22 / 22
第21話
しおりを挟む
「はあーーーーーーーーー」
「くそデカため息やめぇや」
今日は遠足当日、学校からバスで現地まで向かうため学校の敷地内でみんながわらわらと集まり始めている。
今日は制服ではなく私服で遠足に行くため珍しくみんなの私服が見れるイベントに女子達がキャッキャ言いながら遠目で金本を見てる。
「スカした服着やがって」
「どこがやねん、普通やろ」
金本の私服は白Tに黒のスキニーパンツと本人の髪色にもよく似たエメラルドグリーンのシャツに黒のリュックといういたってシンプルなものだった。
周りを見れば金本と似たようなファッションの人もちらほらいるが、ずば抜けてかっこよく見えるのは生まれ持った産物であるスタイルの良さと顔面力のせいだろう。
「…お前は神様と親に感謝した方が良いぞ」
「なんやねんさっきから、素直に似合ってるなら似合ってるって褒めれんのかい」
「他の男子が可哀想…」
「どういう意味や。てか、そういう自分の服装だってどうなん」
金本が俺の服装を見定めるように上から下までゆっくりと見る。
今日の俺の服装は胸元にワンポイントのくまちゃんが入ってる半袖の白のTシャツと黒のショートパンツにスニーカーを合わせた動きやすさ重視の服装だ。
「いや、小学生かて」
「ぶっ飛ばすぞ。お前と色合いほぼ変わんねぇだろうが」
制服とパジャマ以外まだ服を選んだことのない俺にとって私服選びは本当に難しかった。家を出る時弟に渋い顔をされたのは多分金本と同じことを思ったんだろう。
しばらくすると先生達も集合しクラスごとにバスに乗り込んだ。
バス内の俺の隣の席は班で唯一同じ女子である薬師寺(やくしじ)さんだ。まだ出発前だと言うのにすでに気分が悪そうな顔をしてる。
「あー、薬師寺さん。今日は楽しもう、ね?」
「あっ、は、はい…お互い無事生きて帰りましょうね」
これから遠足に行く人とは思えない台詞だった。
今日の遠足のスケジュールとしてはまずキャンプ場に向かい同じ施設内にある牧場に移動して乳しぼり体験をする。その後昼食の時にデザートととして食べるアイスクリーム作りを体験してその後キャンプ場に戻り、定番の班ごとにカレー作りをしてお昼ご飯を食べたら班ごとに自由時間となっている。
「…なんで乳しぼり?」
「私の兄が三年生にいるんですけど、この学校の毎年の定番みたいですよ。この牧場をお借りして数頭学校で育ててる乳牛がいるとかで」
「へー、てか薬師寺さんお兄さんいるんだ」
「はい。家の事情で苗字は違うんですけど、たまにメールしたり勉強も教えてくれたり、優しくてかっこいい自慢のお兄ちゃんなんです」
お兄さんの話をしてる薬師寺さんはとても楽しそうで先程の沈んでた顔が嘘かのように可愛らしい笑顔で笑っていた。
「薬師寺さんがそんな笑顔になるくらいだから、良いお兄さんなんだね」
「え、あ、すいませんつい」
2人で楽しく話をしていると前の座席の金本がひょこっと頭をだして後ろを振り返ってきた。
「なに」
「いや2人で楽しそうやなー思って、このお菓子食う?」
「食べるけどお菓子食べすぎたらご飯入らなくなるぞ」
「オカンかて」
ぷはっと笑いながら金本はまた前を向いて座った。俺達の隣の列の女子達からの目線がすごく痛かったのはきっと気の所為じゃない。
「くそデカため息やめぇや」
今日は遠足当日、学校からバスで現地まで向かうため学校の敷地内でみんながわらわらと集まり始めている。
今日は制服ではなく私服で遠足に行くため珍しくみんなの私服が見れるイベントに女子達がキャッキャ言いながら遠目で金本を見てる。
「スカした服着やがって」
「どこがやねん、普通やろ」
金本の私服は白Tに黒のスキニーパンツと本人の髪色にもよく似たエメラルドグリーンのシャツに黒のリュックといういたってシンプルなものだった。
周りを見れば金本と似たようなファッションの人もちらほらいるが、ずば抜けてかっこよく見えるのは生まれ持った産物であるスタイルの良さと顔面力のせいだろう。
「…お前は神様と親に感謝した方が良いぞ」
「なんやねんさっきから、素直に似合ってるなら似合ってるって褒めれんのかい」
「他の男子が可哀想…」
「どういう意味や。てか、そういう自分の服装だってどうなん」
金本が俺の服装を見定めるように上から下までゆっくりと見る。
今日の俺の服装は胸元にワンポイントのくまちゃんが入ってる半袖の白のTシャツと黒のショートパンツにスニーカーを合わせた動きやすさ重視の服装だ。
「いや、小学生かて」
「ぶっ飛ばすぞ。お前と色合いほぼ変わんねぇだろうが」
制服とパジャマ以外まだ服を選んだことのない俺にとって私服選びは本当に難しかった。家を出る時弟に渋い顔をされたのは多分金本と同じことを思ったんだろう。
しばらくすると先生達も集合しクラスごとにバスに乗り込んだ。
バス内の俺の隣の席は班で唯一同じ女子である薬師寺(やくしじ)さんだ。まだ出発前だと言うのにすでに気分が悪そうな顔をしてる。
「あー、薬師寺さん。今日は楽しもう、ね?」
「あっ、は、はい…お互い無事生きて帰りましょうね」
これから遠足に行く人とは思えない台詞だった。
今日の遠足のスケジュールとしてはまずキャンプ場に向かい同じ施設内にある牧場に移動して乳しぼり体験をする。その後昼食の時にデザートととして食べるアイスクリーム作りを体験してその後キャンプ場に戻り、定番の班ごとにカレー作りをしてお昼ご飯を食べたら班ごとに自由時間となっている。
「…なんで乳しぼり?」
「私の兄が三年生にいるんですけど、この学校の毎年の定番みたいですよ。この牧場をお借りして数頭学校で育ててる乳牛がいるとかで」
「へー、てか薬師寺さんお兄さんいるんだ」
「はい。家の事情で苗字は違うんですけど、たまにメールしたり勉強も教えてくれたり、優しくてかっこいい自慢のお兄ちゃんなんです」
お兄さんの話をしてる薬師寺さんはとても楽しそうで先程の沈んでた顔が嘘かのように可愛らしい笑顔で笑っていた。
「薬師寺さんがそんな笑顔になるくらいだから、良いお兄さんなんだね」
「え、あ、すいませんつい」
2人で楽しく話をしていると前の座席の金本がひょこっと頭をだして後ろを振り返ってきた。
「なに」
「いや2人で楽しそうやなー思って、このお菓子食う?」
「食べるけどお菓子食べすぎたらご飯入らなくなるぞ」
「オカンかて」
ぷはっと笑いながら金本はまた前を向いて座った。俺達の隣の列の女子達からの目線がすごく痛かったのはきっと気の所為じゃない。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
転生したらBLゲームのホスト教師だったのでオネエ様になろうと思う
ラットピア
BL
毎日BLゲームだけが生き甲斐の社畜系腐男子凛時(りんじ)は会社(まっくろ♡)からの帰り、信号を渡る子供に突っ込んでいくトラックから子供を守るため飛び出し、トラックに衝突され、最近ハマっているBLゲームを全クリできていないことを悔やみながら目を閉じる。
次に目を覚ますとハマっていたBLゲームの攻略最低難易度のホスト教員籠目 暁(かごめ あかつき)になっていた。BLは見る派で自分がなる気はない凛時は何をとち狂ったのかオネエになることを決めた
オチ決定しました〜☺️
※印はR18です(際どいやつもつけてます)
毎日20時更新 三十話超えたら長編に移行します
メインストーリー開始時 暁→28歳 教員6年目
凛時転生時 暁→19歳 大学1年生(入学当日)
訂正箇所見つけ次第訂正してます。間違い探しみたいに探してみてね⭐︎
11/24 大変際どかったためR18に移行しました
12/3 書記くんのお名前変更しました。今は戌亥 修馬(いぬい しゅうま)くんです
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる