欲しがり病の妹を「わたくしが一度持った物じゃないと欲しくない“かわいそう”な妹」と言って憐れむ(おちょくる)姉の話 [完]

ラララキヲ

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3>>姉の婚約者?

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 カリンナとマリリンは年子としごの姉妹だ。

 それでもやはり姉が先に婚約者を見つけるべきだなと思った父は、釣書をいくつか手に入れてカリンナに話を聞いた。
 カリンナは当然の事の様に言う。

「あら? お父様。そんな事をすれば、またマリリンの悪いが出てしまいますわ?
 きっと“お姉様の婚約者の方が良い!”と言い出すに決まっているのですから、婚約者はわたくしではなく、まず、マリリンに決めさせるのが良いと思います。

 もし、姉が先でないと世間体が悪いと思われるのでしたら、マリリンとわたくし、二人同時にお見合いすればいいのではありません?

 お父様が良いと思われる方を二人選んで頂いて、マリリンとわたくしと、婚約者候補のお二人方と、合わせて四人でお茶会をして、マリリンに先に選んで貰えば良いと思いますわ。

 わたくし?
 わたくし、一・二度会っただけの男性を好きになるなんて事はありえませんから、好みとか好き嫌いとか聞かれましても困りますわ……

 好きになった男性と結婚して宜しいのなら、そもそも婚約自体お断りです」

 カリンナの話を聞いて、父はこちらが優位に立てて、それでいて優秀な、誰を選んでも将来の伯爵家当主である姉の伴侶となっても大丈夫な男子を子爵家や男爵家から選んだ。



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