14 / 14
──14──
しおりを挟むその後、教会に帰られた聖女ネフィー様は精力的に人々を治癒する為に動かれ、国中を周る為に学園を自主退学されて行きましたわ。
わたくしはネフィーさんに数日ぐらい学園を休んで教会で反省して自演をしない様になってくれればそれでいいと思っていただけだったので、学園まで辞めてしまったネフィーさんに慌ててお手紙を出しましたわ。
しかし届いたお返事には、
『この世界がゲームの世界とか関係なく自分自身の為に生きていいのだと気付いたら学園で勉強するのとか貴族の社交とか考えるの嫌になっちゃった!人助けして感謝されるの嬉しいし、もしかしたら私の両親がまだ何処かにいるかもしれないから、学園になんて囚われてられないわ!私はこの世界を隅々まで見て周るから、リゼリーラ様は貴族の世界で頑張って!!チャオチャオ!悪役令嬢は破滅して当然とか思っちゃってゴメンね!!優しいリゼリーラなら大歓迎よ♪チュ♡』
この世界の文字を器用に丸文字にして書かれた手紙には驚かされましたわ。彼女の今後の活躍には期待しかない……
そして彼女の手紙を見て気付いたの……。
悪役令嬢に転生した事に気付いて『悪役令嬢にはならない』と思ったけれど、わたくしは未だに何も変わらない『リゼリーラ』のまま。流れに身を任せて言われるままに勉強して……
もうリゼリーラがラスボスになる事はないけれど、このままただのリゼリーラとしてヘリオッド様と婚姻して王子妃として王城で暮らしていって……わたくしはそれで楽しいのかしら…………
考えた事もなかった事……今まで一度も考えもつかなかった『自由に生きてもいいのでは……?』という考えに、わたくしは囚われた……
そんなわたくしに直ぐに気付いたヘリオッド様の猛攻撃にわたくしは学園を卒業する時にはもう完全にヘリオッド様に惚れてしまっていて、ヘリオッド様の側から離れるという選択肢が取れなくなってしまうのでした……
……愛される人生というものも良いですわよね……♡
あぁそうそう、乙女ゲーム【聖女の愛は真実の愛です♡】の前世のわたくしの最推しは悪役令嬢リゼリーラの義弟エリク・バラディナだったのです。
サラサラの薄茶色の髪を少し長めに伸してその前髪の隙間から覗く赤い瞳か素敵な年下キャラ♡
性格の悪い姉に虐められ、婚約者さえ第2の悪役令嬢と呼ばれる性格の悪さで心を病み、その病み具合からプレイヤーからは『病みエリク』と呼ばれていた程に捻くれちゃうエリクを聖女なヒロインが癒やして救うのよ。
ゲームの中では素直になれない女性不信な年下キャラのエリクに萌えたけど、実際にエリクか義弟になったら萌えとか吹っ飛ぶわね。
幼いエリクに「……おねぇさま」って呼ばれた瞬間にわたくしの推しへの愛は全て母性へと進化したわ。
可愛いエリクを守る為、ゲームでは第2の悪役令嬢と呼ばれた婚約者を姉の力で引き剥がしてわたくしが認めた心清らかな令嬢を婚約者にする事に成功して『病みエリク』になる事を永久に阻止したわ。
立派に『婚約者一筋の男』に育ったエリクにわたくしも鼻が高いの。
なんで転生したのか不思議だったけれど、推しキャラの人生を幸せにする事が出来たから、それだけで理由なんてなくてもいいかなって思えるわ。
わたくしはこれからも『平穏』な日々を求めて力を使うだけ……
──『聖女と最強の王妃がいる国』
なんて将来呼ばれるけれど……
わたくしこれもしかして怖がられてる?(°ロ°)
[完]
593
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(9件)
あなたにおすすめの小説
逆行した悪女は婚約破棄を待ち望む~他の令嬢に夢中だったはずの婚約者の距離感がおかしいのですか!?
魚谷
恋愛
目が覚めると公爵令嬢オリヴィエは学生時代に逆行していた。
彼女は婚約者である王太子カリストに近づく伯爵令嬢ミリエルを妬み、毒殺を図るも失敗。
国外追放の系に処された。
そこで老商人に拾われ、世界中を見て回り、いかにそれまで自分の世界が狭かったのかを痛感する。
新しい人生がこのまま謳歌しようと思いきや、偶然滞在していた某国の動乱に巻き込まれて命を落としてしまう。
しかし次の瞬間、まるで夢から目覚めるように、オリヴィエは5年前──ミリエルの毒殺を図った学生時代まで時を遡っていた。
夢ではないことを確信したオリヴィエはやり直しを決意する。
ミリエルはもちろん、王太子カリストとも距離を取り、静かに生きる。
そして学校を卒業したら大陸中を巡る!
そう胸に誓ったのも束の間、次々と押し寄せる問題に回帰前に習得した知識で対応していたら、
鬼のように恐ろしかったはずの王妃に気に入られ、回帰前はオリヴィエを疎ましく思っていたはずのカリストが少しずつ距離をつめてきて……?
「君を愛している」
一体なにがどうなってるの!?
乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!
ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。
相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。
結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。
現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう…
その時に前世の記憶を取り戻すのだった…
「悪役令嬢の兄の婚約者って…」
なんとも微妙なポジション。
しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
転生したら、乙女ゲームの悪役令嬢だったので現実逃避を始めます
山見月あいまゆ
恋愛
私が前世を思い出したのは前世のことに興味を持った時だった
「えっ!前世って前の人生のことなの。私の前の人生はなんだろう?早く思い出したい」
そう思った時すべてを思い出した。
ここは乙女ゲームの世界
そして私は悪役令嬢セリーナ・グランチェスタ
私の人生の結末はハーッピーエンドなんて喜ばしいものじゃない
バットエンド処刑されて終わりなのだ
こんなことを思い出すなら前世を思い出したくなかった
さっき言ったこととは真逆のことを思うのだった…
無事にバッドエンドは回避できたので、これからは自由に楽しく生きていきます。
木山楽斗
恋愛
悪役令嬢ラナトゥーリ・ウェルリグルに転生した私は、無事にゲームのエンディングである魔法学校の卒業式の日を迎えていた。
本来であれば、ラナトゥーリはこの時点で断罪されており、良くて国外追放になっているのだが、私は大人しく生活を送ったおかげでそれを回避することができていた。
しかしながら、思い返してみると私の今までの人生というものは、それ程面白いものではなかったように感じられる。
特に友達も作らず勉強ばかりしてきたこの人生は、悪いとは言えないが少々彩りに欠けているような気がしたのだ。
せっかく掴んだ二度目の人生を、このまま終わらせていいはずはない。
そう思った私は、これからの人生を楽しいものにすることを決意した。
幸いにも、私はそれ程貴族としてのしがらみに縛られている訳でもない。多少のわがままも許してもらえるはずだ。
こうして私は、改めてゲームの世界で新たな人生を送る決意をするのだった。
※一部キャラクターの名前を変更しました。(リウェルド→リベルト)
【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた
22時完結
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。
すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした
珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。
色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。
バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。
※全4話。
婚約破棄のその場で転生前の記憶が戻り、悪役令嬢として反撃開始いたします
タマ マコト
ファンタジー
革命前夜の王国で、公爵令嬢レティシアは盛大な舞踏会の場で王太子アルマンから一方的に婚約を破棄され、社交界の嘲笑の的になる。その瞬間、彼女は“日本の歴史オタク女子大生”だった前世の記憶を思い出し、この国が数年後に血塗れの革命で滅びる未来を知ってしまう。
悪役令嬢として嫌われ、切り捨てられた自分の立場と、公爵家の権力・財力を「運命改変の武器」にすると決めたレティシアは、貧民街への支援や貴族の不正調査をひそかに始める。その過程で、冷静で改革派の第二王子シャルルと出会い、互いに利害と興味を抱きながら、“歴史に逆らう悪役令嬢”として静かな反撃をスタートさせていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
感想ありがとうございます^^
楽しんで頂けた様で嬉しいです☺️
そんな風に思って貰えて作者冥利につきます🙏☺️
被害者(!?)が最小限ですんでみんなが幸せになれる結末で良かった。断罪が無いストーリーも良いですね😄
感想ありがとうございます^^
楽しんで頂けた様で嬉しいです!!☺️
被害者(!?)が最小限ですんでみんなが幸せになれる結末で良かった。断罪が無いストーリーも良いですね😄
感想ありがとうございます^^
(もらって直ぐに気付かずに申し訳ありません😭)
楽しんで頂けた様で嬉しいです☺️