空獣と同じものとなり、異形になり精神を病む。
そして生き物の魔力を食うことでより巨大な獣となり、最終的に宇宙に飛び立ち、別の星にまで獲物を求める。
出来るだけ急いだが、少し遅かった。明かりのない広間で倒れる生徒たちと、獣の気配がある。
僕は闇が怖い。絶対に真っ暗闇にはいられない。いたらいけない。正気が失われてしまう…。
馬鹿にもそう躊躇した瞬間に、化け物が生徒を傷つけ悲鳴を上げさせた。
強い照明の魔法を使用して広間全体を照らしてみたものの、その魔力はすぐに消散してしまった。
その原因を考える前に、照明の魔法を幾度も利用することで明かりを維持しつつ走り込み、床に落ちていた剣を拾い上げて異形の化け物に叩きつけた。
「駄目だ、止せ…!」
誰かが言ってくれた言葉の意味を先に気付いておけたらと、馬鹿にも思ってしまった。
反射された攻撃が僕自身に襲いかかり、傷つけた。
痛みで倒れ込み、照明の魔法が切れた。
暗闇の世界の中で、僕はあらん限りの声で叫んだ。
一瞬のち、クリアな五感を手に入れた。
全てが闇に馴染む体に変化し、憐れな化け物に飛び付いて鋭く素手で切り裂いた。
物理反射など、魔法生物に近いこの体には効果ない。魔法消散の原因だった魔法道具も化け物の体内で発見でき、簡単に握りしめて破壊した。
闇に馴染み始めたばかりの獣など、闇の化身たるポドールイ人の前では子ウサギと同じだ。
だが、この姿でいると正気を失いそうになる。そうなれば僕が、生徒たちを皆殺しにしてしまう。
「ノア!」
僕の名を叫び、懐中電灯を持つライジェル様が飛び込んできた。
僕はその瞬間に倒れたテーブルの影に隠れ、誰からも見られないようにした。
「ライジェル様、みんなを、先に地上に連れて行って下さい」
「分かった。でもお前、大丈夫か?」
「休みたいんです」
ライジェル様は、僕の言うとおりにしてくれた。
ライジェル様の護衛の力も借りて全員が無事に救出された後で、僕が隠れるテーブルにライジェル様が近づいてきた。
ライジェル様の持つ懐中電灯の光が僕の足元を照らし、次に全身を照らした。その光が眩しくて、目を閉じた。
「怪我をしたのを知られたくないのか」
「いえ、怪我はありません。それよりも制服が派手に切れてしまってですねえ……」
僕が何を訴えたいか気付いたライジェル様は一瞬のち、吹き出して笑った。上着を貸してくれたので、それで腰回りを縛って家に帰ることにした。
ライジェル様の小型飛行艇に乗り込んでから、普段の自分がポドールイ人の力を押さえすぎていることと、まだまだ本来の姿に慣れていない事実を反省した。
自分という存在からは逃げられないのだから、もっと上手く乗りこなせるようにならなくては、また誰かが傷ついてしまう。それは、とても嫌なことだ。
夜の闇を照らすビル群の明かりに照らされ、とてもせつなくなった。
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