世界大戦は終わらない

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世界大戦は終わらない

序章08 オーストリア=ハンガリー帝国のとばっちり崩壊?

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 世界大戦の原因を造った帝国は、既に勢いを喪失し崩壊の危機にあり、国内を纏めることすら困難な状況にあった。他国に喧嘩を売りながら、戦争には敗北し続け、ドイツ帝国の足枷みたいに世界大戦を戦っていた。

 ドイツ帝国が、西部戦線での実質的な停戦したことは、講和会議に向けた活動であったが、交渉は細分化され、様々な個別案件が、すべて継続審議扱いとなったのである。この会議は、西部戦線の停戦と講和に関する会議として始まったが、世界大戦終結に向けた会議に変容していった。

 一カ月におよぶ会議は、西部戦線全域について、議場の時計を止める形で停戦を継続し、場所をパリに移して、会議が延長されることとなった。

 西部戦線の停戦は、列強同士の直接戦闘については、実質的には停止させる結果となった。

 西部戦線での停戦が、失効しなかったため、ボリシェビキ政権との講和が成立していたドイツ帝国は、事実上の継続戦闘を維持したままでの停戦状態となった。

 世界大戦そのものは継続していて、オーストリア=ハンガリー帝国は、継続戦闘力を失って降伏に追い込まれ、民族独立運動の結果として、チェコスロバキアが独立し、二重帝国内部の諸民族が独立運動を拡大させたのである。

 まがりなりにも、神聖ローマ帝国の後継として君臨し、ハプスブルグ家の緩やかな支配体制は、様々な民族が不満を抱きつつ、一定の政治的安定性を発揮していた。しかしながら、ウッドロー・ウィルソンの平和十四か条が加速させた民族独立運動は、オーストリア=ハンガリー帝国を解体に追い込んでしまったのである。

 民族運動の激化が、皇太子殿下暗殺へと繋がり、国家としての誇りから、世界大戦を始めてしまったオーストリア=ハンガリー帝国は、民族独立運動の渦に呑み込まれるように、崩壊していったのである。

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