琉球お爺いの綺談

Ittoh

文字の大きさ
上 下
362 / 501
お爺の一考

インディアスの破壊を止めるには

しおりを挟む
 20世紀のリアルチートな実権国家が生まれた背景には、壊滅したファーストネイションズの世界があった。
 ラス・カサスによる、「インディアスの破壊についての簡潔な報告」
 非常に多くの人口を抱えて、強大な世界を築いていたはずの世界が、数百万人が数千人にまで、疫病や飢餓、生存域の破壊が生じていたとする。結果的におそらくは、初期の西部劇に代表されるような、駅馬車を襲い来る、恐ろしき者達、助けに来る騎兵隊といったステレオタイプが生まれるよりも遥か以前に、新世界は破壊されていたのである。



 個人的に宵闇世界の20世紀に生まれた、リアルチートな実権国家そのもののが、強大で化け物のような存在ではなく、欧州の現在にあるような、複数の国家や勢力による複合国家の形態をとっていただくことが、宵闇世界のシミュレートとしている。
 つまりは、西側世界とのファーストコンタクトそのものを、ヴァイキングによる「ヴィンランド入植」に遡行し、一定の成果を収めた中で、次世代への移行へと進むというものである。
 これは、新興宗教の浸透と時期を一致させるという意味合いもある。

 これは、北欧における遊動者と定住者の確執そのものが、ヴァイキングを生み出したという考え方に基づいている。



 ローマ帝国と共に、ブリテン島における、ケルトや当時の諸部族との軋轢と抗争から、ボゥディカ(ブーディカ)の悲劇が生まれている。これもまた、遊動者と定住者の異質さと確執から来る闘いであったのだろうと考えられる。ケルトは、当時の状況からすれば、徐々に遊動者から定住者へと移行していた時期であったように思う。
 その中で起きた軋轢と戦いが、ボゥディカ(ブーディカ)の悲劇であったのだろう。
 ブリテン島で描くのであれば、彼女について描きたいとは思う。もう一つの欧州が歴史を描くための起点は、ボゥディカ(ブーディカ)の悲劇を、英雄譚へと変化させることだろうから。あやかし(狼男や魔女達といった存在)が、正当に生きられる世界を欧州に興そうとすると、ボゥディカ(ブーディカから弄り始めないとダメかなぁというのがあります。



 インディアス破壊を防ぐ方法として、鋼兵器の生産と拡散を竜胆の時期から進め、数百年後の流れに備えます。もう一つの流れとして、デーンやノルトからのヴィンランドへの入植が一定の成功を収めて、欧州に対しても一つの楔としての流れを組み上げていきます。
 入植失敗の一つは、ボゥディカ(ブーディカ)の悲劇にもでてきますが、復讐の規模が実行者の気のすむまでという点にあります。つまりは、完全殲滅を対象とすれば、それは逆の意味で破壊という形になります。
 遊動者と定住者のどちらが悪いというのでもなく、良いというのでもありません。どちらもが相手を認めるという状況を作り上げることこそが、宵闇世界の目的でもあります。



 まだ、オーディン他の多神教と一神教の狭間であった当時であれば、獣人族の受け入れについても、一つの流れとなれる可能性があると考えています。これ以上時代が下がると、暗黒期へと移行してしまいますので、力と力の激突という結果を迎えてしまいます。

しおりを挟む

処理中です...