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さよなら海の見える街
塔に住む3人との別れ
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塔に着いたのは夕方頃、人々は昼ぶりの食事を忙しく作ったり、美味しいの食事を味わうそんな時間。
普通には避けるべき時間なのだが、ここは異世界、普通は結構贅沢でもあり、普通ではえられない凄く幸せが簡単に手に入る世界。
だから、常識など気にせずに僕が油性のペンで丸く囲った、チャイムを鳴らす。
ピンポーン
「はいはい!」
ラビが普通に出て来た。
「お久しぶりです。草薙ハヤトです」
「あっ、勇者さんとぬいぬい先輩、そして皆さん!さぁさぁ中に入って下さい。外は、寒かったですか?」
と、ひとなっこい笑顔で言う。
「「お邪魔します」」
「あっ、これお菓子です。後、これはマンドラゴラの新しく出た肥料なんだけど、重いしどうしょうか?」
僕らは、重い肥料の存在をどうしようか? と、考えているとミノタウロスが「唐揚げがもうそろそろでいい時間だけど、あげちゃっていいかなぁ?」と、言いながら出て来た。
「ミノちゃんいいところに! 勇者様が肥料をくれたから、受けとって貰っていい?」
「あっ、ハヤトさん、そして皆さんお久しぶりです」
僕がミノタウロスに肥料を渡すと「わざわざありがとうございます。ラビちゃんが今、いろいろ料理を作ってくれているので、ダイニングテーブルの椅子に腰掛けてゆっくりしてください」
「ルナ、聞きしたか? ラビちゃんだってやっぱり愛ってちゃんと通じてですね」
「やはり愛は、素晴らしいですわ」
て、オリエラとルナが話だし、女性陣は恋の話に花が咲く。
ダイニングテーブルの前に行くと、キロガルがもう座っていて、僕らにも椅子に座るよう促してくれた。
ルイスは「少し手伝える事はあるか見てきます」と言うと、「では、私も」と、フィーナも席を立ちルイスに続いた。
「土産まで貰ってしまって、悪かった。ありがとうよ」
「いえいえ、街では評判の良いお菓子らしいので、美味しく食べてください」
ここは海外ぼいから、謙遜しない方向でにしたのだけど、大丈夫だったのだろうか?
そしてラビがお皿いっぱいに唐揚げを乗せて、やって来た。「唐揚げお待たせ――」
「勇者、この娘は少々変わってはいるが、料理は人並み以上にうまいぞ。旅立つ前にそれが食えてよかったな」
と、キロガルは言い、どうやらラビに胃袋を掴まれたらしい。
「私、食べる事が大好きだら、いつの間にかいろいろな料理を作れるようになっていて、得意なんですよね」
「それは食べるの楽しみだなぁ」
街で食べれなかったアツアツ料理が、ここで食べられる事に密かに感謝した。
「でも、ラビはもう売約済みなんですよ!」
と、サラダ用のでっかい木のフォークを、持ちながら僕に向かって言った。僕にはフィーナがいるから、もちろんそんなつもりはない。しかし売約済みって……いつのまにか?
「ミノタウロスはお前のことは決めかねている。ミノタウロスを急かすような事は言うなよ」
キロガルはラビを注意するが、基本的に優しい眼差しだ。
そして食事が始まりいろいろ話すと、案外ラビはちゃんと、ミノタウロスとキロガルの間に自然な感じでおさまっていた。
フィーナもラビに料理の秘訣など聞いたりして、別れの挨拶に来たが、全体的に和やかムードになったと思う。
そして食事のラスト、ラビとミノタウロスがデザートをとりに行き、僕らの買ってきたお土産をお皿に乗せて帰って来た。
「私が作ったぷちケーキもあるんですよ、ミノちゃん苺を乗せるのを手伝って」
「飲み物のおかわりも持って来ようか」
「じゃー僕は飲み物を運ぶよ」
僕はそう言って立ち上がり二人について行くと、蓋は壁へ取り付けるようになっていたり、マカロニやパスタが瓶に入れられおしゃれに並べられている。なんか窓際にハーブの鉢植えまであって完全にラビにコーディネートされている……。
「これ……」
「ふふふぅ、いいでしょう? 前の家ではやった時は、大家さんに怒られたけどーここだと自由にしていいんですよ」
「凄いねぇ……」
僕は当てられっぱなしで、ボキャブラリー棚は使いきってしまったようだ。
「本当にぬいぬい先輩や勇者さんは、魔界にいちゃうんですね。結婚式には出て、祝辞でも読んで貰いたのに……」
「そうやってラビちゃんは、冗談か本気がわからない事を言い出す」
「ミノちゃんが冗談にしたいなら、本気ってわかるまで言うから大丈夫だよ? じゃあミノちゃんと苺1個ずつのせていって」
……「わかった」
二人がいい感じに話しいて良かったなぁ。
と、言うか、ミノタウロスが根負けする日も近そうって言った方が早いかもしれない?
用意されて居た紅茶のポットを持ち、みんなのところへ帰ろうとすると、キッチンの出入り口にキロガルがいて、僕らを見ていたようだ。
「仲が良いだろ。しかしミノタウロスは、制約が多すぎるだが、それでもあの娘はいいと言ったのでほっておいてある。魔物も冒険者も一般の人間も、次の日にはどうなるわからんからな」
キロガルは2人の事はもう認めているようだ。言うだけ言うと、みんなのところへ帰ってしまった。
「お義父さんは、また暗い事言っませんでしたか?」
気づくと僕の横に立つて、キロガルの後ろ姿をラビが見ていた。そして僕らの事に気づいてミノタウロスもやってきた。
「あっとごめん、追加で何か持っていく?」
そう僕が言う。
「後は、僕たちで持っていけるからから大丈夫ですよ。ありがとうございます」
なんとなく、ミノタウロス柔らかな笑顔で笑ったような気がした。
「ミノちゃん!? そう言うのはラビだけにいって! それも2人だけの時に!」
「ナビちゃん落ちついて、僕の感謝足りないなら頑張って言う様にするから、ハヤトさんが驚いてしまうよ? 旅立つハヤトさんにかっこいい所を見せるでしょう?」
言っちゃなんだが、ミノタウロスはお母さんぽかった。そしてナビは僕に「ごめんなさい」をいい。
僕たちは二人が一緒に作っただろうデザートを食べた。二人は始終、一緒に協力して何かをこなし、キロガル時に助け舟をだしていた。
その自然体な姿が少し羨ましかったが、僕にはそういう事より優先……、両立すべき事がある。落ちつくのは、それからでいいような気はする。
次の日は2人で並んで、僕らが見えなくなるまで、僕らに手を振ってくれたのだろう。もしかして見えなくなっても。
そういえばキロガルさんは朝、別れの挨拶をしたら、『シケぽいのは苦手だ』といい。『ここでお別れだが、帰って来たら絶対顔を出せよ』と言った。
本当、キロガルさんも勝手だよね。と、思うが嫌いじゃない。
続く
普通には避けるべき時間なのだが、ここは異世界、普通は結構贅沢でもあり、普通ではえられない凄く幸せが簡単に手に入る世界。
だから、常識など気にせずに僕が油性のペンで丸く囲った、チャイムを鳴らす。
ピンポーン
「はいはい!」
ラビが普通に出て来た。
「お久しぶりです。草薙ハヤトです」
「あっ、勇者さんとぬいぬい先輩、そして皆さん!さぁさぁ中に入って下さい。外は、寒かったですか?」
と、ひとなっこい笑顔で言う。
「「お邪魔します」」
「あっ、これお菓子です。後、これはマンドラゴラの新しく出た肥料なんだけど、重いしどうしょうか?」
僕らは、重い肥料の存在をどうしようか? と、考えているとミノタウロスが「唐揚げがもうそろそろでいい時間だけど、あげちゃっていいかなぁ?」と、言いながら出て来た。
「ミノちゃんいいところに! 勇者様が肥料をくれたから、受けとって貰っていい?」
「あっ、ハヤトさん、そして皆さんお久しぶりです」
僕がミノタウロスに肥料を渡すと「わざわざありがとうございます。ラビちゃんが今、いろいろ料理を作ってくれているので、ダイニングテーブルの椅子に腰掛けてゆっくりしてください」
「ルナ、聞きしたか? ラビちゃんだってやっぱり愛ってちゃんと通じてですね」
「やはり愛は、素晴らしいですわ」
て、オリエラとルナが話だし、女性陣は恋の話に花が咲く。
ダイニングテーブルの前に行くと、キロガルがもう座っていて、僕らにも椅子に座るよう促してくれた。
ルイスは「少し手伝える事はあるか見てきます」と言うと、「では、私も」と、フィーナも席を立ちルイスに続いた。
「土産まで貰ってしまって、悪かった。ありがとうよ」
「いえいえ、街では評判の良いお菓子らしいので、美味しく食べてください」
ここは海外ぼいから、謙遜しない方向でにしたのだけど、大丈夫だったのだろうか?
そしてラビがお皿いっぱいに唐揚げを乗せて、やって来た。「唐揚げお待たせ――」
「勇者、この娘は少々変わってはいるが、料理は人並み以上にうまいぞ。旅立つ前にそれが食えてよかったな」
と、キロガルは言い、どうやらラビに胃袋を掴まれたらしい。
「私、食べる事が大好きだら、いつの間にかいろいろな料理を作れるようになっていて、得意なんですよね」
「それは食べるの楽しみだなぁ」
街で食べれなかったアツアツ料理が、ここで食べられる事に密かに感謝した。
「でも、ラビはもう売約済みなんですよ!」
と、サラダ用のでっかい木のフォークを、持ちながら僕に向かって言った。僕にはフィーナがいるから、もちろんそんなつもりはない。しかし売約済みって……いつのまにか?
「ミノタウロスはお前のことは決めかねている。ミノタウロスを急かすような事は言うなよ」
キロガルはラビを注意するが、基本的に優しい眼差しだ。
そして食事が始まりいろいろ話すと、案外ラビはちゃんと、ミノタウロスとキロガルの間に自然な感じでおさまっていた。
フィーナもラビに料理の秘訣など聞いたりして、別れの挨拶に来たが、全体的に和やかムードになったと思う。
そして食事のラスト、ラビとミノタウロスがデザートをとりに行き、僕らの買ってきたお土産をお皿に乗せて帰って来た。
「私が作ったぷちケーキもあるんですよ、ミノちゃん苺を乗せるのを手伝って」
「飲み物のおかわりも持って来ようか」
「じゃー僕は飲み物を運ぶよ」
僕はそう言って立ち上がり二人について行くと、蓋は壁へ取り付けるようになっていたり、マカロニやパスタが瓶に入れられおしゃれに並べられている。なんか窓際にハーブの鉢植えまであって完全にラビにコーディネートされている……。
「これ……」
「ふふふぅ、いいでしょう? 前の家ではやった時は、大家さんに怒られたけどーここだと自由にしていいんですよ」
「凄いねぇ……」
僕は当てられっぱなしで、ボキャブラリー棚は使いきってしまったようだ。
「本当にぬいぬい先輩や勇者さんは、魔界にいちゃうんですね。結婚式には出て、祝辞でも読んで貰いたのに……」
「そうやってラビちゃんは、冗談か本気がわからない事を言い出す」
「ミノちゃんが冗談にしたいなら、本気ってわかるまで言うから大丈夫だよ? じゃあミノちゃんと苺1個ずつのせていって」
……「わかった」
二人がいい感じに話しいて良かったなぁ。
と、言うか、ミノタウロスが根負けする日も近そうって言った方が早いかもしれない?
用意されて居た紅茶のポットを持ち、みんなのところへ帰ろうとすると、キッチンの出入り口にキロガルがいて、僕らを見ていたようだ。
「仲が良いだろ。しかしミノタウロスは、制約が多すぎるだが、それでもあの娘はいいと言ったのでほっておいてある。魔物も冒険者も一般の人間も、次の日にはどうなるわからんからな」
キロガルは2人の事はもう認めているようだ。言うだけ言うと、みんなのところへ帰ってしまった。
「お義父さんは、また暗い事言っませんでしたか?」
気づくと僕の横に立つて、キロガルの後ろ姿をラビが見ていた。そして僕らの事に気づいてミノタウロスもやってきた。
「あっとごめん、追加で何か持っていく?」
そう僕が言う。
「後は、僕たちで持っていけるからから大丈夫ですよ。ありがとうございます」
なんとなく、ミノタウロス柔らかな笑顔で笑ったような気がした。
「ミノちゃん!? そう言うのはラビだけにいって! それも2人だけの時に!」
「ナビちゃん落ちついて、僕の感謝足りないなら頑張って言う様にするから、ハヤトさんが驚いてしまうよ? 旅立つハヤトさんにかっこいい所を見せるでしょう?」
言っちゃなんだが、ミノタウロスはお母さんぽかった。そしてナビは僕に「ごめんなさい」をいい。
僕たちは二人が一緒に作っただろうデザートを食べた。二人は始終、一緒に協力して何かをこなし、キロガル時に助け舟をだしていた。
その自然体な姿が少し羨ましかったが、僕にはそういう事より優先……、両立すべき事がある。落ちつくのは、それからでいいような気はする。
次の日は2人で並んで、僕らが見えなくなるまで、僕らに手を振ってくれたのだろう。もしかして見えなくなっても。
そういえばキロガルさんは朝、別れの挨拶をしたら、『シケぽいのは苦手だ』といい。『ここでお別れだが、帰って来たら絶対顔を出せよ』と言った。
本当、キロガルさんも勝手だよね。と、思うが嫌いじゃない。
続く
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