ベスティエンⅡ

熒閂

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#09:Battle for the young

New face 01 ✤

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 とある春の晴れた日、市立深淵ミブチ高等学校の屋上にて。
 下総シモーサ蔚留シゲルは屋上の柵に凭れかかり、煙草の煙を口から吐き出しては青い空に送り出していた。下総の斜め後ろには茶髪の細身の男、備前ビゼン勇炫ユーゲンが立っており煙草を吸っていた。

「最近平和やな~」

 下総は空を仰いで煙草の煙と共にしみじみと零したのを聞いて、備前は肩を揺すって笑った。

「引退しはって楽してはるから」

「誰が楽してんねん。今の俺には毎日予習・復習っちゅう難題がある。前より忙しいっちゅうねん」

 下総の頭を悩ませるもの、それは成績と出席日数と恋人の川澄カワスミ真珠マタマ。殊に成績に関してはこれまでのツケが一気に回ってきたので到底払いきれないでいる自覚があった。

「一緒に卒業するてカノジョさんに約束しはったんでしたっけ? 大変でんなあ」

「タマと約束せんでも気張るわ。もう一遍ダブるなんざでけるか。二十歳で制服着るのだけは勘弁やで」

「サスガにそれはキツイですケド。まー、一年留年なんてどこのガッコにもいてますし、そんな気にしはらへんでもええんちゃいますか」

 下総が横目で見ると、備前は涼しげに笑っていた。この男は顔がよろしいばかりか頭の出来も悪くない。下総の苦悩を知ることは決してないだろう。

「オマエはええのォ。オツムもツラもよォて。苦労したことあれへんやろ」

「ソレ褒め言葉でっしゃろ。おおきに」

 それは備前にとっては言われ慣れた厭味であり、大して気にも留めずサラリと受け流した。
 下総は備前から顔を逸らし、また宏大な青空を振り仰いで深い溜息を吐いた。

「明日の小テスト、のォならへんかな~」

「テスト呪う暇あったら勉強しはったほうがええでっせ」

 バタァンッ! ――突然、屋上へ上がってくる昇降口のドアが勢いよく開いた。
 下総と備前は其方を振り返った。

「蔚留くんのバカーーッ‼」

「あぁん?」

 突如として罵声を浴びせかけられ、下総は片方の眉を吊り上げた。
 ドアを開け放って現れたのは真珠。肩を上下させながら全身で息をしている様を見て下総はハッとした。

「オマエ階段走ったんとちゃうやろな!」

「走ったよ! 悪いッ?」

「悪いて……タマの体には悪いやろ」

 真珠は下総と同じく一度留年しているが、その理由は下総と同じ成績不振や素行不良などではない。彼女は生来病弱であり入院も珍しくはなく、高校在学中に長期療養を余儀なくされ、それに伴う出席日数不足が留年の理由である。故に下総は、日頃から真珠の心身に負荷がかからぬように気にかけている。
 真珠は肩肘を張ってズンズンズンと下総に近づき、下総の前で足を止めた。自分より頭ひとつ分も背が高い下総に向かってビシィッと指を差した。

「また煙草なんて吸って! 見つかったら停学だよ蔚留くんッ」

 真珠の剣幕に対して下総は余裕綽々。空を仰いでフーッと煙草の煙を吐き出した。

「せやさかい見つかれへんように屋上で吸っとるがな。キンキン声出すなや~」

「下から煙が丸見え!」

 真珠は下総の頭上を指差した。下総と備前は目だけ動かして自分たちの煙草の先端から立ち上る白い煙に目を遣った。

「あ~……」

 下総と備前は他人事のように緊張感のない声を漏らした。

「停学にばっかりなってたらスグ出席日数足りなくなっちゃうんだからねっ」

「分かっとる、分かっとる」

「蔚留くん!」

 真珠は下総の胸をぽかぽかぽかと叩いた。下総は煙草を口に咥えて両手で真珠を「まあまあ」と宥める。

「分かったさかいそんな興奮すんな。体に障るで」

真珠マタマは妊婦じゃないッ」

「興奮したらタマの身体に良うはないんやろ。また入院したいんかアホ」

 真珠はむす~っとして下総を殴る手をとめた。下総はいつも話を何処まで真剣に聞いているか分からないが、その思い遣りや心配だけは本物であることを知っている。

「そこまで停学の心配してくれるなんか、ええカノジョさんでんなあ下総さん」

「テキトーなこと言うな。タマが調子乗るやろ」

「えー。真珠マタマ、いいカノジョかなあ」

 備前の言葉によって一気に機嫌がよくなった真珠は、えへへとにやけて下総の制服を抓んだ。下総は「ホレ見てみい」と備前に真珠の顔を指差して見せた。先ほどまで甲高く怒鳴っていた感情は何処へやら、顔面の筋肉が弛みまくってにまにましている。

「勇炫くんも煙草、ダメだよ。蔚留くんみたいになっちゃうよ」

「俺みたいて何やねん」

「勇炫くんカッコイイのに留年しちゃったら可哀想だもん」

「俺は!」

 下総は吸っていた煙草を足許に叩きつけて怒鳴った。留年しても顔面の造形は変わらないではないか。イケメンが留年してもイケメンなのだから何が可哀想だというのか。下総は釈然としなかった。

「それに留年しちゃったら一緒に卒業できなくなっちゃう。真珠マタマは蔚留くんも勇炫くんもみんな一緒に卒業したいの」

 備前も煙草を投げ捨てて上履きの裏で踏み潰した。

「俺、下総さんより年下なんやけどね♪」

「笑顔でケンカ売っとるやろオイ」

 下総は備前の肩を捕まえてガクガクガクッと揺さ振った。備前は「あはははは」と笑い流した。

「あー。こういう言い方するとカノジョさんにもトゲありますねえ。カノジョさんが留年してはんのは俺らみたいなんとは種類がちゃうさかい……」

「勇炫くん、他人行儀にカノジョさんなんて呼ばないで〝真珠マタマ〟って呼んでいいよ」

 備前は宙に目を逸らしてふと考えた。

「…………。マタマちゃん?」

「マタマちゃんだってぇー🩷 勇炫くんカワイー🩷🩷」

 真珠は下総の背中をバンバンッと力いっぱい叩いた。女の子らしい趣味の持ち主・真珠は可愛いものが大好きであり、備前の顔立ちも例に漏れない。

「もー、何でも好きに呼んだらええがな」

 下総は深い溜息を吐きながら昇降口に向かって歩き出した。真珠も下総の後に続いた。身長差があるから自ずとインターバルも大きく異なる。下総の後に付いて真珠がチョコマカと忙しく手足を動かしているとゼンマイ仕掛けの人形のようであり、備前の口からはクスッと笑いが零れ出た。

「あ、そうそう」

 何かを思い出したように備前が声を漏らし、下総はピタッと足を止めた。

「もしかしたらちょっとばかしおもろいこと、起こるかもしれまへんで」

「あ?」

 わざと思わせ振りな言い方をしているのだとは分かったが、下総は備前のほうへ振り返った。やはり備前は下総が振り返るのを待ち構えていたようにニッコリと微笑んでいた。真珠は備前の顔立ちを好ましく思っているのに、その笑顔には何故か不安を掻き立てられた。
 下総は真珠から制服をツンと引っ張られ、目を落とした。不安そうな表情をしている真珠と目が合い、瞬時に彼女の心情を悟った。
 そのような表情をさせてしまうのはきっと、自分がしてきたことの所為。これまで積み上げてきた罪過。先ほどまで呑んでいた煙草の味が今になって口内に広がり、仄苦い。

「今年の一年に骨がありそうなのがおって――」

「何がおもろいねん」

 下総の返答は実に淡泊だった。そのように返されたのは備前には少々意外だった。

「一年坊が何しでかすかなんざ興味あれへん」

「本気で言うてはります?」

「オマエ、まだ分かってへんのか」

 下総は後頭部をガリガリと掻いた。

「俺は引退したんや」

 そう言った下総は、備前から目を逸らしていた。いつだって堂々としていることが取り柄なのに、いつだって向こう見ずが特徴なのに。

「そら確かに今はもう武藏ムサシらァに全部任せてはりますけど。単なる興味やったら引退云々とは別の話でっしゃろ」

「ナイナイ。興味なんかナイ。今の俺の最大の関心は明日の小テストや。オマエ暇こいてんならちょっと行ってパパッと問題ハマしてこいや」

「何で俺が」

「とにかく」

 下総は二、三顎を振ったあと、やや俯瞰気味に備前の端正な顔を眺めた。

「最近ようやっと毛ェ生え揃ったようなジャリが、何しよォが俺には関係あれへん、これっぽっちも興味ない。今この深淵でアタマ張っとんのは武藏や。オマエまだまだ現役でいてるんやったら俺に無駄な話持ってくんなや、勇炫」

 下総に強い調子で言い切られ、備前は肩を竦めてフッと笑みを零した。

「そこまで言わはるんやったらしゃあないですねえ」

「しゃあないて何やねん」

「下総さんが食いつきそうなイケイケ一年のネタが転がりこんできたもんで、あわよくば下総さんに現役に返り咲いてもらおかと」

「ワレェ」

 下総からジロリと睨まれても備前には暖簾に腕押しだった。ニコッと愛想のよい微笑みを返した。

「冗談でっせ」

「クッソおもろない冗談かますな暇人」

 下総は備前にクルリと背を向けて真珠の肩を抱いた。

「日がな一日イケイケ一年やのケンカやの野蛮なことばーっか考えとる暇人の相手なんかしてられへんなー。帰んでタマ」

 真珠は下総に肩を押されて半ば無理矢理足を進めさせられた。名残惜しそうに備前のほうを振り返った。音声までは届かなかったが、小さな唇が「じゃあね」と形作った。

 屋上にひとり残された備前は、錆びついた柵に背中から凭りかかった。制服のポケットから煙草の箱を取り出した。箱を指で弾いて煙草を一本引き抜き、口に咥えた。

(ほんまに興味あれへんなら楽やのに、難儀な人や。あの人、カノジョさんに甘いさかいなあ。武藏のことも一年のこともほんまは気になってしゃあないやろに。それにしても……返り咲きっちゅうのはネダリすぎやったかな)

 備前は煙草の先端にライターで火を付けながらフフフッと笑みを零した。

(武藏は、コネやゴマすりなんかやのォて正真正銘下総さんに指名された男や。そんな武藏が役不足っちゅうワケちゃうんやけど、色んなことがまだちょお早い……)

 備前は空を仰ぎ見て、深呼吸をするように煙を肺いっぱいに吸いこんだ。呼吸と一緒に吐き出された白い煙が、音も無く空に吸いこまれた。

「時期尚早、ってかー……」




  § § §




 下総と真珠はふたり並んで屋上から階下へと階段を下りていった。
 暴力沙汰ばかりが取り沙汰されていた校内一の問題児だった下総も、真珠と交際を始めてからというもの、いまや生徒のみならず教師にも認知された有名カップル。下総を中心とした騒動はぱったりとやんだ。
 真珠との会話と言えば、今日一日学校生活はどうだったとか、明日の小テストの勉強はどうするだとか、これからの時間をどうしようかとか、テレビ番組や雑誌や趣味など、他愛のないものばかりだ。真珠はそれを滅多にない楽しいことみたいに弾むように話す。そのような真珠の話し方や、太陽のような笑い方、元気で騒がしい真珠が下総は好きだった。
 下総はそれらを自分の努力程度で守ることができるなら惜しまないと心に決めた。

「蔚留くんアニメ好きだよねー」

 真珠は階段を下りながらまたそのような実のない話を始めた。

「は? 俺はどっちか言うたら海外ドラマ派や」

「えー。この前サザエさん毎週欠かさず観てるって言ってたじゃん」

「アホ。サザエさんは別格や。アレを観ぃへん奴は非国民やろ。何でアメリカ人が愛国心強いか知っとるか。そりゃみんなポパイ観とるからや。アイツらはポパイで一致団結しとんねん」

 下総はアニメに基づく国民性を力説。何故そんなにも強い確信を持っているのだろう。真珠は若干引き気味になってそれ以上「サザエさん」については掘り進めなかった。

 ふたりで階段を下ってゆく内に笑いは薄れ、真珠は歩く速度をゆっくりとフェードアウトさせてゆき、下総は真珠よりも二、三歩先を行く。真珠はとうとう階段の途中で足を揃えて止まった。

「ねえ蔚留くん」

 真珠に呼び止められ、下総は足を停めた。

「さっきの勇炫くんの話だけど」

 下総より後ろにいる真珠は自ずと下総よりも高い目線にいた。下総は体ごと真珠のほうへ振り返り、顔を見上げた。

「蔚留くんホントはさー……一年生の話気になってる、よね? 武藏くんたちのこと助けてあげたいんじゃないの?」

「助け求めてこおへんヤツをどうやって助けんねん」

「でも気になってるでしょ」

「ならん。俺には関係ないことや」

 下総は強く断言したが、真珠は眉を八の字にして下総の顔をジッと見詰めた。本当に関心のない人は、無関係だと思っている人は、そのような険しい表情はしない。どうでもよい話をするときは、どうでもよいという目付きをして、どうでもよいという笑い方をして、冗談を飛ばすように軽々しい態度でいるはずだ。

「蔚留くん、嘘吐いてるじゃん」

「…………。俺はもう決めたんや」

 下総は嘘を吐いていることを否定しなかった。彼は根が正直だから、上手な嘘を吐くのは苦手であり、気軽に言った嘘は悉くバレてしまう。

「何を?」

「何でもあれへん」

 真珠に聞き返され、下総はスッと真珠から顔を背け、背を向けた。下総が階段を下り始め、真珠はパタパタパタと段数を駆け下りて下総の白いシャツの裾を捕まえた。

「もし武藏くんたちが」

「その話はもうやめとこや。タマがする話ちゃうで」

 下総は冗談みたいにハハッと笑って真珠の話を遮った。笑顔は爽やかで優しかったが、それ以上何も言うなという意味だ。

 ――俺は、オマエを不安にさせるよなことはもうせえへんて決めたんや。
 当たり前の話やけど、オマエは俺よりもずっとずっと弱い。そんなオマエを不安がらせたり恐がらせたりなんか、俺は絶対させたない。
 オマエを不安にさせたりせえへんから、オマエはいつも俺の傍で笑っててくれ。
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