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宵闇平安異聞
宵闇平安異聞 五位鷺の伝説.03
しおりを挟む「先例、男系、直系」は、平安よりの流れ、確定したのは明治以降
男系と女系というお話が、時折、皇尊の血統に出てくることがある。
神武以来、男系ということになっているのは、明治以降に確定した皇室の系図からである。つまりは、系図の辿り方は様々であり、女帝が居たにも拘わらず、女帝の配偶者問題から目を背けた結果でもある。
「先例、男系、直系」を擁護する方々は、本質として、女帝の配偶者問題が解決できないという前提にたっている。帝の配偶者は、皇族となれるけれど、女帝の配偶者は、皇族になれない。女帝の存在を、繋ぎとして貶めているにすぎない。
皇室の血統問題で、女系が影響を与える結果となったのは、神功女帝の即位抹消と道鏡問題である。
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つまり、女系問題のキーパーソンは、神功と称徳である。
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日ノ本での婚儀は、神話伝承段階だけでなく、史実が描かれる時期であっても、男女の情愛は、規律に優先されていた。日ノ本では、異民族間の婚儀が、神話に描かれて、始まりを迎えた。
三韓征伐を果たした、神功女帝が親王殿下を夫とし、二人の子である応神陛下が次代を継いだ。女帝として即位していたとされる、神功陛下を摂政とした。これは、女帝の下で、女帝の子が継ぐという形になることを示している。
神功陛下は、「まつろわぬ鬼」大丹波王国を征伐した、彦坐王の血族であった。だからこそ、神功陛下が夫に崇神陛下の皇族から迎えたという方が、よほど素直である。ただ、結果としては、神功が女帝で、夫が陛下で無いと言うことになれば、現在までの主上の血統が、女系ということになることから、改竄が発生したということになる。
神功陛下の形態が、男女逆にされたのが、継体陛下の時に生じている。「先例、男系、直系」の流れが断絶に近い形ではあるが、仁賢帝の皇女を迎えている。これは、女系という考え方を正規とすれば、これもまた、先例の形をとることができる。つまり、継体皇后陛下を、女帝陛下として迎え、欽明陛下の母帝としてすることで、ようやく戦乱の日ノ本を安寧に導けたのである。
お爺ぃは、皇女殿下を春宮とすべき、と言っているのではない。現在の皇族には、圧倒的に女性が多く、男性が御一方という状況が危険なのである。皇族の女性に対して、皇籍を離脱された宮家から、婿を迎える可能性を拓くことで、現在の状態を脱することができる。
「先例、男系、直系」の流れを、本当の意味で護ったのは、皇族の女性である。母系社会を母体として、日ノ本を建国し発展させてきた血族の流れは、本質として女系が基準なのである。
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母の下で子が育ち、父の権を子が受け継ぐが、日ノ本の流れである。
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