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さよなら海の見える街
年末進行
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早朝のジョギングから戻ってきた僕は、玄関横の空いて場所で、仕上げの柔軟をしていた。
すると、窓がいきなり空き、そこからルイスが顔を出すとともに、朝食の良い匂いが漂って来る。
「ハヤト、おはようございます。今日朝刊と一緒に、この街での出発のパレードは一週間後になりました。と、連絡の紙が入ってました」と告げた。
「どうしてその日に?……まだ、こちらから街を出る日にちについて、連絡してないですよね?」
「たぶん……時期的な問題でしょうね。パレードの用意と、年末進行の忙しさを考慮して、その日時になったような気がします」
――師走の年末進行なら仕方ない…。
「わかった。後で、みんなにも相談するけど、パレードまでに準備が間に合わないのなら…塔で厄介になって、隠密行動で街での用事を済ませよう」
「あくまで仮の報告ですから、そこまでしなくとも、もう一度ギルドの方から掛け合って貰いますが? 我々は、勇者パーティーであって、こそ泥ではありませんから」
「まぁ、そうだね。そこも含め相談しよう」
「わかりました。それから今日の当番は、ウンディーネですので、朝食にはまだまだかかりますので」
「あ……はい。ウンディーネがお世話になってます」
「いえ、たいした事ありませんよ。では、失礼します」
と言って窓は、閉められた。
廊下を歩いていると、ダイニングテーブルでフィーナが物思いにふけっていた。
「おはよう」
僕は、彼女の横に座った。
「おはようございます。ハヤト……そうだ、ハヤト聞いてください!」
なんでも、そつなくこなす彼女の悩みなのだろうか? 珍しい。
「もちろん、聞きますよ。何かな?」
僕の返事を受け、彼女は語り出した……。
「魔界の1月1日には、魔界の王者決定戦があるのですが、魔王城の主な事務方は私1人なんです」
ガチャーン
僕たちが、振り返って見てみると、ミッシェルが自分の部屋から持って来ただろ、コーヒーの少し残ったコーヒーカップを盛大に落としていた。
すると、フィーナは、「ごめんなさい。少し、失礼します」と言って立ち上がり、モップを持ち出して来てミッシェルに手渡す。
「ミッシェルさん、ちゃんと使い終わったらモップを洗わないと、モップに色が移ってしまいますから、ちゃんとモップは洗ってくださいね」
「はい……」
と、流れる様な動作で、フィーナはこなしたのだった。
しばらく呆けてた、ミッシェルだったが……。
「あの……同じ事務方として言わせて貰えば、それは魔界の事でも幾らなんでもあんまりなのでは?」
と、ミッシェルは言うがーー。
「ですが、魔王様にやらせるわけにもいきませんし……」
「えっ……」
ミッシェルが、ドン引きしたのがわかった。
魔王城の食器なども、開発担当も魔王だし……魔王が買っていたパンの数から、魔王は度を越した、少数精鋭主義だ。
「今年位は、自分達でやるでしょう? 魔王はあれで有能なんだし」
そう言われて、フィーナは、「魔王様もよしのさんも、多分あっさり中止になさいますから、今年一年技を磨いて来た皆様に、申し訳ないとともに、魔界の魔族達のフラストレーションがたまらないか心配なのです」
「まぁ、子どもじゃないから大丈夫でしょう。知恵で、なんとかなるでしょう。遠くにいる僕らは、彼らを信じやるべき事をしょう」
「わかりました。では、ミッシェルさん! モップのちゃんとした使い方について、レクチャーしますね」
フィーナはまだ心配だろうが、ミッシェルの落ちたコップを拾い机の上に置くと床をキレイに拭いたミッシェルを連れて行ってしまった。
僕は僕で、シャワーを浴びてから、キッチンへと手伝いに行かなくては……。
それにしても彼女の行動力は、それだけカバーして来た物事の多さを表している様で……少し、心配になった。
続く
すると、窓がいきなり空き、そこからルイスが顔を出すとともに、朝食の良い匂いが漂って来る。
「ハヤト、おはようございます。今日朝刊と一緒に、この街での出発のパレードは一週間後になりました。と、連絡の紙が入ってました」と告げた。
「どうしてその日に?……まだ、こちらから街を出る日にちについて、連絡してないですよね?」
「たぶん……時期的な問題でしょうね。パレードの用意と、年末進行の忙しさを考慮して、その日時になったような気がします」
――師走の年末進行なら仕方ない…。
「わかった。後で、みんなにも相談するけど、パレードまでに準備が間に合わないのなら…塔で厄介になって、隠密行動で街での用事を済ませよう」
「あくまで仮の報告ですから、そこまでしなくとも、もう一度ギルドの方から掛け合って貰いますが? 我々は、勇者パーティーであって、こそ泥ではありませんから」
「まぁ、そうだね。そこも含め相談しよう」
「わかりました。それから今日の当番は、ウンディーネですので、朝食にはまだまだかかりますので」
「あ……はい。ウンディーネがお世話になってます」
「いえ、たいした事ありませんよ。では、失礼します」
と言って窓は、閉められた。
廊下を歩いていると、ダイニングテーブルでフィーナが物思いにふけっていた。
「おはよう」
僕は、彼女の横に座った。
「おはようございます。ハヤト……そうだ、ハヤト聞いてください!」
なんでも、そつなくこなす彼女の悩みなのだろうか? 珍しい。
「もちろん、聞きますよ。何かな?」
僕の返事を受け、彼女は語り出した……。
「魔界の1月1日には、魔界の王者決定戦があるのですが、魔王城の主な事務方は私1人なんです」
ガチャーン
僕たちが、振り返って見てみると、ミッシェルが自分の部屋から持って来ただろ、コーヒーの少し残ったコーヒーカップを盛大に落としていた。
すると、フィーナは、「ごめんなさい。少し、失礼します」と言って立ち上がり、モップを持ち出して来てミッシェルに手渡す。
「ミッシェルさん、ちゃんと使い終わったらモップを洗わないと、モップに色が移ってしまいますから、ちゃんとモップは洗ってくださいね」
「はい……」
と、流れる様な動作で、フィーナはこなしたのだった。
しばらく呆けてた、ミッシェルだったが……。
「あの……同じ事務方として言わせて貰えば、それは魔界の事でも幾らなんでもあんまりなのでは?」
と、ミッシェルは言うがーー。
「ですが、魔王様にやらせるわけにもいきませんし……」
「えっ……」
ミッシェルが、ドン引きしたのがわかった。
魔王城の食器なども、開発担当も魔王だし……魔王が買っていたパンの数から、魔王は度を越した、少数精鋭主義だ。
「今年位は、自分達でやるでしょう? 魔王はあれで有能なんだし」
そう言われて、フィーナは、「魔王様もよしのさんも、多分あっさり中止になさいますから、今年一年技を磨いて来た皆様に、申し訳ないとともに、魔界の魔族達のフラストレーションがたまらないか心配なのです」
「まぁ、子どもじゃないから大丈夫でしょう。知恵で、なんとかなるでしょう。遠くにいる僕らは、彼らを信じやるべき事をしょう」
「わかりました。では、ミッシェルさん! モップのちゃんとした使い方について、レクチャーしますね」
フィーナはまだ心配だろうが、ミッシェルの落ちたコップを拾い机の上に置くと床をキレイに拭いたミッシェルを連れて行ってしまった。
僕は僕で、シャワーを浴びてから、キッチンへと手伝いに行かなくては……。
それにしても彼女の行動力は、それだけカバーして来た物事の多さを表している様で……少し、心配になった。
続く
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