カゴの中のツバサ

九十九光

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#8-6

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 そして気がつくと、ツバサは自分の部屋の布団の中で体を横たえていた。
 薄い掛布団をかけた状態で仰向けになっており、パジャマもちゃんと上下とも身に着けている。室内はまだまだ暗く、夜が明けていないことはすぐ分かった。外からは新聞配達員のものと思われる原付バイクの音が小さく聞こえてくる。今が午前四時くらいじゃないかと予想した。
 ツバサは自分が夢を見ていたことに気づいた。あの謎の空間でのカナコの不可思議な態度も、すべて自分の夢の中の出来事だと気づいた。
 あそこまで夢の内容を鮮明に覚えていること自体今まで経験がなかったが、それ以上に、とんでもない夢を見てしまった自分に驚くしかなかった。性への知識も関心もそこまで強くない彼にも、あの夢が性的なものにあふれかえったやましい内容だということは、誰に言われずとも理解していた。
 そして意識が少しずつはっきりし、天井の模様がなんとなく判別できるようになってくると、今度は股の部分が妙に湿っぽいことに気がついた。布団から起き上がり、勉強机に備え付けられたライトをつけて確認するが、シーツもズボンも濡れてはいなかった。ツバサは普通のおねしょとは何かが違うと感じた。今度はさらに調べるために、その場でズボンとトランクスを下してみた。
 安物の下着の前の部分と、陰毛も生えていない小さな男性器の周辺には、少しだけだが、白っぽく、やたらと粘つく液体がついていた。
 ツバサは自分の身体に起きた現象が何なのかを理解した。
 恐怖に近い感情に襲われた彼は、力なくフローリングに尻をつけた。
射精という現象はエッチな気持ちにならないと起こらないという風に、学校の先生から説明されていた。ツバサは自分が、カナコという非常に身近な人でそんな気持ちになり、その頂点の末に射精までしてしまったという事実を知った。
 愕然とするしかなかった。少なくともツバサには、今まで通りの態度でカナコと話ができる自信はなかった。
ゆっくりと立ち上がったツバサは、押し入れの中にあるプラスチック製の収納ケースから替えの下着を取り出し、すでに母親が消えているリビングを通って、汚れた下着を洗濯機に入れた。そしてその場で乾いたタオルを使って汚れた股間を服と、そのタオルも洗濯機に入れ、冷ややかに感じる替えの下着を穿いた。
 ただし、まだ登校するには早すぎる時間だった。次にツバサは、それまでどうやって過ご
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