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家に帰ってからも、ツバサくんの言葉が
頭をぐるぐると巡って落ち着かなかった。
「なぁなは友だち」
それは本心なんだ。
だけど、あんなに依存して、
離れていてもいつもそばにいるみたいで。
恋に気がついていないだけなのかと思った。
だから
「ナナちゃんが工藤くんと付き合っても
いいと思う?」
そう聞いた。
声を上げて笑いだし
「えー、なぁなは工藤と付き合わないよ」
なんで言い切れるの?
「だって、
なぁなは工藤みたいの好きじゃないし」
なんで、言い切れるの?
「あのさ...。もしも、もしもだよ。
ナナちゃんが、
ツバサくんを好きって言ったら、
付き合う?」
聞かなければ良かったかも。
だけど、
ハッキリと聞かないとツバサくんには
伝わらないし。
それに、
ハッキリと聞かないと、私はいつまでも
モヤモヤする。
私のドキドキとは正反対に、
ツバサくんは呆れるほど、
あっさりと言い切った。
「なぁながそんな事思うはずないけど、
もし、そうなったとしても、
付き合うとかはないな。
だって、なぁなは友だちだもん。
ずっと一緒にいたいし。」
ハッキリと聞いたのにモヤモヤする。
付き合うは、ない。
だけど、ずっと一緒にいたいから友だちって。
恋愛が絡まなければ確かに、
ずっと一緒にいられるかもしれない。
「お互い結婚して、遠くに行ってもさ、
友だちならまた会えるでしょ。」
そうだね、そうだけど。
本当に男女の友情はあると信じているんだね。
ナナちゃんは違うのに。
ツバサくんを、
こっそり好きでいるナナちゃんが
友だちのフリをしてそばにいるのは、嫌。
でも、もしかしたら私も同じなの?
ツバサくんの中では私も、
恋愛に発展することは永遠にない友だち?
そう思い立った途端にいてもたっても
いられなくなった。
今すぐツバサくんに会いに行って
聞きたい。
土曜日までなんか待てない。
聞きたいよ、私は友だち?
その日、モヤモヤしたまま眠りについた。
翌朝、いつもより早く朝練へ向かった。
でも、部員たちはもう練習をしていた。
仕方なく、朝練後に部室棟横でツバサくんを
捕まえた。
「ツバサくん、ちょっと話があるの」
そう切り出し、思いのほか、
緊張している事に気がついた。
ああ、こういうの
される事はあっても自分ではなかったから。
「うん、何?ああ、洗濯機の事かぁ、
あれ、ちょっとコツがいるよね、俺、
見てくるよ」
また、トンチンカンな答え。
普通、この雰囲気で勘づくはずなのに。
「いや、あの、洗濯機はまた、あと...」
私の言葉に被せるように、
後ろから声をかけられた。
「立川さん、ちょっといい?話があるんだ。」
嘘でしょ、このタイミングで!
今から告白しようとしてる私に
横から告白しようとする?
振り返ると同じ野球部の先輩だ。
顔を赤らめて立っている。
ああ、間違いない。
どうしよう、やだな。
なんとかごまかそうと考えたけど、
思いつかない。
どうしよう。
その時だ。
「先輩、すみません。
香澄ちゃんと約束をしてて。
先輩の用事、
またにして貰ってもいいですか?」
誤解されるような言い方。
これじゃあ、私たちに何かあると思われる!
私はいいけど、
ツバサくんにとっては先輩だ!
こんな事で揉めたら悪い。
違うと、誤解だと言おうと思った。
でも、先輩は首を横に振り、あっさりと
引き下がった。
「悪かった、佐藤。知らなかったから。
ごめんな、立川」
そう言って去って行った。
え、あ、誤解された。
どうしよう、うろたえる私とは正反対に
ツバサくんは機嫌がいい。
なんか歌ってる。
何?
ツバサくんって、やっぱり、分からない。
頭をぐるぐると巡って落ち着かなかった。
「なぁなは友だち」
それは本心なんだ。
だけど、あんなに依存して、
離れていてもいつもそばにいるみたいで。
恋に気がついていないだけなのかと思った。
だから
「ナナちゃんが工藤くんと付き合っても
いいと思う?」
そう聞いた。
声を上げて笑いだし
「えー、なぁなは工藤と付き合わないよ」
なんで言い切れるの?
「だって、
なぁなは工藤みたいの好きじゃないし」
なんで、言い切れるの?
「あのさ...。もしも、もしもだよ。
ナナちゃんが、
ツバサくんを好きって言ったら、
付き合う?」
聞かなければ良かったかも。
だけど、
ハッキリと聞かないとツバサくんには
伝わらないし。
それに、
ハッキリと聞かないと、私はいつまでも
モヤモヤする。
私のドキドキとは正反対に、
ツバサくんは呆れるほど、
あっさりと言い切った。
「なぁながそんな事思うはずないけど、
もし、そうなったとしても、
付き合うとかはないな。
だって、なぁなは友だちだもん。
ずっと一緒にいたいし。」
ハッキリと聞いたのにモヤモヤする。
付き合うは、ない。
だけど、ずっと一緒にいたいから友だちって。
恋愛が絡まなければ確かに、
ずっと一緒にいられるかもしれない。
「お互い結婚して、遠くに行ってもさ、
友だちならまた会えるでしょ。」
そうだね、そうだけど。
本当に男女の友情はあると信じているんだね。
ナナちゃんは違うのに。
ツバサくんを、
こっそり好きでいるナナちゃんが
友だちのフリをしてそばにいるのは、嫌。
でも、もしかしたら私も同じなの?
ツバサくんの中では私も、
恋愛に発展することは永遠にない友だち?
そう思い立った途端にいてもたっても
いられなくなった。
今すぐツバサくんに会いに行って
聞きたい。
土曜日までなんか待てない。
聞きたいよ、私は友だち?
その日、モヤモヤしたまま眠りについた。
翌朝、いつもより早く朝練へ向かった。
でも、部員たちはもう練習をしていた。
仕方なく、朝練後に部室棟横でツバサくんを
捕まえた。
「ツバサくん、ちょっと話があるの」
そう切り出し、思いのほか、
緊張している事に気がついた。
ああ、こういうの
される事はあっても自分ではなかったから。
「うん、何?ああ、洗濯機の事かぁ、
あれ、ちょっとコツがいるよね、俺、
見てくるよ」
また、トンチンカンな答え。
普通、この雰囲気で勘づくはずなのに。
「いや、あの、洗濯機はまた、あと...」
私の言葉に被せるように、
後ろから声をかけられた。
「立川さん、ちょっといい?話があるんだ。」
嘘でしょ、このタイミングで!
今から告白しようとしてる私に
横から告白しようとする?
振り返ると同じ野球部の先輩だ。
顔を赤らめて立っている。
ああ、間違いない。
どうしよう、やだな。
なんとかごまかそうと考えたけど、
思いつかない。
どうしよう。
その時だ。
「先輩、すみません。
香澄ちゃんと約束をしてて。
先輩の用事、
またにして貰ってもいいですか?」
誤解されるような言い方。
これじゃあ、私たちに何かあると思われる!
私はいいけど、
ツバサくんにとっては先輩だ!
こんな事で揉めたら悪い。
違うと、誤解だと言おうと思った。
でも、先輩は首を横に振り、あっさりと
引き下がった。
「悪かった、佐藤。知らなかったから。
ごめんな、立川」
そう言って去って行った。
え、あ、誤解された。
どうしよう、うろたえる私とは正反対に
ツバサくんは機嫌がいい。
なんか歌ってる。
何?
ツバサくんって、やっぱり、分からない。
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