俺の持つ想像物出現能力が世界一最強説

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4.トーナメント

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「……ろ……、……きろ」

なんだ?頭の中で何かが響いている。

「………!………きろ!」

「…?」

光は目を開ける。眩しい光が視界に入った。

「…?あれ、俺寝ちゃって…」

「あと30分で始まるぞ。2時間以上寝てたし…まぁその間俺は色々練習できたしな。てか何回起こしたと思ってんだ!」

琉樹はフンッと顔をそむけた。怒っているようだ

「あーごめ…疲れちゃってさ。まぁもう大丈夫だけど」

「しょうがない、俺優しいからさ、許してあげるよ」

なんでこいつこんなに上から目線なんだ?

「もう回復したか?」

「あぁ。バッチリ」

「もう中に入れるそうだ。行こうぜ!」

 コロシアムへ向かう。とても大きく、その威圧感が平和な校内の雰囲気を乱している。
佐藤と天野です、と受付の人へ言うと、不正なものを持っていないかバッグやポケットの中をチェックされ、その後控え室のような場所へ案内された。
沢山のロッカーがあり、そこに荷物を入れることができる。
 トーナメントに出ると思われる10数名ほどの男女がいたが、やはり男の方が多い。
皆ギラギラと目つきが鋭く、控え室の中は緊張感で空気が重かった。
 トーナメントは32人、または64人で行われるらしいが、今回は参加人数が少なかったため抽選で32人選ばれた。とにかく俺達は運が良かった。

『こんにちは。まもなくトーナメントがはじまります』

女性の声だ。
壁にかかっている大型テレビに表がうつしだされた。

『このトーナメントは第1回戦、第2回戦、第3回戦(準々決勝)、第4回戦(準決勝)第5回戦(決勝)で行われます。不正なく正々堂々と勝負しましょう。テレビに映し出されているのが第1回戦の対戦相手です。前回の勝者は赤色で示されます。必ずご確認ください。では、検討を祈ります。』

 テレビの周りには沢山の人が集まっていて見に行くことはできない。
力を消耗するのは気が引けたがしょうがなく視力アップの想像をした。

「えーと、お前の相手がC組目の…松下って人?で、俺がL組目の本山って人だ」

「これって相手の能力はわかんないのか?」

「そうらしいな。うまく対応しねぇとこの勝負には勝てない」

「だなー…うおー…緊張してきた」

 琉樹はそわそわしはじめる。
どうやら相手の人は他の控え室にいるそうで、戦う時に対面するそうだ。

ガチャ

控え室のドアが開き、係の人が出てくる。

「A組の人は会場へ行ってください。B組、C組の人は会場の前ですぐに出れるように待機していてください」

「じゃあ、俺行ってくるわ」

 琉樹は緊張した面持ちで控え室を出ていく。
テレビでは会場の様子が生中継されていた。
A組の人が入場する。その人達を囲むようにぐるっと取り囲む観客席はとても熱く盛り上がっていた。

A組の2人はある程度の間合いをとる。

『それでは第1回戦、A組』

テレビ越しでも耳が痛くなるくらいの大音量でブザーのような音の開始の合図が出された。


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