推しの正体が幼馴染でした~人気実況者に溺愛されています~

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<5・乙女は妄想するものです。>

 コレは夢だ、絶対夢。何も始まる前から、千鶴にはそれがわかっていた。
 何故ならば自分が、レイヤードこと遥と一緒にホテルのような部屋にいるのだから。しかも、大きなドピンクのベッドに、ムーディーな映像でも見てくださいと言わんばかりの巨大テレビがある部屋。そして、窓際の意味深な箪笥に、服をどうぞ掛けてくださいと言わんばかりのハンガーとカゴ。
 間違いない。ちょっと前に見たオトナ向けドラマで出てきたラブホテルだ。本物のラブホがどうかなんて千鶴は知らない。なんせ一回も使ったことないのだから。ゆえに、ひとまずドラマで見たそれっぽいホテルが、場所として採用されたということだろう。

――わわわわわわわ、私はなんちゅー夢を見とるんだぁ!?

 箪笥に近づいていく遥も自分も、お風呂上がりというシチュエーションらしくピンクのバスローブ姿である。まさに準備万端といったところ。夢とは都合がいいものだ、面倒な工程は全てすっ飛ばしてくれるのだから。
 ベッドの前に立ったまま右往左往している千鶴をよそに、遥は箪笥の中を見て“すっご!”と声を上げている。

「ちーちゃん見て見て!オトナの玩具がいっぱい!こういうの使ってみたくない?」
「は、初めてなのにいきなりマニアックなもん持ってくんなよばばばばばかぁ!」
「え、マニアック?ローターとかバイブなんて全然王道だと思うんだけど……」

 きょとんとしながら、ピンクの卵型の機械を見せてくる遥。ああ、彼の口からそんな単語は聞きたくなかった。いやでもそれはそれでドキドキするような興奮するような――いやはや。
 忘れるなかれ、これは自分の夢なのだ。彼にとんでもない台詞を言わせてしまっているのは千鶴自身なのである。

――おおおおおおかしいって!わ、私この子に“友達からにしましょう”って自分で言ったし。そ、それなのにいきなり初夜の夢見るとかどんだけ、どんだけぇぇぇぇ!?

 なお、えっちな玩具なんかが出てくる理由はわかりきっている。千鶴がオタクだからだ。それも、男性向けから女性向け、健全からどエロまでありとあらゆるジャンルの漫画やアニメ、ドラマを嗜むオールマイティオタク。ついでに言うなら某夏の祭典や冬の祭典に足を運んだこともある。秘蔵の同人誌は、実家でも自宅アパートでも未だに大切に保管されているはずだ。
 ちなみに、中学生なのにBLのラブシーンのある同人短編集を買ってしまい、さらにそれが父親に見つかってお説教されたという黒歴史もあるのはここだけの話。正直あれは、エロがあることを書いてもおらず、中学生も普通に買えるような書店にあったのが大問題なのだが(あれは本当に知らずに買ったのだ。そして暫く千鶴のオカズになっていた)。
 ようするに。えっちなシチュエーションや玩具、体位、セックス方法などなど――自分でやったこともないくせに知識だけは無駄にあるのだ。この夢は、間違いなくその影響を受けているのだろう。

「本当に、興味ない?」

 遥はこくり、と首を傾げて言う。

「俺、今日って日をめちゃくちゃ大事にしたいんだ。だって、あのちーちゃんと結ばれるんだもん。最高だったってちーちゃんがずっと思い出せるくらい気持ちよくしてあげたい。ドロドロに溶かして、俺のことしか考えられなくなってほしい」
「は、遥……」
「ねえ、こんな独占欲強い俺は、嫌?幼い頃のカワイイカワイイ“遥クン”じゃなくなっちゃった俺は、嫌い?」

 すすすすす、と近づいてきて、不安げに潤んだ瞳を向けてくる。身長がほぼ一緒なので、彼がちょっと屈むだけで上目遣いが完成する。
 可愛すぎて、思わずキュンとしてしまった。自分がカワイイ系イケメンだとわかっている人間の所作だ。はっきり言って、卑怯がすぎると思うのだが。

――あーもう、もう!こんなの無理に決まってんじゃん!

「き、嫌いになるわけ、ないだろ。め、めっちゃかっこいいよ、君は」

 母性と、それだけではない感情を擽られてしまう。

――おおおお落ち着けよ、私!これは夢、これは夢、これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢これは夢夢夢夢夢っ!

 頭の中で必死になって言い聞かせることができたのは。彼にキスをされ、ベッドに押し倒されるまでのことだった。


 
 ***



 宣言した通り。夢の中の遥は、痛いことなど一つもしてこなかった。本当の本当に、千鶴に快楽だけを感じてほしいということらしい。
 オトナのキスをして、貧相な胸をたっぷり愛撫されて。眼の前がとろーんとしてきたところで、ゆっくりと太ももからなぞられた。優しい手付き。でも同時に、千鶴とセックスがしたいという欲望を感じさせるものでもある。
 このバスローブというやつはなんとも便利だ。ズボンのように下から脱ぐ必要もなく――なんならすぐに行為に及べるように、予め下着を脱いでおくことだってできてしまうのだから。ましてやここはラブホテル(と思われる)である。より、セックスに及びやすい構造になっているだろうことは想像に難くない。

「んっ……ふうっ……」
「ちーちゃん、息が上がってる。物足りないってカオしてるよ?」
「う、うっさい!」

 焦らされている。彼は女性経験なんてちっともないはずなのに、どうしてこうも余裕綽々なのだろう。太腿を撫でていた手はバスローブの下に入り込んでくるものの、すぐに直接的な場所へは向かわない。
 下腹部あたりを、可愛がるように撫でてくる。普段はそんなところを触ったって、気持ちよくなんてならないはずなのに。

「実はおヘソで感じる人って多いんだって」
「!」

 くい、と彼の指が千鶴のへそをほじった。びりびりびり、と股間から脳天に突き上げる奇妙な感覚。思わずおかしな声が漏れてしまった。

「気持ちよさそう」

 余裕ゼロの千鶴に対して、遥はどこまでも楽しげだ。

「ココは、ちーちゃんが生まれてきてくれた証。ふふふ、ちーちゃんのおヘソかーわいい。俺のとちがって深いんだね。それにとっても広い。ほら、人差し指がずっぽり入っちゃうの、わかる?」
「ひっ、ひゅうっ……や、やめて」
「お腹びくびくしてる。この奥にたくさん大事なものが詰まってるから、おヘソって気持ちいいんだよね。こうして優しくくりくりってしてあげると、お腹の奥、子宮まで響くんじゃない?」
「だ、駄目だってばあっ……」

 やっぱりこれは、都合のよい夢なのだ。おヘソは昔から千鶴の弱点なのである。深くて広くて、一人えっちのときもこっそり指でほじくって感じ入ってしまうほど。そして、そんな話を遥が本来知っているはずもない。
 これは、千鶴の妄想だからこそ。千鶴が考える遥だからこそ、千鶴の恥ずかしいところも気持ちいいところも全部知ってしまっているのだ。

「ふぅっ――っ!」

 バチバチバチバチ、と視界が明滅した。じゅわ、と下半身が湿るのを感じる。最悪だ、おヘソだけでイカされてしまうだなんて。
 しかも遥の指がそのまま降りていくのである。ぐっしょりと汗と、それだけではないもので濡れたヘアを撫でられた。

「凄い、いっぱい濡れたね。おヘソでイッた?」
「そ、そういうこと、言わないでっ」
「安心してよ。これからもっともっと、何回でも気持ちよくしてあげるから。……見たいでしょ、天国?」
「うっ!」

 普段は比較的高い声の遥なのに、ここにきてとんでもないイケボを打ち込んでくるのは本当にやめてほしい。それだけで感じたのは、きゅう、と収縮した膣でバレてしまったはずだ。彼は笑顔のまま、指を割れ目の先端に這わせてくる。

「ちーちゃんって、一人でえっちしたりする?女の人が一人でする時って、二通りパターンあるって聞いたことあるよ。クリで楽しむ人と、ナカで楽しむ人。ちーちゃんはどっちかな?」
「そ、そんなこと訊かないで……!」
「あれ、教えてくれないの?まあ見当ついてるからいいや。だって」

 バスローブを大きく捲くられ、帯も解かれる。千鶴一人だけが生まれたままの姿を晒すことになってしまった。
 ぐっしょりと濡れた股間が丸見えだ。大きく足を開かされ、ヘアの向こうに真っ赤に充血した花びらと、大きく起立したさきっぽがはっきり見えて見えてしまっている。普通の女性より多分大きめ。それがちょっとしたコンプレックスだったのだが。

「こんなに大きくて可愛いのに、こっちは全然慣れてないってかんじ」

 彼の指先が、むくむくと大きくなった粒をぴん、と弾いて言う。

「それより、さっきローターとバイブの話をした時の反応!使ったことあるし、気持ちよさも知ってる……そんな顔に見えたよ。つまり、ちーちゃんはナカ派だよね。おうちでも使ってるのかな、かな?たっぷり虐めてあげるね」

 そんなドSな物言い、きっと本物の遥はしない。そう言い返そうとしたところで、指が一本隙間に入ってきてしまった。それも、一切の抵抗なく。ずっと欲しかった隙間を埋められて、思わず腰がのけぞる。今、それだけで軽く飛びかけた自分がいる。

「ひゃあっ!」
「もう、指一本入れただけでそんな気持ちいい顔しないでよ。まだまだ序の口なのに。……すっごくふわふわだし、蕩けてる。ねえ見てよ、指でかき出してもかき出してもお露が溢れてきちゃうよ?これじゃ全然キリないよねえ。一本じゃ全然物足りないみたい。二本目入れるね」
「あ、ひいいいっ!」

 まったく、彼の言う通りすぎて嫌になる。彼の細い指一本では全然圧迫感が足らないと思っていたら、もう一本があっという間に増やされた。日本の指で、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃと水音が派手になるほど掻き回される。
 恥ずかしくて恥ずかしくて、思わず腕で顔を覆い隠してしまった。その手をやんわりと左手で掴まれ、外されてしまう。

「顔隠さないで、ちーちゃん。可愛い顔、もっともっとたくさん見たい」

 可愛くなんかない。こんな恥ずかしくてみっともないのに、なんでそんなことが言えるのだろう。千鶴は文句を言おうとするが、口を開けば出てくるのは情けない喘ぎ声ばかりだ。股間から、お腹の奥から、脳天から。あっちもこっちも快楽信号を発しぱなしで、逆らえる気がまったくしない。

「ん、んんんんんんんんんんんっ!」

 じゅぽん、と指が抜かれると同時に、何かつめたいものが中に入り込んできた。指より太くて大きい、けれど明らかに無機物だとわかる丸い感触。さっき彼が見せてきたローターだとすぐにわかった。

「も、もういいってば、遥!こ、これ以上私はっ……!」

 指でも機械でもないものがほしい。これ以上焦らされたら頭がおかしくなってしまう。
 そう訴える千鶴に、彼は意地悪な笑みを浮かべて告げるのだった。

「だーめ。ちーちゃんがもっとギリギリのギリギリになるまで、オアズケしてあげるんだから」

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