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プロローグ
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私の名前はエリザベス・フォスター
銀髪と赤い目の18歳
国の政を仕切る大臣の令嬢だ
今日は最近結婚したお友達のアンナに招待され
彼女の住む新居に向かう
準備も整い、玄関に着くとお父様がいた
「あら?お父様ご機嫌よう、どうしたのですか?」
朝食の席で今日は城に行くと言っていた事を思い出し、ぺこりと挨拶をして問いかけた
少し気まずそうにしているお父様は私を見て
「…あぁ、エリーか、城には行ったのだが用事ができてな、一度戻ってきた…………………実は…………お前に縁談がきたのだが…………その………パレン家の長男なんだ」
「…パレン家の長男…?」
フムっと、どこのどんな方だったか考える
「…ぁあ、女にだらしなく娼館通いしていて気に入った娼婦に貢ぎ、男爵家のお金を散財しているぐうたら息子ですか」
思い出した!とばかりにぱあぁっと笑顔になり、ぽんっと手のひらを拳で叩く
「…っっ……エッ…エリー……たっ例えそうだとしても、決して決してその様な事を外では言ってはいけないよ」
と汗ダラダラで口元をピクピクと震わせたお父様に注意されてしまう
「…すいません、お父様……以後気をつけます」
はぁとため息を吐きお父様は、私に背を向けお仕事に行ってしまわれた
エリザベス・フォスター令嬢は幼い頃から
生まれてきた時に母体に健気な心・気遣いを忘れてきたと言われてきた
彼女はただ素直に、正直な気持ちを伝えただけなのに心外である
そして彼女も16歳の社交界デビューを待つ令嬢と交流を持ち始めてから、自分が他の令嬢とは違うと気がついた
まず、
ある令嬢に招待されたお茶会では
「お母様がこの公爵家のお茶は最高級と褒めておりましたが、薄くて水と砂糖の味しかしませんわ」
といえば、令嬢が泣きメイドが倒れた
まず、
ある令嬢が執事に熱い視線を向けているのに気がつき
「私はこちらに居ますから、執事にお気持ちを伝えお話してくれば良いのでは?」
と、令嬢の横にいる婚約者の存在をすっかり忘れてしまった私は余計なひと言を言ってしまって、令嬢と婚約者は2人はお通夜のような暗さで帰ったのであった
だって、お母様が褒めていたのは社交辞令だなんて知らなかった
だって、婚約者の存在感がなく空気だったからだ
ーーーー不可抗力だ
と思う事にした
そんなこんなで1年の間に問題を起こした私は、周りにご令嬢が居なくなり
たまたまお父様が招待された晩餐会で、1人寂しく料理を食べていたら
近くを通った16歳の社交界デビューを控えたアンナと知り合ったのだった
銀髪と赤い目の18歳
国の政を仕切る大臣の令嬢だ
今日は最近結婚したお友達のアンナに招待され
彼女の住む新居に向かう
準備も整い、玄関に着くとお父様がいた
「あら?お父様ご機嫌よう、どうしたのですか?」
朝食の席で今日は城に行くと言っていた事を思い出し、ぺこりと挨拶をして問いかけた
少し気まずそうにしているお父様は私を見て
「…あぁ、エリーか、城には行ったのだが用事ができてな、一度戻ってきた…………………実は…………お前に縁談がきたのだが…………その………パレン家の長男なんだ」
「…パレン家の長男…?」
フムっと、どこのどんな方だったか考える
「…ぁあ、女にだらしなく娼館通いしていて気に入った娼婦に貢ぎ、男爵家のお金を散財しているぐうたら息子ですか」
思い出した!とばかりにぱあぁっと笑顔になり、ぽんっと手のひらを拳で叩く
「…っっ……エッ…エリー……たっ例えそうだとしても、決して決してその様な事を外では言ってはいけないよ」
と汗ダラダラで口元をピクピクと震わせたお父様に注意されてしまう
「…すいません、お父様……以後気をつけます」
はぁとため息を吐きお父様は、私に背を向けお仕事に行ってしまわれた
エリザベス・フォスター令嬢は幼い頃から
生まれてきた時に母体に健気な心・気遣いを忘れてきたと言われてきた
彼女はただ素直に、正直な気持ちを伝えただけなのに心外である
そして彼女も16歳の社交界デビューを待つ令嬢と交流を持ち始めてから、自分が他の令嬢とは違うと気がついた
まず、
ある令嬢に招待されたお茶会では
「お母様がこの公爵家のお茶は最高級と褒めておりましたが、薄くて水と砂糖の味しかしませんわ」
といえば、令嬢が泣きメイドが倒れた
まず、
ある令嬢が執事に熱い視線を向けているのに気がつき
「私はこちらに居ますから、執事にお気持ちを伝えお話してくれば良いのでは?」
と、令嬢の横にいる婚約者の存在をすっかり忘れてしまった私は余計なひと言を言ってしまって、令嬢と婚約者は2人はお通夜のような暗さで帰ったのであった
だって、お母様が褒めていたのは社交辞令だなんて知らなかった
だって、婚約者の存在感がなく空気だったからだ
ーーーー不可抗力だ
と思う事にした
そんなこんなで1年の間に問題を起こした私は、周りにご令嬢が居なくなり
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