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閑話 2
魔王の約束と勇者“よしの”
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私は、暗黒の王ヤーグのその居城には、光はささない深く暗い 暗黒の深海。
なぜ私がここに居るのか、死にたくないから殺しただけ、それだけで今ここに居る。始めて意識をもったのは、私がほんの子供の頃、岩の瓦礫にの中に私と、若い男が1人居た。
「やー何かあると思ったらこんな山奥の大きな岩の中に、子供が閉じ込められているとはね」
彼は私の前で立ち腰に両手をつけて、私の様子をうかがっているようだ。その服装は異国の者の様な格好で今も、見かけた事はない。
彼の頭上には白い白い月が輝いてる。若い男の両耳には多くのピアスが付けられて、緋色の髪は日に沈む夕日を思わせた。
彼は言った。
「あの西の方向に村がある」
「しかし君は、行かない方がいいと思うなぁ」
「君は、美し過ぎて不幸になると思うよ?たぶん」
「もちろん君には全てを塗り潰す力はあるだろうけど……」
「辞めた方が君の為さ」
「だから君はそのまま見ているんだ」
「ここで世界を」
「君はその中に居ない」
「だから苦しむ事もない」
「月から君の為の勇者が、やってこれば君は楽になるよ、これは約束する」
「伝えてたからね」
「じゃあね、また」
そう言って彼は消えた。何のモーション、精霊の動きも無しに……。
私は、そのまま何時もそこに居て世界を見て居た。でも……茜色の空を見た時、彼を追いかけた……。
沈む夕日の内に彼は居ないのに。そして村へ着きその夜……私は村を夕日と同じ色に染める事になった。
全ては、それの繰り返し。
世界の全ては思い通りに動き従うのに、魔物は違うのかと思いながら屍の山を築いていく。しかし結局魔物も世界と同一なのか、ある日、私に跪く者がいて、ただただその数増えていき私をおしあげ今の席に据えた。
そしてある時、私の足元には三体の屍と一人の死にかけの勇者が居た。
その勇者は突然、城に押し入り私を倒すと言った。
世界を救うと言った。
でも、今……勇者は、死の淵にいて、世界は救われる事はないだろう……。
だから勇者を鳥に変えた。
救われなかった世界を見せたかったかもしれないし、私はただただ絶望していたのかもしれない。
全てに。
だから……。
鳥は、10年仲間の事を思い、私に呪詛を語ったが……。
ある夜、私が外で雨を見ていたら……。
「何故、あの時泣いていた」
私を呪う事にしか価値を見出せなくなっていた口が、私の涙の意味を問うていた。
「お前か?どうしたもう呪詛をはくのは辞めたのか?」
「別に」
「希望ならまたはくが、まず答えろ」
「絶望したからだ」
「子供の頃に、ある男が勇者が来て私を楽にしてくれると言ったのに、それはなされなかった」
「しかもお前達は、魔物となんら変わらなかった」
「だが、お前達は沢山の人間を殺した」
「だから、私を殺すのか?」
「俺の大切な仲間だった、殺されて許せるわけがないだろう!」
「お前の仲間の屍は城に返した」
「は?」
「ここに死体なんて、置いとけるわけがないだろう」
「でも、何故、城に?」
「……」
「いや、無視決め込むなよ?もう飽きたのか?」
「……」
「おーい」
これで静かになったかと思ったら次々の日も次の日もやって来て……。
気の済むところまで話してやって、蘇生されたらしい仲間を見せてやったらやっと静かになった…………。
何故、城に問われたので……相手に死体を返せば一番静かになる。
生き帰っても、そうでなくてもと答えた。
それから何百年と経ち、昨日は、フィーナの分の菓子の土産を勝手に食って、フィーナを少し泣かせてた。
本当に奴は、変わらず駄目な奴だ。
つづく
なぜ私がここに居るのか、死にたくないから殺しただけ、それだけで今ここに居る。始めて意識をもったのは、私がほんの子供の頃、岩の瓦礫にの中に私と、若い男が1人居た。
「やー何かあると思ったらこんな山奥の大きな岩の中に、子供が閉じ込められているとはね」
彼は私の前で立ち腰に両手をつけて、私の様子をうかがっているようだ。その服装は異国の者の様な格好で今も、見かけた事はない。
彼の頭上には白い白い月が輝いてる。若い男の両耳には多くのピアスが付けられて、緋色の髪は日に沈む夕日を思わせた。
彼は言った。
「あの西の方向に村がある」
「しかし君は、行かない方がいいと思うなぁ」
「君は、美し過ぎて不幸になると思うよ?たぶん」
「もちろん君には全てを塗り潰す力はあるだろうけど……」
「辞めた方が君の為さ」
「だから君はそのまま見ているんだ」
「ここで世界を」
「君はその中に居ない」
「だから苦しむ事もない」
「月から君の為の勇者が、やってこれば君は楽になるよ、これは約束する」
「伝えてたからね」
「じゃあね、また」
そう言って彼は消えた。何のモーション、精霊の動きも無しに……。
私は、そのまま何時もそこに居て世界を見て居た。でも……茜色の空を見た時、彼を追いかけた……。
沈む夕日の内に彼は居ないのに。そして村へ着きその夜……私は村を夕日と同じ色に染める事になった。
全ては、それの繰り返し。
世界の全ては思い通りに動き従うのに、魔物は違うのかと思いながら屍の山を築いていく。しかし結局魔物も世界と同一なのか、ある日、私に跪く者がいて、ただただその数増えていき私をおしあげ今の席に据えた。
そしてある時、私の足元には三体の屍と一人の死にかけの勇者が居た。
その勇者は突然、城に押し入り私を倒すと言った。
世界を救うと言った。
でも、今……勇者は、死の淵にいて、世界は救われる事はないだろう……。
だから勇者を鳥に変えた。
救われなかった世界を見せたかったかもしれないし、私はただただ絶望していたのかもしれない。
全てに。
だから……。
鳥は、10年仲間の事を思い、私に呪詛を語ったが……。
ある夜、私が外で雨を見ていたら……。
「何故、あの時泣いていた」
私を呪う事にしか価値を見出せなくなっていた口が、私の涙の意味を問うていた。
「お前か?どうしたもう呪詛をはくのは辞めたのか?」
「別に」
「希望ならまたはくが、まず答えろ」
「絶望したからだ」
「子供の頃に、ある男が勇者が来て私を楽にしてくれると言ったのに、それはなされなかった」
「しかもお前達は、魔物となんら変わらなかった」
「だが、お前達は沢山の人間を殺した」
「だから、私を殺すのか?」
「俺の大切な仲間だった、殺されて許せるわけがないだろう!」
「お前の仲間の屍は城に返した」
「は?」
「ここに死体なんて、置いとけるわけがないだろう」
「でも、何故、城に?」
「……」
「いや、無視決め込むなよ?もう飽きたのか?」
「……」
「おーい」
これで静かになったかと思ったら次々の日も次の日もやって来て……。
気の済むところまで話してやって、蘇生されたらしい仲間を見せてやったらやっと静かになった…………。
何故、城に問われたので……相手に死体を返せば一番静かになる。
生き帰っても、そうでなくてもと答えた。
それから何百年と経ち、昨日は、フィーナの分の菓子の土産を勝手に食って、フィーナを少し泣かせてた。
本当に奴は、変わらず駄目な奴だ。
つづく
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