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#31: Love alliance
Rival in love 03
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三年B組教室。
雀は昼食を終えて教室に戻った。昼食時に話題の中心だった渋撥は、自席で缶コーヒーを飲んでいる最中。当然に雀の思惑には気がついていなかった。
雀は何食わぬ顔をして自分の席に着いた。
雀の隣の席は鉄男。ブスッとした顔で腕組みをして大股開きで椅子に座り、顕著に不機嫌だった。
「アラ、戻ってたの鉄男。一年生は捕まえられた?」
「逃げられた」
「鉄男足遅いもんね。体が重たいから」
「俺は遅かない。普通や」
「鉄男と同じくらいのガタイして近江さん足速ェーけどな」
曜至が雑誌をペラリと捲りながら放言した。
鉄男はグッと押し黙った。自分が低スペックなのではなく渋撥のスペックが異常なのだ、と喉から出そうになったが年長者への配慮として呑みこんだ。
渋撥の隣の席である美作は、ふと教室に或るものを見つけた。
近江さん、と美作から声をかけられた渋撥がそちらに顔を向けると、教室の出入り口のほうを指差していた。美作の指先の延長線上を辿ると、出入り口のドアから顔を半分だけ覗かせた禮に行き着いた。
「何してんねん、禮は」
それは美作にも見当がつかず「さあ?」と首を傾げた。禮をおいでおいでと手招きした。
トトト、と禮は早足で渋撥のところまでやって来た。
「なにコソコソしてんねん。用があるなら入ってこい」
「え~……だって三年生の教室は入りづらいもん」
「禮ちゃんはそんなん気にせんでええねんで。近江さんのカノジョやねんから」
美作は当然のように断言した。渋撥もそれに対して異を唱えなかった。禮だけが理解できずキョトンとし、美作はハハハと笑った。
「どうした。俺に用か」
「うん。ハッちゃんにお願いあって……」
「何や」
禮は身体の正面にスマートフォンを構えた。
「ハッちゃんの写真撮りたい」
(ド直球……! トコトン使えない女だわ💢)
窓外に目を遣り無関係を装いつつ耳を欹てていた雀は、人知れず拳を握った。
渋撥は禮からフイッと顔を逸らした。
「何やねん急に」
「ハッちゃんあかん~?」
「別にそんなモン要らんやろ」
「一枚だけでええから」
「写真一枚撮るくらいええですやん。たまにはオネガイ叶えたらへんと禮ちゃんカワイソーでっせ」
美作は基本的に禮の味方。渋撥にギロッと睨まれて苦笑した。
「禮ちゃんスマホ貸してみ」
美作が禮の手からスマートフォンを抜き取り、禮は「あ」と声を漏らした。美作の動作が素早く、いいえ、そうではない、と言い出せなかった。
渋撥は不服そうな顔で美作を睨んだ。写真を撮られるのは好きではないが、禮が可哀想とまで言われては拒否することができなかった。
(レンズ越しやのにごっつぃプレッシャーが……ッ)
美作は渋撥の眼光に耐えられず、さっさと写真を撮ってしまおうと思った。
カシュン。――撮影完了。
ハイどーぞ、と美作は禮の手にスマートフォンを戻した。
「う、うん……」
――こういうことじゃないんだけどなあ……。
禮は雀のほうをチラッと寸見した。
雀はやはり何やら言いたそうな顔。人差し指でチョイチョイと合図された。
先に雀がスッと椅子から立ち上がって教室から出た。次に、禮は渋撥と美作に「それじゃあね」と言ってトボトボと教室から出て行った。我が儘を叶えた後ろ姿には到底見えなかった。
雀は、渋撥や美作の席から死角となる位置まで禮を連れ出した。禮を壁際に追い遣って手を突いた。
渋撥ほどではないとはいえ、禮と雀との間にはかなりの身長差がある。禮は長身から冷たい目で見下ろされて身を縮こまらせた。
「アナタ、ヤル気あるの~~? それともイチャイチャしてるシーンをアタシに見せつけたいだけ? ビンタ喰らいたいの? このほっぺた真っ赤にされたいの?」
雀は禮の白い頬を抓んだ。
「ヤル気あるよ~っ。あるけど、ハッちゃんすんなり撮らせてくれへんねんもん」
「それをどうにかするのがアナタの仕事。近江さんが素直に撮らせてくれないなんて分かり切ってるんだから、正面から行くんじゃなくて隠し撮りするなり何なりしなさい」
「え~~っ、隠し撮り~~?」
雀は禮の頬をぐりっと捻り、不満そうな声を黙らせた。
「あの画像が欲しいんだったらもっと一生懸命になりなさい。アナタには必死さが足りな――」
ダンッ。――何者かが禮のすぐ横を蹴りつけた。
その長い足、背後に感じる威圧感、雀はその人物を予想して肩越しに見遣った。
「俺に黙ってコソコソ何やっとんねん」
――予想は的中。
渋撥からジロリと睨まれ、雀はスーッと目線を逸らした。
「…………。何でもありまセーン」
「禮から離れろ」
雀は両手を挙げて無抵抗で禮から一歩離れた。
「そんなに恐いカオして、勘違いしないでくれる? アタシ別にこの子イジメてないしー」
「ほんまやよハッちゃん。もうスズメちゃんとは友だちやから」
禮は急いで雀を援護した。
スズメちゃん? と、渋撥は眉を顰めた。
「そーよ。アタシと禮は友だちになったのよー」
「アホぬかせ。オマエが女と仲よくトモダチするよなタマか」
「アタシに勝てる女なんて今までいなかったからね」
雀は禮の頬を手の平で撫でた。その瞬間、渋撥の眉間がピクッと痙攣した。
「カオの造りも好きよ。ボーッとしてるけど、性格もまあ悪くない。アタシより強いなんて最高。それに禮の中身って――」
「黙れ」
バチンッ。――渋撥は雀の頬にビンタを喰らわせた。
「いったーい! 何すんのよもうッ」
「自分の教室に帰れ、禮」
渋撥は雀を無視し、オロオロする禮に強く放言した。半ば強制的に禮をその場から追い遣った。
雀は渋撥に撲たれた頬を摩りながら口を尖らせた。
「ちょっと過保護スギなあい? あからさまに特別扱いされると余計にちょっかい出したくなるんだけど」
渋撥は無言でジロリと睥睨した。両肩から只ならぬオーラが立ち上る。
――あ。これマズイヤツだ。
「あ、ウソ。ごめんなさい。調子に乗りました」
これ以上顔面を腫らされては堪らない。雀は愛想笑いでお茶を濁し、そそくさと教室に戻った。
一年B組教室。
授業中、禮はシャープペンシルをクルクルと回しながら雀に言われたことを思い返していた。隠し撮りをしろと指示されても、やろうと考えたこともないし、実行する方法が思いつかなかった。
禮の前方の席に座っている斎藤川原が、身体ごと振り返った。禮のノートがほぼ白紙であることにすぐに気づいた。授業中は真似できないほど一所懸命に書き綴っているのが常なのに。
「アレ、ノート全然取ってへんやん。珍しー」
禮が少々考え事をしていたと答えると、斎藤川原から何か悩みでもあるのかと返ってきた。
「悩み言うかー……斎藤川原くんは隠し撮りて、したことある?」
「え」と斎藤川原はピタッと一時停止した。
(隠し撮りモノのAVならモチロン観るけど、禮ちゃんが言うならそーゆーことちゃうよな。観るほうちごてするほうやろ。……え。するほう? 禮ちゃんが隠し撮りするてどーゆーこっちゃ。あ、あかん。テンパってきた)
隠し撮りという単語が禮から出てくるとは想定外。自分は禮に何を尋ねたのだったか、また、一体何を尋ねられたのか分からなくなり、脳内回路が混乱する。
「隠し撮り、するんか?」
斎藤川原は胸を押さえて尋ね、禮はコクンと頷いた。
「……誰を?」
「ハッちゃんを」
ガターンッ。――突然、虎徹が勢いよく立ち上がった拍子に椅子が倒れた。
「えぇぇえええっ⁉ 禮ちゃんが隠し撮りするんか? 近江さんとのハメドリを!」
スパーンッ! ――平が虎徹の後頭部を素早く叩いた。
「昼間っから大声で何叫んどんねんド変態がッ!」
「ハメドリて何?」
禮から尋ねられた脩一は、額を押さえた。
「いやー……ちょい待ち。禮からド直球で訊かれるのキッツー」
「ねえ、ハメドリって?」
「え! いや、えーと……」と斎藤川原は口籠もった。
「訊くな。禮は口に出したらあかん単語や」
幸島は苦渋の表情をしてそれ以上言うなと目線で訴えたが、禮には訳が分からなかった。
「禮ちゃんが! 禮ちゃんがハメドリぃいいッ!」
「ええ加減にさらせボケッ!」
興奮して大声で騒ぐ虎徹の後頭部を、平がもう一発殴った。
「そこウルサイぞッ💢」
耐えかねた教師の怒声が教壇から飛んだ。
Brrrr-Brrrr-Brrrr. ――禮のスマートフォンが震動した。
スマートフォンを確認すると、雀からメッセージが届いていた。
スズメちゃん:いま近江さん保健室で授業サボり中
スズメちゃん:多分昼寝だから寝顔撮ってきて
スズメちゃん:もし失敗したらアイスオゴれ
(いつの間にかペナルティできてる💧)
そのような話は聞いていない。しかし、禮には毒舌で押しの強い雀を舌戦で黙らせる自信は無かった。このメッセージを無視すればまたこっぴどくグズと罵られるのは想像に難くない。
禮は渋々手を挙げた。
「どうした、相模。先生何も問題当ててないぞ」
「あの……具合が悪いので保健室行ってきます」
保健室。
禮は雀から指示されたとおり保健室に向かったものの、女性養護教諭を苦手としている渋撥が本当に保健室にいるのだろうかと半信半疑だった。保健室の前までやって来て、その理由が分かった。保健室のドアには「外出中」の札が下がっていた。
音を立てないように、ドアを慎重にゆっくりとスライドさせた。室内は照明が消えてしんと静まり返っている。確かに養護教諭の姿はなかった。
保健室にお世話になったことがあるからベッドの位置は把握している。息を潜め、足音を消し、可能な限り気配を立って入室してベッドへと近づいた。
ベッドが配置された空間は、間仕切りとして天井からカーテンが吊り下がっている。指でカーテンに隙間を造って物音を立てないようにそっと中を覗いてみた。
(あ、いた)
渋撥はベッドの上に仰向けになって眠っていた。
此方に顔を向けていてくれていればよいものの真上を向いているから、禮の位置からでは腕を伸ばしても雀を満足させられるよい画が撮れそうにない。生半可な画像を差し出してもまた無茶なミッションを押しつけられることは目に見えている。
禮は意を決してカーテンの隙間から滑りこんでベッドに近づいた。渋撥は固く瞼を閉じていた。しかし、彼は異様に勘が鋭いから禮も気が抜けなかった。細心の注意を払いつつスマートフォンのカメラ機能を起動し、被写体に対して構えた。
カシュンッ。――シャッター音。
これは折りこみ済み。持ち前の素早さで逃げ出せば大丈夫と踏んでいた。
渋撥はパチッと目を見開いた。恐るべき知覚能力でノールックで音のほうへ腕を伸ばして犯人を捕まえた。
逃げる暇などなかった。腕を捕まれた禮は胸中で悲鳴を上げた。スマートフォンをベッドの上に取り落としてしまった。
「誰や……。殺すぞ」
(~~~……ッ‼)
本気のトーンのバッソ・プロフォンド。
禮の背中をゾゾゾゾッと戦慄が走り抜けた。杏は禮に対する渋撥の態度を甘い甘いとよく言うが、確かに普段は甘く接せられているのだなと実感した。
禮は「ウ、ウチ! 禮やよっ」と慌てて名乗った。
「あァ? 禮か……?」
渋撥はベッドからむくりと起き上がり、両足を床に下ろして縁に腰かけた。禮の腕を捕まえたまま大きな欠伸をし、まだ眠気の残る不機嫌そうな表情で禮を見た。
「オマエまだ写真がどーのこーの言うてんのか」
渋撥は布団の上からスマートフォンを拾い上げた。
「で、撮ったんか」
「……ごめんなさい」
――「たまにはオネガイ叶えたらへんと禮ちゃんカワイソーでっせ」――
忌々しくも美作の台詞が脳裏に蘇り、画像を削除しろと命じるつもりで開いた口をピタリと停止した。
「……まあ、撮ってしもたならもうええ」
渋撥は禮にスマートフォンを手渡した。
禮は「ほんま」とぱあああと顔を明るくした。雀に命じられたこととはいえ隠し撮りという行為に罪悪感があった。本人から許諾を得たのは胸が軽くなった。
渋撥はベッドから立ち上がった。禮をヒョイと抱き上げてベッドの上に落とした。自分もまた掛け布団を被ってベッドの中に潜りこんだ。
「撮らしたった代わりに抱き枕になれ」
「だ、抱き枕⁉ ムリムリムリ!」
禮はベッドから飛び起きようとしたが、渋撥はあっという間に腕の中に囲ってしまった。
「せっかくええ気分で寝っとったのに起こしたの禮やろ。責任取れ。でけへんなら画像削除する」
画像を質に取られると立場が弱い。禮は「うぅ……ッ」と呻いた。
抱き枕と宣言した渋撥は、本当に禮の身体を抱き締めた。
渋撥の顔面がいつもより近くて吐息が吹きかかる。全身が密着して渋撥の硬い筋肉の感触まで伝わる。一気に体温が上がった気がする。頭から掛け布団を被っている所為で本当に暑い。
「や、やっぱムリ!」
「何でやねん。家泊まったときは一緒に寝とるやろ」
「学校はムリ! なんかめっちゃハズイッ」
「俺はハズない」
渋撥は禮の前髪を手で退けて額を出し、その狭い額に口づけた。禮が眉を八の字に引き下げ、その表情が得も言われぬ愛らしさだったから、抱き締める力をぎゅうっと強めた。
「これぐらいせんと気が済めへんさかい付き合え」
「どゆ意味?」
「スズメが女相手に本気になれへんて分かっとっても、禮とふたりでおったらムカつく。アイツ、アタマイカレとるけどカオは飛び抜けとるからな。女受けええねん」
「それって、スズメちゃんにヤキモチ焼いたてこと?」
「…………」
簡単に肯定してしまうのは何となくプライドが許さなかった。渋撥はセーラー服から覗く禮の首筋に口づけて強く吸った。
「ア、アトアトアト! 跡が残るからヤメテっ💦」
「禮もスズメみたいなのがええか」
渋撥が問いかけ、禮は沈黙した。
その回答をゆうに数秒間待った渋撥は、腕の中の禮の顔を覗きこんだ。禮は頬を赤くして目を逸らした。
「ウチの好きなタイプは多分……ハッちゃんやよ」
(コイツ、クッソカワイイこと言うな)
人間は美しいものを好む。渋撥も、自分と雀という選択肢ならば、1000人中999人が後者を選ぶであろうと分かっている。自分を好ましいと思うたったひとりが禮でよかった。喜悦と共に情動が沸き上がった。
渋撥は手をスカートの中へ潜りこませ、禮の臀を大きな手でむんずと掴んだ。
(あー、クソ。むちゃくちゃ柔らかい)
「ハッちゃんどこ触ってッ……!」
片手はスカートの中へ、もう一方の手はセーラー服の中を這う。禮は、大きな手で背中を押さえつけられて身動ぎしても逃れることができなかった。
渋撥の熱い手の平が内股に達し、禮が太腿を綴じ合わせても肉の間を縫って這い上がってゆく。
「ちょっ……あ、あかんよっ」
渋撥の指先がちょんと下着に触れた瞬間、禮はびくんっと身体を撥ねさせた。やめてと懇願したが、渋撥の指の動きは停まらなかった。
ぐりっ。――固いものが下腹部に当たった。
――こ、これは、アレですよね!
禮の脳裏に「股間の立派なモノ」という雀の言葉が蘇り、渋撥のシャツを思わず握り締めてしまった。羞恥心で血圧がぶち上がって禮の脳内は沸騰しそうなのに、渋撥はお構いなしに硬いものをぐりぐりと押しつけてくる。
禮は顔を上げて渋撥を見上げた。
「ハッちゃん……も、やめて。おねがい……」
言葉と共に無自覚に漏れる甘い吐息。紅潮した頬、潤んだ瞳、困ったような眉尻。禮は本心から当惑しているが、仕草のすべてが男の興奮を高めた。
渋撥は体を反転させて禮の上に覆い被さった。渋撥は珍しく口の端をクッと吊り上げて上機嫌。なんて凶悪な笑み。
「もうスイッチ入ってもーたで、やめられるか」
「や、やだっ……んン」
渋撥は禮の顔に手を添えて固定し、深く口づけた。
ややあって――――。
保健室のベッドがある空間を間仕切りするカーテンの向こうには、雀と鉄男が立っていた。
ギシッギシッとベッドが軋む音。会話などは聞こえないがカーテン越しに誰かいるのは確かだ。世間知らずのお嬢様が事を上手く運べたのか様子を窺いに来たらこの様だ。
情況に察しがついた鉄男は「あー」と零して後頭部を掻いた。
雀は腕組みをして仁王立ちでカーテンを睨む。その眉は神経質にピクッピクッと痙攣した。
「何かベッドがモゾモゾ動いてんだけど、どーするべきかしら?💢」
「やめとけスズメ。邪魔したら近江さんにまた喰らわされるで」
鉄男は雀の腕を捕まえてズルズルと引き摺ってゆく。
「こうなったら画像だけじゃ許さないんだから💢 絶対アイスもオゴらせてやるわ」
「へーへー。オマエが近江さんのオンナと上手いことやってくれんなら何でもええわ」
こうして、禮は渋撥の寝顔写真をゲットし、雀との物々交換を果たした。雀は宣言どおり、学校帰りにアイスクリームをオゴることも条件に付け加えた。
めでたしめでたし。
雀は昼食を終えて教室に戻った。昼食時に話題の中心だった渋撥は、自席で缶コーヒーを飲んでいる最中。当然に雀の思惑には気がついていなかった。
雀は何食わぬ顔をして自分の席に着いた。
雀の隣の席は鉄男。ブスッとした顔で腕組みをして大股開きで椅子に座り、顕著に不機嫌だった。
「アラ、戻ってたの鉄男。一年生は捕まえられた?」
「逃げられた」
「鉄男足遅いもんね。体が重たいから」
「俺は遅かない。普通や」
「鉄男と同じくらいのガタイして近江さん足速ェーけどな」
曜至が雑誌をペラリと捲りながら放言した。
鉄男はグッと押し黙った。自分が低スペックなのではなく渋撥のスペックが異常なのだ、と喉から出そうになったが年長者への配慮として呑みこんだ。
渋撥の隣の席である美作は、ふと教室に或るものを見つけた。
近江さん、と美作から声をかけられた渋撥がそちらに顔を向けると、教室の出入り口のほうを指差していた。美作の指先の延長線上を辿ると、出入り口のドアから顔を半分だけ覗かせた禮に行き着いた。
「何してんねん、禮は」
それは美作にも見当がつかず「さあ?」と首を傾げた。禮をおいでおいでと手招きした。
トトト、と禮は早足で渋撥のところまでやって来た。
「なにコソコソしてんねん。用があるなら入ってこい」
「え~……だって三年生の教室は入りづらいもん」
「禮ちゃんはそんなん気にせんでええねんで。近江さんのカノジョやねんから」
美作は当然のように断言した。渋撥もそれに対して異を唱えなかった。禮だけが理解できずキョトンとし、美作はハハハと笑った。
「どうした。俺に用か」
「うん。ハッちゃんにお願いあって……」
「何や」
禮は身体の正面にスマートフォンを構えた。
「ハッちゃんの写真撮りたい」
(ド直球……! トコトン使えない女だわ💢)
窓外に目を遣り無関係を装いつつ耳を欹てていた雀は、人知れず拳を握った。
渋撥は禮からフイッと顔を逸らした。
「何やねん急に」
「ハッちゃんあかん~?」
「別にそんなモン要らんやろ」
「一枚だけでええから」
「写真一枚撮るくらいええですやん。たまにはオネガイ叶えたらへんと禮ちゃんカワイソーでっせ」
美作は基本的に禮の味方。渋撥にギロッと睨まれて苦笑した。
「禮ちゃんスマホ貸してみ」
美作が禮の手からスマートフォンを抜き取り、禮は「あ」と声を漏らした。美作の動作が素早く、いいえ、そうではない、と言い出せなかった。
渋撥は不服そうな顔で美作を睨んだ。写真を撮られるのは好きではないが、禮が可哀想とまで言われては拒否することができなかった。
(レンズ越しやのにごっつぃプレッシャーが……ッ)
美作は渋撥の眼光に耐えられず、さっさと写真を撮ってしまおうと思った。
カシュン。――撮影完了。
ハイどーぞ、と美作は禮の手にスマートフォンを戻した。
「う、うん……」
――こういうことじゃないんだけどなあ……。
禮は雀のほうをチラッと寸見した。
雀はやはり何やら言いたそうな顔。人差し指でチョイチョイと合図された。
先に雀がスッと椅子から立ち上がって教室から出た。次に、禮は渋撥と美作に「それじゃあね」と言ってトボトボと教室から出て行った。我が儘を叶えた後ろ姿には到底見えなかった。
雀は、渋撥や美作の席から死角となる位置まで禮を連れ出した。禮を壁際に追い遣って手を突いた。
渋撥ほどではないとはいえ、禮と雀との間にはかなりの身長差がある。禮は長身から冷たい目で見下ろされて身を縮こまらせた。
「アナタ、ヤル気あるの~~? それともイチャイチャしてるシーンをアタシに見せつけたいだけ? ビンタ喰らいたいの? このほっぺた真っ赤にされたいの?」
雀は禮の白い頬を抓んだ。
「ヤル気あるよ~っ。あるけど、ハッちゃんすんなり撮らせてくれへんねんもん」
「それをどうにかするのがアナタの仕事。近江さんが素直に撮らせてくれないなんて分かり切ってるんだから、正面から行くんじゃなくて隠し撮りするなり何なりしなさい」
「え~~っ、隠し撮り~~?」
雀は禮の頬をぐりっと捻り、不満そうな声を黙らせた。
「あの画像が欲しいんだったらもっと一生懸命になりなさい。アナタには必死さが足りな――」
ダンッ。――何者かが禮のすぐ横を蹴りつけた。
その長い足、背後に感じる威圧感、雀はその人物を予想して肩越しに見遣った。
「俺に黙ってコソコソ何やっとんねん」
――予想は的中。
渋撥からジロリと睨まれ、雀はスーッと目線を逸らした。
「…………。何でもありまセーン」
「禮から離れろ」
雀は両手を挙げて無抵抗で禮から一歩離れた。
「そんなに恐いカオして、勘違いしないでくれる? アタシ別にこの子イジメてないしー」
「ほんまやよハッちゃん。もうスズメちゃんとは友だちやから」
禮は急いで雀を援護した。
スズメちゃん? と、渋撥は眉を顰めた。
「そーよ。アタシと禮は友だちになったのよー」
「アホぬかせ。オマエが女と仲よくトモダチするよなタマか」
「アタシに勝てる女なんて今までいなかったからね」
雀は禮の頬を手の平で撫でた。その瞬間、渋撥の眉間がピクッと痙攣した。
「カオの造りも好きよ。ボーッとしてるけど、性格もまあ悪くない。アタシより強いなんて最高。それに禮の中身って――」
「黙れ」
バチンッ。――渋撥は雀の頬にビンタを喰らわせた。
「いったーい! 何すんのよもうッ」
「自分の教室に帰れ、禮」
渋撥は雀を無視し、オロオロする禮に強く放言した。半ば強制的に禮をその場から追い遣った。
雀は渋撥に撲たれた頬を摩りながら口を尖らせた。
「ちょっと過保護スギなあい? あからさまに特別扱いされると余計にちょっかい出したくなるんだけど」
渋撥は無言でジロリと睥睨した。両肩から只ならぬオーラが立ち上る。
――あ。これマズイヤツだ。
「あ、ウソ。ごめんなさい。調子に乗りました」
これ以上顔面を腫らされては堪らない。雀は愛想笑いでお茶を濁し、そそくさと教室に戻った。
一年B組教室。
授業中、禮はシャープペンシルをクルクルと回しながら雀に言われたことを思い返していた。隠し撮りをしろと指示されても、やろうと考えたこともないし、実行する方法が思いつかなかった。
禮の前方の席に座っている斎藤川原が、身体ごと振り返った。禮のノートがほぼ白紙であることにすぐに気づいた。授業中は真似できないほど一所懸命に書き綴っているのが常なのに。
「アレ、ノート全然取ってへんやん。珍しー」
禮が少々考え事をしていたと答えると、斎藤川原から何か悩みでもあるのかと返ってきた。
「悩み言うかー……斎藤川原くんは隠し撮りて、したことある?」
「え」と斎藤川原はピタッと一時停止した。
(隠し撮りモノのAVならモチロン観るけど、禮ちゃんが言うならそーゆーことちゃうよな。観るほうちごてするほうやろ。……え。するほう? 禮ちゃんが隠し撮りするてどーゆーこっちゃ。あ、あかん。テンパってきた)
隠し撮りという単語が禮から出てくるとは想定外。自分は禮に何を尋ねたのだったか、また、一体何を尋ねられたのか分からなくなり、脳内回路が混乱する。
「隠し撮り、するんか?」
斎藤川原は胸を押さえて尋ね、禮はコクンと頷いた。
「……誰を?」
「ハッちゃんを」
ガターンッ。――突然、虎徹が勢いよく立ち上がった拍子に椅子が倒れた。
「えぇぇえええっ⁉ 禮ちゃんが隠し撮りするんか? 近江さんとのハメドリを!」
スパーンッ! ――平が虎徹の後頭部を素早く叩いた。
「昼間っから大声で何叫んどんねんド変態がッ!」
「ハメドリて何?」
禮から尋ねられた脩一は、額を押さえた。
「いやー……ちょい待ち。禮からド直球で訊かれるのキッツー」
「ねえ、ハメドリって?」
「え! いや、えーと……」と斎藤川原は口籠もった。
「訊くな。禮は口に出したらあかん単語や」
幸島は苦渋の表情をしてそれ以上言うなと目線で訴えたが、禮には訳が分からなかった。
「禮ちゃんが! 禮ちゃんがハメドリぃいいッ!」
「ええ加減にさらせボケッ!」
興奮して大声で騒ぐ虎徹の後頭部を、平がもう一発殴った。
「そこウルサイぞッ💢」
耐えかねた教師の怒声が教壇から飛んだ。
Brrrr-Brrrr-Brrrr. ――禮のスマートフォンが震動した。
スマートフォンを確認すると、雀からメッセージが届いていた。
スズメちゃん:いま近江さん保健室で授業サボり中
スズメちゃん:多分昼寝だから寝顔撮ってきて
スズメちゃん:もし失敗したらアイスオゴれ
(いつの間にかペナルティできてる💧)
そのような話は聞いていない。しかし、禮には毒舌で押しの強い雀を舌戦で黙らせる自信は無かった。このメッセージを無視すればまたこっぴどくグズと罵られるのは想像に難くない。
禮は渋々手を挙げた。
「どうした、相模。先生何も問題当ててないぞ」
「あの……具合が悪いので保健室行ってきます」
保健室。
禮は雀から指示されたとおり保健室に向かったものの、女性養護教諭を苦手としている渋撥が本当に保健室にいるのだろうかと半信半疑だった。保健室の前までやって来て、その理由が分かった。保健室のドアには「外出中」の札が下がっていた。
音を立てないように、ドアを慎重にゆっくりとスライドさせた。室内は照明が消えてしんと静まり返っている。確かに養護教諭の姿はなかった。
保健室にお世話になったことがあるからベッドの位置は把握している。息を潜め、足音を消し、可能な限り気配を立って入室してベッドへと近づいた。
ベッドが配置された空間は、間仕切りとして天井からカーテンが吊り下がっている。指でカーテンに隙間を造って物音を立てないようにそっと中を覗いてみた。
(あ、いた)
渋撥はベッドの上に仰向けになって眠っていた。
此方に顔を向けていてくれていればよいものの真上を向いているから、禮の位置からでは腕を伸ばしても雀を満足させられるよい画が撮れそうにない。生半可な画像を差し出してもまた無茶なミッションを押しつけられることは目に見えている。
禮は意を決してカーテンの隙間から滑りこんでベッドに近づいた。渋撥は固く瞼を閉じていた。しかし、彼は異様に勘が鋭いから禮も気が抜けなかった。細心の注意を払いつつスマートフォンのカメラ機能を起動し、被写体に対して構えた。
カシュンッ。――シャッター音。
これは折りこみ済み。持ち前の素早さで逃げ出せば大丈夫と踏んでいた。
渋撥はパチッと目を見開いた。恐るべき知覚能力でノールックで音のほうへ腕を伸ばして犯人を捕まえた。
逃げる暇などなかった。腕を捕まれた禮は胸中で悲鳴を上げた。スマートフォンをベッドの上に取り落としてしまった。
「誰や……。殺すぞ」
(~~~……ッ‼)
本気のトーンのバッソ・プロフォンド。
禮の背中をゾゾゾゾッと戦慄が走り抜けた。杏は禮に対する渋撥の態度を甘い甘いとよく言うが、確かに普段は甘く接せられているのだなと実感した。
禮は「ウ、ウチ! 禮やよっ」と慌てて名乗った。
「あァ? 禮か……?」
渋撥はベッドからむくりと起き上がり、両足を床に下ろして縁に腰かけた。禮の腕を捕まえたまま大きな欠伸をし、まだ眠気の残る不機嫌そうな表情で禮を見た。
「オマエまだ写真がどーのこーの言うてんのか」
渋撥は布団の上からスマートフォンを拾い上げた。
「で、撮ったんか」
「……ごめんなさい」
――「たまにはオネガイ叶えたらへんと禮ちゃんカワイソーでっせ」――
忌々しくも美作の台詞が脳裏に蘇り、画像を削除しろと命じるつもりで開いた口をピタリと停止した。
「……まあ、撮ってしもたならもうええ」
渋撥は禮にスマートフォンを手渡した。
禮は「ほんま」とぱあああと顔を明るくした。雀に命じられたこととはいえ隠し撮りという行為に罪悪感があった。本人から許諾を得たのは胸が軽くなった。
渋撥はベッドから立ち上がった。禮をヒョイと抱き上げてベッドの上に落とした。自分もまた掛け布団を被ってベッドの中に潜りこんだ。
「撮らしたった代わりに抱き枕になれ」
「だ、抱き枕⁉ ムリムリムリ!」
禮はベッドから飛び起きようとしたが、渋撥はあっという間に腕の中に囲ってしまった。
「せっかくええ気分で寝っとったのに起こしたの禮やろ。責任取れ。でけへんなら画像削除する」
画像を質に取られると立場が弱い。禮は「うぅ……ッ」と呻いた。
抱き枕と宣言した渋撥は、本当に禮の身体を抱き締めた。
渋撥の顔面がいつもより近くて吐息が吹きかかる。全身が密着して渋撥の硬い筋肉の感触まで伝わる。一気に体温が上がった気がする。頭から掛け布団を被っている所為で本当に暑い。
「や、やっぱムリ!」
「何でやねん。家泊まったときは一緒に寝とるやろ」
「学校はムリ! なんかめっちゃハズイッ」
「俺はハズない」
渋撥は禮の前髪を手で退けて額を出し、その狭い額に口づけた。禮が眉を八の字に引き下げ、その表情が得も言われぬ愛らしさだったから、抱き締める力をぎゅうっと強めた。
「これぐらいせんと気が済めへんさかい付き合え」
「どゆ意味?」
「スズメが女相手に本気になれへんて分かっとっても、禮とふたりでおったらムカつく。アイツ、アタマイカレとるけどカオは飛び抜けとるからな。女受けええねん」
「それって、スズメちゃんにヤキモチ焼いたてこと?」
「…………」
簡単に肯定してしまうのは何となくプライドが許さなかった。渋撥はセーラー服から覗く禮の首筋に口づけて強く吸った。
「ア、アトアトアト! 跡が残るからヤメテっ💦」
「禮もスズメみたいなのがええか」
渋撥が問いかけ、禮は沈黙した。
その回答をゆうに数秒間待った渋撥は、腕の中の禮の顔を覗きこんだ。禮は頬を赤くして目を逸らした。
「ウチの好きなタイプは多分……ハッちゃんやよ」
(コイツ、クッソカワイイこと言うな)
人間は美しいものを好む。渋撥も、自分と雀という選択肢ならば、1000人中999人が後者を選ぶであろうと分かっている。自分を好ましいと思うたったひとりが禮でよかった。喜悦と共に情動が沸き上がった。
渋撥は手をスカートの中へ潜りこませ、禮の臀を大きな手でむんずと掴んだ。
(あー、クソ。むちゃくちゃ柔らかい)
「ハッちゃんどこ触ってッ……!」
片手はスカートの中へ、もう一方の手はセーラー服の中を這う。禮は、大きな手で背中を押さえつけられて身動ぎしても逃れることができなかった。
渋撥の熱い手の平が内股に達し、禮が太腿を綴じ合わせても肉の間を縫って這い上がってゆく。
「ちょっ……あ、あかんよっ」
渋撥の指先がちょんと下着に触れた瞬間、禮はびくんっと身体を撥ねさせた。やめてと懇願したが、渋撥の指の動きは停まらなかった。
ぐりっ。――固いものが下腹部に当たった。
――こ、これは、アレですよね!
禮の脳裏に「股間の立派なモノ」という雀の言葉が蘇り、渋撥のシャツを思わず握り締めてしまった。羞恥心で血圧がぶち上がって禮の脳内は沸騰しそうなのに、渋撥はお構いなしに硬いものをぐりぐりと押しつけてくる。
禮は顔を上げて渋撥を見上げた。
「ハッちゃん……も、やめて。おねがい……」
言葉と共に無自覚に漏れる甘い吐息。紅潮した頬、潤んだ瞳、困ったような眉尻。禮は本心から当惑しているが、仕草のすべてが男の興奮を高めた。
渋撥は体を反転させて禮の上に覆い被さった。渋撥は珍しく口の端をクッと吊り上げて上機嫌。なんて凶悪な笑み。
「もうスイッチ入ってもーたで、やめられるか」
「や、やだっ……んン」
渋撥は禮の顔に手を添えて固定し、深く口づけた。
ややあって――――。
保健室のベッドがある空間を間仕切りするカーテンの向こうには、雀と鉄男が立っていた。
ギシッギシッとベッドが軋む音。会話などは聞こえないがカーテン越しに誰かいるのは確かだ。世間知らずのお嬢様が事を上手く運べたのか様子を窺いに来たらこの様だ。
情況に察しがついた鉄男は「あー」と零して後頭部を掻いた。
雀は腕組みをして仁王立ちでカーテンを睨む。その眉は神経質にピクッピクッと痙攣した。
「何かベッドがモゾモゾ動いてんだけど、どーするべきかしら?💢」
「やめとけスズメ。邪魔したら近江さんにまた喰らわされるで」
鉄男は雀の腕を捕まえてズルズルと引き摺ってゆく。
「こうなったら画像だけじゃ許さないんだから💢 絶対アイスもオゴらせてやるわ」
「へーへー。オマエが近江さんのオンナと上手いことやってくれんなら何でもええわ」
こうして、禮は渋撥の寝顔写真をゲットし、雀との物々交換を果たした。雀は宣言どおり、学校帰りにアイスクリームをオゴることも条件に付け加えた。
めでたしめでたし。
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