333 / 525
お爺の一考
南方の島々で生きる
しおりを挟む
島で生きるというのは難しい。もの心ついたころの米領沖縄は、水不足や停電が頻繁に起きた。平成になってからも、停電からの回復に24時間以上かかる地域があり、水道が止まり、トイレが止まり、汚物に溢れそうになったのを、水を運び流せるように、トイレのタンクへと水を運んだ。
一斗18リットルの水タンクの入れ物に、近くの水タンクの取水口まで行って、水を汲んでトイレが止まらないように対処を図った。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」では、水源と作付け場所確保から、棚田形式の貯水システムと畑を山肌に築き上げていくという方法をとりました。防水資源確保が難しい部分を、白漆喰に頼り、山から下るに連れて、深く水源を確保して、溜池にできるように組み上げていきました。畑の部分は、様々な作付けをおこなって、対応の多様化を図っています。
そういえば、ものごごろついた頃は、よくこんな感じだったなぁ。家の風呂場は水を貯める場所で、身体を洗う場所じゃなかった。風呂場に水を貯めずに済むようになったのは、それぞれの家の屋根にタンクが並ぶ姿が見られるようになってからだと思う。
作物についてもかなり感じが変わる。作付面積が広大に拡がりすぎると、害虫の大量発生が生じると、畑ごと死んでしまうことがある。これは、作物そのものの単位空間あたりの作付け限界があるのかも知れない。砂糖黍などでは大量の作付けに対して、畑そのものが害虫で死ぬような被害もでてしまっている。
農薬等では、貴重な生態系の破壊が起きることから、生態系にあわせた害虫への対処が求められる。これもまた、考える必要がある。
作付けの組み合わせだけでなく、敷地面積の確保が難しい島々では、作付け量そのものを、ひとつの作物に頼るのではなく、多種多様な作付けを進める必要があるのではないかと思いました。
プランテーションという考え方は、こういった考え方に反する技法となる。技術で環境を力づくでどうにかしようと言う考え方である。
個人的には、単位空間あたりの生息限界を超えると、様々な生態系の軋轢が生じてくるのではないかと思う。生態系の軋轢は、単位空間あたりの生息限界を超えたあたりから、徐々に軋轢が生じ始めて、増加するについれて、投入しなければならない技術エネルギー量が拡大するのではないかと思う。
技術エネルギー量の拡大は、コストが伴い、ある一定以上のエネルギー増大は、ビジネスコストを超えてしまって、対応限界を迎えることになると考えている。
つまりは、プランテーションを実行するのはいいが、ビジネスとして見合う結果が得られることに限界があるよという話だ。
南方の島々で、天候環境と言うものは、そんなに差がうまれるわけではない。海で、琉球の島々を渡っていくと、低層(千メートル以下かな)の雲は、島の上に浮かんでいるのを見かける。つまりは大海原に雲が出来るのではなく、一定の条件を満たせる、島の上に雲が産まれていくということだ。
琉球で言う「カタブリ」は、異動する雨雲の下だけに大量の雨が振り、その通り道以外は、乾いたままだったりする状態を示す言葉です。琉球とかは、雨量そのものが多いことと、年間降雨量は多いのですが、それを確保する手段が少ないというのがあります。これは、水が溜まっても、何時間かで消えていくということから判ります。そういった意味では、水が無いのではなく、水が貯められないです。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」に棚田というのは、荒れた岩場とかに保水能力を造り、土壌そのものの改善を図っていくというものである。伊豆諸島では、地下水の溜まっている場所の下層は、海面下にあって海水が混ざり、上層の水を使うという形になるようです。
火山活動が活発化すると、そういった地下水が温泉に変わり、温水が流れ出る状況ともなるようです。伊豆大島の元町に温泉が生まれたのは、1986年の火山活動からのようなので、平安時代末期は、70年ごろの測定結果から、20度から30度くらいの地下水であったと考えています。
資料:火山 第2 集第3S 巻(1990 )第4 号351-358 頁 「伊豆大島元町地区の深部熱水混入域探査」
暴風や豪雨によって、大規模な被害を及ぼす台風については、異動していく大嵐であることについては、古来より知られていました。
琉球あたりに押し寄せる台風になると、台風そのもののエネルギーが大き過ぎて、直撃すると風力発電機を薙ぎ倒していくという被害が生じるくらいの状況となります。何本かの風力発電所は、ブレードは吹っ飛び、支柱すらも本当に薙ぎ倒されていました。自然のエネルギーというのは、凄まじいまでの力を持っているものでございます。沖電さんあたりは、対策として台風の時には、風力発電機を何台も薙ぎ倒した台風から護るといった方向へとシフトしているようです。
資料:「台風14号による、風力発電設備の倒壊事故調査報告書」 沖縄電力株式会社
日本における、渡洋航海技術が向上し難い状況があったのは、こういった台風等を含めた天候事情も原因にあったのではないでしょうか。天候や気象条件は、年数を重ねて確認吟味する地道な活動が必要となります。さらに、渡洋航海に対する天測に対する情報収集は、一朝一夕でできるようなものではありません。
一斗18リットルの水タンクの入れ物に、近くの水タンクの取水口まで行って、水を汲んでトイレが止まらないように対処を図った。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」では、水源と作付け場所確保から、棚田形式の貯水システムと畑を山肌に築き上げていくという方法をとりました。防水資源確保が難しい部分を、白漆喰に頼り、山から下るに連れて、深く水源を確保して、溜池にできるように組み上げていきました。畑の部分は、様々な作付けをおこなって、対応の多様化を図っています。
そういえば、ものごごろついた頃は、よくこんな感じだったなぁ。家の風呂場は水を貯める場所で、身体を洗う場所じゃなかった。風呂場に水を貯めずに済むようになったのは、それぞれの家の屋根にタンクが並ぶ姿が見られるようになってからだと思う。
作物についてもかなり感じが変わる。作付面積が広大に拡がりすぎると、害虫の大量発生が生じると、畑ごと死んでしまうことがある。これは、作物そのものの単位空間あたりの作付け限界があるのかも知れない。砂糖黍などでは大量の作付けに対して、畑そのものが害虫で死ぬような被害もでてしまっている。
農薬等では、貴重な生態系の破壊が起きることから、生態系にあわせた害虫への対処が求められる。これもまた、考える必要がある。
作付けの組み合わせだけでなく、敷地面積の確保が難しい島々では、作付け量そのものを、ひとつの作物に頼るのではなく、多種多様な作付けを進める必要があるのではないかと思いました。
プランテーションという考え方は、こういった考え方に反する技法となる。技術で環境を力づくでどうにかしようと言う考え方である。
個人的には、単位空間あたりの生息限界を超えると、様々な生態系の軋轢が生じてくるのではないかと思う。生態系の軋轢は、単位空間あたりの生息限界を超えたあたりから、徐々に軋轢が生じ始めて、増加するについれて、投入しなければならない技術エネルギー量が拡大するのではないかと思う。
技術エネルギー量の拡大は、コストが伴い、ある一定以上のエネルギー増大は、ビジネスコストを超えてしまって、対応限界を迎えることになると考えている。
つまりは、プランテーションを実行するのはいいが、ビジネスとして見合う結果が得られることに限界があるよという話だ。
南方の島々で、天候環境と言うものは、そんなに差がうまれるわけではない。海で、琉球の島々を渡っていくと、低層(千メートル以下かな)の雲は、島の上に浮かんでいるのを見かける。つまりは大海原に雲が出来るのではなく、一定の条件を満たせる、島の上に雲が産まれていくということだ。
琉球で言う「カタブリ」は、異動する雨雲の下だけに大量の雨が振り、その通り道以外は、乾いたままだったりする状態を示す言葉です。琉球とかは、雨量そのものが多いことと、年間降雨量は多いのですが、それを確保する手段が少ないというのがあります。これは、水が溜まっても、何時間かで消えていくということから判ります。そういった意味では、水が無いのではなく、水が貯められないです。
「弓張月異聞 リアルチートは大海原を往く」に棚田というのは、荒れた岩場とかに保水能力を造り、土壌そのものの改善を図っていくというものである。伊豆諸島では、地下水の溜まっている場所の下層は、海面下にあって海水が混ざり、上層の水を使うという形になるようです。
火山活動が活発化すると、そういった地下水が温泉に変わり、温水が流れ出る状況ともなるようです。伊豆大島の元町に温泉が生まれたのは、1986年の火山活動からのようなので、平安時代末期は、70年ごろの測定結果から、20度から30度くらいの地下水であったと考えています。
資料:火山 第2 集第3S 巻(1990 )第4 号351-358 頁 「伊豆大島元町地区の深部熱水混入域探査」
暴風や豪雨によって、大規模な被害を及ぼす台風については、異動していく大嵐であることについては、古来より知られていました。
琉球あたりに押し寄せる台風になると、台風そのもののエネルギーが大き過ぎて、直撃すると風力発電機を薙ぎ倒していくという被害が生じるくらいの状況となります。何本かの風力発電所は、ブレードは吹っ飛び、支柱すらも本当に薙ぎ倒されていました。自然のエネルギーというのは、凄まじいまでの力を持っているものでございます。沖電さんあたりは、対策として台風の時には、風力発電機を何台も薙ぎ倒した台風から護るといった方向へとシフトしているようです。
資料:「台風14号による、風力発電設備の倒壊事故調査報告書」 沖縄電力株式会社
日本における、渡洋航海技術が向上し難い状況があったのは、こういった台風等を含めた天候事情も原因にあったのではないでしょうか。天候や気象条件は、年数を重ねて確認吟味する地道な活動が必要となります。さらに、渡洋航海に対する天測に対する情報収集は、一朝一夕でできるようなものではありません。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる