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鎌倉三百年
宵闇鎌倉三百年01 鎌倉時代概要
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鎌倉三百年は、武家による日ノ本支配を確立する歴史である。
源平合戦は、壇ノ浦で終焉を迎えるが、鎌倉政権が確立したわけではなかった。頼朝が求めた、征夷大将軍位は、位ではなく、勢力範囲に対する支配権を確立することが可能な、幕府を興せることにあった。
初代頼朝が確立した幕府体制は、評議衆と呼ばれる有力御家人の合議制であり、源氏長者の決済によって関東を中心として確立した地方政権の様相を呈していた。
二代頼家の死後に頼家が嫡子三代時頼と、頼家の弟実朝と京洛の主上が公家衆との戦は、時頼が勝利に終わり、京洛から西に対しても鎌倉政権による制覇が進んでいった。しかし支配体制としては、地方政権である鎌倉支配と主上による旧支配や公家衆による荘園、寺社領など、錯綜する政治体制であり、様々な軋轢と確執を形成していた。
結果的に鎌倉時代は、表面的には平和な時代とも言われたが、武家の力が決裁手段となる力の時代でもあった。小規模な抗争や小競り合いは、頻発しており、合議制による決済の遅延から、地域では力による採決が優先されていた。
守護職は、源平合戦後に設置された博多守護職を務めた、源範頼に始まる制度である。範頼は、九州総地頭職と守護の長として、九州全域の検察、査察、軍事の司を務めた。検察や査察範囲に例外は無く、不輸不入を認めず、寺社荘園を含めた全域を対象としていた。
承久の乱後には、京洛守護職が設置され、畿内および関西地域を職権の範囲とした。
博多守護職と京洛守護職は、元寇にあたっては、即応軍として機能し、博多での海戦を勝利に導いた。上陸していた元・高麗連合軍十万を鎌倉からの援軍を加えて、筑前で撃破し、撃滅に成功した。
旧宋軍を前衛とした、臨安からの別動隊は、台湾・琉球の連合軍との海戦に敗れ去っていた。
しかしながら、十万を超える襲撃と上陸は、対馬や肥前での民間人虐殺を含めた惨劇を記録することとなった。
特に、博多へ出撃して、元軍を撃破した肥前松浦衆は、元軍別働隊による本拠地への襲撃を受け、妻子を略奪され虐殺される悲劇に見舞われた。後に、肥前松浦衆が、倭寇の嫌疑によって死罪となった時、鎌倉を追われ古河幕府を開いた北条家から死罪を減免する嘆願書が、足利義満に届けられたのは、この時の功績を鑑みての「情状酌量」を求めたものであり、義満は松浦党一門一族郎等の斬首から、「情状酌量」が認められ、当主松浦維の斬首に減刑された。法の歴史で、「情状酌量」が認められた最初の事例となった。
海外との合戦は、日ノ本には益をもたらさず、莫大な赤字を発生させることとなった。これは特に大きな被害が生じた、九州北部の御家人衆や援軍で鎌倉から遠征した御家人衆から生じることとなった。鎌倉幕府は、特に遠征に参加した、関東の御家人衆の不平不満の解消を図るため、鎌倉最大にして最後の争乱となった、奥州藤原征伐が実行され、征伐後には、奥州守護職と蝦夷守護職が置かれることとなった。
十二世紀から十五世紀は、鎌倉を中心とした関東、京洛を中心とした関西では、戦で千を超える死者がでない、抗争は全国各地で起きていたものの、概ね平和なと呼べる時代であった。
貨幣経済の浸透と発展、遠洋航海技術、測量や治水技術の発展によって、鎌倉三百年は、読み書き算術の発展と庶民への浸透が進んだ。幾度となく発生する飢饉を、義倉の設置、米以外の食糧生産量増加や長期保存可能な加工食品の開発によって凌いだ。
結果として、鎌倉初期に推定二千万(あやかしを含む)を超えた人口は、鎌倉末期には、三千万(あやかしを含む)を超えていた。そして、戦乱に明け暮れた戦国乱世でありながら、殖産興業が推進されて人口が増加した。今川幕府の時代となった十七世紀には、四千万(あやかしを含む)を超える人が日ノ本に住んでいたのである。
この人口統計には、琉球、台湾、太平洋地域、新大陸の人口は含まれていない。
源平合戦は、壇ノ浦で終焉を迎えるが、鎌倉政権が確立したわけではなかった。頼朝が求めた、征夷大将軍位は、位ではなく、勢力範囲に対する支配権を確立することが可能な、幕府を興せることにあった。
初代頼朝が確立した幕府体制は、評議衆と呼ばれる有力御家人の合議制であり、源氏長者の決済によって関東を中心として確立した地方政権の様相を呈していた。
二代頼家の死後に頼家が嫡子三代時頼と、頼家の弟実朝と京洛の主上が公家衆との戦は、時頼が勝利に終わり、京洛から西に対しても鎌倉政権による制覇が進んでいった。しかし支配体制としては、地方政権である鎌倉支配と主上による旧支配や公家衆による荘園、寺社領など、錯綜する政治体制であり、様々な軋轢と確執を形成していた。
結果的に鎌倉時代は、表面的には平和な時代とも言われたが、武家の力が決裁手段となる力の時代でもあった。小規模な抗争や小競り合いは、頻発しており、合議制による決済の遅延から、地域では力による採決が優先されていた。
守護職は、源平合戦後に設置された博多守護職を務めた、源範頼に始まる制度である。範頼は、九州総地頭職と守護の長として、九州全域の検察、査察、軍事の司を務めた。検察や査察範囲に例外は無く、不輸不入を認めず、寺社荘園を含めた全域を対象としていた。
承久の乱後には、京洛守護職が設置され、畿内および関西地域を職権の範囲とした。
博多守護職と京洛守護職は、元寇にあたっては、即応軍として機能し、博多での海戦を勝利に導いた。上陸していた元・高麗連合軍十万を鎌倉からの援軍を加えて、筑前で撃破し、撃滅に成功した。
旧宋軍を前衛とした、臨安からの別動隊は、台湾・琉球の連合軍との海戦に敗れ去っていた。
しかしながら、十万を超える襲撃と上陸は、対馬や肥前での民間人虐殺を含めた惨劇を記録することとなった。
特に、博多へ出撃して、元軍を撃破した肥前松浦衆は、元軍別働隊による本拠地への襲撃を受け、妻子を略奪され虐殺される悲劇に見舞われた。後に、肥前松浦衆が、倭寇の嫌疑によって死罪となった時、鎌倉を追われ古河幕府を開いた北条家から死罪を減免する嘆願書が、足利義満に届けられたのは、この時の功績を鑑みての「情状酌量」を求めたものであり、義満は松浦党一門一族郎等の斬首から、「情状酌量」が認められ、当主松浦維の斬首に減刑された。法の歴史で、「情状酌量」が認められた最初の事例となった。
海外との合戦は、日ノ本には益をもたらさず、莫大な赤字を発生させることとなった。これは特に大きな被害が生じた、九州北部の御家人衆や援軍で鎌倉から遠征した御家人衆から生じることとなった。鎌倉幕府は、特に遠征に参加した、関東の御家人衆の不平不満の解消を図るため、鎌倉最大にして最後の争乱となった、奥州藤原征伐が実行され、征伐後には、奥州守護職と蝦夷守護職が置かれることとなった。
十二世紀から十五世紀は、鎌倉を中心とした関東、京洛を中心とした関西では、戦で千を超える死者がでない、抗争は全国各地で起きていたものの、概ね平和なと呼べる時代であった。
貨幣経済の浸透と発展、遠洋航海技術、測量や治水技術の発展によって、鎌倉三百年は、読み書き算術の発展と庶民への浸透が進んだ。幾度となく発生する飢饉を、義倉の設置、米以外の食糧生産量増加や長期保存可能な加工食品の開発によって凌いだ。
結果として、鎌倉初期に推定二千万(あやかしを含む)を超えた人口は、鎌倉末期には、三千万(あやかしを含む)を超えていた。そして、戦乱に明け暮れた戦国乱世でありながら、殖産興業が推進されて人口が増加した。今川幕府の時代となった十七世紀には、四千万(あやかしを含む)を超える人が日ノ本に住んでいたのである。
この人口統計には、琉球、台湾、太平洋地域、新大陸の人口は含まれていない。
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