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最近の技術事情
簡易生体情報測定器
しおりを挟むAmazonで売ってたので、MUSE2を自分で買った、久しぶりに脳波計測とか初めて見た。
金メッキのような場所が、脳波測定用の電極部分で、右の赤いセンサは、赤外用ホトセンサと赤外LEDである。耳にかけて、額に電極が接触するように、装着することで機能する。耳にかける部分には、3軸ジャイロセンサと3軸加速度センサが実装されているようで、スポーツ関係の動作確認用としても使えそうである。
購入した元アプリだとできないけれど、サードパーティのアプリを使用すると、脳波データや3軸ジャイロ、3軸加速度センサのデータが、csvファイルで取得してPCへ転送して、エクセルで確認できる。
脳波信号は、測定データではなく、周波数解析後のデータであり、アルファ波、ベータ波、デルタ波、シータ波といった周波数成分毎に記録されている。EEGデータは、R-Rintervalがミリ秒単位で表示されているらしい。フォトセンサのデータは血流状況の値だが、加工結果のデータのようで、加工目的が不明で、データの単位が不明だった。
ジャイロセンサや加速度センサの測定結果は、普通のセンサデータだが、ジャイロおよび加速度に演算加工されているようで、今一つセンサデータの数値が確認できなかった。
バッテリの残量確認結果は、10秒に一回記録され、電圧の値から、残量%を演算して、計算していることが確認できた。3319.8で100%なので、おそらく数値データはmV単位と推定される。マイコンを含め、回路の駆動電源としては、3.3Vを使用しているようだ。
使用雑感としては、脳波計測としては、簡易的なもので、外的環境といったコンディションでも変化しそうである。製造メーカのアプリだと、MUSE2に合わせた、校正を行っているので、測定結果自体は、サードパーティ製よりも、メーカーアプリの方が精度は高そうである。
いずれにしても、脳波評価としては、簡易な計測であるが、比較評価としては、使用可能だなと推定できる。お爺ぃの頃は、脳波計測後に周波数解析を手で計算したりしたので、アルファ波をどのように計算したのかは不明だが、出力してもらえるのは、便利な機能である。
元波形が確認できないので、演算による解析精度そのものが、高いとは思えないが、各個人データとして長期的に計測する形であれば、相対的に比較は可能であり、自分が使用してどのように変化したかを確認するには、面白く使える装置であると感じた。3万超なので、個人的にはかなり高いけれど、面白い買い物であった。
個人的に残念なのは、現在の装置そのものが、日本製では無いことである。同じような装置を、1980年代に造っていて、色々と問題になった組織が造ったモノだったし、当時の製品がどのようなモノであったかは知るスベも無いが、遠い昔に日本では、一度設計製作されたことがある装置である。
日本では、医療用の非常に高価な装置として製作され販売されているので、設計製作できないのではない。単に、個人が「ゆるぅく」使う装置に、日本のメーカは、製品としての価値を見出せないのである。精度は、悪いけれど、測定がスマートフォンで簡易にできるので、日々の体調確認等で使用するには十分である。大学等の研究機関であれば、心理学やスポーツ学科等では、使い道は様々に用いることができるだろう。
こういった、ちょっとほしい機器の設計・製作が、お爺ぃとしては、これからの日本で、中小企業が面白さを得られるモノではないかと思う。月数十個から数百個程度の生産で、単価2万として、儲けとして考えれば、月数十万から数百万なので、会社規模で儲けるには難しいが、複数のビジネスの組み合わせとしては、面白いシステムである。研究機関も加わってきているので、測定結果等については、アイディアと協力関係の構築、営業勝負というところだろう。簡易生体計測器は、世界的に売れてもいるようで、競争相手も増え始めている。コスト競争も始まっているから、儲けを出すということは、かなり厳しくなっていくのかも知れない。そういった意味では、安定したビジネスというモノではなく、小銭稼ぎというところだろう。
しかしながら、世界中に売ってアプリ勝負という形だと、なかなかに儲け続けるのは難しそうである。
1980年代に造られた、日本製は、現在売られているパッシブタイプではなく、アクティブタイプだったが、アクティブタイプは、安全性の確認ができそうにはなさそうである。
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