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6章 DT、出番を奪われる?
155話 子供の成長とは早いようです
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戦争終結し、公開処刑で第1王女サラ、第2王女ネリートを絞首刑にする事でパラメキ国の戦争責任を不問にする事にするとミレーヌは宣言した。
勿論、それに不満を唱え、また同じ事をしてくると声高に叫ぶ国民も少なくはなかった。だが、ミレーヌの言葉でその不満の声は消えたとは言わないが気にならないレベルまで小さくなる。
「『ノーヒットDT』に女王になると宣言したポプリ王女、現女王は、彼の信を失う怖さを骨身に沁みて理解しています。これは彼も認めた事です」
国民達も『ノーヒットDT』が如何に常識外れな存在かは、戦争帰りの兵士や、耳の早い吟遊詩人などが街角、酒場で歌っているのを耳にしていて理解していたので、そう言われると反論する言葉が出てこなくなる。
しかもだ、とある悪魔の2人が恐ろしい早さで『ノーヒットDT』を題材した銅像などを急ピッチに作ってしまった事により、噂の拡散を早めた。あの悪魔の思惑はどこにあったかは、身内の者以外は知らない話である。
その造られた物の中には、ナイファ国王女、スゥのモノもあり、それが国民に受け入れられた。
その銅像の名前が『光の導きの少女』という名が付き、これを題材にした物語や、学術書が刺激された物書きや学者が鋭意製作中であった。
そして、今、王都の子供達の間で銅像のスゥのように空に指を向けて『ドラゴンを倒した、『ノーヒットDT』がくるの!』と叫ぶのが流行りになっていた。当然のように銅像のタイトルの下にはそのセリフも刻まれている。
ポプリが骨身に沁みた理由も隠匿される事になる。まさか、お尻ペンペンを公開処刑された事が一番堪えたとは公表できなかった為である。
それと同時に今後の話にはなるが、ナイファ国とパラメキ国は兄弟国になるという話もされた。
これには矛を収めるという話よりも激しい反応があった。どうやってそれを成すというのだ、という意見が一番多かったが最終的に穏やかに両国共、気持ち良く納得に至った。
両国とも同じ男の血を受け入れる。
そう両国で宣言された時、国民は生温かい視線で薄ら笑いを浮かべる。
あの男か……
この事実と共に国民が認識した理由が反対を止めた理由と裏の歴史書には語られる事になる。
2人の女王は『ノーヒットDT』の名を奪う気なのだと理解に至ると色々許せたらしい。
いがみ合うのも馬鹿らしくなった両国は数年の年月をかけながらではあるが、ゆっくりと歩み寄り始めた。
それから、時は流れ、雄一がトトランタに来てから4年の歳月が流れた。
ダンガの北門を抜けた先の草原で、カンフー服の少年が5人の子供達の攻撃を笑みを浮かべながら避けていた。
ピンク色の髪をした中学生ぐらいの少女が短剣を両手に持って恐れもしないように突っ込み斬りかかるが、少年に「動きが直線的すぎるぞ、ミュウ」と笑いながら通り過ぎるお尻を平手で叩く。叩かれた反動で躓き、地面を滑るようにこけるミュウから目を離す。
モーニングスターを振りかぶりながら飛びかかるヘアバンドをリボンのような使い方をする肩ぐらいまで伸ばした少女が、感情を表情に浮かばせずに、フンッという掛け声と共に少年を殴ろうとするが、柄の先を下から持ち上げられるようにして振り下ろせなくされる。
「狙い自体は悪くない。綺麗汚いに拘らず、効率的ではあるが、もっと動けるようになる事と気配を消す事を覚えるようにな、アリア?」
得物のモーニングスターごと、明後日の方に投げられて「残念でした」と少年は手を振る。
「まだまだなのぉ!」
自分の体の半分ほどある大きな盾を構えた赤いフワフワの髪を靡かせる少女が気合いを入れた声と共に盾を翳して少年の動きを抑える為に前へと出てくる。
盾を少年にぶつけるようにして、顔を真っ赤にさせる少女に「おおっ、スゥ、いいぞ、いいぞ、頑張れ」とエールを送る少年が後ろにいるショートカットの金髪のエルフに叫ぶ。
「ダンテ、せっかく相手を抑えて貰えてるのに、指を咥えて棒立ちしてる場合か! 動け、仕事しろ!」
つぶらな緑色の瞳をウルウルと潤ませる美少女、もとい、実は少年のダンテは「は、はいぃ!」と叫ぶと杖に意識を向けて目を瞑るのを見た少年がダンテに目掛けて小さなウォータボールを打ち放つ。
それが直撃すると、キャァという悲鳴と共に尻モチを着く。
「今のがまともな魔法だったらお前は死んでるぞ! 俺は固定砲台になるように指導した覚えはないぞ」
少年が放ったウォータボールは不意打ちでバケツの水を被せられるぐらいの威力しかない。
ダンテが慌てて立ち上がると駆け出しながら精神を集中し出すのを見て、満足そうに頷く。
「そうです、ダンテ、頑張りなさい! 貴方は水の信者筆頭なんですよ!」
「まあ、1人しかいないから必然的に筆頭になってるだけですけど、貴方が着任してから初めての信者ですから頑張って欲しいところですね」
ニットワンピース姿の青い髪の少女に茶々を入れるのは銀髪の女医のような姿の煙草のようなものを咥えた妙齢の女性である。
青い髪の少女、アクアは恨めしそうに銀髪の女性を見つめるが、「何か?」と言われるだけで目を反らすあたり、力関係が如実に出ていた。
ちなみにアクアを圧倒している銀髪の女性は水の精霊獣のレンである。
「ウォータボールっ!」
そう叫ぶダンテの周りに10個を超える水球が生まれる。
スゥを避けて廻り込むように少年に打ち出されるのを笑みを浮かべていると後ろからアリアとミュウが飛びかかってくる。
「そうだ、人数の利を活かせ。一対一で戦う事に拘るのは馬鹿がやることだ」
正面にいるスゥの盾を蹴る事でふっ飛ばし、アリアとミュウに向き合う動作と共にダンテのウォータボールを同じウォータボールで迎撃する。
「キャァ――――!」
蹴り飛ばされたスゥは勢いが付いたまま、その後方にいたダンテにぶつかって2人は目を廻して戦力外になる。
飛びかかるアリアとミュウの2人の下を滑るように掻い潜ってくる少女がいた。ヘアバンドを鉢巻のように使い、長い髪を無造作にポニーテールにする少女が少年の真下にくると顎を蹴り上げるように腕の屈伸を利用して飛び蹴りを放ってくる。
「隙ありぃ!!」
「ねぇ―よ。そんなもん」
笑みを浮かべた少年がそう答えると正面にいるアリアとミュウを掻き分けるように左右に吹っ飛ばし、広げた腕を使って天地が逆さまになってる少女の頭を上に戻す。
少女はどうやって戻されたかも分からず、目を見開いていると少年に抱き締められる。
「これで俺の勝ちだ、さあ、罰ゲームだぞ、レイア」
そう言われるとレイアは少年に頬ずりをされて悲鳴を上げた。
それを離れた所から見ていたアルビノのエルフの少年は苦笑する。
「多分、レイアだけに限らず、後、ちょっとで攻撃が当たると思ってるんだろうな」
「正確に言うならアリアを除いた面子がそう思っていると言う事さ」
頬を掻く少年は4年前は可愛らしい顔立ちをしていたが4年の歳月が男らしさが表に出始めているテツである。
そんなテツを不満そうに少し見上げる少女、ホーラは4年という時間で女性としての美しさの花を開かせ始めていた。今では、街中を1人で歩いていると声をかけてくる男共を追い払うのが面倒になる日々である。
そんなホーラが今、不満そうにしているのは、ここ1年でテツに身長を抜けれて近くにいると負けた事を再認識させられて悔しいのである。
それでもまあ、男らしくなってきたので、街中に出る時にテツを横に置いておけば虫よけぐらいの使い道が出てきているので声高に言う気はないが腹が立ったので脛を蹴っておく。
脛を押さえて痛がるテツから視線を切ってカンフー服の少年を見つめる。
「あの指導方法、とっても理に適ってるですよね。後、ちょっとだと思うからムキになって必死になって自分の限界を伸ばしてくれるから」
すぐに痛みから復帰したテツはそう言ってくる。
特別、痛くするようにした訳ではないが、相変わらず、耐久力と回復力が並ではない。
「まあね、アタイも昔はよく騙されたさ。でも、テツは今でもたまに騙されてる。少しは疑う事を覚えな」
困ったように、たははっ、と笑うテツに呆れて溜息を零す。
すると騒ぐレイアを未だに抱き締めている少年がホーラ達の所に帰ってくる。
「朝の訓練はこれぐらいにするぞ。帰って飯だ」
そう笑みを浮かべてくる少年にホーラとテツも頷く。
「はい、帰りましょう、ユウイチさん!」
尻尾を振るように嬉しげにするテツは雄一の隣に歩きながら、今日の訓練の内容について質問を始めていた。
それを眺めた後、後ろを振り返るホーラの視線の先では青い髪の少女、アクアが銀髪の女性、レンにお説教をされているような光景が目に入ってくる。
「朝食を食べに帰るさ、グダグダしてたら置いていく」
そう声をかけるとレンは仕方がないと諦めの溜息を零すような仕草をするとアクアがホーラに駆け寄ってくる。
駆け寄ってきたアクアはホーラの顔を胸の谷間に挟むように抱き締める。
「助かりました。あのまま放置されていたら、明日までお説教だったかもしれません」
半泣きのアクアがそう言っていたがホーラは聞いていなかった。
その時、ホーラが考えていた事は、
まだ、アクアの胸とは勝負できない……
である。
正直な話、まだシホーヌにすら僅差(ホーラの希望的観測)で勝てていない。
悔しげに鼻を鳴らすと腕を突っ張ってアクアを引き剥がし、踵を返して雄一の背中を目指して歩き出す。
15歳であるホーラの成長期はきっと止まってない。
ホーラの戦いはこれからだっ!
勿論、それに不満を唱え、また同じ事をしてくると声高に叫ぶ国民も少なくはなかった。だが、ミレーヌの言葉でその不満の声は消えたとは言わないが気にならないレベルまで小さくなる。
「『ノーヒットDT』に女王になると宣言したポプリ王女、現女王は、彼の信を失う怖さを骨身に沁みて理解しています。これは彼も認めた事です」
国民達も『ノーヒットDT』が如何に常識外れな存在かは、戦争帰りの兵士や、耳の早い吟遊詩人などが街角、酒場で歌っているのを耳にしていて理解していたので、そう言われると反論する言葉が出てこなくなる。
しかもだ、とある悪魔の2人が恐ろしい早さで『ノーヒットDT』を題材した銅像などを急ピッチに作ってしまった事により、噂の拡散を早めた。あの悪魔の思惑はどこにあったかは、身内の者以外は知らない話である。
その造られた物の中には、ナイファ国王女、スゥのモノもあり、それが国民に受け入れられた。
その銅像の名前が『光の導きの少女』という名が付き、これを題材にした物語や、学術書が刺激された物書きや学者が鋭意製作中であった。
そして、今、王都の子供達の間で銅像のスゥのように空に指を向けて『ドラゴンを倒した、『ノーヒットDT』がくるの!』と叫ぶのが流行りになっていた。当然のように銅像のタイトルの下にはそのセリフも刻まれている。
ポプリが骨身に沁みた理由も隠匿される事になる。まさか、お尻ペンペンを公開処刑された事が一番堪えたとは公表できなかった為である。
それと同時に今後の話にはなるが、ナイファ国とパラメキ国は兄弟国になるという話もされた。
これには矛を収めるという話よりも激しい反応があった。どうやってそれを成すというのだ、という意見が一番多かったが最終的に穏やかに両国共、気持ち良く納得に至った。
両国とも同じ男の血を受け入れる。
そう両国で宣言された時、国民は生温かい視線で薄ら笑いを浮かべる。
あの男か……
この事実と共に国民が認識した理由が反対を止めた理由と裏の歴史書には語られる事になる。
2人の女王は『ノーヒットDT』の名を奪う気なのだと理解に至ると色々許せたらしい。
いがみ合うのも馬鹿らしくなった両国は数年の年月をかけながらではあるが、ゆっくりと歩み寄り始めた。
それから、時は流れ、雄一がトトランタに来てから4年の歳月が流れた。
ダンガの北門を抜けた先の草原で、カンフー服の少年が5人の子供達の攻撃を笑みを浮かべながら避けていた。
ピンク色の髪をした中学生ぐらいの少女が短剣を両手に持って恐れもしないように突っ込み斬りかかるが、少年に「動きが直線的すぎるぞ、ミュウ」と笑いながら通り過ぎるお尻を平手で叩く。叩かれた反動で躓き、地面を滑るようにこけるミュウから目を離す。
モーニングスターを振りかぶりながら飛びかかるヘアバンドをリボンのような使い方をする肩ぐらいまで伸ばした少女が、感情を表情に浮かばせずに、フンッという掛け声と共に少年を殴ろうとするが、柄の先を下から持ち上げられるようにして振り下ろせなくされる。
「狙い自体は悪くない。綺麗汚いに拘らず、効率的ではあるが、もっと動けるようになる事と気配を消す事を覚えるようにな、アリア?」
得物のモーニングスターごと、明後日の方に投げられて「残念でした」と少年は手を振る。
「まだまだなのぉ!」
自分の体の半分ほどある大きな盾を構えた赤いフワフワの髪を靡かせる少女が気合いを入れた声と共に盾を翳して少年の動きを抑える為に前へと出てくる。
盾を少年にぶつけるようにして、顔を真っ赤にさせる少女に「おおっ、スゥ、いいぞ、いいぞ、頑張れ」とエールを送る少年が後ろにいるショートカットの金髪のエルフに叫ぶ。
「ダンテ、せっかく相手を抑えて貰えてるのに、指を咥えて棒立ちしてる場合か! 動け、仕事しろ!」
つぶらな緑色の瞳をウルウルと潤ませる美少女、もとい、実は少年のダンテは「は、はいぃ!」と叫ぶと杖に意識を向けて目を瞑るのを見た少年がダンテに目掛けて小さなウォータボールを打ち放つ。
それが直撃すると、キャァという悲鳴と共に尻モチを着く。
「今のがまともな魔法だったらお前は死んでるぞ! 俺は固定砲台になるように指導した覚えはないぞ」
少年が放ったウォータボールは不意打ちでバケツの水を被せられるぐらいの威力しかない。
ダンテが慌てて立ち上がると駆け出しながら精神を集中し出すのを見て、満足そうに頷く。
「そうです、ダンテ、頑張りなさい! 貴方は水の信者筆頭なんですよ!」
「まあ、1人しかいないから必然的に筆頭になってるだけですけど、貴方が着任してから初めての信者ですから頑張って欲しいところですね」
ニットワンピース姿の青い髪の少女に茶々を入れるのは銀髪の女医のような姿の煙草のようなものを咥えた妙齢の女性である。
青い髪の少女、アクアは恨めしそうに銀髪の女性を見つめるが、「何か?」と言われるだけで目を反らすあたり、力関係が如実に出ていた。
ちなみにアクアを圧倒している銀髪の女性は水の精霊獣のレンである。
「ウォータボールっ!」
そう叫ぶダンテの周りに10個を超える水球が生まれる。
スゥを避けて廻り込むように少年に打ち出されるのを笑みを浮かべていると後ろからアリアとミュウが飛びかかってくる。
「そうだ、人数の利を活かせ。一対一で戦う事に拘るのは馬鹿がやることだ」
正面にいるスゥの盾を蹴る事でふっ飛ばし、アリアとミュウに向き合う動作と共にダンテのウォータボールを同じウォータボールで迎撃する。
「キャァ――――!」
蹴り飛ばされたスゥは勢いが付いたまま、その後方にいたダンテにぶつかって2人は目を廻して戦力外になる。
飛びかかるアリアとミュウの2人の下を滑るように掻い潜ってくる少女がいた。ヘアバンドを鉢巻のように使い、長い髪を無造作にポニーテールにする少女が少年の真下にくると顎を蹴り上げるように腕の屈伸を利用して飛び蹴りを放ってくる。
「隙ありぃ!!」
「ねぇ―よ。そんなもん」
笑みを浮かべた少年がそう答えると正面にいるアリアとミュウを掻き分けるように左右に吹っ飛ばし、広げた腕を使って天地が逆さまになってる少女の頭を上に戻す。
少女はどうやって戻されたかも分からず、目を見開いていると少年に抱き締められる。
「これで俺の勝ちだ、さあ、罰ゲームだぞ、レイア」
そう言われるとレイアは少年に頬ずりをされて悲鳴を上げた。
それを離れた所から見ていたアルビノのエルフの少年は苦笑する。
「多分、レイアだけに限らず、後、ちょっとで攻撃が当たると思ってるんだろうな」
「正確に言うならアリアを除いた面子がそう思っていると言う事さ」
頬を掻く少年は4年前は可愛らしい顔立ちをしていたが4年の歳月が男らしさが表に出始めているテツである。
そんなテツを不満そうに少し見上げる少女、ホーラは4年という時間で女性としての美しさの花を開かせ始めていた。今では、街中を1人で歩いていると声をかけてくる男共を追い払うのが面倒になる日々である。
そんなホーラが今、不満そうにしているのは、ここ1年でテツに身長を抜けれて近くにいると負けた事を再認識させられて悔しいのである。
それでもまあ、男らしくなってきたので、街中に出る時にテツを横に置いておけば虫よけぐらいの使い道が出てきているので声高に言う気はないが腹が立ったので脛を蹴っておく。
脛を押さえて痛がるテツから視線を切ってカンフー服の少年を見つめる。
「あの指導方法、とっても理に適ってるですよね。後、ちょっとだと思うからムキになって必死になって自分の限界を伸ばしてくれるから」
すぐに痛みから復帰したテツはそう言ってくる。
特別、痛くするようにした訳ではないが、相変わらず、耐久力と回復力が並ではない。
「まあね、アタイも昔はよく騙されたさ。でも、テツは今でもたまに騙されてる。少しは疑う事を覚えな」
困ったように、たははっ、と笑うテツに呆れて溜息を零す。
すると騒ぐレイアを未だに抱き締めている少年がホーラ達の所に帰ってくる。
「朝の訓練はこれぐらいにするぞ。帰って飯だ」
そう笑みを浮かべてくる少年にホーラとテツも頷く。
「はい、帰りましょう、ユウイチさん!」
尻尾を振るように嬉しげにするテツは雄一の隣に歩きながら、今日の訓練の内容について質問を始めていた。
それを眺めた後、後ろを振り返るホーラの視線の先では青い髪の少女、アクアが銀髪の女性、レンにお説教をされているような光景が目に入ってくる。
「朝食を食べに帰るさ、グダグダしてたら置いていく」
そう声をかけるとレンは仕方がないと諦めの溜息を零すような仕草をするとアクアがホーラに駆け寄ってくる。
駆け寄ってきたアクアはホーラの顔を胸の谷間に挟むように抱き締める。
「助かりました。あのまま放置されていたら、明日までお説教だったかもしれません」
半泣きのアクアがそう言っていたがホーラは聞いていなかった。
その時、ホーラが考えていた事は、
まだ、アクアの胸とは勝負できない……
である。
正直な話、まだシホーヌにすら僅差(ホーラの希望的観測)で勝てていない。
悔しげに鼻を鳴らすと腕を突っ張ってアクアを引き剥がし、踵を返して雄一の背中を目指して歩き出す。
15歳であるホーラの成長期はきっと止まってない。
ホーラの戦いはこれからだっ!
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