琉球お爺いの綺談

Ittoh

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お爺の一考

日本の兵法書 闘戦経

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 日本の兵法書なのだそうだ。作者は、大江匡房とされている。930年頃に、「六韜」「三略」といった兵法書を唐からもたらし、和訳した兵法の大家が、大江維時の子孫なのだそうだ。日本の場合、かの国が近いということもあり、様々な兵法書も輸入されていたのは確かである。

 日本では、古来より、孫子の兵法書が読まれていて、理論体系としての軍学を形成していたと考えられる。明治維新以降は、西洋軍学のながれを受けて、クラウゼヴィッツの「戦争論」などが主流となっていった。

 陰陽の論理思考で構成される「孫子」、理知と合理で構成される「戦争論」は、体系化がなされているが、日本の「闘戦経」は、正しさも邪悪も無く、敵も味方も曖昧模糊とした混沌の中で形成された兵法書となっている。これは、「孫子」に代表される兵法書を補完するために書かれたためと言われているそうだ。
 個人的に、日本の本質は、「混沌を受け入れ、在るがままに生きる」ことにあると考えている。気合いを入れて読むには、良い感じの本である。

  また、和国の軍学書の場合、大陸との違いとして、敵味方を識別して勝敗を決するということに主眼があるのではなく、戦う心の有り様を問いかけるようなら形となっている。頼朝や楠木正成なんかも、闘戦経を読んでいたと言われているらしい。
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