ワンナイトラブは副団長と

狭山雪菜

文字の大きさ
1 / 38

プロローグ

しおりを挟む
私の名前はエリザベス・フォスター
銀髪と赤い目の18歳

国の政を仕切る大臣の令嬢だ


今日は最近結婚したお友達のアンナに招待され
彼女の住む新居に向かう


準備も整い、玄関に着くとお父様がいた
「あら?お父様ご機嫌よう、どうしたのですか?」

朝食の席で今日は城に行くと言っていた事を思い出し、ぺこりと挨拶をして問いかけた

少し気まずそうにしているお父様は私を見て

「…あぁ、エリーか、城には行ったのだが用事ができてな、一度戻ってきた…………………実は…………お前に縁談がきたのだが…………その………パレン家の長男なんだ」


「…パレン家の長男…?」
フムっと、どこのどんな方だったか考える


「…ぁあ、女にだらしなく娼館通いしていて気に入った娼婦に貢ぎ、男爵家のお金を散財しているぐうたら息子ですか」

思い出した!とばかりにぱあぁっと笑顔になり、ぽんっと手のひらを拳で叩く

「…っっ……エッ…エリー……たっ例えそうだとしても、決して決してその様な事を外では言ってはいけないよ」
と汗ダラダラで口元をピクピクと震わせたお父様に注意されてしまう

「…すいません、お父様……以後気をつけます」

はぁとため息を吐きお父様は、私に背を向けお仕事に行ってしまわれた






エリザベス・フォスター令嬢は幼い頃から
生まれてきた時に母体に健気な心・気遣いを忘れてきたと言われてきた



彼女はただ素直に、正直な気持ちを伝えただけなのに心外である


そして彼女も16歳の社交界デビューを待つ令嬢と交流を持ち始めてから、自分が他の令嬢とは違うと気がついた

まず、

ある令嬢に招待されたお茶会では
「お母様がこの公爵家のお茶は最高級と褒めておりましたが、薄くて水と砂糖の味しかしませんわ」
といえば、令嬢が泣きメイドが倒れた

まず、

ある令嬢が執事に熱い視線を向けているのに気がつき
「私はこちらに居ますから、執事にお気持ちを伝えお話してくれば良いのでは?」
と、令嬢の横にいる婚約者の存在をすっかり忘れてしまった私は余計なひと言を言ってしまって、令嬢と婚約者は2人はお通夜のような暗さで帰ったのであった

だって、お母様が褒めていたのは社交辞令だなんて知らなかった
だって、婚約者の存在感がなく空気だったからだ


ーーーー不可抗力だ
と思う事にした



そんなこんなで1年の間に問題を起こした私は、周りにご令嬢が居なくなり
たまたまお父様が招待された晩餐会で、1人寂しく料理を食べていたら
近くを通った16歳の社交界デビューを控えたアンナと知り合ったのだった



しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

氷の公爵さまが何故か私を追いかけてくる

アキナヌカ
恋愛
私は馬車ごと崖から転落した公爵さまを助けた、そうしたら私は公爵様に俺の嫁だと言って追われることになった。

美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛

らがまふぃん
恋愛
 こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。10~15話前後の短編五編+番外編のお話です。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。※R6.5/18お気に入り登録300超に感謝!一話書いてみましたので是非是非! *らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。 ※R7.2/22お気に入り登録500を超えておりましたことに感謝を込めて、一話お届けいたします。本当にありがとうございます。  ※R7.10/13お気に入り登録700を超えておりました(泣)多大なる感謝を込めて一話お届けいたします。 *らがまふぃん活動三周年周年記念として、R7.10/30に一話お届けいたします。楽しく活動させていただき、ありがとうございます。 ※R7.12/8お気に入り登録800超えです!ありがとうございます(泣)一話書いてみましたので、ぜひ!

【完結】転生したら悪役継母でした

入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。 その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。 しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。 絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。 記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。 夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。 ◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆ *旧題:転生したら悪妻でした

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

「ご褒美ください」とわんこ系義弟が離れない

橋本彩里(Ayari)
恋愛
六歳の時に伯爵家の養子として引き取られたイーサンは、年頃になっても一つ上の義理の姉のミラが大好きだとじゃれてくる。 そんななか、投資に失敗した父の借金の代わりにとミラに見合いの話が浮上し、義姉が大好きなわんこ系義弟が「ご褒美ください」と迫ってきて……。 1~2万文字の短編予定→中編に変更します。 いつもながらの溺愛執着ものです。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

処理中です...