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魔界の新たな闇
苦悩する青い鳥
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ムーンドイルの草原が終わると、僕らは渡された登山用装備である熊の毛皮から作ったような黒い防寒着を皆で着る。
お揃いの防寒着を、みなで上から着込む事になった。
「一応、人間界側は、峠の近くに村が何百年前あっただけあって、遠いですがなだらかな坂になっています。峠を越えたら我々は、厳しい自然を避け、地下を目指し進みます」
そう説明するルイスからは、冒険者のワクワクが溢れるようだ。
「辛い旅だが、やるしかないな」
そう言っているぬいぬいは、ただ待つには手持ち無沙汰って感じで、ブンブン杖を振り回す。
しかしさすがに雪山、自然の脅威にさらされた土地では皆、静かに歩いていた。晴れている事が救いだが、昨日までに降った雪に足をとられる。
峠を越えたところで、目の前に人影現れた。長い金髪に白い防寒着の男性と子供。
身構えるルイスに、僕の顔を確認するフィーナと、うなずく僕。
「魔王、彼が自ら来たみたいだ。だから大丈夫」
僕は手を斜め下に下げ、仲間を制止する。
「駄目ですー!?」
フィーナの声でそう聞こえたと思ったら、青い鳥が一目散にこっちへ飛んでくる。どうしたのか?
「お前だな、フィーナが好きな男と言うのは」
飛んで来た鳥は開口一番、僕に向かってそう言った。東洋人は僕だけだし、間違えようがない。
そして近くにいたルイスの肩に乗ろうとして、ルイスが避ける。
青い鳥はよろめくが、一生懸命羽ばたきまたルイスにの肩に乗ろうとして、避けられる。
青い鳥はよろよろと飛びながら、つぶらな目をして首をかしげてルイスを見た。
「なんか生理的に嫌なんで、すみません」ルイスは優しげな微笑みで青い鳥に向かってそう言った。
「お前はアルト家の子孫だな?!」
青い鳥はそう大きな声でがなりたてると、いきなり地面に落ちてうごかなくなった。
「「え?!」」
そうまわりが動揺していると、ルイスが手袋を脱ぎ鳥を拾い上げると両手で鳥を包み込んだ。
「寒さで体力を奪われたみたいですね」
そう言って、彼をわずかな魔法で温める。
「ハヤト、いつまでも私が持っているわけにもいきません。貴方の懐で暖めましょう」
「え!? あっ……わかった!」
そう……魔王の仲間を凍死させるわけにもいかず、了承すると、ルイスの手から声がする。
「男の懐の中は嫌だ……」青い鳥は微かなこえで、そう言っていた。
ルイスが冷ややかに、自分の手をみつめている。これはヤバい。
「ハヤト、これは魔王のもとに返して来てください」
「はい……、しかしその前にルナにみて貰ってからね」
僕はそれだけ言うと、近くにいたルナに鳥を差し出す。彼女は全て聞き、手袋を脱いで待っていてくれたようだ。
すぐさま鳥の様子をみてくれた。
「あら、大丈夫ですわ。ハヤト」
ルナが言うように、いきなりルナの手から飛び出しルナに背を向け、僕の肩に止まった。
「その鳥は魔王から生命力を得ているようです。私が見た時には、あらかた回復した後で、その鳥を守る力も強まった様なので大丈夫ですよ」そうルナは僕に向かい、笑顔でそう言った。
その間、青い鳥は言っていた。
「手が柔らかった……あんな柔らかい手はクッ、あれは男だから関係ねぇ! いい匂い……アルトそういう生き物だから関係ねぇ、優しげな……クソ、なんなんだ!? アルト家はーー!?」
ーーもうだめだ! この鳥はいろいろな意味で、ここへ置いとけない。僕は慌てて魔王のもとに行くと、魔王はフィーナの思い出話を聞いていた。
僕が駆けよると、魔王もフィーナも少年も笑顔で迎えてくれたが、震えて小さくなる青い鳥を見せると「「よしのさん!?」」
言って少年が懐へいれる。
「これは非常手段だからだ」と、よしのは言った。まぁ、普通凍死しそうな時に、選り好みしている大人はどんびかれるだろうから、彼は威厳を守ったのだろう。
そして久しぶりに魔王は、僕を見た。
彼は頭を抱え深いため息をつくと、僕を追いかけやって来た仲間にも向け。
「よしのが世話をかけてすまなかった」
彼は、そう言うと顔を上げる。
そして彼は利き手を水平にに上げた。
その瞬間、いくつもの緑色の魔方陣が高さはバラバラで、あしもとから頭上までくるくる回転している。それを見ていたら、もうそこは城の中だった。
つづく
お揃いの防寒着を、みなで上から着込む事になった。
「一応、人間界側は、峠の近くに村が何百年前あっただけあって、遠いですがなだらかな坂になっています。峠を越えたら我々は、厳しい自然を避け、地下を目指し進みます」
そう説明するルイスからは、冒険者のワクワクが溢れるようだ。
「辛い旅だが、やるしかないな」
そう言っているぬいぬいは、ただ待つには手持ち無沙汰って感じで、ブンブン杖を振り回す。
しかしさすがに雪山、自然の脅威にさらされた土地では皆、静かに歩いていた。晴れている事が救いだが、昨日までに降った雪に足をとられる。
峠を越えたところで、目の前に人影現れた。長い金髪に白い防寒着の男性と子供。
身構えるルイスに、僕の顔を確認するフィーナと、うなずく僕。
「魔王、彼が自ら来たみたいだ。だから大丈夫」
僕は手を斜め下に下げ、仲間を制止する。
「駄目ですー!?」
フィーナの声でそう聞こえたと思ったら、青い鳥が一目散にこっちへ飛んでくる。どうしたのか?
「お前だな、フィーナが好きな男と言うのは」
飛んで来た鳥は開口一番、僕に向かってそう言った。東洋人は僕だけだし、間違えようがない。
そして近くにいたルイスの肩に乗ろうとして、ルイスが避ける。
青い鳥はよろめくが、一生懸命羽ばたきまたルイスにの肩に乗ろうとして、避けられる。
青い鳥はよろよろと飛びながら、つぶらな目をして首をかしげてルイスを見た。
「なんか生理的に嫌なんで、すみません」ルイスは優しげな微笑みで青い鳥に向かってそう言った。
「お前はアルト家の子孫だな?!」
青い鳥はそう大きな声でがなりたてると、いきなり地面に落ちてうごかなくなった。
「「え?!」」
そうまわりが動揺していると、ルイスが手袋を脱ぎ鳥を拾い上げると両手で鳥を包み込んだ。
「寒さで体力を奪われたみたいですね」
そう言って、彼をわずかな魔法で温める。
「ハヤト、いつまでも私が持っているわけにもいきません。貴方の懐で暖めましょう」
「え!? あっ……わかった!」
そう……魔王の仲間を凍死させるわけにもいかず、了承すると、ルイスの手から声がする。
「男の懐の中は嫌だ……」青い鳥は微かなこえで、そう言っていた。
ルイスが冷ややかに、自分の手をみつめている。これはヤバい。
「ハヤト、これは魔王のもとに返して来てください」
「はい……、しかしその前にルナにみて貰ってからね」
僕はそれだけ言うと、近くにいたルナに鳥を差し出す。彼女は全て聞き、手袋を脱いで待っていてくれたようだ。
すぐさま鳥の様子をみてくれた。
「あら、大丈夫ですわ。ハヤト」
ルナが言うように、いきなりルナの手から飛び出しルナに背を向け、僕の肩に止まった。
「その鳥は魔王から生命力を得ているようです。私が見た時には、あらかた回復した後で、その鳥を守る力も強まった様なので大丈夫ですよ」そうルナは僕に向かい、笑顔でそう言った。
その間、青い鳥は言っていた。
「手が柔らかった……あんな柔らかい手はクッ、あれは男だから関係ねぇ! いい匂い……アルトそういう生き物だから関係ねぇ、優しげな……クソ、なんなんだ!? アルト家はーー!?」
ーーもうだめだ! この鳥はいろいろな意味で、ここへ置いとけない。僕は慌てて魔王のもとに行くと、魔王はフィーナの思い出話を聞いていた。
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言って少年が懐へいれる。
「これは非常手段だからだ」と、よしのは言った。まぁ、普通凍死しそうな時に、選り好みしている大人はどんびかれるだろうから、彼は威厳を守ったのだろう。
そして久しぶりに魔王は、僕を見た。
彼は頭を抱え深いため息をつくと、僕を追いかけやって来た仲間にも向け。
「よしのが世話をかけてすまなかった」
彼は、そう言うと顔を上げる。
そして彼は利き手を水平にに上げた。
その瞬間、いくつもの緑色の魔方陣が高さはバラバラで、あしもとから頭上までくるくる回転している。それを見ていたら、もうそこは城の中だった。
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