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魂の価値
しおりを挟む「わたくしですか?」
「多分な。話を聞くに君をどうにか関わらせようとしているように見えるからな。」
それは、わたくしが邪魔であっただけなのでは無いでしょうか。陛下が認めてもわたくしの存在があるかぎり周りから認めない人も出るでしょうから。
わたくしの時だって自分の娘を等といってわたくしとティグリスの婚約になんやかんや言う人がいましたもの。
その意見に、魔王は首を横にふった。
「それなら、家まで巻き込まないだろ。特に現ドラクネア当主の手腕は国を支える一柱なのは有名だ。それを分からない程の馬鹿が尻尾を掴ませない訳がない。」
「わたくしの命を狙って家族まで…。」
「それもどうかな。」
わたくしが狙いなのに家族まで巻き込んでしまったことにショックを受けていると、さらにわたくしの言葉を魔王は否定しました。
「ラスレア嬢の命と言うより存在を欲していると思うが。」
「ですが、ウルススは…。」
「じゃないと家は狙わないだろ。家を狙ったのは家柄が邪魔だから。ウルススは想定外の事をしたと思う。」
それでしたら、わたくしに何の価値があると言うのでしょう。
わたくしはしがない伯爵家の令嬢。
伯爵家の身分もない平民になってしまえば、町中にいる一人の娘と変わらないのに。
むしろ働いたこともないのですから、それ以下の存在では無いでしょうか。
「その魂だけでも価値はあるだろ。」
「?」
「その輝いている魂はめったに見られないほどに清んでいて側にいて気持ちが良い。」
「はあ。」
「魔族も神族も魂の輝きが見える。神族ならその輝きだけで慕われるぞ。」
人族で言うオーラとかなんでしょうか。わたくしからは何も見えませんのでなんとも言えませんが、側にいて気持ちが良いとの話にレオが頷いてくれます。そう思ってくれていて嬉しいです。
でも、もしも本当にわたくしが狙いなのでしたら、やれることがありますわ。
「まあ、いずれも予想の範中を出ないけどな。」
「いえ、とても参考になりました。ちょっとばかし試したい事ができました。」
「ラスレア?」
レオが心配してくださりますが、その心遣いは無用です。
きっとこれはわたくしが適任でしょう。
わたくしは三人を見つめると頭を下げた。その行動に皆がざわめくのを肌で感じます。
「わたくしにサーチ魔術を教えてください。」
「ほう。」
「わたくしは魔族、人族両方の魔力の性質を持っているのですよね。」
「そうよ。」
「さらに神族は魔族と人族の良いところどり。ならわたくしがサーチ魔術を行えば。」
そこまで言えば後は想像がつくでしょう。
幸運にもわたくしの得意なのは広範囲魔法。一度に掛けるのにはうってつけです。
あとは、どうやって人を集めるかですけど。
パーティーではアリアやティグリスを呼ぶことは出来ないですし、無理に集めると勘ぐられる事がある。
まだ、わたくしを諦めていないかは分かりませんがどうやって誘きだすか。
あれ、ですかね。
「レオ。」
「何だ。」
「手伝ってくれる?」
勿論だ。と答えてくれるのはわかっていました。
きっとレオが隣に居ればわたくしは頑張れます。人を集めて、彼が隣に居る状況。
囚われている人達を呼び出す事がどうにかできるのは。
「結婚式の日にちを決めましょう。」
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