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<15・砂糖菓子より甘く、ほんのちょっぴり苦く。>
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もう一度キスをしよう、とどちらかが言い出したわけではない。しかし気づけば千鶴の両腕は彼の背中に回っていたし、遥も千鶴の髪を撫でながら頭を引き寄せてくれていた。
最初にしたものほど派手なキスではない。
でも今は体の中心が繋がっている。どちらも息が荒く、貪るようにキスをしていた。情熱的と言えば聞こえはいいが、それこそまるで獣が交わしているかのような。
「はっ……あっ、あっ!」
「ちーちゃん、声、聞かせて。もっと」
唇が離れた途端、腰を一気に引かれた。来る、と身構えた途端、思い切り奥の奥まで突き入れられる。
子宮の入口。一番ダメになってしまうところにキスされた瞬間、けだもののような声が出てしまった。
「うああああああああっ!だめ、そこ、駄目だってば!あ、あああ、ああああああっ!」
絶対かっこわるいのに。
きっと気持ち悪いくらいの姿なのに。
「駄目になっちゃってよ。ちーちゃんこそ、すっごく綺麗だから……自信持って」
イイ声でそんなことを言いながら腰を動かされてはたまらない。あまりの快楽に全身が喜んで、馬鹿みたいに足を跳ね上げてしまう。
カラダの全部が、遥のことを欲しがっている。まるでバラバラだったパズルのピースが、ここにきてピッタリとハマってくれたかのような充足感。彼の動きにあわせて勝手に膣がきゅう、きゅう、と彼自身を締め上げる。一番大きな波が来る、その前兆。
「ちーちゃん、奥が弱いよね。もっと虐めてほしい?奥の奥まで行くと、すごくぎゅうって抱きしめてくれる」
「言わないで、ってばぁ……!」
「ちーちゃん、大好き。大好き……千鶴」
「!!」
ここにきて、アダ名でなくて名前で呼ぶなんて狡い。
その声に子宮がぎゅうううう、と反応した。それに気づいてか彼が一番奥まで腰をがっつりと突き入れる。キスなんてものではなく、それこそ突き破りそうな勢いで。
「はっ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
今までで一番大きな声が出て、目の前がバチバチと弾けた。お腹の奥、熱がどくんと弾ける感覚がある。ゴム越しに吐き出されている。遥が本気で、千鶴のカラダで感じてくれた証拠だ。
一緒にイケたのが嬉しい、なんて言ったら子供みたいと笑われるだろうか。
「嬉しい」
そう白く染まった景色の中で思っていたら、遥のほうが泣きそうな声で呟いた。
「ちーちゃんと一緒にイケた。嬉しい」
「もう……可愛すぎでしょ。……私も」
多分、再会したことは運命だった。自分達は最初からこうなることが決まってたのだと、なんだか今はそう確信できる。まだ体を繋げたままで、暫く互いに見つめ合っていた。
言いたい言葉ならいくらでもあるはずなのに、何から先に言えばいいのかわからない。
だから、三度目のキスをしたのだ。それこそが今、どんな言葉よりも雄弁に互いを語ると言わんばかりに。
***
――や、やってもーた。
翌朝。布団で目を覚ました千鶴は、天井を見上げて青ざめていた。
幸い、二日酔いはそんなにしないタイプである。そしてどんなに酔っていてもまず記憶が飛ぶことはない。だからこそ――昨夜の醜態はよく覚えているのだった。
何故なら見上げたのは見知らぬ天井で。
遥の匂いがするベッドで寝かされていて。
離れたところから、フライパンで料理をするようなジュージューという音と香ばしい匂いが漂ってきてきているのだから。
――あ、ああああああああああああ!か、完全にやってしまった!き、昨日の段階でここまで行く予定なんかなかったのにいいいいい!
うおおおおおおお、と布団の上で悶え転がる。昨日は本当の本当に、遥の家に遊びに来てTRPGをしてお酒とご飯食べてそれで帰るつもりだったのだ。だから着替も何も準備していなかった。まさかそのまま酔った挙げ句行為に及んでしまい、風呂にも入らず寝てしまうなんてどうしてこんなことになるのか!
お酒のパワーのせいか、それとも自分の下半身が緩すぎたせいなのか。
しかもこの様子――遥は寝てしまった自分を布団まで運んでくれて寝かせてくれたということらしい。後始末も何もかも任せてしまったということだろう。彼だって眠かっただろうに。
「あ、ちーちゃん起きたー?」
キッチンの方から声が飛んでくる。
「えっと、俺の服で良ければ貸すよ。ユニセックスなデザインのやつ多いし。お風呂も入れたけど入ってきたら?ていうか、体大丈夫?」
「だ、大丈夫……」
「朝御飯もうちょっとでできるから待っててね。洗濯したかったら洗濯機に放り込んでくれてもいいよ、シャツとか下着とか」
「は、ハイ……」
君は主婦か、主婦なのか。気遣いレベルがほぼ百年満点なことに泣けてくる。千鶴は布団からずるずると這い出すと、お言葉に甘えて廊下に向かった。浴室は洗面所の隣。有り難いことに、トイレとは別々である。トイレを済ませてから、そのまま風呂場へ直行する。
腰は少しだけだるかったが、それだけだった。まったくと言っていいほど痛みがない。どれだけ気遣って抱いてもらったのか伺い知れるというものだ。
服を貸すよ、の言葉の通り、ティーシャツとズボンが準備されていた。下着とブラだけはさすがにどうにもならないので、汗臭いが簡単に水洗いだけしてリサイクルしようと決める。昨日今日だけでどれだけ盛りだくさんなのだろう。彼の家に突撃して、酒盛りして、セックスして、お風呂借りて服までも。いくらなんでも急に進展しすぎではなかろうか。
――友達からゆっくり進みましょうとか言ってたの誰やねん。私やろ……。
心のなかで漫才コンビがボケとツッコミを披露している。ボケ役がツッコミのハリセンに“会心の一撃”を食らってすっとんでいったところで、千鶴は服を脱いでお風呂場に足を踏み入れていた。
男の人の一人暮らしのお風呂に、自分が今突撃している。なんだかそれだけでドキドキしてしまうなんて、ちょっと初々しすぎるだろうか。
汗でベタついた体をシャワーで流し、ボディーソープをまぶしていく。汚れが流れていくのが気持ちいい。同時に、自分より前に起きた遥が同じようにこのお風呂に入ったのかと想像してしまう。
昨夜見た、彼の生まれたままの姿を思い出していた。
首も肩もけしてがっしりしていないし、骨も太いようには見えない。けれど肉がないわけではなくて、全身をモデルのように均整の取れた筋肉が覆っているのが伺いしれた。女性とは違う、けれど少し柔らかい筋肉が乗った胸、色づいた蕾。
それと無駄な贅肉が一切ない胸に、可愛らしいおヘソ。
そして余裕を気取って、けれど男らしい欲に歪んだカオ。それから、それから――。
――んぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!わわわわわ私ってばナニを考えてんのおおおおおおお!は、は、はんずかしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!
頭を抱えて悶える、悶える。昨夜の、頭が真っ白になるほどの快楽を思い出してしまった。また、お腹が熱くなりそうになってぶんぶんと首を横に振る。いけない。さすがに、ヤッた翌朝に風呂場で一人遊びなんぞしていたら、確実にドン引かれてしまう。
――でも、ほんと……優しかったし、気持ちよかった、な。
セックスをすれば人の本性がわかる、といっていたのは誰だったか。まあ、大体間違いではないだろう。特に、女性の体を気遣うこともできず、自分の快楽だけ求めるようなセックスしかできない男はマズイに違いないわけで。
その意味で考えるなら、彼は間違いなくハナマル合格だったはずだ。確かに千鶴は処女ではなかったので、ハードルはやや下がっていたことだろう。しかし、セックスをするのは久しぶりだったし、慣れているというほど慣れていたわけでもない。
それなのに、本当の本当に気持ちが良いだけだったのだ。痛いとか苦しいとかは微塵もなかった。遥だってハジメテだったわけで、本当はもっとがっつきたかったかもしれないのに。
――その上布団敷いて私に布団譲ってくれて、朝は私より早く起きてお風呂もご飯も準備してくれてるとか……ちょっと女子力高すぎない?いいコ過ぎない?大丈夫?かえって心配になるよ?全世界の女子がほっとかないよー!?
お嫁さんにしたい系男子ナンバーワン。千鶴の頭の中でペカペカとそんな文字が踊って消えていった。今まで悪い女に引っかかることは本当になかっただろうか。というか現時点でも大丈夫なのかどうなのか。むしろ自分がその悪い女である気がしないでもない。
千鶴はやや斜め上の心配をしつつも、シャワーを浴びてお風呂にたっぷり浸からせてもらったのだった。手洗いしておいた下着とブラは、ゆっくり風呂に入っている間に乾燥まで終わってくれていたらしい。どんだけ高性能な洗濯機なのかと感心させられてしまう。
そして彼のシャツとズボンを借りてちょっと複雑な気持ちになったのはここだけの話だ。ズボンの丈は長いのに、シャツの丈はピッタリで胴回りもぴったりなんてどういうことなのか。自分が太っていて足が短いわけではないと信じたい。
「ちーちゃんおはよ……おおおお!」
そして遥は、風呂から上がってきた千鶴を見て歓喜の声を上げていたのだった。
「ちーちゃんが、俺のシャツ着てくれてる……彼シャツ、男の夢……ああああ俺もう死んでもいいっ!」
「死ぬなよ大袈裟だなっ!?」
遥の萌えポイントが微妙にわからない。いや、気持ちは想像がつくが。
思わず千鶴はうずくまった遥の後頭部に、ツッコミチョップを決めてしまったのだった。
最初にしたものほど派手なキスではない。
でも今は体の中心が繋がっている。どちらも息が荒く、貪るようにキスをしていた。情熱的と言えば聞こえはいいが、それこそまるで獣が交わしているかのような。
「はっ……あっ、あっ!」
「ちーちゃん、声、聞かせて。もっと」
唇が離れた途端、腰を一気に引かれた。来る、と身構えた途端、思い切り奥の奥まで突き入れられる。
子宮の入口。一番ダメになってしまうところにキスされた瞬間、けだもののような声が出てしまった。
「うああああああああっ!だめ、そこ、駄目だってば!あ、あああ、ああああああっ!」
絶対かっこわるいのに。
きっと気持ち悪いくらいの姿なのに。
「駄目になっちゃってよ。ちーちゃんこそ、すっごく綺麗だから……自信持って」
イイ声でそんなことを言いながら腰を動かされてはたまらない。あまりの快楽に全身が喜んで、馬鹿みたいに足を跳ね上げてしまう。
カラダの全部が、遥のことを欲しがっている。まるでバラバラだったパズルのピースが、ここにきてピッタリとハマってくれたかのような充足感。彼の動きにあわせて勝手に膣がきゅう、きゅう、と彼自身を締め上げる。一番大きな波が来る、その前兆。
「ちーちゃん、奥が弱いよね。もっと虐めてほしい?奥の奥まで行くと、すごくぎゅうって抱きしめてくれる」
「言わないで、ってばぁ……!」
「ちーちゃん、大好き。大好き……千鶴」
「!!」
ここにきて、アダ名でなくて名前で呼ぶなんて狡い。
その声に子宮がぎゅうううう、と反応した。それに気づいてか彼が一番奥まで腰をがっつりと突き入れる。キスなんてものではなく、それこそ突き破りそうな勢いで。
「はっ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
今までで一番大きな声が出て、目の前がバチバチと弾けた。お腹の奥、熱がどくんと弾ける感覚がある。ゴム越しに吐き出されている。遥が本気で、千鶴のカラダで感じてくれた証拠だ。
一緒にイケたのが嬉しい、なんて言ったら子供みたいと笑われるだろうか。
「嬉しい」
そう白く染まった景色の中で思っていたら、遥のほうが泣きそうな声で呟いた。
「ちーちゃんと一緒にイケた。嬉しい」
「もう……可愛すぎでしょ。……私も」
多分、再会したことは運命だった。自分達は最初からこうなることが決まってたのだと、なんだか今はそう確信できる。まだ体を繋げたままで、暫く互いに見つめ合っていた。
言いたい言葉ならいくらでもあるはずなのに、何から先に言えばいいのかわからない。
だから、三度目のキスをしたのだ。それこそが今、どんな言葉よりも雄弁に互いを語ると言わんばかりに。
***
――や、やってもーた。
翌朝。布団で目を覚ました千鶴は、天井を見上げて青ざめていた。
幸い、二日酔いはそんなにしないタイプである。そしてどんなに酔っていてもまず記憶が飛ぶことはない。だからこそ――昨夜の醜態はよく覚えているのだった。
何故なら見上げたのは見知らぬ天井で。
遥の匂いがするベッドで寝かされていて。
離れたところから、フライパンで料理をするようなジュージューという音と香ばしい匂いが漂ってきてきているのだから。
――あ、ああああああああああああ!か、完全にやってしまった!き、昨日の段階でここまで行く予定なんかなかったのにいいいいい!
うおおおおおおお、と布団の上で悶え転がる。昨日は本当の本当に、遥の家に遊びに来てTRPGをしてお酒とご飯食べてそれで帰るつもりだったのだ。だから着替も何も準備していなかった。まさかそのまま酔った挙げ句行為に及んでしまい、風呂にも入らず寝てしまうなんてどうしてこんなことになるのか!
お酒のパワーのせいか、それとも自分の下半身が緩すぎたせいなのか。
しかもこの様子――遥は寝てしまった自分を布団まで運んでくれて寝かせてくれたということらしい。後始末も何もかも任せてしまったということだろう。彼だって眠かっただろうに。
「あ、ちーちゃん起きたー?」
キッチンの方から声が飛んでくる。
「えっと、俺の服で良ければ貸すよ。ユニセックスなデザインのやつ多いし。お風呂も入れたけど入ってきたら?ていうか、体大丈夫?」
「だ、大丈夫……」
「朝御飯もうちょっとでできるから待っててね。洗濯したかったら洗濯機に放り込んでくれてもいいよ、シャツとか下着とか」
「は、ハイ……」
君は主婦か、主婦なのか。気遣いレベルがほぼ百年満点なことに泣けてくる。千鶴は布団からずるずると這い出すと、お言葉に甘えて廊下に向かった。浴室は洗面所の隣。有り難いことに、トイレとは別々である。トイレを済ませてから、そのまま風呂場へ直行する。
腰は少しだけだるかったが、それだけだった。まったくと言っていいほど痛みがない。どれだけ気遣って抱いてもらったのか伺い知れるというものだ。
服を貸すよ、の言葉の通り、ティーシャツとズボンが準備されていた。下着とブラだけはさすがにどうにもならないので、汗臭いが簡単に水洗いだけしてリサイクルしようと決める。昨日今日だけでどれだけ盛りだくさんなのだろう。彼の家に突撃して、酒盛りして、セックスして、お風呂借りて服までも。いくらなんでも急に進展しすぎではなかろうか。
――友達からゆっくり進みましょうとか言ってたの誰やねん。私やろ……。
心のなかで漫才コンビがボケとツッコミを披露している。ボケ役がツッコミのハリセンに“会心の一撃”を食らってすっとんでいったところで、千鶴は服を脱いでお風呂場に足を踏み入れていた。
男の人の一人暮らしのお風呂に、自分が今突撃している。なんだかそれだけでドキドキしてしまうなんて、ちょっと初々しすぎるだろうか。
汗でベタついた体をシャワーで流し、ボディーソープをまぶしていく。汚れが流れていくのが気持ちいい。同時に、自分より前に起きた遥が同じようにこのお風呂に入ったのかと想像してしまう。
昨夜見た、彼の生まれたままの姿を思い出していた。
首も肩もけしてがっしりしていないし、骨も太いようには見えない。けれど肉がないわけではなくて、全身をモデルのように均整の取れた筋肉が覆っているのが伺いしれた。女性とは違う、けれど少し柔らかい筋肉が乗った胸、色づいた蕾。
それと無駄な贅肉が一切ない胸に、可愛らしいおヘソ。
そして余裕を気取って、けれど男らしい欲に歪んだカオ。それから、それから――。
――んぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!わわわわわ私ってばナニを考えてんのおおおおおおお!は、は、はんずかしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!
頭を抱えて悶える、悶える。昨夜の、頭が真っ白になるほどの快楽を思い出してしまった。また、お腹が熱くなりそうになってぶんぶんと首を横に振る。いけない。さすがに、ヤッた翌朝に風呂場で一人遊びなんぞしていたら、確実にドン引かれてしまう。
――でも、ほんと……優しかったし、気持ちよかった、な。
セックスをすれば人の本性がわかる、といっていたのは誰だったか。まあ、大体間違いではないだろう。特に、女性の体を気遣うこともできず、自分の快楽だけ求めるようなセックスしかできない男はマズイに違いないわけで。
その意味で考えるなら、彼は間違いなくハナマル合格だったはずだ。確かに千鶴は処女ではなかったので、ハードルはやや下がっていたことだろう。しかし、セックスをするのは久しぶりだったし、慣れているというほど慣れていたわけでもない。
それなのに、本当の本当に気持ちが良いだけだったのだ。痛いとか苦しいとかは微塵もなかった。遥だってハジメテだったわけで、本当はもっとがっつきたかったかもしれないのに。
――その上布団敷いて私に布団譲ってくれて、朝は私より早く起きてお風呂もご飯も準備してくれてるとか……ちょっと女子力高すぎない?いいコ過ぎない?大丈夫?かえって心配になるよ?全世界の女子がほっとかないよー!?
お嫁さんにしたい系男子ナンバーワン。千鶴の頭の中でペカペカとそんな文字が踊って消えていった。今まで悪い女に引っかかることは本当になかっただろうか。というか現時点でも大丈夫なのかどうなのか。むしろ自分がその悪い女である気がしないでもない。
千鶴はやや斜め上の心配をしつつも、シャワーを浴びてお風呂にたっぷり浸からせてもらったのだった。手洗いしておいた下着とブラは、ゆっくり風呂に入っている間に乾燥まで終わってくれていたらしい。どんだけ高性能な洗濯機なのかと感心させられてしまう。
そして彼のシャツとズボンを借りてちょっと複雑な気持ちになったのはここだけの話だ。ズボンの丈は長いのに、シャツの丈はピッタリで胴回りもぴったりなんてどういうことなのか。自分が太っていて足が短いわけではないと信じたい。
「ちーちゃんおはよ……おおおお!」
そして遥は、風呂から上がってきた千鶴を見て歓喜の声を上げていたのだった。
「ちーちゃんが、俺のシャツ着てくれてる……彼シャツ、男の夢……ああああ俺もう死んでもいいっ!」
「死ぬなよ大袈裟だなっ!?」
遥の萌えポイントが微妙にわからない。いや、気持ちは想像がつくが。
思わず千鶴はうずくまった遥の後頭部に、ツッコミチョップを決めてしまったのだった。
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