キメラスキルオンライン

百々 五十六

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1章 スタートダッシュ

ダンジョン移動と森の歩き方ー戦闘編ー

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 《フィールドクエスト》
 《山の歩き方》
 《その4 モンスターと戦おう》

 山というものには危険がいっぱいです。
 モンスターもいれば、遭難の危険もあります。
 そんな場所で生き抜くには、モンスターと戦えなければいけません。
 モンスターと戦うことが出来れば、身を守ることも出来る、遭難時に食糧を確保することも出来ます。
 山の歩き方に、戦闘というものは不可欠なのです。
 突然モンスターと遭遇する以外でも、行こうと思っている方向にモンスターがいたら、戦わなければいけないのです。
 回避するよりも戦った方が早いと言うこともあります。
 ですので、その訓練のために、これからこの巣に戻ってくるモンスター達を倒してもらいます。
 頑張って、この巣のモンスターを全滅させてください。
 ※仲間を呼ばれないように気を配るのがポイントです。


 ようやく戦闘か。
 ここからが本番だな。
 ここに広場があって、ここでウィンドウがでたと言うことは、ここで戦闘をするということなんだろう。
 ここは、戦いやすいフィールドだな。
 まず、木があるのがいい。
 次に、森であるというのがいい。
 まず、木であるのが良いのは、木に登って一方的に上から攻撃できるからである。
 次に、森であるというのが良いのは、俺の称号のおかげで、森にいると俺のステータスが上がるのだ。
 この条件で戦えばそうそう負けることはないだろう。
 あるとしたら、敵に木を登られて負けることぐらいだな。
 まぁ、でも、その場合でも、木を放棄するか、敵を追い払えばすむ話だ。
 俺は、様々な想像をめぐらせてから言った。

「ようやく戦闘が始まるんだな」

「にゃ」

「なぁ」

「今回はどんなスタイルで戦おうかな」

「にゃ?」

「なぁ?」

 俺は、まぁ、木の上で戦うんだけどなと思いながら、環境を再確認した。
 俺から見て、左右に広場につながる道がある。
 あそこから敵は出てくるのだろう。
 そうなると、あのあたりの木がちょうど良いかな。
 太さも十分あるから、折られることもなければ、俺達の重さでおれることもないだろう。
 俺は、周りの景色を観察した後に言った。

「あそこの道と、あそこの道から敵が来るということだろ」

「にゃ」

「なぁ」

「なら、あの木の上から戦うのが良いんじゃないかな」

「にゃ」

「なぁ」

 とりあえず、あの木の上で戦うことが決まった。
 戦い方としては、2層の森の歩き方で、戦闘の時にやったやつと同じ方法をとることになるだろう。
 まぁ、あの時は、矢が尽きかけて大変だったな。
 今回は、大量の矢があるし、最悪、矢がなくなったら、なーさんとにゃーさんの魔法に頼れば良いので、安心して戦えるな。
 今までの歩き方と違うのは、俺には今仲間がいる。
 一緒に戦ってくれるパーティーメンバーがいるのだ。
 安心感が違うな。
 段々思考がわきにそれていきながら言った。

「ダンジョンウルフって、木登りできるのかな?」

「にゃ」

「なぁ?」

「そもそも、来るモンスターって、ダンジョンウルフだけなのかな。それとも、ダンジョンディアとかも来るのかな」

「にゃ?」

「なぁ?」

「まぁ、とりあえず、あそこの上から攻撃しよう」

「にゃー」

「なぁー」

 ダンジョンウルフとかの敵が木登りできるのかも重要だけど、味方の2人が木登りできるかも重要だな。
 もし2人のうちどちらかが、木の上にいけないってなったら、作戦を変更せざるを得ないんだよな。
 俺は恐る恐る2人に確認した。

「なーさんとにゃーさんも、あの木の上から魔法を撃ってほしいんだけど、2人は木登りできる?」

「にゃ!」

「なぁ!」

「出来るのか。それなら、敵が来る前に木の上に登っておこう」

「にゃ」

「なぁー」

 俺達は、俺が指定した木に登りだした。
 まずは、なーさんが飛んで指定した枝にとまった。
 その次に、にゃーさんが身軽な動きで、枝までたたっと登っていった。
 最後に俺が、ゆっくりゆっくり登っていった。
 木登りなんて、最近はなかなかする機会もないと言おうと思ったけど、つい数日前にしたな。
 全員が無事、木に登り終えたことを確認してから言った。

「よし、これで準備万端だな」

「にゃ」

「なぁ」

「後は敵が来て矢を放つだけだな」

「にゃ」

「なー」

 何かそれまでにやることはあったかな。
 罠を作ったり陣地を作ったりはまだ出来ないからな。
 他に出来ることは何かないかな。
 あぁ、そういえば、『高所攻撃』ってスキルがあったな。
 あれを何かのスキルと入れ替えておこうかな。
 戦闘に直接関係しないスキルにでも。

「あ、そうだ。俺って高所攻撃ってスキルを持っているんだったな。これを使わないのはもったいないよな」

「にゃ」

「なーなぁ」

「採取と交換しておくか」

「にゃ」

「な」

 ステータスから、採取と高所攻撃を交換しておいた。
 よし、これで準備万端だな。
 後は敵が来るのを待つだけだな。
 早く来ないかな。
 早く戦いたいな。
 そう思っていると、入り口から、ダンジョンウルフが来るのが見えた。
 俺はひそひそ声で言った。

「敵が来たな」

「にゃ」

「なー」

「今のところ、ダンジョンウルフだけみたいだな」

「にゃ」

「なー」

 ダンジョンウルフだけか。
 ダンジョンディアではないんだな。
 強い方が出てきちゃったか。
 もしかして、歩き方って、そのフィールドで一番強いやつが大量に来るということなのかな。
 そうだとしたら、1層でダンジョンラビット、2層でダンジョンボアが出てきたのも納得だな。
 俺は、力を入れて言った。

「よし、じゃあ、戦闘開始だ」

「にゃ!」

「なぁ!」

 にゃーさんが、意気込むよりも大きな声で鳴いた。

「にゃ! にゃ!」

 にゃーさんが、鳴くと同時に、バフが入った。


 にゃーさんが、にゃーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
 にゃーさんのINTが12上昇しました。
 にゃーさんが、アロンに、支援魔法STRアップを発動しました。
 アロンのSTRが15上昇しました。
 にゃーさんが、なーさんに、支援魔法INTアップを発動しました。
 なーさんのINTが15上昇しました。
 にゃーさんが、アロンに、支援魔法DEXサブアップを発動しました。
 アロンのDEXが8上昇しました。
 にゃーさんが、なーさんに、支援魔法AGIサブアップを発動しました。
 なーさんのAGIが8上昇しました。


 このバフがデカいんだよな。
 今までは、メインの支援魔法が、10でサブが5の計15アップだったのが、にゃーさんが強化されたことで、メインが、15、サブが8の計23アップになった。
 8も上がったのだ。
 8と行ったら、1Lv.分のNPよりも多い。
 すごい強化幅だよな。
 俺はバフのありがたさを改めて感じて、上機嫌に言った。

「好きに攻撃してくれ」

「にゃ!」

「なぁ!」

 俺達は、各々好き勝手攻撃を始めた。
 俺は、とりあえず、千頭のダンジョンウルフに攻撃を加えていく。


 189ダメージ

 178ダメージ

 182ダメージ

 172ダメージ


 今までよりもダメージの通りがいい気がする。
 4層で修行を重ねたからかな。
 多分そうだろうな。
 俺が先頭のダンジョンウルフに攻撃してる間、2人は、その後ろに控えているダンジョンウルフを攻撃していっていた。
 今のところ、まだ1匹も倒せていない。
 ダンジョンウルフ側も、木に登っている俺達にうまく対処できないようで、あたふたしているから攻撃を加えられることはないが、このままだと日が暮れてしまうな。
 これは、攻撃を集中させて、確実に1対1体落としていった方が良いな。

「これは、好き勝手攻撃していたら、敵の増加ペースに間に合わないかもしれないな。よし、ここからは、1匹1匹確実に集中砲火で落としていこう」

「にゃ」

「なぁ」


 166ダメージ


 俺の攻撃で、ようやく先頭のダンジョンウルフを倒しきった。
 1体倒すまで少し時間をかけすぎたかな。
 まぁ、ここからペースを上げていけば良い。
 今までは、木の上という足場になれるために、ある程度セーブしながら矢を放っていたけど、慣れた今、もうその必要はない。
 ここからが本番だな。
 そう思いながら言った。

「ようやく1匹を倒しきったな。こうやって着実に数を減らしていこう」

「にゃ」

「なぁ」

「基本的には、俺が攻撃している個体に火力援護で攻撃してくれ」

「にゃ」

「なー」


 192ダメージ

 342ダメージ


 ダンジョンウルフの右目に矢が吸い込まれていった。
 これはクリーンヒットだな。
 他のゲームならクリティカル! とか出るようなあたりだな。
 集中力が上がってきたのかな。
 俺はテンションを上げて言った。

「良いところに当たったな」

「にゃ」

「なぁ」

「これが、今回の戦闘の初クリティカルだな」

「にゃ」

「なぁ!」

「もうちょっと丁寧に攻撃した方が良いかもな」

「にゃー」

「な」

「よし、頑張っていこう」

 それから俺達は、ダンジョンウルフを1体1体確実に倒していった。
 その間、ダンジョンウルフは、木に突撃したり、組み体操のようなものをして登ってみようとしたりと木を攻略しようと頑張った。
 しかし今のところ、攻略の糸口は掴めていないようだ。
 俺達は俺達で、敵が増えていくペースが敵を倒すペースを完全に上回っているため、ダンジョンウルフは増えていく一方だ。
 これは、長丁場になりそうだ。
 どちらも決定打がない。
 じわじわと数を減らしていく俺達と、攻略法を考えるダンジョンウルフ。
 俺達がダンジョンウルフを倒し力までに、ダンジョンウルフは木の攻略法を思いつくことが出来るのだろうか。
 そういう風に考えていると、新たなお客が登場した。
 俺は思わず声を上げた。

「ダンジョンディアが現れたぞ」

「にゃ」

「なぁ」

「歩き方クエストの出てくるモンスターは、その層で新しく出てきたモンスターだけとかなのかな」

「にゃ?」

「なぁ?」

「まぁ、今は、戦闘に集中しよう。作戦は今まで通り一極集中で集中砲火!」

「にゃ!」

「な」

 そこから、新規に参加してくるモンスターは、ダンジョンウルフからダンジョンディアに変化した。
 そのおかげもあって、ダンジョンウルフはどんどん確実に数を減らしていった。
 その代わり、ダンジョンディアが増えたが、ダンジョンウルフに比べてダンジョンディアは弱いため、倒しやすくなったはずだ。
 とうとうダンジョンウルフを倒しきった。
 ここからは、ダンジョンディアの攻略タイムだな。
 そう思いながら言った。

「1発1発のダメージが上がってきているな。レベルアップのおかげかな」

「にゃ」

「なぁ」

「パーティーとしても、火力がかなり上がっているか。3層を探索していたときとは大違いだな」

「にゃ」

「なー」

「まぁ、これに関しては、そもそもパーティーの人数も違うから仕方がないんだけどな」

「なぁー」

「にゃー」

「よし、敵の追加がない。終わりが見えてきたな。ラストスパート頑張っていくか」

「にゃ!」

「なぁ!」

 そうやって戦闘をしていき、どれぐらい戦闘をしただろうか。
 気がつくと、敵はいなくなっていた。
 地面には打ち損じの矢がいくつか刺さっているだけ。
 敵達は、最後まで木の攻略法が分からなかったようだ。
 そのおかげで無事勝つことが出来た。
 ようやく戦闘が終わったようだ。
 長かったな。
 やっぱり、この戦闘が、1つの戦闘で考えると一番長いんだよな。
 俺達は、索敵をして安全を確認した後、木から下りて、横たわっている木に座って、ふぅと息を吐きながら緊張を解いた。
 そのタイミングで、ウィンドウが出現した。


 ダンジョンウルフ×63匹、ダンジョンディア×42匹を討伐しました。

 獲得素材:狼牙×63、鹿角×42
 経験値を獲得しました。


 スキル、『簡易鑑定』がレベルアップしました。
 スキル、『高所攻撃』がレベルアップしました。

 なーさんのレベルが上昇しました。
 なーさんは、SPを10、NPを5獲得しました。
 なーさんが獲得したSPは、MPに10割り振られました。
 なーさんが獲得したNPは、INTに5割り振られました。
 なーさんのAGIが1上昇しました。
 なーさんのDEXが1上昇しました。
 なーさんのINTが1上昇しました。
 なーさんの『魔術』のレベルが上昇しました。
 なーさんの『爪術』のレベルが上昇しました。
 なーさんの『体術』のレベルが上昇しました。
 なーさんの『疲労耐性』のレベルが上昇しました

 にゃーさんのレベルが上昇しました。
 にゃーさんは、SPを10、NPを5獲得しました。
 にゃーさんが獲得したSPは、MPに10割り振られました。
 にゃーさんが獲得したNPは、INTに5割り振られました。
 にゃーさんのMPが1上昇しました。
 にゃーさんのINTが1上昇しました。
 にゃーさんのAGIが1上昇しました。
 にゃーさんのDEXが1上昇しました。
 にゃーさんの『魔術』のレベルが上昇しました。
 にゃーさんの『魔術の心得』のレベルが上昇しました。
 にゃーさんの『INT変換』のレベルが上昇しました。
 にゃーさんの『疲労耐性』のレベルが上昇しました


 俺は、その戦闘結果のウィンドウをざっと眺めた後に感想を言った。

「2人とも、レベルアップしたな」

「にゃ!」

「なぁ!」

「後1レベルで追いつかれるんだな」

「にゃ」

「なぁ」

「俺ももっと頑張らないとだな。そのうち追い越されそうだ」

「にゃ」

「な」

 そんな話をしていると、一番ほしかったウィンドウが出現した。


 《フィールドクエスト》《山の歩き方》をクリアしました。
 クリア報酬の称号『山の歩き方』を手に入れました。

 以上で《フィールドクエスト》《山の歩き方》は終了です。
 お疲れ様でした。



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