4 / 11
──4──
-
わたくしは開いていた扇を畳んで微笑んでいる口元をフィーナに見せた。
そして優しく伝える。
「わたくしは犯罪者。
なら、人の婚約者を奪う貴女は何かしら?
わたくしが当て馬と言うけれど、では貴女は?
泥棒猫ではないの?
そして、、、
この状況で、何故自分が解放されると思っているの?」
わたくしの純粋な疑問を聞いてフィーナが一瞬動きを止める。
そして、徐々に徐々にその表情から血の気が引いていくのがありありと見えた。
「え? ……な、………え?
なに、言っ、て、るの……?」
そんなことを言うフィーナの後ろから控えていた男が彼女の肩を押さえる。
「っ?! 痛っ!!
触んないでよっ!? 止めてよっ!!」
暴れるフィーナが床に押さえつけられてわたくしからは彼女の顔は見えなくなる。
そこまでされてやっと彼女は現状が理解できた様だった。
「え?! ま、待ってよ!? こんなの脅しなんでしょ?! 私を怖がらせて手を引かせたいのよねえ?! ねえってば?!?
や、 止めてよっ!! 止めさせてってば!! 離してよっ!!」
男に押さえられて暴れるフィーナにわたくしは冷めた目を向ける。
この世界の舞台となった乙女ゲームの悪役令嬢の末路は、平民落ちか娼館行き。
どちらのルートになっても、わたくしは今のフィーナの様な扱いをどこかでされていたと思う。
平民落ちで喜ぶのは力のある者だけ。普通の女は、それも貴族の令嬢として育った女が一人、保護する者も側に居ない状態で平民街や貧民街を歩いていたら直ぐに人に騙されるか人攫い遭うでしょう。娼婦に落ちたらその時点で人権は無いのも同じ。
ゲームをスタートさせたということは、この子は、ヒロインフィーナはわたくしをそんな目に遭わせる気があったということ。
自分の幸せの為にわたくしを蹴落とし踏みにじる気満々だったということ。
悪役令嬢がどうなろうと、最悪死んだところで構わないと思っていたということ。
そんな人に、何故わたくしが情けを掛けなければいけないのかしら?
-
わたくしは開いていた扇を畳んで微笑んでいる口元をフィーナに見せた。
そして優しく伝える。
「わたくしは犯罪者。
なら、人の婚約者を奪う貴女は何かしら?
わたくしが当て馬と言うけれど、では貴女は?
泥棒猫ではないの?
そして、、、
この状況で、何故自分が解放されると思っているの?」
わたくしの純粋な疑問を聞いてフィーナが一瞬動きを止める。
そして、徐々に徐々にその表情から血の気が引いていくのがありありと見えた。
「え? ……な、………え?
なに、言っ、て、るの……?」
そんなことを言うフィーナの後ろから控えていた男が彼女の肩を押さえる。
「っ?! 痛っ!!
触んないでよっ!? 止めてよっ!!」
暴れるフィーナが床に押さえつけられてわたくしからは彼女の顔は見えなくなる。
そこまでされてやっと彼女は現状が理解できた様だった。
「え?! ま、待ってよ!? こんなの脅しなんでしょ?! 私を怖がらせて手を引かせたいのよねえ?! ねえってば?!?
や、 止めてよっ!! 止めさせてってば!! 離してよっ!!」
男に押さえられて暴れるフィーナにわたくしは冷めた目を向ける。
この世界の舞台となった乙女ゲームの悪役令嬢の末路は、平民落ちか娼館行き。
どちらのルートになっても、わたくしは今のフィーナの様な扱いをどこかでされていたと思う。
平民落ちで喜ぶのは力のある者だけ。普通の女は、それも貴族の令嬢として育った女が一人、保護する者も側に居ない状態で平民街や貧民街を歩いていたら直ぐに人に騙されるか人攫い遭うでしょう。娼婦に落ちたらその時点で人権は無いのも同じ。
ゲームをスタートさせたということは、この子は、ヒロインフィーナはわたくしをそんな目に遭わせる気があったということ。
自分の幸せの為にわたくしを蹴落とし踏みにじる気満々だったということ。
悪役令嬢がどうなろうと、最悪死んだところで構わないと思っていたということ。
そんな人に、何故わたくしが情けを掛けなければいけないのかしら?
-
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の物語は始まりません。なぜならわたくしがヒロインを排除するからです。
霜月零
恋愛
わたくし、シュティリア・ホールオブ公爵令嬢は前世の記憶を持っています。
流行り病で生死の境を彷徨った時に思い出したのです。
この世界は、前世で遊んでいた乙女ゲームに酷似していると。
最愛のディアム王子をヒロインに奪われてはなりません。
そうと決めたら、行動しましょう。
ヒロインを排除する為に。
※小説家になろう様等、他サイト様にも掲載です。
逆ハーレムエンド? 現実を見て下さいませ
朝霞 花純@電子書籍発売中
恋愛
エリザベート・ラガルド公爵令嬢は溜息を吐く。
理由はとある男爵令嬢による逆ハーレム。
逆ハーレムのメンバーは彼女の婚約者のアレックス王太子殿下とその側近一同だ。
エリザベートは男爵令嬢に注意する為に逆ハーレムの元へ向かう。
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
悪役令嬢なのかヒロインなのか、まずはそこからが問題だ
霜月零
恋愛
わたし、マルガレーテ・フォンディーヌ伯爵令嬢は、生死の境を彷徨った拍子に前世を思い出した。
わたしは、前世で好きだった乙女ゲームのヒロインに転生していたのだ。
だが、ちょっと待って欲しい。
わたしは、本当にヒロインなのか?
前世のわたしはweb小説も好きだった。
中でも悪役令嬢が主人公の物語が好きで、軽く三桁は読み漁ったと思う。
悪役令嬢が主人公の物語では、ヒロインは大抵お馬鹿で自業自得で悲惨な目に合う。
もしかしてわたしは、乙女ゲームのヒロインじゃなく、悪役令嬢の物語の当て馬ヒロインだったりしないかしら。
わたしは乙女ゲームのヒロインなのかそうじゃないのか、まずはそこから調べることが必要だと思う。
破滅の未来を引き寄せない為にね!
※小説家になろう様等、他サイト様にも掲載予定です
悪役令嬢に相応しいエンディング
無色
恋愛
月の光のように美しく気高い、公爵令嬢ルナティア=ミューラー。
ある日彼女は卒業パーティーで、王子アイベックに国外追放を告げられる。
さらには平民上がりの令嬢ナージャと婚約を宣言した。
ナージャはルナティアの悪い評判をアイベックに吹聴し、彼女を貶めたのだ。
だが彼らは愚かにも知らなかった。
ルナティアには、ミューラー家には、貴族の令嬢たちしか知らない裏の顔があるということを。
そして、待ち受けるエンディングを。
この悪役令嬢には悪さは無理です!みんなで保護しましょう!
naturalsoft
恋愛
フレイムハート公爵家令嬢、シオン・クロス・フレイムハートは父に似て目付きが鋭くつり目で、金髪のサラサラヘアーのその見た目は、いかにもプライドの高そうな高飛車な令嬢だが、本当は気が弱く、すぐ涙目でアワアワする令嬢。
そのギャップ萌えでみんなを悶えさせるお話。
シオンの受難は続く。
ちょっと暇潰しに書いたのでサラッと読んで頂ければと思います。
あんまり悪役令嬢は関係ないです。見た目のみ想像して頂けたらと思います。
わたくし、連座で処刑は嫌ですわ!!!
碧井 汐桜香
恋愛
連座で処刑される、悪役令嬢の取り巻きに転生したわたくし。
悪役令嬢親衛隊の下っ端で、殿下と令嬢の恋を見守る会の一般会員。
そんな下っ端のわたくしが連座で処刑なんて、絶対に嫌ですわ!
必死に妨害をして、少しだけストーリーが変わったきがするような……?でも、ついに断罪の日になってしまいましたわ!
あれ?何か様子がおかしいですわ……?
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。