琉球お爺いの綺談

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魔法入門

魔法入門07 世界が変われば、物理法則が変わり、エネルギー消費量が変化する。

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 平成30年の国際度量衡会議で決定し、令和元年5月30日にSI単位の標準器キログラム原器が、古典として歴史に刻まれる結果となった。モノからコトへという流れの中で、セシウム133原子の振動数、真空中の光の速さ、プランク定数、電気素量、ボルツマン定数、アボガドロ定数、540×10^12[Hz]の単色放射の視感度は683lm/Wと定義された。

 現世世界というのは、科学という基準に従う世界であり、世界が変われば、物理や化学の法則が変化することとなる。

 法則が変われば、様々な現象もまた変化し、森羅万象が異なる世界となります。

 虚理が、実理に影響を与える事で、世界が変わるとすれば、一番に大きく影響を受けるのは、エネルギーということになる。

 狐火や鬼火が、実在するのであれば、湯を沸かして鉄を溶かすエネルギーとなり、ガラスすらも作り出すことができる。古代に実在した、ガラスの製法が、上手く後世に伝わらなかったのは、必要とする火力とガラスそのものの必要性であった。鉄と異なり、器や装飾といった分野は、余剰生産の結果によって、必要とされるモノである。

 炭を得なければ、蹈鞴たたらは踏めず、製鉄可能な量は、大規模な組織であっても、数量の確保はかなり厳しかったといえます。炭を作るには、木を切らねばならず、木を切れば森が消えることとなる。山に祖霊が宿るとすれば、森林資源そのものを守るため、山の民と里の民で争いとなります。ギルガメッシュ叙事詩の中で、フンババを倒すギルガメッシュの話は、山の民を滅ぼして森を伐り倒した結果、レバノン杉の山が消えて、中近東を荒野へと変えていったのだと知られています。日ノ本で、ガラスの製造が古代に行われて、一度、製法そのものが消えているのは、薪や炭の確保が困難になった結果だろうと推定されます。

 狐火や鬼火を得て、薪や炭に寄らないエネルギーを得たことで、大きく時代は変化していく。

 欧州では、魔物や魔法が狩られる側であったが、ブーディカと呼ばれる、ブリテンの女王が率いた蛮族にローマ軍が敗れた。ただ、ロンドニゥムは、ブリテンの女王に従って残り、ケルトの魔法陣が、ブリテンやアイルランドに残ったのである。火炎の魔法陣は、血を垂らせば炎があがり、種火のまじないモノとして、広く使われるようになったのである。火炎の魔法陣は、中近東に広まり、ルネサンス期に欧州に戻ってきたのである。ケルトの秘術は、文字で残らなかったことと、秘術そのものが体系化されえいなかったため、秘伝の中で伝えられた幾つかの魔法陣だけが、後世に残ったのである。

 「火炎」の魔法陣は、幾何文様の筋に、血を垂らすことで発動し、火炎を上げることができる。垂らす血の量が多ければ火が付かず、少なければすぐ消えるというもので、幾何文様そのものの意味は不明なままに伝わっていたのである。
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