❲R18❳ 勇者のハーレムの彼女たちは今日も仲良く勇者をシェアする[完]

ラララキヲ

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10>>★メルディナの初夜





 ゆったりとしたガウンの下に超薄手のナイトドレスを着たメルディナが案内されたのは大きなベッドのある寝室だった。
 明かりを取るというよりアロマを炊く為に灯された様なキャンドルがベッドと離れた場所に点々と置かれ、淡い光で部屋の中を仄かに照らす。
 部屋の中にはメルディナだけが通され、連れてきてくれた侍女たちは部屋に入る事なく下がっていった。心許なく不安になったメルディナだったが立っているのもおかしいと着ていたガウンを脱いでベッドの縁に腰掛けた。
 今から勇者様に抱かれる……。
 全然現実感がないけれど、甘い匂いが漂うこの部屋で、一人で寝るには大き過ぎる柔らかなベッド上に殆ど隠す事を放棄した服を着て座っているだけでなんだか変な気持ちになってくる。
 メルディナはなんだか喉が乾いてサイドテーブルの上に置かれている水差しから水を飲んだ。
 スッと喉を通って身体を癒やしてくれる気がする水にハーブの匂いを感じて、こんなところにも手間がかかっているのかと少し感心してしまった。


 カチャリ……


 メルディナの耳に扉の開く音が聞こえてきて慌てて持っていた水の入ったグラスをテーブルに置いた。

「待たせたか?」

 上半身裸でズボンだけを身に着けただけの姿で現れたジグルの姿にメルディナの心臓は跳ねる。
 均等の取れた筋肉に滑らかな肌、少し湿った様に見える髪からジグルも湯浴みをしてきたのだと分かった。
 互いに身体を清めた姿で寝室に居る……。自分の横に座ってメルディナの太ももの上に置かれていた手を取ったジグルに見つめられてメルディナの緊張は最高潮だった。
 肌を隠す為にあるはずの服はメルディナの身体の何も隠す事はなく、ジグルの目に全てを晒す。
 見ずとも分かる、自分の胸の先がぷっくりと尖っている事にメルディナは言いようも無い羞恥を覚えた。
 見られている……ジグル様に全てを……
 メルディナは荒くなる息と震える身体を必死に抑えてジグルに微笑みを向けた。そんなメルディナに握った手とは逆の手でメルディナの頬に触れたジグルは優しく親指の腹でメルディナの頬を撫でると小さく喉の奥で笑った。

「お前は本当に美しいな……そして健気だ……」

「……ジグル様の為に頑張りましたわ」

 頬を染めてメルディナはただただ目の前の美しい男を見つめる。メルディナが自覚する美しさとは全く違う男らしさをまとった美しさはメルディナの中の女を刺激する。この男が欲しいとメルディナは強く思った。

「わたくし……、わたくしはジグル様に愛される為に産まれたのですわ……
 この手に触れられ、愛される事がわたくしの生きる意味……
 ジグル様……わたくしを……
 わたくしだけを見てくださいませ……
 この手でずっとわたくしを抱きしめてくださいませ……
 ジグル様の体温でわたくしを溶かしてくださいませ……
 貴方様だけがわたくしの心を自由に出来るのです
 貴方様だけが…………」

 甘く囁くメルディナの唇をジグルがその口で塞ぐ。
 ぬるりとした舌がメルディナの唇をなぞってそのままメルディナの口の中へと入って来た。無意識に奥に逃げようとする舌を絡め取られて舐められる。

「っ!……ぁ、はっ……」

 口の中に感じる初めての刺激にメルディナは目を閉じて震えた。小さく響く卑猥な水音がやけに耳に響く。閉じられない口に意識が取られていると両肩を押されてメルディナの上半身はベッドの上へと押し倒された。
 自然と離れた唇から細い糸がジグルとメルディナの唇を繋ぎ、そして切れてメルディナの肌を淡く濡らした。

「っは……、ジグルさま……」

 見下される初めての経験にメルディナは期待が抑えきれずにその胸は激しく上下した。
 そんなメルディナを見下ろしてジグルは妖艶に微笑む。

「……お前は本当に良い女だな……」

 ジグルに言われた言葉にメルディナは心の底から微笑んだ。

 ──掴んだ……!──

 世界最高峰の男を今メルディナは掴んだのだ。
 溢れ出す喜びにメルディナは自然と最愛の男の名を呼んだ。

「ジグルさま……」

「自分の欲望の為だけに生きられる女が俺は好きだ。
 お前はその為に無意識で戦略を立てられる。俺を手に入れる為に努力もしただろう?冴えない女を演じるのはどんな気分だった?俺が好きな女が何故か“静かな女”などと噂されているせいで大変だっただろう?だがそのお陰でお前の様な知恵が回り見目美しい女が手に入る。
 俺は嬉しくて仕方ないぜ……」

 いやらしく光る唇でそんな事を言うジグルにメルディナは一瞬息を吸うのも忘れて凝視した。

「え……?」

 自然とそんな声が口から漏れる。
 メルディナはジグルが何を言ったのか訳が分からなかった。
 甘い空気と甘い身体の疼き、熱を籠もった瞳でジグルは全く場違いな言葉を吐いた。
 それはメルディナの求めていた言葉とは掛け離れていた。

「ジ、……ジグルさま……??」

 唖然とするメルディナにジグルはニヤリと笑った。人の悪いその笑みにメルディナはひやりとしたものを背中に感じる。

「俺の好きな女のタイプを教えてやろうか?」

「え……?し、静かな女性……ですわよね……?」

 おずおすと確かめる様に言ったメルディナの言葉にジグルは鼻で笑った。

「違ぇよ。
 俺の好きな女は
 “静かに出来る▪▪▪女”だ」



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