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資料・八幡衆はあやかしと共に
為朝、大海原を渡る序章 資料・八幡衆はあやかしと共に 八幡衆は太平洋に拡大す
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太平洋全域で、巨大な勢力圏を広げた、海洋都市国家竜胆を最大の拠点とした八幡衆は、ミズチ衆という高速機動泳兵を主力とする戦闘集団は、白漆喰船や鉄甲船が主力となる、十六世紀以降になるまでは、圧倒的な戦闘能力を誇る戦闘集団であった。
五人張り以上の複合和弓が、数十メートルの射程で大型船の舷側を破壊できることや、高速機動から敵船の舷側に叩き突けて砕く衝角槌の使用は、四名一組による機動攻撃で、数十名から百名が搭乗する木造大型軍船を沈める能力を保有していた。
南方嵯峨が成立した頃には、衝角槌は、地上で計量すると五十から百貫で、水中で二十貫から四十貫ほどの重量になる。大型船に対しては、これを高速で叩き突けることで、舷側を砕くという衝角戦闘が中心となり、小型船に対しては、高速機動での弓射で攻撃をおこなうという戦闘が中心となった。
弓射で大型船の舷側を砕き、船を沈める連中も多かったので、ミズチ衆の攻撃は、黒い暴風と呼ばれていた。
八幡衆の戦闘単位は、ミズチ衆の母船となる、大船や拠点となる島が基準となっていて、最小単位が家族を基本としていた。大船数艘による長距離航海をおこなう八幡衆の船団は、村が移動しているようなものであった。また、積載量が大きいと言っても、積載される荷には制限があるため、船での生活は厳しい部分も多かった。
八幡衆の船団は、基本的な陣形として、船団長の旗頭を中心として、輪形陣を組むことが多かった。これは、船で生まれた子供を含めて、子供達は旗頭の船に乗っていて、他の船が旗頭の船を護るために配置されるからである。
ミヅチ衆が、船団から出撃し、敵の船を攻撃する。八幡衆の基本戦法は、ミヅチ衆が敵をアウトレンジで叩き潰して、船団を護るという形となった。
ミズチ衆は、妻が夫を乗せて、夫が妻を乗せるという形態を基本としている。このため、ミズチ衆の船は、夫妻が戦闘単位の基本であり、船長は、夫妻のどちらかが務めることを基本としていた。つまり、人の場合、ミヅチに認められなければ、八幡衆の船長にはなれないのである。ミズチが船長であれば、ミズチが乗せる人が副船長という形になる。
捕鯨等の集団漁法も八幡衆によって、弓や銛を打ち込んで獲る、集団漁法が生まれた。
ミズチ衆の楽園とも呼ばれた、南方島嶼地域は、サンゴ礁の島嶼が多く、環礁となったサンゴ礁が自然の防波堤のようになっていた。
家族が基本となるため、八幡衆の戦闘は、中心となる船や島嶼を防衛することが基本となることが多かった。他の島々への侵略戦闘は、家族が増えて、人口が増加すると、食料不足が生じるため、八幡衆の侵略戦闘は、定期的に発生していた。
島の大きさにもよるが、島の人口が千人を超えると、分家が形成され、船団を構成して旅立つか、本家が船団を構成して旅立つという流れが生まれた。結果としては、千人超えると、侵略戦闘が開始されるということになる。
太平洋の島嶼に、広範囲に人々が住んでいるのは、人口の増加が、そのまま島嶼の生存限界を超えるためである。謡いが数十年から数百年の流れで循環するのは、島嶼の生態系が蘇るまでの期間ということになる。
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為朝の大航海は、島の開発と人口増加の流れから、自然発生的に生まれたモノでもあった。
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為朝は、南方嵯峨で三年過ごす間、亡命者の増加で、嵯峨諸島の人口も増えて、ミズチ衆は南方嵯峨へと移ってきた。結果として、為朝は、一姫や宗実と島嶼を巡って、下田へ還る者達と、宋飛衆のように、新たに八幡衆に加わったモノ達で二つの船団を形成した。
為朝としては、万単位で人口を支えられる大島を見つけ、町を築くために、大きく東へと旅に出たのである。西は、人が多く、あやかしが暮らしにくい、大陸の影響が大きいことを避けたのである。
為朝としては、新たなあやかしを探し、共棲する町を築く旅とも言えたのである。
島々の伝説からすれば、鳥の人マケマケや、カマプアアの伝説は、ミヅチや鷺衆のようなあやかしが他にも居ると、為朝は確信していた。
八幡衆は、数年から10年に一度、分家が生まれて、どちらかが旅立つ流れが生まれたのである。これは、八幡衆が無駄な内部抗争を避けるという意味合いもあり、強大な敵を相手とした場合は、八幡衆が集結して敵対することも多かったのである。
日蒙戦争は、琉球八幡衆、肥前松浦党、鹿賀衆など、ミズチ衆を主力とする海賊衆が、日ノ本の守護の勅命に集結し、九州の御家人衆が迎え撃った結果であった。陸上で叩き潰し、海上へ逃げかえった船団を、海賊衆が夜襲で沈めていくという戦法は、「てつはう」といった近接火力によって、被害が大きかったものの、沈めることに成功したのである。還るべき船を失った者達は、海に沈むか、陸へと逃れて虜囚となって、処刑されたと伝えられている。
一天万乗の大君が下に「まつろう」民は赤子と呼んだ、主上の勅は、あやかしにとって、自分達の生存権を護るための戦いでもあった。
日ノ本では、「外ツ国勝手次第」が乱発されるのは、日蒙戦争以降であり、「倭寇」が生まれた理由であった。
五人張り以上の複合和弓が、数十メートルの射程で大型船の舷側を破壊できることや、高速機動から敵船の舷側に叩き突けて砕く衝角槌の使用は、四名一組による機動攻撃で、数十名から百名が搭乗する木造大型軍船を沈める能力を保有していた。
南方嵯峨が成立した頃には、衝角槌は、地上で計量すると五十から百貫で、水中で二十貫から四十貫ほどの重量になる。大型船に対しては、これを高速で叩き突けることで、舷側を砕くという衝角戦闘が中心となり、小型船に対しては、高速機動での弓射で攻撃をおこなうという戦闘が中心となった。
弓射で大型船の舷側を砕き、船を沈める連中も多かったので、ミズチ衆の攻撃は、黒い暴風と呼ばれていた。
八幡衆の戦闘単位は、ミズチ衆の母船となる、大船や拠点となる島が基準となっていて、最小単位が家族を基本としていた。大船数艘による長距離航海をおこなう八幡衆の船団は、村が移動しているようなものであった。また、積載量が大きいと言っても、積載される荷には制限があるため、船での生活は厳しい部分も多かった。
八幡衆の船団は、基本的な陣形として、船団長の旗頭を中心として、輪形陣を組むことが多かった。これは、船で生まれた子供を含めて、子供達は旗頭の船に乗っていて、他の船が旗頭の船を護るために配置されるからである。
ミヅチ衆が、船団から出撃し、敵の船を攻撃する。八幡衆の基本戦法は、ミヅチ衆が敵をアウトレンジで叩き潰して、船団を護るという形となった。
ミズチ衆は、妻が夫を乗せて、夫が妻を乗せるという形態を基本としている。このため、ミズチ衆の船は、夫妻が戦闘単位の基本であり、船長は、夫妻のどちらかが務めることを基本としていた。つまり、人の場合、ミヅチに認められなければ、八幡衆の船長にはなれないのである。ミズチが船長であれば、ミズチが乗せる人が副船長という形になる。
捕鯨等の集団漁法も八幡衆によって、弓や銛を打ち込んで獲る、集団漁法が生まれた。
ミズチ衆の楽園とも呼ばれた、南方島嶼地域は、サンゴ礁の島嶼が多く、環礁となったサンゴ礁が自然の防波堤のようになっていた。
家族が基本となるため、八幡衆の戦闘は、中心となる船や島嶼を防衛することが基本となることが多かった。他の島々への侵略戦闘は、家族が増えて、人口が増加すると、食料不足が生じるため、八幡衆の侵略戦闘は、定期的に発生していた。
島の大きさにもよるが、島の人口が千人を超えると、分家が形成され、船団を構成して旅立つか、本家が船団を構成して旅立つという流れが生まれた。結果としては、千人超えると、侵略戦闘が開始されるということになる。
太平洋の島嶼に、広範囲に人々が住んでいるのは、人口の増加が、そのまま島嶼の生存限界を超えるためである。謡いが数十年から数百年の流れで循環するのは、島嶼の生態系が蘇るまでの期間ということになる。
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為朝の大航海は、島の開発と人口増加の流れから、自然発生的に生まれたモノでもあった。
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為朝は、南方嵯峨で三年過ごす間、亡命者の増加で、嵯峨諸島の人口も増えて、ミズチ衆は南方嵯峨へと移ってきた。結果として、為朝は、一姫や宗実と島嶼を巡って、下田へ還る者達と、宋飛衆のように、新たに八幡衆に加わったモノ達で二つの船団を形成した。
為朝としては、万単位で人口を支えられる大島を見つけ、町を築くために、大きく東へと旅に出たのである。西は、人が多く、あやかしが暮らしにくい、大陸の影響が大きいことを避けたのである。
為朝としては、新たなあやかしを探し、共棲する町を築く旅とも言えたのである。
島々の伝説からすれば、鳥の人マケマケや、カマプアアの伝説は、ミヅチや鷺衆のようなあやかしが他にも居ると、為朝は確信していた。
八幡衆は、数年から10年に一度、分家が生まれて、どちらかが旅立つ流れが生まれたのである。これは、八幡衆が無駄な内部抗争を避けるという意味合いもあり、強大な敵を相手とした場合は、八幡衆が集結して敵対することも多かったのである。
日蒙戦争は、琉球八幡衆、肥前松浦党、鹿賀衆など、ミズチ衆を主力とする海賊衆が、日ノ本の守護の勅命に集結し、九州の御家人衆が迎え撃った結果であった。陸上で叩き潰し、海上へ逃げかえった船団を、海賊衆が夜襲で沈めていくという戦法は、「てつはう」といった近接火力によって、被害が大きかったものの、沈めることに成功したのである。還るべき船を失った者達は、海に沈むか、陸へと逃れて虜囚となって、処刑されたと伝えられている。
一天万乗の大君が下に「まつろう」民は赤子と呼んだ、主上の勅は、あやかしにとって、自分達の生存権を護るための戦いでもあった。
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