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9章 DTの後継者候補!
245話 50階層の扉らしいです
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「アタシは我慢したっ!」
雄一達が『精霊の洞窟』の攻略に行って3日目にレイア達は50階層へと続く扉の前にやって来ていた。
入れ込んだ様子のレイアにダンテがドウドウと暴れ馬を扱うようにするとレイアの正拳突きを鳩尾に入れられる。
「アタシは馬じゃねぇ!」
「馬の方がよっぽど……なんでもない……」
鳩尾に入れられたが、それほど強くは入れられてなかったダンテが反撃の狼煙を上げようとするが火を点ける前にレイアの視線で封じられる。
レイアが筆頭だが、ミュウも気合いが必要以上に入っている様子だ。
何故なら、50階層の扉に到着したのは昨日の夕方で、状態を万全にする為に皆に説得され、ザガンに来てからの涙と汗に塗れる失敗を経たレイアは我儘を飲み込んで引き下がったからであった。
気合いが入り過ぎている妹のレイアの肩を軽く叩き、振り向いたレイアに頷くアリアはヒースに視線を向ける。
「昨日の情報のまとめをヒース、もう一度」
「はい。50階層の扉の向こうは広い空間になっており、1パーティ毎に違う部屋に飛ばされるようです。一度入って数分経つとそこにいるモンスターを倒さない限り脱出は不可能という事を覚えておく必要があります」
アリアの言葉にテキパキと答え始めるヒース。
ヒースに対するアリア達の調教、もとい、教育は完璧なようであった。
「出てくるモンスターは2パターンあり、当たりがオークキングとオーク10匹。外れはグリフォン」
「グリフォン、鷲のような羽根と上半身、獅子のような下半身を持つ化け物、手強そうな相手なの」
「それと当たりのオークキングとその他か……」
戦った事がないから、どの程度の強さか分からない事は不安要素と捉えるスゥと嫌そうな顔をして当たりなはずのオークキングを呟くレイア。
それをどのように解釈したか分からないヒースが続ける。
「入って相手を見てすぐに出れば、再び、抽選されますので心配要りません」
「がぅ、駄目!」
ヒースは安心材料を伝えたつもりだったのだが、即答でミュウに駄目だしされる。
困惑顔のヒースにスゥが説明する。
「確かに、当初のヒースが願った最速攻略が目的であれば、それでもいいの。でも、今の私達は敵への対策は事前にしても敵を選んじゃ駄目。これは私達の成長を目的にしてるから、出会った相手と戦い乗り越えるのが大事なの」
「その考えには僕も賛成なんだけど、グリフォンが相手だと空を飛ぶぐらいしか情報がないから打てる手がないに等しいんだけどね」
その為に、全フロアを攻略してきたのだから、と付け加えられるとヒースも苦笑いしかできない。
それでも言っておくべきだと思ったヒースが言う。
「僕も書物で読んだ限りですけど、オークキングの方が確実に倒し易いですよ? ダンテが言うように空を飛ぶ上にオークキングより強いですから」
「多分、大丈夫。オークキングと比べるレベルの相手なら……だって、ホーラ姉さんがオークキングもゴブリンキングもたいした差はない、と言ってた」
「アリア? ホーラ姉さんが基準のたいした差は多分かなりドンブリ勘定だと思うよ!?」
ヒースの言葉に自信を溢れさせるアリアがムフン、と荒い鼻息を洩らす。
当然のようにダンテがそれに突っ込みを入れるが綺麗に流される。
「黙れよ、ダンテ。ダンテもやれると思ってるんだろ? 今のアタシ達は、かなり強いぜ?」
慌てるダンテに口の端を上げる笑みを見せるレイアは腰に両手を当てて胸を張る。
無謀と勇気とのはき違いの境界線がだいぶ定まり始め、怖い、恐怖を正しく感じ、必要となれば飲み込める事を覚えたレイア達は1歩踏み出せるようになった。
その手応えの正体は、全フロア攻略してきた実績とザガンに来てからの経験が背中を押しているからだ。
『試練の洞窟』を一緒に乗り越えてきた皆で挑むなら、きっと勝てるとレイアは信じていた。
自信に溢れる笑みを浮かべるレイアに苦笑するダンテは肩を竦める。
「否定はしないけど、僕はそれを諫める立場だからね? 自信が思いこみに変わらないようにね」
「ダンテは、そういう風に冷静に居て貰わないと困るの」
「だから、私達は好き勝手できる」
「がぅ、頑張れ、ダンテ」
面倒な事はダンテに放るアリア達4人に頭が痛いと項垂れるダンテがヒースを見つめる。
「ヒース、いつでもこちら側への参入を歓迎するよ?」
「うーん、1週間前なら即答で頷いたけど、少し考えさせて?」
被害を拡散させようと画策するダンテと、危険予知のスキルが発現したのかと思わせるヒースの緊急回避が発動する。
そんな2人の男の子の背後に廻ったアリアとスゥ、アリアがヒースにスゥがダンテの頭を叩く。
「もう行くと決めた。腹を決める」
「男の子は女の子の我儘を叶えるのが仕事だとポプリさんが言ってたの!」
「ちょ、あの人は参考にならないのってスゥも知ってるよね!?」
目を点にするヒースとスゥに縋るダンテを無視してアリアがレイアに頷いて見せる。
頷かれたレイアはニッと笑うと50階層の扉に触れるとゆっくりと押して開き始めた。
開いた扉を見て、ダンテもヒースも気持ちを切り替える。
先頭にいるレイアが奥を見つめて、笑みを弾けさせる。
「当たりを引いた!」
「レイアはアレが当たりに見えるの? 私にはグリフォンにしか見えないの」
嬉しそうなレイアと対照的に呆れるスゥは盾を構える。
ゆっくりと閉っていく扉を見つめながらヒースが弱った笑みを浮かべながらダンテにこっそりと伝える。
「グリフォンが出る確率って、かなり低いんですが……言いましたよね?」
「言ってないよ。アリア達には絶対バレないようにした方がいいよ……でも、それを引くのがレイアなんだろうね」
レイア達は臨戦態勢になりながらグリフォンに近寄っていく。
見下ろしてくるグリフォンにプレッシャーを感じつつも戦意は高めていく。
「グルゥゥ、ガッ!!!」
威圧が籠った鳴き声を放たれたレイア達の体が硬直する。
「うらぁぁ!!」
気合い一閃とばかりに叫びと共に威圧を刎ねかえすレイア達。
太めの眉尻を上げるミュウがグリフォンとレイア達の間に立つと何かを溜めるようにする。
逆立つ髪を見たレイアが叫ぶ。
「やったれ、ミュウ!」
「ウォンッ!!!」
ミュウが溜めた気合いと共に吐かれた遠吠えはグリフォンに直撃し、完全に硬直する。
それを見たレイア達は突撃し、ダンテは後方から水球を生み出し始める。
先頭を走っていたミュウがグリフォンに斬りかかるがギリギリで動きを取り戻して上空へと逃げられる。
それを見たダンテが水球を放つが避けられる。
「速い! でも、まだ!」
そう言うダンテは同時に複数水球を放つ。
放った水球を避けたグリフォンの逃げた先を先読みして放たれた水球が直撃する。
呻き声を上げるが降りてくる様子がなく、先読みも毎回成功する訳ではないので持久戦になりそうだと思っているとレイアがミュウを呼ぶ。
「ミュウ、やるぞ!」
「がぅ?」
首を傾げるミュウを横目にレイアは地面に仰向けになると両足裏をグリフォンが空中で待機する側に向けて体を曲げてしゃがむようにする。
それを見て、レイアの意図に気付いたミュウが部屋の隅まで行くとレイア目掛けて走り始める。
レイア目掛けて跳躍するミュウは上空に向けられたレイアの足裏に自分の足裏を重ねると屈伸して力を溜める。
「ダンテ! 援護を!」
「任せて!」
ダンテも2人がしようとしてる事を正しく理解して、水球を増産するとグリフォンの動きを制限かけるように水球を放ち始める。
レイアとミュウの溜めが最大になったタイミングでレイアが叫ぶ。
「行ってこいっ、ミュウ!」
「がぅ!」
レイアがミュウを押し上げるように蹴り上げ、ミュウもそのタイミングを外さないように飛び上がる。
弾丸のように飛ぶミュウはグリフォンに向かって飛ぶが、グリフォンにあっさりと避けられる。
避けられたミュウはグリフォンの背後、死角にある天井に両足を着くと再度、グリフォンに特攻をする。
ミュウを避けて、ダンテの攻撃に集中した矢先に背後から強襲するミュウに反応できず、ミュウに羽根の片方を切り裂かれる。
羽ばたいて空中での体勢を維持してたようには見えなかったグリフォンだが、片方の羽根を失うと空中から地面に叩きつけられるように落ちる。
ミュウも後先を考えた行動でなかったので、地面に叩きつけられそうになるが受け身を取ってダメージを拡散させる。
たいした怪我もなく立ち上がるミュウ。
同じように羽根は斬られたが、戦意を失わないグリフォンは、怒りに震えるように吼えてみせる。
「地面に叩き落とした。ここからが本当の勝負だ!」
レイアの叫び声と共に全員がかりでグリフォンに攻撃を仕掛けた。
それから、1時間後
傷だらけのグリフォンが解けるように消えるのを目撃したアリア達は、誰からとなく、地面に仰向けで倒れる。
「な、なんとか勝てた」
「地面に降りてからのほうがヤバかったのっ!」
「いや、最初の奇襲が上手くいったから良かっただけで、アレが上手くいってなかったら逃げるしかなかったかも」
時間切れで外に出る事ができなかったかもしれないが、と言うダンテは荒い息を吐く。
そう言われたアリアとスゥが同じように大の字になっているレイアを見つめる。
2人の視線に気付いたレイアは形勢不利と感じて声を上げる。
「誰だよ! 自分達が強いと焚きつけたのはよぉ!」
「僕の記憶が間違いじゃなかったらレイアだったね」
「がぅ」
ヒースの言葉にミュウが同意を伝えるがレイアは、すっとぼけて「そうだったっけ?」シラを切る。
走り回っていた訳ではないダンテが最初に復帰し始めたようで、胸元から取り出したカードを見せて話しかけてくる。
「まだ先があるけど?」
「勿論、行く! でもさ?」
タハハハッと笑うレイアが疲れた声で言う。
「少し休んで、お昼してからにしないか?」
レイアの提案は満場一致で認められた事は容易な予測可能の解答であった。
雄一達が『精霊の洞窟』の攻略に行って3日目にレイア達は50階層へと続く扉の前にやって来ていた。
入れ込んだ様子のレイアにダンテがドウドウと暴れ馬を扱うようにするとレイアの正拳突きを鳩尾に入れられる。
「アタシは馬じゃねぇ!」
「馬の方がよっぽど……なんでもない……」
鳩尾に入れられたが、それほど強くは入れられてなかったダンテが反撃の狼煙を上げようとするが火を点ける前にレイアの視線で封じられる。
レイアが筆頭だが、ミュウも気合いが必要以上に入っている様子だ。
何故なら、50階層の扉に到着したのは昨日の夕方で、状態を万全にする為に皆に説得され、ザガンに来てからの涙と汗に塗れる失敗を経たレイアは我儘を飲み込んで引き下がったからであった。
気合いが入り過ぎている妹のレイアの肩を軽く叩き、振り向いたレイアに頷くアリアはヒースに視線を向ける。
「昨日の情報のまとめをヒース、もう一度」
「はい。50階層の扉の向こうは広い空間になっており、1パーティ毎に違う部屋に飛ばされるようです。一度入って数分経つとそこにいるモンスターを倒さない限り脱出は不可能という事を覚えておく必要があります」
アリアの言葉にテキパキと答え始めるヒース。
ヒースに対するアリア達の調教、もとい、教育は完璧なようであった。
「出てくるモンスターは2パターンあり、当たりがオークキングとオーク10匹。外れはグリフォン」
「グリフォン、鷲のような羽根と上半身、獅子のような下半身を持つ化け物、手強そうな相手なの」
「それと当たりのオークキングとその他か……」
戦った事がないから、どの程度の強さか分からない事は不安要素と捉えるスゥと嫌そうな顔をして当たりなはずのオークキングを呟くレイア。
それをどのように解釈したか分からないヒースが続ける。
「入って相手を見てすぐに出れば、再び、抽選されますので心配要りません」
「がぅ、駄目!」
ヒースは安心材料を伝えたつもりだったのだが、即答でミュウに駄目だしされる。
困惑顔のヒースにスゥが説明する。
「確かに、当初のヒースが願った最速攻略が目的であれば、それでもいいの。でも、今の私達は敵への対策は事前にしても敵を選んじゃ駄目。これは私達の成長を目的にしてるから、出会った相手と戦い乗り越えるのが大事なの」
「その考えには僕も賛成なんだけど、グリフォンが相手だと空を飛ぶぐらいしか情報がないから打てる手がないに等しいんだけどね」
その為に、全フロアを攻略してきたのだから、と付け加えられるとヒースも苦笑いしかできない。
それでも言っておくべきだと思ったヒースが言う。
「僕も書物で読んだ限りですけど、オークキングの方が確実に倒し易いですよ? ダンテが言うように空を飛ぶ上にオークキングより強いですから」
「多分、大丈夫。オークキングと比べるレベルの相手なら……だって、ホーラ姉さんがオークキングもゴブリンキングもたいした差はない、と言ってた」
「アリア? ホーラ姉さんが基準のたいした差は多分かなりドンブリ勘定だと思うよ!?」
ヒースの言葉に自信を溢れさせるアリアがムフン、と荒い鼻息を洩らす。
当然のようにダンテがそれに突っ込みを入れるが綺麗に流される。
「黙れよ、ダンテ。ダンテもやれると思ってるんだろ? 今のアタシ達は、かなり強いぜ?」
慌てるダンテに口の端を上げる笑みを見せるレイアは腰に両手を当てて胸を張る。
無謀と勇気とのはき違いの境界線がだいぶ定まり始め、怖い、恐怖を正しく感じ、必要となれば飲み込める事を覚えたレイア達は1歩踏み出せるようになった。
その手応えの正体は、全フロア攻略してきた実績とザガンに来てからの経験が背中を押しているからだ。
『試練の洞窟』を一緒に乗り越えてきた皆で挑むなら、きっと勝てるとレイアは信じていた。
自信に溢れる笑みを浮かべるレイアに苦笑するダンテは肩を竦める。
「否定はしないけど、僕はそれを諫める立場だからね? 自信が思いこみに変わらないようにね」
「ダンテは、そういう風に冷静に居て貰わないと困るの」
「だから、私達は好き勝手できる」
「がぅ、頑張れ、ダンテ」
面倒な事はダンテに放るアリア達4人に頭が痛いと項垂れるダンテがヒースを見つめる。
「ヒース、いつでもこちら側への参入を歓迎するよ?」
「うーん、1週間前なら即答で頷いたけど、少し考えさせて?」
被害を拡散させようと画策するダンテと、危険予知のスキルが発現したのかと思わせるヒースの緊急回避が発動する。
そんな2人の男の子の背後に廻ったアリアとスゥ、アリアがヒースにスゥがダンテの頭を叩く。
「もう行くと決めた。腹を決める」
「男の子は女の子の我儘を叶えるのが仕事だとポプリさんが言ってたの!」
「ちょ、あの人は参考にならないのってスゥも知ってるよね!?」
目を点にするヒースとスゥに縋るダンテを無視してアリアがレイアに頷いて見せる。
頷かれたレイアはニッと笑うと50階層の扉に触れるとゆっくりと押して開き始めた。
開いた扉を見て、ダンテもヒースも気持ちを切り替える。
先頭にいるレイアが奥を見つめて、笑みを弾けさせる。
「当たりを引いた!」
「レイアはアレが当たりに見えるの? 私にはグリフォンにしか見えないの」
嬉しそうなレイアと対照的に呆れるスゥは盾を構える。
ゆっくりと閉っていく扉を見つめながらヒースが弱った笑みを浮かべながらダンテにこっそりと伝える。
「グリフォンが出る確率って、かなり低いんですが……言いましたよね?」
「言ってないよ。アリア達には絶対バレないようにした方がいいよ……でも、それを引くのがレイアなんだろうね」
レイア達は臨戦態勢になりながらグリフォンに近寄っていく。
見下ろしてくるグリフォンにプレッシャーを感じつつも戦意は高めていく。
「グルゥゥ、ガッ!!!」
威圧が籠った鳴き声を放たれたレイア達の体が硬直する。
「うらぁぁ!!」
気合い一閃とばかりに叫びと共に威圧を刎ねかえすレイア達。
太めの眉尻を上げるミュウがグリフォンとレイア達の間に立つと何かを溜めるようにする。
逆立つ髪を見たレイアが叫ぶ。
「やったれ、ミュウ!」
「ウォンッ!!!」
ミュウが溜めた気合いと共に吐かれた遠吠えはグリフォンに直撃し、完全に硬直する。
それを見たレイア達は突撃し、ダンテは後方から水球を生み出し始める。
先頭を走っていたミュウがグリフォンに斬りかかるがギリギリで動きを取り戻して上空へと逃げられる。
それを見たダンテが水球を放つが避けられる。
「速い! でも、まだ!」
そう言うダンテは同時に複数水球を放つ。
放った水球を避けたグリフォンの逃げた先を先読みして放たれた水球が直撃する。
呻き声を上げるが降りてくる様子がなく、先読みも毎回成功する訳ではないので持久戦になりそうだと思っているとレイアがミュウを呼ぶ。
「ミュウ、やるぞ!」
「がぅ?」
首を傾げるミュウを横目にレイアは地面に仰向けになると両足裏をグリフォンが空中で待機する側に向けて体を曲げてしゃがむようにする。
それを見て、レイアの意図に気付いたミュウが部屋の隅まで行くとレイア目掛けて走り始める。
レイア目掛けて跳躍するミュウは上空に向けられたレイアの足裏に自分の足裏を重ねると屈伸して力を溜める。
「ダンテ! 援護を!」
「任せて!」
ダンテも2人がしようとしてる事を正しく理解して、水球を増産するとグリフォンの動きを制限かけるように水球を放ち始める。
レイアとミュウの溜めが最大になったタイミングでレイアが叫ぶ。
「行ってこいっ、ミュウ!」
「がぅ!」
レイアがミュウを押し上げるように蹴り上げ、ミュウもそのタイミングを外さないように飛び上がる。
弾丸のように飛ぶミュウはグリフォンに向かって飛ぶが、グリフォンにあっさりと避けられる。
避けられたミュウはグリフォンの背後、死角にある天井に両足を着くと再度、グリフォンに特攻をする。
ミュウを避けて、ダンテの攻撃に集中した矢先に背後から強襲するミュウに反応できず、ミュウに羽根の片方を切り裂かれる。
羽ばたいて空中での体勢を維持してたようには見えなかったグリフォンだが、片方の羽根を失うと空中から地面に叩きつけられるように落ちる。
ミュウも後先を考えた行動でなかったので、地面に叩きつけられそうになるが受け身を取ってダメージを拡散させる。
たいした怪我もなく立ち上がるミュウ。
同じように羽根は斬られたが、戦意を失わないグリフォンは、怒りに震えるように吼えてみせる。
「地面に叩き落とした。ここからが本当の勝負だ!」
レイアの叫び声と共に全員がかりでグリフォンに攻撃を仕掛けた。
それから、1時間後
傷だらけのグリフォンが解けるように消えるのを目撃したアリア達は、誰からとなく、地面に仰向けで倒れる。
「な、なんとか勝てた」
「地面に降りてからのほうがヤバかったのっ!」
「いや、最初の奇襲が上手くいったから良かっただけで、アレが上手くいってなかったら逃げるしかなかったかも」
時間切れで外に出る事ができなかったかもしれないが、と言うダンテは荒い息を吐く。
そう言われたアリアとスゥが同じように大の字になっているレイアを見つめる。
2人の視線に気付いたレイアは形勢不利と感じて声を上げる。
「誰だよ! 自分達が強いと焚きつけたのはよぉ!」
「僕の記憶が間違いじゃなかったらレイアだったね」
「がぅ」
ヒースの言葉にミュウが同意を伝えるがレイアは、すっとぼけて「そうだったっけ?」シラを切る。
走り回っていた訳ではないダンテが最初に復帰し始めたようで、胸元から取り出したカードを見せて話しかけてくる。
「まだ先があるけど?」
「勿論、行く! でもさ?」
タハハハッと笑うレイアが疲れた声で言う。
「少し休んで、お昼してからにしないか?」
レイアの提案は満場一致で認められた事は容易な予測可能の解答であった。
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