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かなしみのなみにおぼれるー13
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「嫌だね!」
仁は乱雑に小麦のガスマスクを掴み、それを灰にした。
「そんな甘ったれた真似はしない! 僕たちは僕たちの言うことを100%聞くと判断できる人間しか生かさない! 記憶改竄と創氏改名で生かすような真似も! 僕らのことを悪く言う文献の存在も許さない! 前車の轍を踏むような真似はしない! クグンハの敵をすべて殲滅する! 君だろうとそれは例外じゃない!」
仁が小麦の口の中に灰を入れ始める。そして少量が入ったその時だった。
「灰色仁!」
仁の後ろに遊大が着地した。それを受けて仁は小麦への攻撃をやめる。
「ずいぶんと白くなったねぇ。髪も翼も」
仁の言う通り、遊大の髪は黒い部分はわずかにしか残っておらず、翼も左側の先が黒いだけだった。
「遊……! だっ……!」
小麦が血を吐いて倒れる。遊大が彼女に近づこうとすると、仁が全身を灰にして邪魔をする。
「どけ! 秋晴さんはもう時間がない!」
「どくものか! 秋晴小麦を助けたければ僕を殺すことだな! もっとも、君の心とユニゾンじゃそんなことはできないと思うがな!」
その言葉に、前に出ようとした遊大が止まる。そして服の内側に隠していた金メッキのネックレスを取り出して語り出した。
「確かに。以前の僕なら人を殺すなんて真似はできなかっただろう。どんな犯罪者だとしても、そうなった悲しい経緯や、その死を悲しむ人がいるからだ。でも今は違う。堂々と言える」
遊大がネックレスのプレートを握りしめた。
「世界中の人々の幸せ、夢、笑顔を奪ったお前を絶対に許さない! だからお前を殺す!」
遊大が前に出る。仁が全身の灰と周囲の灰を巻き上げて遊大の視界を遮る。当然遊大も灰を吸い込む。しかし遊大はその中で何かを掴んだ。
「強い毒素で一瞬で殺すこともできる! だがお前と秋晴小麦が苦しむ顔が見たいから、致死性はあるが時間がかかる毒素でなぶり殺す! 下の毛も生え揃ってないガキに、死に方を選ぶ権利があると思うな!」
仁は乱雑に小麦のガスマスクを掴み、それを灰にした。
「そんな甘ったれた真似はしない! 僕たちは僕たちの言うことを100%聞くと判断できる人間しか生かさない! 記憶改竄と創氏改名で生かすような真似も! 僕らのことを悪く言う文献の存在も許さない! 前車の轍を踏むような真似はしない! クグンハの敵をすべて殲滅する! 君だろうとそれは例外じゃない!」
仁が小麦の口の中に灰を入れ始める。そして少量が入ったその時だった。
「灰色仁!」
仁の後ろに遊大が着地した。それを受けて仁は小麦への攻撃をやめる。
「ずいぶんと白くなったねぇ。髪も翼も」
仁の言う通り、遊大の髪は黒い部分はわずかにしか残っておらず、翼も左側の先が黒いだけだった。
「遊……! だっ……!」
小麦が血を吐いて倒れる。遊大が彼女に近づこうとすると、仁が全身を灰にして邪魔をする。
「どけ! 秋晴さんはもう時間がない!」
「どくものか! 秋晴小麦を助けたければ僕を殺すことだな! もっとも、君の心とユニゾンじゃそんなことはできないと思うがな!」
その言葉に、前に出ようとした遊大が止まる。そして服の内側に隠していた金メッキのネックレスを取り出して語り出した。
「確かに。以前の僕なら人を殺すなんて真似はできなかっただろう。どんな犯罪者だとしても、そうなった悲しい経緯や、その死を悲しむ人がいるからだ。でも今は違う。堂々と言える」
遊大がネックレスのプレートを握りしめた。
「世界中の人々の幸せ、夢、笑顔を奪ったお前を絶対に許さない! だからお前を殺す!」
遊大が前に出る。仁が全身の灰と周囲の灰を巻き上げて遊大の視界を遮る。当然遊大も灰を吸い込む。しかし遊大はその中で何かを掴んだ。
「強い毒素で一瞬で殺すこともできる! だがお前と秋晴小麦が苦しむ顔が見たいから、致死性はあるが時間がかかる毒素でなぶり殺す! 下の毛も生え揃ってないガキに、死に方を選ぶ権利があると思うな!」
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