Alliance Possibility On-line~ロマンプレイのプレーヤーが多すぎる中で、普通にプレイしてたら最強になっていた~

百々 五十六

文字の大きさ
110 / 412

クラン勧誘 質問と雑談

しおりを挟む
「説明を聞いて、何か聞きたいことはありますか?」

 俺の問いかけに、クジョウ君が申し訳なさそうに、手を上げた。
 クジョウ君は、他に話そうとしている人が居ないことを確認してから言った。

「クラン加入は、どこでやるんですか?」

 あぁそうか。
 今までうちのクランの特徴とかを説明していたけど、そもそも、APOのクランシステムから説明した方がよかったのかもな。
 俺がクランのシステムがある程度分かるのは、『クランの町フラッグ』のギルドの受付で説明されたからと、そこでもらった冊子を読んだからだよな。
 『始まりの町』にいる3人は受付で説明も、冊子を読むも体験していないから、そもそもクランのシステムがはっきりとは分かっていないのだろう。
 そこを考えてなかったな。
 うちのクランの特徴だけ話してたな。
 反省、反省。
 俺は丁寧に、明るく説明するようにしていった。

「えっと確か、『クランの町フラッグ』のギルドでできるらしいよ」

 今度は、ダイアさんがぴょんぴょんと手を上げながら言った。

「そこまでどうやって行くの? 私たち生産職だから自力でたどり着くのはかなり難しいと思うよ」

 確かにそうだな。
 どうしよう。
 生産職の人たちって、本当に戦闘できないからな。
 どうやって、『クランの町フラッグ』までいってもらおう。
 護衛クエストみたいな形になるのかな?
 生産職の人たちを守りつつ、『ビックボスゴブリン』を倒さなきゃいけないのか。
 かなり難易度が上がりそうだな。
 大変そうだけど、その分楽しそうだな。
 まぁ、思いついたことをそのままやるんじゃなくて、ちゃんと、後で、メンバーを『クランの町フラッグ』に送る方法を話し合おう。
 話し合いをしていない、今のところは、護衛しながら行くかな。
 俺は自信を持っていった。

「多分、俺たちで護衛しながら行きます」

「それは楽しみね」

 大阿讃がウキウキしながら言った。
 ササキさんは、それにつられて、少し笑いながら言った。

「他の、戦闘職の奴らより先に『クランの町フラッグ』にいけるかもしれないな」

 よし、この話は解決で良いのかな?
 それ以上深く聞かれることがなかったから、解決したんだろう。
 次の質問がほしそうにキョロキョロすると、またクジョウ君が自信なさげに手を上げていった。
 こういうところで、質問できる人、好感もてるな。
 そう思いながら、クジョウ君の話を聞いた。

「ガチ勢じゃないってことは、ノルマとかはないですよね」

 クジョウ君は、確認のトーンで言った。
 俺は、ノータイ夢生でその質問に返した。

「ないぞ! ノルマがあったら楽しめないからな」

 それからしばらく、質問タイムをもうけた。
 質問の内容は、クランのシステム的な内容が、9割ぐらいで、残りの1割は、俺が話し忘れていたクランの話。
  質問が落ち着いてきたところで、俺は聞いておくべきことを思い出したので、少し慌てながら聞いた。

「ちなみに、誰か誘いたい方は居ますか?」

 聞くの忘れてた。
 まぁ、思い出したからセーフ。
 セーフでしょ。
 ササキさんが、手を上げたりせずに言った。
 まぁ、発言のたびに手を上げるルールとかないから、別に良いんだけどね。

「それなら、うちの娘が、第2陣で来るんだが、誘っていいか?」

 へぇ、ササキさん娘が居るんだ。
 まぁ、それぐらいの年齢には見えるな。
 娘か、どれぐらいの年齢なのかな?
 でもな、ゲームであまりリアルのことは聞かない方が良いしな。
 小学生ぐらいの年齢かな。高校生ぐらいなのかな? それとも、がっつり大人なのかな?
 これを聞くのは少し踏み込みすぎていると思って、気になったことをぐっと飲み込んだ。
 そして、ササキさんの質問にだけ答えた。

「誘ってもらっても大丈夫です。でも、面接と言うほどではないですけど、一度クランのメンバーの何人かと会ってから入る形になると思います」

「あぁ、その形で大丈夫だ」

「私は誘う人は居ないかな」

「僕も今のところは居ないです」

 2人は、手を横に振りながら言った。
 俺は、良い感じに締めの流れになってきていると思ったので、勧誘を締めるにふさわしい質問を3人にした。

「説明を聞いて、改めて、うちのクランに来ようと思いましたか?」

「行くぞ。二言はない」

「私も入るわ」

「僕も入ります。説明にマイナス要素がなかったですし」

 みんな即答してくれた。
 これはありがたいな。
 うちのクランがそんなに魅力的に見えたのかな?
 俺は、がっつり締めの言葉を言った。

「じゃあ、システム的には、まだメンバーではないですが、今から皆さんは、『最古の』クラン『ファースト』のメンバーです。後でささっと『クランの町フラッグ』に行って、メンバー登録しちゃいましょう」

「これで、クランのメンバーなんだな」

「実感はないわね」

「まだ何も活動をしていないですしね」

 えっと言い忘れていることないよな。
 俺は言うべきことと言ったことを1つ1つ頭の中で整理していった。
 あ、1つ大きなことを忘れているな。
 よし、今、さらっと言っちゃおう。

「あ、そういえば言い忘れていたことがありました。クランのクランマスターは俺です。他の役職は、ローズが、サブマスターで、コルドが将軍(仮)です」

「てっきりサブマスターとかなのかと思ってた」

 そうだよね。
 俺ってクランマスターよりサブマスターっぽいよね。

「クランマスターなのね。今からこびを売っておこうかしら」

「僕は、オクツさんにクランマスターはあっていると思います」

 あ、もう1個言っておくべきことがあった。
 締めた後に何度もクランの話をするのは少し恥ずかしかったけど、聞いておくべきことだからちゃんと聞いた。

「何かやりたい役職とかありますか?」

「薬師だな」

「そのまんまじゃないですか」

「他にできそうな役もないからな」

 ササキさんはあまり大きな役職を望んで居なさそうだった。

「私は平メンバーで良いわ。そっちの方が気が楽だし」

「僕も平メンバーでお願いします。”幹部”って響きもかっこよさそうなんですけど、僕には荷が重いので」

 ダイアさんとクジョウ君も、役職なしが良いと言った。
 もしかして、あまり役職って喜ばれるものじゃないのかな?

「2人は、平メンバーですか。分かりました」

「平メンバーで良いなら、俺も平メンバーが良いな」

 まぁ、薬師って職業そのままだし、平たく言えば、平メンバーだよな。
 えーっと、ササキさんも、平メンバーっと。
 3人の要望を頭の片隅にメモしておく。
 あぁ、忘れてもう1回聞くことになりそうだな。

「ササキさんも平メンバーにするなら3人とも平メンバーと言うことですね。相談しつつ、何か役職をやってもらうことになるかもしれません。そのときはお願いしますね。めちゃめちゃデカくなったら、第〇薬師長とかあるかもしれないですからね」

「そのときは要相談だな」

「そうね。絶対にお断りって訳じゃないから、困っているなら引き受けると思うわ」

「人の上に立つ自信はないですけど、やる必要があるならやります」

 絶対に役職が嫌だみたいな、積極的にやりたくない感じと言うよりは、言われればやるけど、自分からやりたいわけではない、消極的にやりたくない感じなのかな?

 そこから立ち直して、良い感じにクランの勧誘を締めることができた。
 それからは、普通の雑談を4人でした。
 今日やったことから、ちょっとしたリアルのことまで、いろんなことを話した。

「話は変わるが、コルド、ポーションの備蓄は大丈夫か?」

「そろそろ怪しいかもしれないです」

「ポーション買っていくか?」

 未だ金欠な俺は、申し訳なく思いながら言った。

「今、金欠で500Gぐらいしかないんですよ」

「それならまともにポーションも買えないな」

「何でそんなに、金欠になるの?」

「クランの拠点に良いソファを買っちゃいまして」

「クランの拠点に行ったら、その高いソファに座れるんですね」

「ちょっとわくわくするわね」

 しばらく雑談をして、気づくと結構な時間が経ってしまった。
 メニューを確認すると、天野さんががっつりログインしていた。
 そろそろ、天野さんの方に行かないと迷惑になる時間かもしれないな。
 俺は、楽しい雑談から抜けるのをためらいたくなってしまう。
 俺はかなりためらいつつ言った。

「そろそろ、次の勧誘があるので失礼します」

「そうか、行ってらっしゃい」

「行ってきます」

「「行ってらっしゃい」」

 3人に見送られて、俺は作業場の個室から出た。


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

癒し目的で始めたVRMMO、なぜか最強になっていた。

branche_noir
SF
<カクヨムSFジャンル週間1位> <カクヨム週間総合ランキング最高3位> <小説家になろうVRゲーム日間・週間1位> 現実に疲れたサラリーマン・ユウが始めたのは、超自由度の高いVRMMO《Everdawn Online》。 目的は“癒し”ただそれだけ。焚き火をし、魚を焼き、草の上で昼寝する。 モンスター討伐? レベル上げ? 知らん。俺はキャンプがしたいんだ。 ところが偶然懐いた“仔竜ルゥ”との出会いが、運命を変える。 テイムスキルなし、戦闘ログ0。それでもルゥは俺から離れない。 そして気づけば、森で焚き火してただけの俺が―― 「魔物の軍勢を率いた魔王」と呼ばれていた……!? 癒し系VRMMO生活、誤認されながら進行中! 本人その気なし、でも周囲は大騒ぎ! ▶モフモフと焚き火と、ちょっとの冒険。 ▶のんびり系異色VRMMOファンタジー、ここに開幕! カクヨムで先行配信してます!

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

親がうるさいのでVRMMOでソロ成長します

miigumi
ファンタジー
VRが当たり前になった時代。大学生の瑞希は、親の干渉に息苦しさを感じながらも、特にやりたいことも見つからずにいた。 そんなある日、友人に誘われた話題のVRMMO《ルーンスフィア・オンライン》で目にしたのは――「あなたが求める自由を」という言葉。 軽い気持ちでログインしたはずが、気づけば彼女は“ソロ”で世界を駆けることになる。 誰にも縛られない場所で、瑞希は自分の力で強くなることを選んだ。これは、自由を求める彼女のソロ成長物語。 毎日22時投稿します。

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました

黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。 彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。 戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。 現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと! 「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」 ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。 絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。 伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進! 迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る! これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー! 美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。 人生、逆転できないことなんて何もない!

ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー

びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。 理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。 今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。 ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』 計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る! この物語はフィクションです。 ※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

処理中です...