百々五十六の小問集合

架空小説あらすじ

一言恋の物語 あらすじ

一言恋の物語

世の中には一目惚れというものもあれば、一言言葉を交わすだけで恋に落ちてしまうことがある。
一言話しかけられて、声が好きになった、その気遣いが好きになった、話す姿が好きになったなど、そんなことはこの世界にいくらでも溢れている。
そこから恋に発展し、恋人となり添い遂げられたら、それは幸せな物語となるだろう。
ただ、世の中そんな甘い物ではない。
一言話せても、その後に続かない、一言だけの恋というものが存在する。
何か落とし物をして、気づかずに進もうとしたときに、ふと声をかけられ落とし物を渡されたけど、急に話しかけられたことで驚いてうまく受け答えが出来なかったあの人。
道を尋ねられたけど、慣れない土地ですみませんとしかとしか答えられなかったあの人。
一言でも恋は恋、失恋というのはとても悲しいものだ。
そんな悲しき、一言だけの恋、一瞬だけの失恋というものを描いた短編集。