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僕ら 今、敬礼の合図をとり 三流映画の主役に成り下がったー11
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「おいおいおいおい!」
上空を見上げた風雅が唖然とする。小石サイズから自動車サイズまで、様々な大きさの隕石が4人の真上に落下してきたのだ。市民のパニックは最高潮に達する。
「ここはもうダメだ! 渋滞の先頭まで走れ! 相乗りさせてもらうぞ!」
大樹が指示を出し、全員が走り出す。
そしてこれで喰とツインテールロイドとの距離が射程圏外になる。ロイドは素早く動き、ミカの首を両手で鷲掴みにする。
「ワンさん!」
風雅が止まるが、ミカは手で行けと指示する。
壊れた戦闘車の横を通りすぎようとすると、喰が車の横で止まる。
「胡蝶! 止まるな!」
大樹が声を出すが、喰は動くことなくサムズアップする。隕石を降らすロイドを磁力を使い、少しでもこの場に足止めするつもりだった。
意図を汲んだ2人は渋滞の先頭に向けて走る。
先頭では隕石群の落下に怯え、鍵をさしたまま車を乗り捨てていた。風雅と大樹はそのうちの一台を借りることにし、運転席に大樹が、助手席に風雅が乗り込む。
だがそこにフロントガラスに向かってかなりの大きさの隕石が迫る。
今からエンジンをかけて急発進しても間に合わない。そう悟った大樹は力任せに風雅を横に突き飛ばす。風雅は助手席のドアごと車の外に出た。
風雅が気づいた時には、先ほどまで自分が乗っていた車は隕石に潰されて大破していた。
『夜空。忙しいところ、ちょっといいか』
遊大の視界が再び鳥籠の中になる。目の前には真っ白な服装の大樹がいた。
「緑川さんまで……」
『どのみち俺だけが死ぬか、俺と風雅が同時に死ぬかの瀬戸際だった。最善の策を取った結果だ。許せ』
「許せって……! もうこれで5人目ですよ……!」
遊大は両手で顔を覆う。それに対して大樹は、『まだ5人目だ』と突きつけた。
そして大樹は4つの腕をそれぞれ組んで、話を進める。
『俺たちは互いに夢を語り合った中だ。俺の夢は半ばで終わったが、お前は違う。試練を乗り越え、目の前の課題に取り組めば必ず夢は叶う。そうすれば失ったものはすべて取り戻せる。これからさらに厳しくなるが、それを忘れるな。……』
上空を見上げた風雅が唖然とする。小石サイズから自動車サイズまで、様々な大きさの隕石が4人の真上に落下してきたのだ。市民のパニックは最高潮に達する。
「ここはもうダメだ! 渋滞の先頭まで走れ! 相乗りさせてもらうぞ!」
大樹が指示を出し、全員が走り出す。
そしてこれで喰とツインテールロイドとの距離が射程圏外になる。ロイドは素早く動き、ミカの首を両手で鷲掴みにする。
「ワンさん!」
風雅が止まるが、ミカは手で行けと指示する。
壊れた戦闘車の横を通りすぎようとすると、喰が車の横で止まる。
「胡蝶! 止まるな!」
大樹が声を出すが、喰は動くことなくサムズアップする。隕石を降らすロイドを磁力を使い、少しでもこの場に足止めするつもりだった。
意図を汲んだ2人は渋滞の先頭に向けて走る。
先頭では隕石群の落下に怯え、鍵をさしたまま車を乗り捨てていた。風雅と大樹はそのうちの一台を借りることにし、運転席に大樹が、助手席に風雅が乗り込む。
だがそこにフロントガラスに向かってかなりの大きさの隕石が迫る。
今からエンジンをかけて急発進しても間に合わない。そう悟った大樹は力任せに風雅を横に突き飛ばす。風雅は助手席のドアごと車の外に出た。
風雅が気づいた時には、先ほどまで自分が乗っていた車は隕石に潰されて大破していた。
『夜空。忙しいところ、ちょっといいか』
遊大の視界が再び鳥籠の中になる。目の前には真っ白な服装の大樹がいた。
「緑川さんまで……」
『どのみち俺だけが死ぬか、俺と風雅が同時に死ぬかの瀬戸際だった。最善の策を取った結果だ。許せ』
「許せって……! もうこれで5人目ですよ……!」
遊大は両手で顔を覆う。それに対して大樹は、『まだ5人目だ』と突きつけた。
そして大樹は4つの腕をそれぞれ組んで、話を進める。
『俺たちは互いに夢を語り合った中だ。俺の夢は半ばで終わったが、お前は違う。試練を乗り越え、目の前の課題に取り組めば必ず夢は叶う。そうすれば失ったものはすべて取り戻せる。これからさらに厳しくなるが、それを忘れるな。……』
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