俺の持つ想像物出現能力が世界一最強説

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5.戦闘

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「うおおおおおおお」

いよいよ始まったトーナメントに会場がどっと湧き上がる。

「行くぜ!」

 1人が10mほど宙へ飛び立った。空中浮遊能力のようだ。
もう1人の男がニヤリと笑い、その男に向かって手を伸ばす。すると、手などの身体中至る所から鎖が空中浮遊能力の男へ伸びていった。鎖束縛能力か…珍しい。

「…ちょ!えっ、えっ」

 鎖をうまくかわしていた男だったが鎖にあたってバランスを崩し地面へ落ちた。
そこに新たな鎖が勢いよく突っ込み、男を捕えた。

「…っ」

「この勝負、俺の勝ちだ。」

終了のブザーが鳴り響いた。

『続いてはB組です。入場お願いします』

 アナウンスが流れる。
B組は炎の能力者とと植物能力者で圧倒的な力の差であっという間に炎の能力者がが勝った。
続いて、C組。琉樹の番だ。

『C組、入場お願いします』

 会場のはじとはじにある柵が鈍い音を立てて上に開いた。琉樹は緊張しているのかたどたどしい歩き方で会場へ入っていく。

 開始のブザーが鳴り響いた。相手は松下。
髪の色が薄い緑になっている。風の能力者か。
琉樹は両手から大量の水を出し松下を押し倒そうとする。
 …だが、その発射した水は全て琉樹に襲いかかってきた。琉樹はその水が自分にかかる前に静止させる。
 光はなんで攻撃した水が琉樹に戻ってきたか理解した。光の予想は的中。風の能力者だ。
 琉樹は懲りずにまた同じように両手から水を出して攻撃する。今度はさっきより勢いがあり…だがいとも簡単に止められてしまった。…だが。
松下の背後から水…いや、波が襲う。

「な……!?」

 両手からだされた水に気を取られていた松下はその波に対応できないまま波に包まれる。

「………!?………」

審判は琉樹のもとへ走り出し止めに入った。どうやら相手は気絶したようだ。

勝者、琉樹!

「よっしゃ!」

光は無意識にガッツポーズをしていた。




「よし…」

 覚悟を決めた光はゆっくりと歩き始める。
とうとうL組の時間だ。

けたたましい音で試合開始のブザーが鳴る。

 柵が鈍い音を立ててゆっくりと開く。
相手は…ツンととんがった金髪…青い目…その特徴は…。

「じゃあ、お手柔らかに頼むぜっ」

 金髪が声を上げる。
黄色の閃光がヒカルを狙う。
やはり、雷の能力だ。
だが、予測した光は回避する。
瞬間移動で一旦消えた光に動揺した金髪の下に現れ顎を勢いよく蹴りあげる。
 すると、金髪はいとも簡単に何mも先へ吹っ飛んだ。
係の人が駆けつける。気絶したのを確認すると審判へ合図を送った。

終了の合図のブザーが鳴り響く。

「…あれ?」

 簡単に倒してしまったことに光は驚く。
同じ能力者と戦ったことは今まで無かった光だが、自分の強さに改めて実感された。

 すっかり勝ってご機嫌になってしまった光は控え室へ戻るための通路を戻っていた。
しかし…

ガシッ

 何者かに腕を掴まれ、謎の部屋へ連れ込まれた。
能力を使って倒そうとするが、その言葉によって止められてしまう。

「君、今日入学した1年生だね?」

顔を上げると、黒髪にメガネの薄ら笑いをした男がいた。



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