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伊豆綺談
騎乗とは、魚偏に奇に乗るなり 1. 我、ミズチにキ乗せり
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講談師は、見て来たように嘘を吐くでありますが、真実が混ざってこその講談でありましょう。
かつて、戦で戦うは、兵であり剣を使っておりました。剣は、直刀より平安期に反りを持った片刃の日本刀へと変わっていきました。刀を操り、弓を引いて人もあやかしを斃したのが、武士でありました。
平安期から鎌倉にかけて、武士の武器は、騎乗しての弓矢でございました。平安から鎌倉最強の兵器が、弓であったのであります。武士は、弓騎兵であったと言えます。
平安末期から鎌倉にかけて、最強の武士と呼ばれたのは、日本最強のリアルチート、鎮西八郎為朝にございました。
されど、為朝には、武士として最強でありながら、最大の弱点を抱えていたのであります。それが、馬にありました。為朝は、後世にその弓勢、天下無双なれど、騎乗に難ありとされたのであります。 平安鎌倉戦国期において、日本で馬と言えば、山岳を駆けるに適した、木曽駒に代表される小型の馬でありました。身長で七尺二メートルを超え、体重で三十貫百キロを軽く超える為朝を乗せて、駆け続けられる馬など、日本のどこを探しても居なかったのであります。
そのことは、為朝自身も自覚していて、悔しがっていたことも事実でありました。
女護島を早朝に出立した、為朝達は、逆風の中で帆をたたみ、櫂をおろして進んで行くと、あまりの遅さに櫂を漕いでいたミヅチ達が、舫い綱を舳先に結び繋ぐと海に飛び込んで泳ぎながら綱を引き始めたのである。その速度は、尋常ならず、凄まじいまでの高速で航行を始めたのでありました。
そんな、凄まじい力に引きずられるように、関船が波を蹴立てて進んでいくのを見て、玲が感心するように、
「凄いな、ミヅチ衆は。これでは、梃子が要らぬ船となろうな」
琉威が綱を引きながら、ミヅチの姿で、楽しむようにして玲に向かって叫ぶ。
「あたしらは、好きな男を乗せて海を駆けるからな。好きな男の船なら曳くのも構わぬさ」
冴や瞳と一緒に曳いていた。
「俺を乗せて駆けてくれるか、琉威」
「あぁ、いいぞ。為朝」
為朝は、下帯一丁に、五人張十八束の弓を担ぎ、海へと飛び込んだ。琉威が慌てる様に、綱を冴と瞳に預けて、為朝を海から拾い上げて背に乗せる。
為朝は、琉威に騎乗するように跨って、玲に叫ぶ
「箙ぁッ」
応える様に、玲が、為朝へ一分四尺柄七寸鏃五本の矢を入れた箙を投げて寄越した。受け取った為朝は、箙を腰に縛って固定する。
下帯一丁の為朝は、筋骨隆々とした身の丈七尺の巨躯を、身の丈で三丈を超え、胴囲で三尺を超える琉威に乗ると、凄まじいまでの迫力があった。関船を悠々と引くミヅチであれば、三十貫程度の為朝一人を乗せても気にもせずに、波間を滑るように駆けていく。
為朝のミヅチへの騎乗姿に見惚れながら、玲は、為朝の武具や琉威の武具に思いを巡らせていた。
「海の上となると、少し工夫がいるのぉ」
波を被る海上では、水上を駆けるように抜けるには、波への対策が必要となる。
「「為朝ッ、あたしらにも乗るか」」
冴と瞳が、関船を曳きながら、為朝に聞いて来る。
「あぁ、子を成すこともあるし、調子の悪いこともあろう。乗せてくれるか」
「「「わかった」」」
二人の答えが、ハモるように響いた。
これが、後に和国最強と呼ばれた、琉球水軍と双璧を為す鎌倉水軍伊豆衆の始まりであった。ミズチは、巡航で時速五十キロ、最高で八十キロ近い速度で遊泳する。この速度は、後世の魚雷並のスピードであり、帆船航行であれ櫂による早船であれ、この速度に対抗できる船は、当時存在しなかった。つまりは、ミズチに騎乗して弓を放った場合、時速八十キロの競艇ボートから射撃されるようなものとなる。
「のぉ、将。そなたは妾を乗せてくれるか」
「いいよ。玲」
ミズチは、蛇のような変温ではなく、哺乳類と同じく恒温であり、鰓ではなく肺呼吸であり、そういった意味では、海中のミズチは、シャチに近い体躯をしている。ただ、シャチよりは細身で胴長である。
海中より、魚が飛びあがるように飛び出してくるのを、一分四尺柄七寸鏃の矢で、為朝が射貫いた。次々と、群れ為して飛びだした魚を次々と射貫いて行った。
「将。済まぬ。為朝の射貫いた魚がみたい」
「わかった」
短く答えると、将は海へと飛び込んで潜っていった。
「凛、櫂、お前達も手伝ってくれるか、あの大きさならば、今宵の食事となろう」
「わかった。食い物は持ってくる」
「玲。凄いな、為朝は」
「虎正か、そうじゃな。見ていて本当に飽きぬ。そして楽しそうじゃ」
「本当に、楽しそうじゃ」
将が、カジキマグロを三匹曳いてきた。凛や櫂も一匹づつ曳いて来ていた。
「持って来たよ。玲」
「すまぬ。ほぉ」
話していると将が、為朝の射貫いた一丈程のカジキを船へと繋いでいた。二百貫を超える魚を五匹も乗せると、船が沈んでしまう。玲が改めると、カジキ目を一矢で射貫いていた。玲は、感心するように言った。
「これならば、為朝は、本当の意味で、天下無双の武士となれる」
海の戦を変える。為朝が変えてくれる。そんな、期待をさせてくれるような、見事な一矢であった。箙に挿した五本で、五匹のカジキを仕留めたことになる。
鵜渡根島の東岸でほとんど人家が無いあたりで、船を島に寄せて泊めると、為朝の射貫いた、カジキマグロを浜に上げて、千代が捌き始めた。
「一番、美味しいところは、虎正だからね」
「構わぬよ、千代」
「え、玲。それは」
「想い人への料理だ。虎正は、千代を好きなのであろう」
「そ、それは、嫌いじゃないけど」
しどろもどろに言って来る虎正の頬は、既に真っ赤に染まっていた。
「良いではないか、男とも睦合うのであれば、子もなせように。愛しの君が女でも、気にすることはなかろう」
食事の支度をしている中で、為朝は、紀平治や長次達と、火を焚き、酒盛りを始めていた。
梃子の妻達が、捌いて、魚醤と味噌で一緒に煮込んだ魚を次々と男達の下へと運んでいった。
玲や虎正達の傍にいる男は、将と凛に一緒にくっついてきた甲である。甲は、ミズチの男であったが、凛を追いかけて傍にいた。虎正が、凛を抱きあげてしまって、甲が抱上げることができなかった。虎正は、自分が女で凛も女だったので、虎正が甲に、凛と一緒に抱いて欲しいという話をすると、千代は、あたしが一緒でないとダメだと怒ったので、甲は、凛、虎正、千代を相手とすることになっていた。
玲は、帯紐を結び、ハミや手綱を作っていた。
食事の支度を終えて、椀を持って、千代が玲の傍に来て、玲が作っているのを見ながら、訊ねてきた。
「姐御。それは、為朝の旦那のかい」
「あぁ。為朝が欲しがろうと思うてな」
「姐御も可愛いなぁ」
玲は、作業をしている姿をそう言った千代に、
「可愛いと言われたのは、千代が初めてじゃな」
「だって、旦那のために、ハミや手綱を作っている妻って、なんか可愛いじゃないか」
玲は、少し頬を染めて
「そうかのぉ」
千代が鍋から椀へ料理を入れて、玲へと差し出す。
「食事をしておくれよ、姐御」
千代が、椀を差し出す。玲は、作業の手を止めて、椀を受け取って、食べながら、千代へ訊ねた。
「のぉ、千代。島を離れて、本当に良かったのか」
「虎正姉さんがいるからな。姉さんのいない島にいても仕方ないさ」
「ならば良いがな、千代。あまり無理をするでないぞ」
釣った魚の頭を丸ごと、魚醤と一緒に煮込んで作った汁を椀に糒を入れて、魚の切り身と一緒に入れて、汁を注いだだけの料理だったが、魚が味噌汁に煮込まれて、非常に旨い料理に仕上がっていた。
「見た目はなんだが旨いな、千代」
「あたいは、雑だからね。偉いさんの料理とは違うさ、姐さん」
「ほほほ。旨いことが一番じゃ。船では食うのが一番の楽しみじゃからな」
「へぇ、そうなのか」
「船の旅は、外洋に出れば、幾日も同じ海に同じ空が続く、食べる、寝る、情交が愉しみとなる故な」
将と甲が見守る中で、玲、千代、虎正の女三人が姦しく話をしていた。ちょっと卑猥に、それぞれの想い人への心を乗せて、女達の話が、宵闇のしじまに流れていく。
かつて、戦で戦うは、兵であり剣を使っておりました。剣は、直刀より平安期に反りを持った片刃の日本刀へと変わっていきました。刀を操り、弓を引いて人もあやかしを斃したのが、武士でありました。
平安期から鎌倉にかけて、武士の武器は、騎乗しての弓矢でございました。平安から鎌倉最強の兵器が、弓であったのであります。武士は、弓騎兵であったと言えます。
平安末期から鎌倉にかけて、最強の武士と呼ばれたのは、日本最強のリアルチート、鎮西八郎為朝にございました。
されど、為朝には、武士として最強でありながら、最大の弱点を抱えていたのであります。それが、馬にありました。為朝は、後世にその弓勢、天下無双なれど、騎乗に難ありとされたのであります。 平安鎌倉戦国期において、日本で馬と言えば、山岳を駆けるに適した、木曽駒に代表される小型の馬でありました。身長で七尺二メートルを超え、体重で三十貫百キロを軽く超える為朝を乗せて、駆け続けられる馬など、日本のどこを探しても居なかったのであります。
そのことは、為朝自身も自覚していて、悔しがっていたことも事実でありました。
女護島を早朝に出立した、為朝達は、逆風の中で帆をたたみ、櫂をおろして進んで行くと、あまりの遅さに櫂を漕いでいたミヅチ達が、舫い綱を舳先に結び繋ぐと海に飛び込んで泳ぎながら綱を引き始めたのである。その速度は、尋常ならず、凄まじいまでの高速で航行を始めたのでありました。
そんな、凄まじい力に引きずられるように、関船が波を蹴立てて進んでいくのを見て、玲が感心するように、
「凄いな、ミヅチ衆は。これでは、梃子が要らぬ船となろうな」
琉威が綱を引きながら、ミヅチの姿で、楽しむようにして玲に向かって叫ぶ。
「あたしらは、好きな男を乗せて海を駆けるからな。好きな男の船なら曳くのも構わぬさ」
冴や瞳と一緒に曳いていた。
「俺を乗せて駆けてくれるか、琉威」
「あぁ、いいぞ。為朝」
為朝は、下帯一丁に、五人張十八束の弓を担ぎ、海へと飛び込んだ。琉威が慌てる様に、綱を冴と瞳に預けて、為朝を海から拾い上げて背に乗せる。
為朝は、琉威に騎乗するように跨って、玲に叫ぶ
「箙ぁッ」
応える様に、玲が、為朝へ一分四尺柄七寸鏃五本の矢を入れた箙を投げて寄越した。受け取った為朝は、箙を腰に縛って固定する。
下帯一丁の為朝は、筋骨隆々とした身の丈七尺の巨躯を、身の丈で三丈を超え、胴囲で三尺を超える琉威に乗ると、凄まじいまでの迫力があった。関船を悠々と引くミヅチであれば、三十貫程度の為朝一人を乗せても気にもせずに、波間を滑るように駆けていく。
為朝のミヅチへの騎乗姿に見惚れながら、玲は、為朝の武具や琉威の武具に思いを巡らせていた。
「海の上となると、少し工夫がいるのぉ」
波を被る海上では、水上を駆けるように抜けるには、波への対策が必要となる。
「「為朝ッ、あたしらにも乗るか」」
冴と瞳が、関船を曳きながら、為朝に聞いて来る。
「あぁ、子を成すこともあるし、調子の悪いこともあろう。乗せてくれるか」
「「「わかった」」」
二人の答えが、ハモるように響いた。
これが、後に和国最強と呼ばれた、琉球水軍と双璧を為す鎌倉水軍伊豆衆の始まりであった。ミズチは、巡航で時速五十キロ、最高で八十キロ近い速度で遊泳する。この速度は、後世の魚雷並のスピードであり、帆船航行であれ櫂による早船であれ、この速度に対抗できる船は、当時存在しなかった。つまりは、ミズチに騎乗して弓を放った場合、時速八十キロの競艇ボートから射撃されるようなものとなる。
「のぉ、将。そなたは妾を乗せてくれるか」
「いいよ。玲」
ミズチは、蛇のような変温ではなく、哺乳類と同じく恒温であり、鰓ではなく肺呼吸であり、そういった意味では、海中のミズチは、シャチに近い体躯をしている。ただ、シャチよりは細身で胴長である。
海中より、魚が飛びあがるように飛び出してくるのを、一分四尺柄七寸鏃の矢で、為朝が射貫いた。次々と、群れ為して飛びだした魚を次々と射貫いて行った。
「将。済まぬ。為朝の射貫いた魚がみたい」
「わかった」
短く答えると、将は海へと飛び込んで潜っていった。
「凛、櫂、お前達も手伝ってくれるか、あの大きさならば、今宵の食事となろう」
「わかった。食い物は持ってくる」
「玲。凄いな、為朝は」
「虎正か、そうじゃな。見ていて本当に飽きぬ。そして楽しそうじゃ」
「本当に、楽しそうじゃ」
将が、カジキマグロを三匹曳いてきた。凛や櫂も一匹づつ曳いて来ていた。
「持って来たよ。玲」
「すまぬ。ほぉ」
話していると将が、為朝の射貫いた一丈程のカジキを船へと繋いでいた。二百貫を超える魚を五匹も乗せると、船が沈んでしまう。玲が改めると、カジキ目を一矢で射貫いていた。玲は、感心するように言った。
「これならば、為朝は、本当の意味で、天下無双の武士となれる」
海の戦を変える。為朝が変えてくれる。そんな、期待をさせてくれるような、見事な一矢であった。箙に挿した五本で、五匹のカジキを仕留めたことになる。
鵜渡根島の東岸でほとんど人家が無いあたりで、船を島に寄せて泊めると、為朝の射貫いた、カジキマグロを浜に上げて、千代が捌き始めた。
「一番、美味しいところは、虎正だからね」
「構わぬよ、千代」
「え、玲。それは」
「想い人への料理だ。虎正は、千代を好きなのであろう」
「そ、それは、嫌いじゃないけど」
しどろもどろに言って来る虎正の頬は、既に真っ赤に染まっていた。
「良いではないか、男とも睦合うのであれば、子もなせように。愛しの君が女でも、気にすることはなかろう」
食事の支度をしている中で、為朝は、紀平治や長次達と、火を焚き、酒盛りを始めていた。
梃子の妻達が、捌いて、魚醤と味噌で一緒に煮込んだ魚を次々と男達の下へと運んでいった。
玲や虎正達の傍にいる男は、将と凛に一緒にくっついてきた甲である。甲は、ミズチの男であったが、凛を追いかけて傍にいた。虎正が、凛を抱きあげてしまって、甲が抱上げることができなかった。虎正は、自分が女で凛も女だったので、虎正が甲に、凛と一緒に抱いて欲しいという話をすると、千代は、あたしが一緒でないとダメだと怒ったので、甲は、凛、虎正、千代を相手とすることになっていた。
玲は、帯紐を結び、ハミや手綱を作っていた。
食事の支度を終えて、椀を持って、千代が玲の傍に来て、玲が作っているのを見ながら、訊ねてきた。
「姐御。それは、為朝の旦那のかい」
「あぁ。為朝が欲しがろうと思うてな」
「姐御も可愛いなぁ」
玲は、作業をしている姿をそう言った千代に、
「可愛いと言われたのは、千代が初めてじゃな」
「だって、旦那のために、ハミや手綱を作っている妻って、なんか可愛いじゃないか」
玲は、少し頬を染めて
「そうかのぉ」
千代が鍋から椀へ料理を入れて、玲へと差し出す。
「食事をしておくれよ、姐御」
千代が、椀を差し出す。玲は、作業の手を止めて、椀を受け取って、食べながら、千代へ訊ねた。
「のぉ、千代。島を離れて、本当に良かったのか」
「虎正姉さんがいるからな。姉さんのいない島にいても仕方ないさ」
「ならば良いがな、千代。あまり無理をするでないぞ」
釣った魚の頭を丸ごと、魚醤と一緒に煮込んで作った汁を椀に糒を入れて、魚の切り身と一緒に入れて、汁を注いだだけの料理だったが、魚が味噌汁に煮込まれて、非常に旨い料理に仕上がっていた。
「見た目はなんだが旨いな、千代」
「あたいは、雑だからね。偉いさんの料理とは違うさ、姐さん」
「ほほほ。旨いことが一番じゃ。船では食うのが一番の楽しみじゃからな」
「へぇ、そうなのか」
「船の旅は、外洋に出れば、幾日も同じ海に同じ空が続く、食べる、寝る、情交が愉しみとなる故な」
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