琉球お爺いの綺談

Ittoh

文字の大きさ
484 / 525
琉球お爺ぃ小話

忘却の流れ、「昭和」からの回想(3)

しおりを挟む
 環境保全への想いが、環境を破壊する結果となった。
 「昭和」の淀川では、下水処理施設の能力を超えて回収されてしまい、汲み取り式の廃棄物を回収したタンク車は、淀川にそのまま放流する暴挙を行っていました。
 この下水処理能力の限界は、汲み取り式から水洗トイレへの転換が生み出した結果であり、衛生環境のKAIZEN結果でもあったのです。

 「京都議定書」は、「平成」に入ってからの御話ですが、前段となる「モントリオール議定書」は、昭和63年12月と「昭和」最末期の国際条約となります。

 弾けるくらいに爆走していって、環境を破壊しまくった20世紀終盤は、先進国で必死に環境改善への努力を積み重ねようとしたした時代でもありました。

 酸性雨による大規模森林破壊、先進国から溢れ出すゴミが世界を蹂躙していく流れ、そしてフロンガスが生み出したオゾン層破壊によるUV線増加。

 一国ではどうにもならず、世界が一丸となって動かなければならない、国際協定を結んで対応したのが、フロンガス規制であり、「モントリオール議定書」だったりします。

 日本中でエアコンや冷蔵庫の買い替えが促進されて、古いエアコンや冷蔵庫の回収を行う、流れを「平成」の時代に生み出したのです。だがしかし・・・

 「光と闇」

 フロンガスの規制は、代替フロンの開発を含めて、様々な活動として進められていました。結果として言えば、2019年ごろから、極地でのオゾンホールを観測した結果からすると、縮小の傾向がみられて、フロンガス規制は、世界を救ったように見えたのです。

 しかしながら、フロンガスが転換される中で、代替フロンや代替として二酸化炭素が使用され、放出が始まっていくと、違う形で環境破壊が進められているという結論が投じられたのです。

 これが、「地球温暖化」の原因だったりします。

 環境省の数字データからすると、フロンだけでなく、代替フロンの一つである、HCFC-23は、二酸化炭素の14800倍「温室効果」があり、巻き散らされている状況は、拡大していたりします。

 まぁ、フロンを規制していくと、代替フロンが増加していって、オゾン層は破壊しないけど、地球を温暖化するという「闇」が付いてきたのです。

 おそらく「平成」の時代を、お爺ぃのように回想するお爺ぃの時代には、「昭和」が生み出した「闇」の被害が刻印された時代、そんな風に言われるかもしれません。

 バブル崩壊、多品種少量生産、デフレ・・・「平成」に刻まれたのは、「昭和」が生み出した「闇」であったのかもしれません。

 環境破壊と戦う中で、水質改善が進められ、琵琶湖はKAIZENされて綺麗な姿を少し取り戻し、淀川水系に魚が戻ってきたのです。これは、「昭和」の「光」を刻んだ結果ではありますが、水質改善は規制と禁止を拡大し、日本での生産コストを上昇させる結果になったのです。

 KAIZENによって環境破壊が生じるのは、「光と闇」が生まれる結果であり、持続可能な社会と言うのは、イタチごっこの無限ループを生み出す世界とも言えるかもしれません。

 令和の日本・・・21世紀の後半に向けた世界、環境破壊に耐えられず、壊れ逝く「地球」となっていくのか、22世紀も「地球は青かった」と宇宙から言ってもらえるか、そんなことが問われる時代となりそうですねぇ。

 KAIZENとは、光であり闇でもある、KAIZEN結果は、窮屈で規制に満ちた工場を生み出し、人の精神にストレスをかけ続ける世界ともなります。

 温暖化が進んで氷河期となって、氷河期から温暖化が進む、地球は大きな周期性を持っています。

 お爺ぃとしては、温暖化の是非を問うということではなく、KAIZENの先に、今を生きる人が、「明日」を夢見ることができるかが、気になるところではあります。

 SDGsが目指す、持続可能という言葉は、成長してはいけないということではないので、経済活動が拡大していくけれども、物量としては増やさず、質を転換していく流れとして解決しようというものです。

 「昭和」生まれのお爺ぃは、現実の「令和」が、窮屈で規制された世界であると感じ、ストレスが増加することで精神的に疲労している世界だと感じています。皆さまは、現在の「令和」で、いかがお過ごしでしょうか?

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...