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新たな仲間
魔法使い戦の模擬訓練
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僕はあの兵士の訓練場で、本当に寝てしまったらしく、寝がえりしたところ砂の味で、目が覚めた。胸元に、中の訓練場にいると言う紙と、頭の上によく冷える空気を出す日傘があった。
「まるで、魔法だな」
そう僕は一人呟く。日常の食事などは、全て城の調理場で調理されて運ばれて来るので、生活に便利魔法を今までに見た事がなかったので改めて驚く。傘の中にはゆっくり螺旋をえがいて動く、精霊の力を少し感じた。どういう仕組みかわからないが、ぬいぬいが、魔法をかけたのだろうか?
当たりを見回すが誰も居ない様だ。二人を探すにも傘を開いたまま、持って歩くわけにもいかずそーっと傘を閉じる。閉じた傘から、雪の結晶が輝きながら空へ帰って行く。それを、しばらく眺め深くため息をつく。
少し重くなった足取りで、二人を探す。二人は魔法練習場にいて、シルスさんがぬいぬいに、戦闘について教えて貰っているようだ。盾を構えたシルスさんに、ぬいぬいが一歩ずつ踏み出し打撃を加えるごとに、シルスさんの顔には苦痛が浮かび、盾は後ろに下がる。
「ほら、ここの魔法が薄い、ここも、ここも」
ぬいぬいの攻撃が盾に入るとガァシーン、ガシャーンと音が響く。木の杖では、出ないだろう音が響くので、魔法を使っているようだ。背の小さなぬいぬいは、巧みな足さばきと、ジャン力でシリスさんを追い詰めていく。とうとうガシャーンガラガラ大きな音たてて盾が、吹っ飛んだ。
「じゃー最後に魔法使い戦の模擬訓練をやるぞ」
「どうやらあいつも、起きたようだしな」
そう言って僕の方を見るぬいぬいに対して、シルスさんは、剣を見つめグリップを握り手に力を込めた。
初手、ぬいぬいが杖を床に押し当て詠唱すると、魔法陣が描かれる。
一呼吸置いて、杖から放たれた数発の雪の塊がシルスさん横腹に向かう。
彼がそれを剣で払った所に反対方向から雪玉ががら空きの横腹にとぶのを、彼は倒れこむ様にして避ける。
彼も魔法を詠唱し、素早く立ち上がり、ぬいぬい目掛けて走り寄る。
ぬいぬいも駆け寄る、シルスに次々に雪の塊をぶつけようとするが――。
魔法の力なのか、常人では出ないだろうスピードで、右へ左へと雪の塊を避ける。
空を切った雪の塊は地面にぶつかり弾け跳ぶ。
ぬいぬいに、まじかに迫ったシルスが、ぬいぬいに向かって剣を真横から入れる――。
その時、ぬいぬいの身体に入ったと思った剣先は空を切り、上を見上げるシルス。
その時、シルスさんの後ろから現れたぬいぬいの、「後ろ!」と言う掛け声とともに、繰り出された杖による強打によって、シルスは沈んだ。
「いてぇ……」
床で、横腹を押さえるシルスさんに、ぬいぬいは手を貸し彼を立たせる。
「敗因はなんだ?」
「剣が空を切った時に、スキが出来ました……」
「ああいった場合、敵から距離を取り状況確認に努めるべきでした」
ぬいぬいの問いに答えてシルスさんは悔しそうに下を向く。
「何でもありの魔法使いとの戦いで、仕切り直すのはいい判断だと思うぞ。後、後ろって言われて後ろを向くなよ、騙された場合は恰好の的だからな。でも、一番大切なのは魔法でも剣でも、自分活かす戦術をみつける事だ。自分の強みの戦法に、強化魔法がうまく使える様になれば、さっきの様な場面でも相手を出し抜く事が出来る」
「せいぜい頑張れ」
ぬいぬいは、シルスさんの背中を軽く叩くと、僕に振り返る。
「ハヤト、俺の使った魔法はどんな魔法だ? 」
「えっと……シルスさんがぬいぬいを切ろうとする瞬間に、最初にぬいぬいが居た場所より、シルスさんから見て後方に現れました。」
「魔法みたいに」
僕はここで、両手をクルっとひねりながら両手を開く。
「魔法で、瞬時に動いたか、僕達の視界を……オアシスの蜃気楼の様で誤魔化し、シルスさんの攻撃の寸前にその魔法を解除したか」
「ですかね?」
「よしよし二人とも合格な回答だな」
そういいながらぬいぬいは、体の後ろで手を組みながら僕達の周りをゆっくりと歩き回る。
「最初の魔法陣で下地を作り、相手を翻弄している内に魔法陣を発動させる。後は、光の屈折を利用して作ったデコイに、敵がかかったら次なる策でる。デコイの作り方も次の策もご自由に。しかし、やはり自分と相手をよく知らなければ成功は出来ない」
そういうと僕らの顔を見回してーー。
「今日の訓練はここまで」
ぬいぬいは、ズボンに着いた埃を取るよう、袴をはたく。その時、彼はふと動きを止め僕達を二人の顔を目を止めると、ふと思いかえすように……。
「ふたりとも念の為、医務室へ行けよ。後、ハヤトは昼飯前に屋敷に戻って風呂に入って来い」
「砂だらけだぞ……」
ぬいぬいは、ぼくを上から下まで見てそういった。
つづく
「まるで、魔法だな」
そう僕は一人呟く。日常の食事などは、全て城の調理場で調理されて運ばれて来るので、生活に便利魔法を今までに見た事がなかったので改めて驚く。傘の中にはゆっくり螺旋をえがいて動く、精霊の力を少し感じた。どういう仕組みかわからないが、ぬいぬいが、魔法をかけたのだろうか?
当たりを見回すが誰も居ない様だ。二人を探すにも傘を開いたまま、持って歩くわけにもいかずそーっと傘を閉じる。閉じた傘から、雪の結晶が輝きながら空へ帰って行く。それを、しばらく眺め深くため息をつく。
少し重くなった足取りで、二人を探す。二人は魔法練習場にいて、シルスさんがぬいぬいに、戦闘について教えて貰っているようだ。盾を構えたシルスさんに、ぬいぬいが一歩ずつ踏み出し打撃を加えるごとに、シルスさんの顔には苦痛が浮かび、盾は後ろに下がる。
「ほら、ここの魔法が薄い、ここも、ここも」
ぬいぬいの攻撃が盾に入るとガァシーン、ガシャーンと音が響く。木の杖では、出ないだろう音が響くので、魔法を使っているようだ。背の小さなぬいぬいは、巧みな足さばきと、ジャン力でシリスさんを追い詰めていく。とうとうガシャーンガラガラ大きな音たてて盾が、吹っ飛んだ。
「じゃー最後に魔法使い戦の模擬訓練をやるぞ」
「どうやらあいつも、起きたようだしな」
そう言って僕の方を見るぬいぬいに対して、シルスさんは、剣を見つめグリップを握り手に力を込めた。
初手、ぬいぬいが杖を床に押し当て詠唱すると、魔法陣が描かれる。
一呼吸置いて、杖から放たれた数発の雪の塊がシルスさん横腹に向かう。
彼がそれを剣で払った所に反対方向から雪玉ががら空きの横腹にとぶのを、彼は倒れこむ様にして避ける。
彼も魔法を詠唱し、素早く立ち上がり、ぬいぬい目掛けて走り寄る。
ぬいぬいも駆け寄る、シルスに次々に雪の塊をぶつけようとするが――。
魔法の力なのか、常人では出ないだろうスピードで、右へ左へと雪の塊を避ける。
空を切った雪の塊は地面にぶつかり弾け跳ぶ。
ぬいぬいに、まじかに迫ったシルスが、ぬいぬいに向かって剣を真横から入れる――。
その時、ぬいぬいの身体に入ったと思った剣先は空を切り、上を見上げるシルス。
その時、シルスさんの後ろから現れたぬいぬいの、「後ろ!」と言う掛け声とともに、繰り出された杖による強打によって、シルスは沈んだ。
「いてぇ……」
床で、横腹を押さえるシルスさんに、ぬいぬいは手を貸し彼を立たせる。
「敗因はなんだ?」
「剣が空を切った時に、スキが出来ました……」
「ああいった場合、敵から距離を取り状況確認に努めるべきでした」
ぬいぬいの問いに答えてシルスさんは悔しそうに下を向く。
「何でもありの魔法使いとの戦いで、仕切り直すのはいい判断だと思うぞ。後、後ろって言われて後ろを向くなよ、騙された場合は恰好の的だからな。でも、一番大切なのは魔法でも剣でも、自分活かす戦術をみつける事だ。自分の強みの戦法に、強化魔法がうまく使える様になれば、さっきの様な場面でも相手を出し抜く事が出来る」
「せいぜい頑張れ」
ぬいぬいは、シルスさんの背中を軽く叩くと、僕に振り返る。
「ハヤト、俺の使った魔法はどんな魔法だ? 」
「えっと……シルスさんがぬいぬいを切ろうとする瞬間に、最初にぬいぬいが居た場所より、シルスさんから見て後方に現れました。」
「魔法みたいに」
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「魔法で、瞬時に動いたか、僕達の視界を……オアシスの蜃気楼の様で誤魔化し、シルスさんの攻撃の寸前にその魔法を解除したか」
「ですかね?」
「よしよし二人とも合格な回答だな」
そういいながらぬいぬいは、体の後ろで手を組みながら僕達の周りをゆっくりと歩き回る。
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そういうと僕らの顔を見回してーー。
「今日の訓練はここまで」
ぬいぬいは、ズボンに着いた埃を取るよう、袴をはたく。その時、彼はふと動きを止め僕達を二人の顔を目を止めると、ふと思いかえすように……。
「ふたりとも念の為、医務室へ行けよ。後、ハヤトは昼飯前に屋敷に戻って風呂に入って来い」
「砂だらけだぞ……」
ぬいぬいは、ぼくを上から下まで見てそういった。
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