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蜜月3

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場所を確保した私たちは敷物を敷いて荷物を置き、とりあえず波のプールへ行くことにした
パーカーを脱ぎ置いた
男子の後ろに女子3人で付いて行く
真ん中に山ちゃんを挟み2人で山ちゃんの腕を掴むと、私モテモテ~って言いながらワイワイ波のプールへ

夏休み中だからか混雑していてサンダルを並べ波打ち際にみんなで入った






****************



しばらく遊んだ後お昼を食べようと
女子だけで荷物を置いた場所で、男性陣が買って来てくれるのを待つ

「なんか悪いね」
タオルで軽く拭いて、パーカーを羽織りジッパーも上げた
先ほどパーカーの前のジッパーもしっかり上げる事!と、釘を刺されたのだ
「…いやホント、噂には聞いていたけど女神っすね」
とうんうん、としみじみした声で話す山ちゃん
「分かってくれた?ヤバいのよ、特に最近はさ」
同調する明日香
「?   クラスメイトの話?」
私の知らない人の話をされても分からないなぁ、なんて思っていると
はぁ、とため息をつく2人

「ご飯の後も一緒に遊ぶのかな」
とポツリとこぼした山ちゃんに、明日香は
「午後は柚月と回るからゆいかは渡辺くんとどっか行きなよ」
「ちょ…明日香」
あっさり2人の関係をバラす明日香に焦るが
「渡辺くんといい仲なの?」
察した山ちゃんがニヤニヤ聞いてくる
「うぅ…ハイ」
真っ赤にして俯く私
「大丈夫、大丈夫、山ちゃんは朝倉くんだから」
またもあっさりバラす明日香を咎めるが
「いいのいいの!今日もそのためにセッティングしてくれたからさ」
と何でもないように言う山ちゃん

「……そうなの?」
と聞くと、うん…と頬を染める山ちゃんに
「…分かった…私真央と遊びに行く!」
拳を握り山ちゃんを応援すると宣言する


………が

「渡辺くんのこと真央って呼んでいるのか」

と山ちゃんと明日香はニヤニヤ突っ込んだ

ーーぅぅ…2人で遊べるの嬉しいけど…恥ずかしい




「で?どうあの無愛想と付き合い始めたの?」
「普段もあんな感じ?」
2人に質問責めで遊ばれて照れまくった






「ご飯食べたし、柚月行こー!!」
「えっ…ちょっ…明日香」
と私と山ちゃんにウィンクして柚月の腕を引いて連れて行く
私はうん、と頷き山ちゃんに小さい拳を出して
「ま…渡辺くん…ちょっと付き合って」
と座っていた渡辺の腕を引いて立ち上がらせる
「あ…おお」
戸惑いながらも付いてきてくれた




しばらく進むと屋台の休憩所の近くまで来ていた
屋台も併設されていた休憩所の店内は冷房が効いていて混んでいたが、外のテーブル席は半分ほど空いていたのでせっかくだからと、ジュースを買い
外のテーブルに椅子を近づけて私の定位置、真央左側に座った
簡単に山ちゃんの応援する事、しばらく2人っきりにするんだ
と伝えると
「そうか」
返ってきた
しばらくジュースを飲んでいたら
「…その水着似合ってる」と言ってくれた
「へへ…ありがと」
褒められて嬉しくなる私


そっと私の腿の上に置いていた手の甲に重なるひと回り大きい真央の手

「この後どうする?」
と聞いてきた指先が絡み、2人は視線を合わせた


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