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習うより慣れろ 実戦はそれが一番だ

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「………………廃墟?」

巫に転移式まで使って無理矢理連れて来られたのは、どう見ても廃墟。目を擦っても頬をつねってみても、どの角度から見てもどこからどう見ても廃墟ですね。おどろおどろしい雰囲気漂う廃墟ですね。ありがとうございます。
巫は俺を殺す気なんでしょうか?

「立派な廃墟でしょ?零君の為に探したんだよー?」

なんちゅー迷惑極まりない事を!笑顔がくっそ腹立つ。

【零、諦めい。こいつはそうゆう奴や】

白銀の腕の中で未だにぐてんとしてる雨。何をやらされたらそんな疲れるんだ。

「さ、零君入るよ!」

涙目になりながらとぼとぼとついて行く。
これみよがしに廃れた外観。言うまでもなく外壁はぼろぼろ、蔦が生い茂って更に雰囲気を醸し出してる。恐らく病院だろうな。それなりに大きいから、亡くなった人の数も多いんだろうけど、それにしても漂ってる人魂多すぎやしないか?辺り一面人魂だらけ。
大元になってる悪霊がいて、その悪霊のせいでここで死んだら囚われる、とかでもない限りこんなに人魂が漂ったりしないだろ。

「なぁここ、悪霊でもいんの?」

「そうだよー。寂しいからってこの病院で死んだ人を取り込んじゃう悪ーい子がね。今日はその悪い子にお灸を据えに来たんだよ」

「…………」

ああホント、帰れるものなら帰りたい!絶対ろくな悪霊じゃねぇだろ!人の形をしてるかどうかも怪しいぞ!とか考えてたら、後ろからドーンと押された。

「うだうだ怖がってないで入っちゃえ!」

とか言いながら何押しちゃってくれてんのおぉぉぉぉ!?入っちゃったじゃんか!

「何すんじゃーー!心臓止まるかと思ったわ!」

「だってさぁ、零君がいつまでもうだうだしてんだもん。でもま、これで皆悪霊を倒さないと出られなくなっちゃったね」

巫の視線の先を見る。
…………オーマイガッ。出口がなくなってますやーん。
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